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伍拾参式ヘタレ@増車のブログ一覧

2024年07月14日 イイね!

セラミック系耐熱コーティングのはなし

※アクシオのお買い物の話です

インプレッサ界隈では、バンテージに染み込んだ大量のオイルが一気に発火して車両火災になった人や、「じゃあバンテージ巻かなければいいんだ!」って断熱対策をしなかった結果ハーネスを燃やして電気系統のトラブルになった人がたくさんいることと思います。
今のところ運よく車両火災までは行っていませんが煙が出るところまでは経験がありますし、アルミのアンパネがエキマニの熱で部分的に溶けたこともあります。ガソリンターボの排気系の熱はとてもシビアです。
純正マニで遮熱版使えばいいじゃんって話なんだけども。

世の中にはこんなものもあります。セラミック系の断熱コーティングをしたエキマニです。



このエキマニに施工されているのは、Zircotec社のパフォーマンスホワイトという製品と思われます。(リンク先は日本の代理店の紹介ページです)
耐熱温度1400℃、もともと原子力向けの技術で、F1にも使われているとかいう代物です。バンテージに比べると非常に薄いので重量が軽く、クリアランスがカツカツな場所でも安心。凄いじゃん。
なお値段。それと、メーカーでの施工が必要なのでめちゃめちゃ時間がかかります。

流石に大掛かりすぎる。もうちょっとお手軽なのってないの?って思いますよね?思いました。思わなかった人は是非施工してみてください。これを超えるスペックの物は現状無いので。

ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・

情報収拾をしてみると、パフォーマンスホワイトの白色とは違うセラミック系の断熱コーティングをしている人が結構います。だいたいみんなNIC社のセラコートか、三陽のHDPです。セラコートシリーズとHDP、どちらも塗装の設備で扱える代物です。なので国内で施工できるためZircotecよりは敷居が低く、みんカラ内でもたまに見かけますね。

車両に使うと雨水を被ったり振動に晒されたりとかなり厳しい環境で使うことになり、塗膜が弱い物は剥がれてしまいます。工場の設備などの地上に固定された機器には使えるけど車両に使うには持ちが悪すぎる、というものを除外すると事実上この2種類しか使えないんだとか?


セラコートを施工した鉄板をグニグニ曲げていると、剝離する前に金属疲労で鉄板が割れます。(←実際に見せてもらいました。)
オイルやガソリン、その他各種溶剤がかかっても溶けず、剝離したくなったら削るしかないとのこと。なんだよその辺の自動車の塗装より性能良いじゃん。性能良いので米軍でも使ってるとかなんとか・・・

そんな強力な塗膜に1000℃以上の耐熱と断熱性能が付与された断熱セラコート、費用はお高いですがZircotecよりは敷居が低いこともあり、主に二輪でみんなに愛用されていたようです。四輪は「とりあえずバンテージ巻いとけ」からなかなか思考が進歩しませんが、二輪のエキパイは見えるとこについているので経年でヨレヨレになったバンテージなんて許されるはずがありません。でも何も対策しないと熱害があるし、何より乗ってる自分がしんどい。火傷します。きれいに塗ったエキパイなら見栄えもいいし、それで熱さが軽減されるなら最高じゃん。
二輪においてバンテージを選択するのは熱害対策より排気のチューニングとして保温する意味合いが強いです。四輪ではその辺がごっちゃになっていて、分けて考えてる人ってあんまりいないと思います。二輪の方が科学的ですね。

『愛用されていた』という過去形なのは、数年前に断熱セラコートが供給終了になってしまったっぽいからです。というか国内代理店が消滅・・・そのくらいの時期にHDPが登場したので、現在はこちらを選ぶっぽい?


じゃあ試してみっか!と思ったけど、Zircotecほどではないにせよいいお値段する。ボーナス入ったのにEJのエキマニからタービンハウジングまで全部施工する勇気が出ません。(Attackに出てるような車両は吸気系も全部やってたりする?マジ??)


あ!ちょうどいい実験台がある!!



