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2012年10月29日

ボディを傷めないように走るからこそ腕は磨かれる

ボディを傷めないように走るからこそ腕は磨かれる ■以前は主流だった凸凹ボディでのクロカン


「廃道」となると、付き物なのは、ボディを擦りそうなレの字溝や、落としたら最後のY字型溝がある道。

または、沢などの水の中にラインがある道などなど。


元々、僕の車はそういう処を得意としていたハズなのだが、前提としてボディをグシャグシャにしてもOKというものがあったので、今ではそういう走り方はしたくない




以前、僕がクロカンを始めた当初、同じクラブで走り方が極めてシャープで尊敬出来ると思っていた先輩がいた。

僕がPZJ70を買ったのも、その人と同じ車に乗りたいと思ったからなのだが、実際に僕がPZJ70を買ってからは、その人と正反対にボディをグシャグシャにする走り方に特化するようになってしまった。


まぁ、ボディをグシャグシャにしたことについて後悔はしてないし、そこまでしたからこそ得た貴重な経験があったことには間違いないので、ボディをグシャグシャにしたことについてはどうということはないのだが、

その先輩が言っていた「梶原くん、ボディを痛めないように走るからこそ、上手くなるんだよ」って言葉が、言われて15年ほど経って、意味がはっきりとわかるようになってきたと思う。





■クロカン車をめぐる環境も変わってきている


ここ数年、車検制度がかなり厳しくなってきたと感じている。

僕の車も、以前のように凸凹が多い状態では車検に通らなくなってきたので、今ではあのように「比較的マシ」なボディにしているのだが、不思議なことに今まで一度も、あの車で走っていて警察に止められたとか、職質を受けたということはない。

余談だが、以前、白のランクル60に乗って、ボディ全面を白に塗り、ボディ側面にシャレで「UN(国連軍のことね)」って書いていた時期があったのだが、

ちょうどその頃オウム事件があり、泥だらけでコースから帰っていたら検問に引っかかり、荷台に載せてあった泥だらけのスコップが見つかり、「なんじゃこりゃ!」と言われたことがあった。

ボディの凸凹具合と、職質は関係ないのねって今でも思うのだが、まぁ、凸凹なボディが良いわけはなく、グシャグシャなボディじゃないと出来ないクロカンは、淘汰されてもしかたないよね、と今では思っています。


自分の車の後ろ半分にアルミの波板を張ったりフロントフェンダーを比較的綺麗なものに替えたのは、ちょうど一旦、クロカンから引退する前だったので、実際の処、あのボディで厳しい処をゴリゴリ攻めたことはない。

だから、先日からプチ廃道アタックだとかなんだとか言っているのだが、あの状態は正直、廃道アタックには向かないねと思う。


先日、同行していたJEEPは、オーバーフェンダーなどが付いていないタイプなのだが、ボディ自体の作りがタイヤの位置に対して内側に寄っている部分が多いとか、燃料給油口の処に鉄製のハンドルグリップが突き出していたり、フロントウインドの横にも同じようにグリップが出ているので、地形にヒットするときはボディよりそれらのぶつけてもあまりダメージがないものが先にヒットしてくれたり、

リアのオーバーハングもランクル短よりは明らかに短いので、元々、斜面などに張り付いてもボディにダメージが及び難い形状になっていると思う。


だが、今、三菱ジープが再販になるかというとそんなことはありえないので、これから販売される車や、いまだに多く出回っている車について考えた方がいいと思う。




同じランクルでもセミロングだとか80系、サファリY60/Y61など、リアのオーバーハングが70短よりも長い車などは、元々かなり凹みを作りやすい。

では、どうやったらボディへのダメージが少なくなるのか?というと、てっとり早い手としては、スペーサーやワイドトレッドでマイナスオフセットのホイルを履いてタイヤを外に突き出すことや、

オーバーハングを思い切って切る、オーバーハングの側面に補強の板などを貼り付けるなどがある。




ただ、タイヤを外につき出すことは、4ナンバーのランクルの場合や、黄色ナンバーのジムニーの様に法令遵守(コンプライアンス)の問題があるのだがそれ以外にも、

先日からも言っているのだが、マイナスオフセットによるキングピンベアリングや操舵系へのダメージなど、特に耐久性が要求される廃道仕様としては本末転倒になる可能性もあることなので、あまり極端な改造は逆効果になることがある。

だから、「耐久性のことなども考えるとそこそこの改造にとどめておいた方がいい」というのが僕のスタンスだ。


波板をボディの側面に張り巡らせることも廃道アタックなどでは非常に有効だし、ロールケージなどをボディ外部に張り巡らせることも有効なのだが、それらは下手をすると、「下手クソ醸成機」にもなりかねないと思っている。



