
ホンダのF1エンジン / パワーユニットの構造が明らかになった。以下その記事から流用した。
F1バーレーンGP週末、ジェンソン・バトンのマシンに発生した問題によって、ホンダのパワーユニットが初めてはっきりと確認され、ホンダがパッケージングで最小限の容量を達成するためにどれほど革新的な取り組みをしたかが判明した。
マクラーレンは、今年のマシン『MP4-30』でアグレッシブな空力コンセプトを追求しており、マクラーレンの「サイズゼロ」というパッケージング条件を満たすようホンダに圧力がかけられた。
ホンダは、メルセデスとは異なる方法でターボを分割。ターボをエンジンのV字部分の狭い場所にMGU-Hに沿って設置した。
そして、この場所にターボを合わせるために、ホンダは軸流コンプレッサーの利用を開発したようだ。大きな遠心ファンではなく、シャフトに沿って一連の小さいファンが設置されている。この設計はより速く回転するが、最大ブーストに欠ける可能性がある。ただし、燃料が制限されるF1では、それほど大きな問題にはならないと考えられる。
同じシャフトには、排気によって回転するタービンが、MGU-Hとともにコンプレッサーと並んで配置される。タービンはエンジンの背後にあるようで、従来の設計に近い。ホンダは、このレイアウトを採用することで、ドライバビリティを改善し、エンジンカバーのサイズを小さくしている。
ターボの上には、コンパクトで低いラインに吸気口のプレナムチャンバーがある。チャンバーの高さを低くするため、給気口は内側では90度曲がっているが、可変長の吸気口トランペットが設置できだけの高さがある。
オイルタンクとMGU-Kは、従来通りそれぞれエンジンの前と左側のシリンダーバンクの下に設置されている。
最後にモーターの前という変わった場所に尾空かれるERSモジュールは、バッテリーと(ERS-K用とERS-H用の)両方のコントロール電子ボックスを一つのユニットにまとめている。これによって、燃料タンクエリアの下にあまりスペースを必要としない低くて軽いユニットになっており、空力パッケージを助けている。
もちろん、このタイトなパッケージングによって重要な外部冷却のスペースがほとんどない。
ERS全部品は、水冷あるいは油冷を必要としており、信頼性問題に繋がっている。ホンダは、温度を抑制しつつ、回転するシャフト周囲のシールを通じて冷却液が漏れるのを防ぐために出力を制限する必要がある。
やはり冷却のためのスペースがない。昨年フェラーリはこの問題に直面した。その解決策は冷却スペースの増加。要するに空力を犠牲にしている。よってマクラーレンは逆の戦略を取った。これがどうなるかはホンダのPU次第ということになる。
今後この冷却問題を解決し、パワーを上げることができるとメルセデスにも負けない最強のPUになる。これがホンダの目指す道。この取組は市販の自動車にも応用されるだろう。今後が楽しみだ。
Posted at 2015/04/22 22:43:18 | |
トラックバック(0) |
F1 | 日記