ってわけでTRDマニに施工してもらうことにしました。NZのエキマニは同じ四気筒とはいえEJの物よりかなりちっちゃいので、使う塗料が少なくて済むぶん安いです。
それに1NZ-FEならそこらじゅうにいるので、同じエンジン入ってる車を持ってる人を誘って本庄あたりで1枠走って、パドックに戻ったらボンネット開けてエンジンルームの熱気を浴び比べてみれば効果を体験できるでしょう。
軽量化!!!とか言ってバルクヘッドの断熱材を撤去したりしているので、後方排気の1NZだとバルクヘッドが排気系の熱を直接受けるので強制的に暖房になります。そういうものマシになったらいいよね。
それにTRDマニは生産終了なので、錆を抑えて長く使えると助かる。腐食で穴開いても買い換えられないので・・・高い温度に耐えるものでも600℃程度のシリコン樹脂系耐熱塗料はエキマニの温度には耐えられませんが、1000℃まで行けるHDPなら耐えられます。



そのほかに施工を依頼した塗装屋さんでいろいろ聞いた話を置いておきます。
ちなみに三陽のHPに施工代理店として名前が載ってるお店、塗装が本業のとこは2社くらいで、他は塗装ができる車屋さんバイク屋さんが多いんだとか。

○放射温度計やサーモグラフィーで測ると表面温度が高く出る。どう見ても火傷するような温度が出てるのに触ってみると触れる。
放射率の関係とかなんですかね?これのせいで「エキマニ表面が○℃下がりました!」みたいなデータを出せなくて困ってたそうで。そりゃデータ出せないのに「なんか良い」みたいな宣伝してたらオカルト認定だもんね。
エンジンルーム内に撒き散らす熱が減ったことで吸気温度という形で差が測定できたそうです。10度以上下がった?マジ???春秋くらいの気温なら自分だけ冬の吸気温度で走れるってこと?!

○HDPは表面が凄くザラザラ
マイクロファイバークロスで拭こうとすると、ベルクロで貼ったような状態になるとか・・・掃除の際はナイロンのブラシとかで軽く撫でるのがいいそうです。
(二輪で)見た目の都合でザラザラはやだ!ってケースでは、集合部までをHDP、そこから後ろ(特に目立つサイレンサー部)は断熱ではないけどセラコートで仕上げるなどの提案をしているそうです。

○HDPは常温乾燥で使える=樹脂OK
乾燥は5日ほどかかります。洗浄したりブラストで下地を作ったりマスキングしたりと塗装前にもやることが多いので、施工を依頼すると完成まで2~3週間くらいかかるとのこと。Zircotecを選んだら3か月とかの単位になるので、待つのが苦手な人には優しい・・・かも。3か月って待ってる間に車潰す人いそうですよね。ワンオフカーボン外装待ってる間にエンジン壊した実績があるので笑えないです。
放熱の方はセラコートとHDPどちらも今(2024年7月現在)できますが、セラコートは焼付が必要な関係で施工対象が金属はセラコートで樹脂ならHDPって使い分けをすることが結構多いらしい。

ちなみにZircotecは100℃以上に耐えられる樹脂には施工できるらしいので、この辺の条件は中間くらいになりそうです。アクリルは怪しいけどポリカ(レースカーが使ってる軽量ウインドウなど)やポリプロピレン(バンパーなど)、FRPに使うポリエステルやエポキシ樹脂ならいけるって感じかな?

○放熱の方を使う時はできるだけ広い面に塗った方がいい
熱を伝えにくい成分を配合すると断熱、熱伝を伝えやすい成分を配合しているのが放熱。これはセラコートもHDPも共通の概念です。放熱用は熱伝導が良いので、塗った面に熱が拡散するっぽい。
コストが高いので費用対効果を考慮して施工する必要はありますが・・・パソコンの筐体とかに施工したら面白いことになりそうです。

ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・ー・

施工完了したらパーツレビューとかで自慢するのでお楽しみに!
1NZの過給器無し車に乗ってる人限定で熱気の浴び比べをしたい人も募集中です。みんカラでもいいけど見てる頻度の都合でMisskeyとかで声かけてくれるとスムーズです。
Posted at 2024/07/15 00:42:02 | コメント(0) | トラックバック(0) | クルマ
2024年07月12日 イイね!

