ここ数年で急に流行りだしましたね、ファンつきジャケット。
手を出してみたら思ったより快適だったので、購入物の紹介とか構築した運用環境などを書き残しておこうと思います。
マキタ 充電式ファンベスト(FV212DZ)
ザックコーポレーション WindCoreREPAIRTECH 2WAYシェフパンツ(WZ6280)
※ウインドコアはワークマンのPBらしいです。ワークマンの人が言ってました。
マキタ ファンユニットセット(A-72132)
アゼスト Di-vaiz × cainz ファン付きウェア用パワーファン(CCS-2103)
マキタ USB端子付バッテリホルダ(A-72154)
マキタ バッテリアダプタ(BAP18)
自作 バッテリーホルダー(内容は後程)
こんな構成になりました。
まず選ぶときに気を付けてほしいことです。
ほとんどのメーカーのファンはφ90で共通なので、この規格通りに作られている物を選べば好きな服とファンの組み合わせで使用できます。
共通規格から外れるものとしては、例えば子供用を自称している小型の物や、マキタ製ファンなどがあります。マキタファンは若干大きいので、他社の服にマキタファンは使えず、マキタ服に他社ファンはちょっと緩いです(使えないことはないです)
どうしてこんなことするの...
ファンとバッテリーは基本的にセットで買いましょう。(一部バッテリーを直接内蔵してケーブルレスになっているファンもあります)
モバイルバッテリーからDC5Vで直接動かすモデルを除いて、電圧や消費電力がバラバラです。
例えばマキタの最大出力時は10.8Vです。(10.8Vバッテリーの電圧を直接ぶち込む設計のようです。14.4Vや18Vシリーズのバッテリーも降圧かけるので対応バッテリホルダを買えば使用できます)
ウインドコアは最大15V。カインズの店頭に並んでいる範囲では最大出力時17Vの製品も見かけました。9Vくらいで動くファンに17Vをぶちこんだら、燃えるか焼き切れるかすると思います。安易に混ぜるのはやめましょう。
ここでマキタの新型バッテリホルダ。ファン/電熱ジャケット用の出力をしながら、5V2AのUSB出力ができます。おや?USB給電のファンなら回せますね?
そうですコイツならマキタファン2発に加えて5Vファン2発、合計で4発動かせるんです。便利ですね。
こんな事情でこの構成になりました。
ファンジャケットの紹介をしていきます。今回買ったものはジャケットというよりベストです。
基本的には袖があってもなくても構造は変わりません。服の裾に取り付けたファンで風を送り、首筋や腋などを冷やします。首元を冷やせるので結構涼しいです。
高所作業用に安全帯と併用できるもの、いろいろ飛んでくる作業時の防護を兼ねられるものなど、各種出ています。用途に応じて選べるのが良いですね。
動きやすさ重視で袖なしにしましたが、twitterのフォロワーの皆さんはみんな袖ありにしてるご様子...
ドウシテ...
1人ツナギを持ち出していましたが、ファン2発で全身冷やそうとするとたぶんこれが正解です。
このベストは内ポケットがついていて、めっちゃ暑い日は保冷剤などを入れて使えます。
サイズに関しては、マキタ服はLサイズでちょうどよかったです。表と裏の生地の間に風を通して流れをコントロールする仕掛けのようなので、きつすぎると流れが悪くなりそうです。きつすぎず緩すぎずを狙うのが良いので、できるだけ実店舗で試着して買いましょうね。
ところで今年出たマキタの新型ベストはレビュー見るとビール腹のおじちゃんたちにやけに人気っぽい(お腹を避けているため...?)
たぶん体型とかでも合う合わないが出てきそうです。
それと、電動工具バッテリーを腰につけるとジャケットを着にくいです。
マキタなら専用バッテリー(薄いです)か10.8Vバッテリー(小さいです)を使ってポケットに入れちゃう方が良さそう。他社のファンジャケットでも同様で。あまり大きなバッテリーは使いにくくなると思われます。
サバゲーで大量のモスカートを持ち込むときに使っているゴーストギアのレッグパネル(片足に7発つけてます)を転用したらいい位置にバッテリーをつけられて快適そうじゃない?などと考えていますが、これをやっちゃうと足が暑くなるので考えどころ。
下側を固定せず吊るだけにすればいいのか?色々検討中です。
つぎにこちら。
こんなところに穴が開くので、やたら風通しが良いです。この時点でちょっと涼しい。
このファンは3段階の出力調整が出来ますが、弱でも十分涼しいです。カインズコラボファンの5Vモデルはコレの他にもう1機種、大風量モデルがありますが、そちらはファンが厚くなっちゃうのでこっちを選んで正解だったなと。
ファンを回すと靴の方に抜ける風の流れの他に、ベルト通しのすぐ下にメッシュ部があり背中側に抜ける風の流れができます。シャツを上から被せておくだけで背中から首元に抜けていくのでめちゃめちゃ効きます。先にファン付きベストを買っちゃいましたが、正直こっちだけでも良かったかもしれない。
ファンを回すと足がめちゃめちゃ太くなりますw
170cm/72kgなのでわりと標準的なサイズだと思っていますが、このメーカーの服はLだとちょっとでかかったです。丈もウエストもめっちゃ余ってるので、Mでよかったかも。
大きめのサイズを買っておけばゆったり着られて良いけど、見ての通りファンを回すと膨らんでしまうので風の流速は落ちます。あまりデカすぎると冷えが悪くなるんじゃないかと。