■車を傷めないように走るからこそ腕が磨かれる


実際、車を傷めないようにしつつ、しかもかなり厳しい処を責め続けるというのは凄く難しい。

以前ならゴリゴリ言わせながら無理に押し通すって走り方をしていた地形を、ウインチやチルなどでボディと地形が干渉しないようにしながら進んだり、

タイヤや脚回りが痛まないようにある程度あがいたら撤退したり、ウインチングなどに切り替えて前進したりしている。


先日もちょっと驚いたのだが、スワンパーは使い方を間違えるとあっという間に爪がバリバリ取れてしまう(汗)





これが無制限に「何でもOKや!」とばかりにブン廻しても見た目なんともないようなタイヤを履いているのだったら、おそらくは「タイヤをいたわりながら走ろう」などと思う機会はなかっただろう。

あのタイヤは泥の中なら無制限にブン回した使い方をすると無類な強さを発揮するのだが、岩盤質のような地形では物凄く繊細に扱わねば、一気にタイヤの旨みが消えてしまうというだけだ。

使い方を間違えるとかなりマズいってことなので、ちょっと初心者向けのタイヤではないのかもしれないが、まぁこれも「規制」の一つだと思えば楽しみの一つなのかな?とも思う。


自分の車の場合、駆動系や脚回りはかなり余裕のある70幌なので、それらを強化する必要はほとんどないのだが、普通の車は多少なりとも強化した方がよい部分があるということは知っている。


だが、「敢えて強化も最小限度に留めておく」という改造の方法でクロカンを楽しむことも、ある意味では必要じゃないのかなと思うことがある。


15年ほど前、「車を傷めないように走る方が腕が磨かれるよ」と言われたときは、「そんなんじゃ走れる処が限定されるじゃん」と思っていたものだが、

今では「敢えて自分に規制をする意味でも、車を極力傷めないように、それでいて難所を避けるのではなく挑戦し続けるような走らせ方をするのであれば、腕は短期間に大きく磨かれるんじゃないか?」と思うようになりました。


車のボディを痛めない、駆動系も痛めない、派手なボディの補強もなるべくしない、タイヤも痛めないようにしながらそれでいて厳しい地形をスルスルと抜けるようにするのは極めて難しい。

だからこそ、極める価値があると思っている。



■本当に上手い人の走りは物凄く地味なもんだ


これはどんな競技でも言えることなのだが、本当に上手い人というのはその行動の1つ1つに無駄がないので、物凄く地味に見えることが多い。

野球選手などで例を挙げればわかりやすいのかもしれないが、100%や120%の力で戦うと怪我をしてしまうので、手を抜いているというわけではないのだが、80%くらいの力を100%に見せることが非常に上手い人もおられる。


車の世界の場合、極端な話、金さえ用意出来れば車なんていくらでも再生可能なので、アスリートほど怪我などへの恐れをもつ必要はないのだが、壊すこと前提でバリバリやっている人の走りというのは、一見すると派手で上手く見えることもあるのだが、

僕のような基礎練習を徹底的に普段から行なっている人間からしてみると、運転の細部に雑なところが見えてしまったり、限界付近での車の操作がおかしいと思うことも珍しくない。


僕としては腕と車の性能が拮抗しているとか、どちらかというと車は大したことないのに、不思議とスルスルと走れてしまうような人の方が格好よく見える。


基礎練習に向く場所がないというような状況があるのかもしれないが、基礎練習中心のクロカンや、難所は走るのだが車を労わるような走り方を追求してみるのはいかがだろうか?









ブログ一覧 | クロカン道場 | クルマ
Posted at 2012/10/29 14:48:40

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この記事へのコメント

2012年10月29日 15:50
ありがたいブログであります。
m(_ _)m
解っていても、ボディーを労わった走り方は、なかなか出来ないんですよね。
(^^;;
一つ言える事は、セクション毎に集中力を切らさない事だと思います。
とにかく、パフォーマンスに走らず我慢走行が大事ですよね。
(^ν^)
ありがとうございます。
m(_ _)m
コメントへの返答
2012年10月29日 17:23
ありがとうございます。

おそらく、ハードクロカンとボディなどを労わることは二律背反というか、矛盾したことだとは思いますが、

だからこそ狙う価値は高いと思います。

お互い頑張りましょうね(^^
2012年10月29日 19:03
ジープは最高やね。
乗り手を選ばれるからこそ、操りがいがあります。
コメントへの返答
2012年10月29日 21:09
ランクルも最高だよ。

ある程度は誰でもいけるけど、そこから先は誰にでもいけるもんじゃないから。
2012年10月29日 19:37
ランクル70系はテールランプの位置が悪いですよねf^_^;
外側に付いてるので必ず、割れます‼

4ナンバーですが、リアに50mmフロントに30mm、ホイールはオフセット0で、はみタイです‼(^ ^)笑
それでもやはりボディは擦ったり凹ませたりします。

そしてクロカンもしながら、通勤や遊び車にもしてるので、ガード類は必需品ですね‼
今はキレイなボディでクロカンするのが主流化してますが、僕は壊さず、無理せず、楽しく走る事が大事だと思います‼^_^
コメントへの返答
2012年10月29日 21:17
タイヤのサイズとホイルが何Jかわかりませんが、おそらくフロントはほぼツライチ、リア20mmほどハミタイかもしれませんね。