ミッションとか

冬頃から買い漁ってたパーツを投入すべく、お店に投げてきました。

•ファイナルギア変更
•3速、4速変更
•3速シンクロを強化品に変更
•ヘリカルLSD装着
•2速(のシンクロいる側)と3速、4速、ファイナルにWPC施工
•クラッチをORC 250lightに変更
•エンジンマウントをTRDに変更
•スタビをシエンタ用に変更
•スタビブッシュをウレタンゴム製の強化品に変更

まーいろいろ変わります。これで駆動系のやりたいことはだいたい終わりです。
あとはドラシャに高級グリス詰めて抵抗削るのと、アウター側の無駄に長いネジを切り詰めるくらいでしょうか。

スタビはメンバーとエンジン&ミッションの間にいるので、ミッションが抜けたタイミングで交換するとスペース広く取れて簡単でしょうっていう判断です。インプレッサはメンバーの下に吊られてるのでヨタ車めんどくせーなーって感じに思っていましたが、ランサーとかもこの位置らしいので世の中的には珍しい作りではないっぽいですね。インプの整備性が良いだけっぽいです。


以下メモ

○シフトダウンできない問題
「ギアの入りが悪くて」「3速と4速でしょ、それもシフトダウンのときだけ」(エスパー?!)
ずっと悩んでたシフトダウンできない問題、トヨタ車の(C系ミッションの?)癖みたいな感じっぽいです。
ギア比を変更して各ギアを近づける、シフトダウンで入れるギアにWPCを施工して噛み合う部分の動きを滑らかにする、シンクロ強化、社外クラッチ導入、マウント強化してミッションのズレを抑える...この辺全部変速対策のつもりです。他の目的も兼ねてますが。
クラッチの切れ不良が悪さしてたりするからORC入れたら改善されるかもね、とのこと。期待してます。
減速Gがかかってるときに特に入らないので、個人的にはマウントが怪しい気はしていましたが果たして。


○WPCのはなし
まだ明細受け取ってないので詳細な金額はわかりませんが、WPCは6万くらいでした。
WPCの効能は、表面に圧縮の残留応力を付与して強化する(強化ガラスなんかもやり方は違いますが強化される原理は同じなので、いろいろな材質で使える概念の金属用の手法って感じ)、加工硬化を起こさせて表面硬度を上げることで耐摩耗性が向上する、メディアを衝突させて処理することで細かい凹凸ができてオイル溜まりとして作用するため油なじみが良くなる、などです。
WPCはやろうかどうかずっと迷ってたんですが、仕事の関係で行った展示会に不二製作所が来ていてWPCの表面性状の変化による摩擦低減効果の展示を見て威力を体感してまったので、やるしかなくなっちゃった感じです。仕事は趣味に生きますね。
ちなみにインプの場合TY85はめちゃめちゃ頑丈なので、ノーマルエンジンなら不要だそうです。クーペに載せた6速もギア交換はしましたがWPCは施工していません。TY75は壊す人は壊すので、このショップからもたくさん施工に出している実績があるとのこと。参考にどうぞ。
(ノーマルの1NZじゃギア欠けたりはしないでしょーとも言われました。確かにヴィッツレース以外で壊す人は聞かない気がするけどヴィッツレースでは1、2、3速あたりは壊す人は壊してます)
社長の考えでは、単純な強度アップよりも、油なじみが良くなることで引っかかりをなくして操作時の余計な負荷がかかりにくくすることでトラブルを防ぐイメージで利用しているそうです。あくまで表面処理なので、中身まで強くなるわけじゃないしね。


○電気火災コワイって話
去年実家の隣の家から火が出てパーツ置き場を失いましたが、消防の見解ではトラッキング火災っぽいとのことでした。
今回作業を依頼したショップの近くでもちょっと前に4軒燃える火災があり、火元は配電盤だったそうです。火が出た場所の直下に塗装の溶剤の缶があり、これが爆発して火のついた液体を撒き散らす形で周辺に火を広げてしまったんだとか...
電気まわりの清掃と、可燃物と火種の隔離を徹底しましょうね。
Posted at 2024/07/12 13:53:45 | コメント(0) | トラックバック(0)

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「@GRスイスポ やっぱ戻りが悪くなるのは一緒なんですね~。外部にデカいタンクつけてドライサンプなんて手はとれそうですが、重くなるしなぁ。こうして温度による粘度変化が少ないオイルが便利ってところに着地しがち」
何シテル?   06/10 00:16
免許取った週の週末からインプレッサWRX Type-Rに乗っています。 DMM.make(自作パーツ置いてあります) https://mak...
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