ファン関係なく服としての紹介になりますが、サラッとした生地に撥水加工がされているようです。洗車にもぴったりですね。
ファンの穴を閉じることもできるので、ファンなしでも普通のカーゴパンツとして違和感なく着られます。
ファンとの相性ですが、上の方でも書いた通り薄型ファンのほうが動きやすいです。ジャケットよりシビアなんじゃないかと。それと、今回購入した5Vファンはジャケットから外にケーブルが出ない前提の設計のため、外にバッテリーをつけるレイアウトにするとケーブル長さが足りなかったです。ワークマンで一緒に売ってるファンならたぶん大丈夫だと思うので、そういう視点でも気を付けて選定するといいと思います。
(買っちゃったものは仕方ないので、そのうち延長ケーブル作ります)
その点マキタのケーブルは長いですね。自由度あります。
【追記】
建前:ファンが回っているので内側がビックリするほど汚れます。
現実:蚊を吸い込んで服の中で刺される事案が発生しやがった。
なのでカバーを買ってみました。カインズにあったコイツでお試し。
9cmファン用ですが、若干でかいマキタファンにもギリギリ被りました。かかりが浅いですがたぶん大丈夫でしょう。
ウインドコアで服もファンも揃えた人はウインドコアのファンカバーがあるので、それを買っておけば確実だと思います。
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ここからは参考にしないほうがいい情報を並べますので、バッテリー爆発による火災や怪我の覚悟のある人だけどうぞ。
さて、これを動かすためにわけわかんねー工作をしています。目的としては、
①ファンなんて大した消費電力ではないので、大量に持っているアースマン/カインズの14.4Vバッテリーを流用したかった
②電動インパクトが最近調子悪いのでこれを機にマキタに乗り換えを検討していているので相互変換があると便利だなと思った
ちなみに安物電動工具のバッテリーよりマキタバッテリーのほうがはるかに大出力なので、マキタバッテリーの出力が前提でできている消費電力の大きな工具に安物のバッテリーを使うと燃えると思われます。中華互換バッテリー発火事案と同じ目にあいますので、出力重視の機器にはマキタバッテリー、大した出力がいらない機器には軽量で安価なカインズe-cycle/高儀EARTHMAN S-LINE/EARTHMAN S-Linkを使い回せたらなと。
とはいえS-LINEのUSBバッテリーチェンジャーは出力不足でファンを回せなかったので、変換かましてマキタのバッテリホルダを使うしかない。それでこうなったわけ。
◆レシピ◆
•e-cycle 14.4V乾湿両用マルチクリーナー(のバッテリーの付け根)
•e-cycle 14.4Vインパクトドライバー(のクリップ)
•マキタ バッテリアダプタ
•EARTHMAN 14.4Vバッテリーアダプター
•XT90コネクタ
•各種配線資材(12ゲージのケーブルと熱収縮チューブ、タカチのコードプロテクタなどを使用)
•FreeCAD(ガワの形状データ作成に使用)
•3Dプリンタ(DMM.makeのHP JetFusion4200を使用)
マキタのバッテリアダプタはマキタのバッテリー側と本体側の形状が手に入るので、ケーブルを途中で切断してそれぞれそのままアダプターとして使用します。
アースマンのバッテリーアダプターはS-Linkの本体側形状とS-LINEのバッテリー側形状が手に入ります。S-LinkのバッテリーをS-LINEの本体で使うためのアダプターなので当然ですね。
S-Linkはポリッシャーとエアポンプしか持ってないし正直現状ではバッテリーを増やす必要性を感じないので、バッテリー側はスルーします。
S-LINEとe-cycleはバッテリーが共通で、手持ちの本体が多くバッテリーも数が多いので、これの本体側形状を入手したいのですが、バッテリーチェンジャー(USB出力をするアダプター)は絶版のようでどこにも売っていないし、手持ちのものは端子カバーとして運用しているため加工せずそのまま使いたい。そうなると工具本体を購入して加工ですが...?
そう思っていろいろ見て回ったら、e-cycleの乾湿両用クリーナーはバッテリーの付け根が別パーツじゃん!と白羽の矢が立ちました。
旧カラーが投げ売られていたので犠牲になってもらいました。
配線つないで
CADでテキトーにガワを描いて出力して押し込めば完成。簡単です。長手方向の寸法ズレてるけど。(Rをうまく再現できてるか不安だったので緩く作ったら緩くしすぎたっぽい)
今回は出力物にタッピングビスを使うテストも兼ねていましたが、割れずに固定できて良かったです。

(写真使い回し)
差込みバッテリーはどうしても分厚くなっちゃいますね...これでも結構ギリギリの厚さになってるんですが。
今回使ったXT90は90Aまで流していいことになってるコネクターなので、14.4Vなら1.3KWくらいまで行けるっぽいです。ラジコン勢にはお馴染みのコネクターですね。
一般的なAC100Vの家電は15A配線なので、それに比べたらやたら大容量のコネクターに見えますが、マキタの18V6Ahバッテリーは2KWを超える最高出力があるらしいので、14.4Vも電流値が同じだと仮定すると90Aじゃ不足です...
果たして容量は足りるのか?熱持たないかだけ気をつけながら使ってみようと思います。