ハミタイでボディを擦らないようにしようと本当に思ったら、タイヤ一本分くらい外に出さないといけませんね(^^;

綺麗な車でクロカンするってのが今まで以上に必要なスキルとなってきているのは間違いないのですが、

なるべく道具や装備(つまりお金)に頼らず、なるべく腕(スキル)でそれらを勝ち取るようにしていきたいと思っています。
2012年10月30日 14:11
初めましてm(__)m
何時も楽しく拝見させて頂いております(*´∇`*)ゞびしっ♪
ひっそりですが(-"-;A ...アセアセ

当て無いドライブがうまくなる  私も先駆者にそういわれて早20年・・・・・・
あて無い運転 3点接地等=うまくなると言う事は実感しているのですが
つい未だに アウターもタイヤ的な楽しみ方を楽しんでしまっていますので 耳が痛い(-"-;A ...アセアセ
なので腕は一向に上達していない むしろ車が進化すると腕は退化してる気がします。

当てながら進むにも 何所当てたら進む等 腕?
なる物は有るとは思っているんですけど(笑)

そうそう 少し気になったので
スワンパーの件ですが 
製造の新しいタイヤであればかなり岩の上でブン回しても
耳飛ばないんですが 1年もたつとダメになるぽいです。
何度かはいていてそう理解していましたm(__)m

数年ものだと 耳の根本からブロックごとさようならします(爆)
18年位前のTSLのはなしなので 生産終了までに何かが変わっていればこの限りではありませんけど。

失礼しました  C= C= \(;・_・)/
コメントへの返答
2012年10月30日 16:19
これは岡山近辺だけの事情かもしれませんが、自分たちが車検を通している地区では妙にアウターロールケージなどに対して厳しく、下手すると突起物扱いされるので、車検毎に外さねばいけないとか、諸々の問題があるみたいなので、今のところ僕もアウターにロールケージを張り巡らせていることはなるべく避けようと思っています。

(ランクル70系の場合は、フェンダー側面にオーバーフェンダーみたいにパイプを付けてしまうと、1ナンバーになっちゃいますしね)

規制の緩い地域なのでしたら、それはそれで羨ましいなぁと思うことはあります。

うちのスワンパー、10年選手なのでブロックはガチガチです。

高速走ってても、デカイ爪が飛んでいっちゃいますね(汗



2012年10月31日 14:43
ボディーを痛めないように走る・・・。
これは、初心者が最初からやっていて良いものなんでしょうか。。。

というのも、私の場合は単に「みすぼらしくなるのは嫌」とか「修理にカネがかかる」とか、そういう理由でビビってるだけなんですよね(笑)

ビビりすぎで、イケる場所も大事を取ってしまったりします。

限界を知らないと上達も難しいですが、限界を知ったときというのは、限界を超えたときなんですよね。。。
コメントへの返答
2012年10月31日 15:26
僕は「みすぼらしくなるから嫌」とか「修理に金がかかるから」という理由でビビるのは上達に欠かせない要素だと思います。

というのも、どうでもいいという運転をしている人が本当にどれだけ上手いの?というと、僕が見るところ細かいところで雑だったり、

意味の分からない操作をしてたり、勢いだけでなんとなく車に走ってもらっているという人が多いように思うからです。

限界付近の挙動がどうなのか?というと、運転席からだけではわからないことが多いので、

僕はなるべく自分の走りを動画で残して後から何度も確認して、正しいイメージが残るようにしていますよ。
2012年11月1日 6:51
初コメントです。

私が初めてかじはら(父)さんの先輩に会ったのが20年前なんで、当時の先輩はFJ61標準ルーフに乗ってたと思います。少し文的会話をしたんで、当時の先輩はまだ若かったでしたね。
あれから10数年後、偶然再会した時に私も先輩も『よく覚えているよ!』と懐かしみ、先輩の成長ぶりに驚きました。それまではかじはら(父)さんと同様にネットや時々四駆誌に先輩の活躍記事が出てるのを読んだりしたんです。

今思えば、20年前に先輩と一緒にクロカンを始めておけばよかったなぁと。。。

私が先輩に『貴方がいつか再びランクルに乗る日が来るのを信じてやまないんだよ!』と激励してやりました。

コメントへの返答
2012年11月1日 9:39
あら、そんな前からHさんをご存知だったんですね。

僕も彼の家で一度、写真で青色だったかな?Fのロクマルが最初の車だったと聞いたことがあります。

まぁ、またいつか帰って来られるでしょうから、その日を楽しみにしておきます。

プロフィール

「また、いいの入れましたな(^ω^)

何シテル?   06/05 08:56
かじはら(父)です。 1993年頃からランクルでクロカンするようになり、3年ほど休んでましたがまたPZJ70幌でクロカンを再開させました。 息子(♂...
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