意外によく寝られた北斗星の旅。
前の晩、最後の停車駅、仙台での撮影を終え、その後ベッドで横になっていたら爆睡開始。
目覚めはいつもと同じ6時ちょっと前。
我ながら素晴らしい対応力です(笑)
目覚めると、そこはもちろん北海道!
Olympus PEN E-P3 + LEICA DG SUMMILUX 25mm/F1.4
朝一番の停車駅は函館駅。ここでは長い時間止まります。
事前の勉強で、駅弁買うなら長く停車している函館しかないと学んでいたので
すぐにホームに降りると、そこには駅弁売りのおじさんが。
すでに一人が購入中。私は2番目。
私の順番になり「どんな弁当がありますか~?」と聞いたところ、
駅弁売りのおじさんから返ってきた言葉は全く予想外のものでした。
「予約の弁当を(北斗星に?)配達しなくちゃいけないからあとで。
終わったら○番車両のところにいるから!」
このおじさんを追いかけて駅弁を確保しようとも思いましたが、
すでに何名かが追いかけ始め、こりゃ私の順番も遅くなるなぁと思い却下。
駅弁は前の晩、大宮駅で買って車内で食べましたしね。
Olympus PEN E-P3 + LEICA DG SUMMILUX 25mm/F1.4
函館を出発して車窓を眺めているとあら不思議。
進行方向が逆になっている!
そう、北斗星って函館駅でスイッチバックするんですね~~。
さて、駅弁には振られたし、となると朝飯は食堂車かぁ。
夕飯は予約制だったけど、朝食(朝6:30営業開始)は大丈夫そう。
でも、きっと朝早くは混むだろうからとのぞいてみるとやはり満員。
メニューだけ見てみると、朝食は和食と洋食のみ。
しかもいずれも1600円と高価。
でも旅の思い出だしと思って、食堂車で朝食を摂ることにしました。
Olympus PEN E-P3 + LUMIX G 14mm/F2.5
北斗星の食堂車の名は「グランシャリオ」。
フランス語で北斗七星をさす言葉のようです。
私は和食を、息子は洋食をチョイス。
それぞれの内容はざっとこんな感じ。
和朝食1,600円(税込み)
(ご飯・味噌汁・焼き魚・卵焼き・かまぼこ・わさび漬け・香の物など・デザート・コーヒー又は紅茶)
洋朝食1,600円(税込み)
(パン・ミニサラダ・厚切りロースハム・ソーセージ・ハッシュドポテト・卵料理・ジュース・フルーツのヨーグルトがけ・デザート・コーヒー又は紅茶)
Olympus PEN E-P3 + LUMIX G 14mm/F2.5
いずれも値段ほどの中味はないような気もしますが、
まぁ所場代ってところでしょうか。
でも、それぞれはとても美味しかったですよ!
函館駅で駅弁を買い損なったけれど、結果としてはグランシャリオで食べて正解でした。
ちなみにディナータイム時間は完全予約制。
フランス料理が7,800円、懐石料理が5,800円なり。
私はチョイスしませんでした(というか予約がいっぱいでとれませんでした)が、
これも旅の思い出に選択するのもいいかもしれませんネ。
Olympus PEN E-P3 + LUMIX G 14mm/F2.5
寝台車の話をしましょう。
私たちの客室は「デュエット」といわれるもので、格はB寝台ですが、
ベッドが上下2段ではなくて左右に並べられて一つの部屋みたいになっています。
(前回ブログの写真参照)
さらに豪華に行きたい方にはA寝台の「ツインデラックス」なるものもありますが
これは数が少ないのでよほど早く予約しない限り厳しそうです。
このデュエットは隣同士で上下になっています。
ちょっとわりにくい表現ですが、つまりは1階にベッドが二つ並んでいる個室(奇数ナンバーの部屋?)と、
2階にベッドが二つ並んでいる個室(偶数ナンバーの部屋?)とが交互に配置されているわけです。
ちなみに私たちの個室は1階、つまりドアをあけるとそのままベッドがありますが
隣は上の写真のように、まず階段があります。
それを昇りますとベッドが左右にあるってわけです。
早い話、普通のB寝台の2段ベッドの上下をわけて、
上は上同士、下は下同士でくっつけて、それぞれ個室にしているわけですね。
なので、このデュエットも普通のB寝台も、寝台料金は同じです。
Olympus PEN E-P3 + LUMIX G 14mm/F2.5
2階の方が車窓からの眺めは良さそうですが、
ベッドのすぐ横は階段ですので、寝相の悪い方には危険ですね。
ちなみにうちの息子は寝相が悪いので、結果的には1階の方で良かったと思っております。
列車は函館を出たあと、約5時間弱で札幌につきます。
時間的には上野~仙台間より若干長いくらい。北海道は広いですね~。
停車駅は、森、八雲、長万部、洞爺、伊達紋別、東室蘭、登別、苫小牧、南千歳、そして終点・札幌の順です。
函館を過ぎると、そうですねぇ洞爺駅で多少の降車があったほかは、
ほとんど札幌まで乗車って感じですね。
途中のいくつかの駅は、ホームの長さが短くて
何車両かのドアが開かないなんてこともありました。
でも誰も焦らず(笑)
さすが北海道です。
Olympus PEN E-P3 + LUMIX G 14mm/F2.5
苫小牧駅で、始発上野駅からの旅行時間は15時間。
私たちは大宮駅からでしたので、14時間半経過。
終点札幌まではここから約1時間。
大宮から15時間半かけてやっと札幌到着になります。
長いと言えば長いですが、
大宮から在来線を乗り継いで羽田空港までいって(大抵は車でしょうが)、
空港では搭乗手続きで待たされ、
さらに千歳空港から札幌まで来ることを考えれば(この間30キロくらい)、
寝ている時間を差し引いてしまえば、そんなに時間も変わらない気もします。
何より乗り換えなしのstation to stationですから、これほど楽なことはないでしょう。
一泊はホテルで過ごすか、それとも列車で過ごすかの違いですし、
(出発時間の制約はありますけど)
ひとつひとつ駅を追って北の地まで行く風情は航空機の旅では得られないものです。
寝台列車なんて、それこそ首都圏の駅や踏切で見送るか
単なる被写体の一つかと思っておりましたけど、
まさかこの歳になってあらためて乗るとは思いませんでした。
息子の急な思いつきでしたが、北斗星の旅は
車でばかり移動することの多かった私に、
いろいろなことを感じさせ、思い出させてくれました。
今後、もし新幹線が北海道に行くことになれば、
いずれ寝台列車「北斗星」はなくなるかもしれません。
そのころにはきっと、息子は「昔、北斗星に乗ったことあるよ」と周りに自慢していることでしょうね。
pentax K-5 +18-135mm/F3.5-5.6
つづく。