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かじはら(父)のブログ一覧

2012年10月03日 イイね!

ウインチワイヤーの破断について少々

ウインチワイヤーの破断について少々ウインチングをしていて結構あるトラブルに「ワイヤーの破断」があります。

僕の場合、ご存知の方も多いと思うのですが極めてウインチの稼働率が高い(笑)ので、個人的にはナイロン系のワイヤーより、鉄製の黒ワイヤーなどの方が信頼性が高いのでいいと思っています。

これは使い方や考え方、コダワリなどもあることなのであくまでも「僕だけ」の話として聞いていただければと思います。


●個人的には”黒ワイヤー”が好き

僕が今、純正ウインチに付けているのは純正の黒ワイヤーで、実はこれで3つ目です。

現在は20mほどの長さになってしまっているのですが、過去におそらく十数回はワイヤーを破断させました。


ワイヤーの破断というと非常に怖いとか、危険だとかヤバイみたいに言われることがあるのですが、僕からしてみると日常茶飯事(w

ただ、なんでもアリなんか?というとそうでもないので、一応、ワイヤーの破断について記事にしてみたいと思います。


まず、ランクルの純正ウインチや、ウォーンのM8000、9000、9500、8274など、一般的に使われているのは8mm径のワイヤーです。

ウォーンのM10000などは10mm径のワイヤーですが、個人的には10mmは太すぎて使いづらいですし、「何かあったらヒューズの様に切れてくれる」方が助かると思っているので、今の8mm径を愛用しています。

(チルホールのTu-16やX-13などで使っているワイヤーは11.7mm径と非常に太いので扱いにくいですね)


あと、ワイヤーには鋼芯のものと、ロープが芯になっているものがあるのですが、純正の黒ワイヤーは芯がロープです。

また、ワイヤーそのものにメッキがほどこされているものと、黒ワイヤーみたいに何もしてないものがあります。

黒ワイヤーっていうのは、油を差してないとサビてしまうため真っ黒に見えるために「黒ワイヤー」って呼ばれているわけです。

僕は純正の黒ワイヤーを愛用してますが、理由は「極めて安いため」、「芯がロープなため比較的柔ないので扱い易いから」です。

今付けているものがなくなっても、家にはまだ2セット分くらい残ってますし、新品で買っても非常に安いんですね。

あまり手入れしなくて済むメッキワイヤーや、極めて軽量なナイロンワイヤーなどが主流ですが、僕みたいな貧乏オフローダーには黒ワイヤーはありがたい選択肢です。


●どんな時にワイヤーって破断するの?

これは僕の経験ですが、「無理な方向で強引に牽引した時」に80%以上集中しています。

僕の画像は残っていないのですが、今から8年ほど前、スポラン岡山の「Iセク」がまだ結構遊べていた頃のワイヤーの破断の例があります。


(↑沼地のすぐ左の”Iセクション”です)

2004年6月13日SLOにて



向かって右方向にアンカーをかけて牽引して、ワイヤーの破断とフェアリードのピンが折れた例なのですが、ほぼ同じ地形を同じくらいの重量の車と同じメーカーのウインチで抜けていますが、こちらはワイヤーもフェアリードも壊れませんでした。



見比べてみると、ほんの少し車の位置が違うだけってのがわかると思います。


このように、ワイヤーが破断するときって「無理な方向で強引に牽引したとき」に起こることが大半なんです。


だからといって「横引きしたらダメなのか?」っていうとそうとは言えないと思っています。

というのも、クロカンの現場ではまっすぐ前に都合よくアンカーがあることは逆に珍しいですし、

先日の僕のウインチングなどでもよくあることですが、ボディの側面が木や斜面などに干渉してしまっている場合などは最初から斜めに引かないとダメな場合が多いからです。

ですので、僕としては、横引きに耐える強度を持つウインチとウインチベット、フェアリードはまず必要で、万が一無理しすぎたら切れてくれるワイヤーという組み合わせが最も便利だと思います。


フェアリードなどが破損してしまうと修復が大変ですが、ワイヤーは破断しても、ホームセンターでも販売されている一個数百円のワイヤークリップを2個あれば簡単にワイヤーは再利用出来ますし、

トラブル発生からのリカバリーも極めて短時間に行うことが可能だからです。




●ワイヤーが切れて危険なことはあったの?

ワイヤーが切れると、車が谷底に落ちる・・・みたいなイメージがあるかもしれませんが、そういう牽引をしている際にワイヤーが破断することはめったにありません。

(というか、僕の経験上では一度もありません)


ではどんな時に切れやすいか?というと、ワイヤーが切れても車は微動だにしないようなハマり方をしている場合に集中しています。

腰まで泥に浸かってのウインチング、先ほどの例のような段差を無理やり超える際のウインチング、向きを強引に変えようと真横に引いた際にフェアリードのところで破断、などなど・・・。


ただ、ヒルクライムなどでウインチングしているような時、ワイヤーが破断すると危険な処で使う場合は、切れないように注意して引くのと、切れた場合、いつでも受身が取れるように気をつけて引くようにはしています。

あと、「ワイヤーは破断するもの」と思っているので、テンションがかかった処からは最低でも5mほどは離れておいた方が無難です。

というのも、ワイヤーの破断した瞬間を見ていると分かるのですが、かなり広範囲に切れたワイヤーが暴れていますし、僕の車にも切れたワイヤーがぶつかって出来た傷がいくつかあるからです。

人間に当たらなければ問題ないレベルだとは思っているのですが、レスキュー初心者などの中には平気でテンションがかかったワイヤーを触ったり、又越す人もいますので注意してください。

ワイヤーが破断した際に、破断したワイヤーが暴れないようにワイヤーにマットやロープなどをかけておくことは有効です。

個人的にはジムニーなどの軽量車を引っこ抜く際や、ワイヤーが破断しそうにない場合は手抜きしてかけてませんが、重量車を無理やり引っこ抜かないといけない場合などは、トウロープをワイヤーにかけている場合もありますね。
Posted at 2012/10/03 12:03:29 | コメント(4) | トラックバック(0) | クロカンテクニック | クルマ
2012年10月03日 イイね!

過去のウインチングによるトラブル

過去のウインチングによるトラブル前回の記事でウインチを搭載することをオススメしたわけですが、ウインチや、その他レスキュー用品というのは特に重い物を扱う場合に、取り扱いを間違えると非常に危険な場合も多いので、これは僕が知っている範囲で、過去にどんなトラブルを起こしたことがあるかというのをご紹介しておきたいと思います。

・・・素人がやるウインチングやレスキューほど怖いものはないですからね(^^;


●自分がやったウインチングでの失敗その1:PTOウインチのシェアピン破断


これは最初に乗っていたランクル60に付いていたPTOウインチ(PTO:パワーテイクオフの略、PTOウインチとはエンジンの動力を使って駆動させるウインチのこと)でのトラブルなんですが、

県北の某林道でスノーアタックをしていたとき、ハマりこんでしまったので自分のウインチで脱出させようとしたことがありました。

30mほど先に電柱があったのでそこに引っ掛けてシングルラインで引こうとしたら・・

ものの数メートルも引かないうちに「バン!」と腹下から音がして、急に巻き取りしなくなりました。

単純にシェアピンが飛んだだけだったのですが、そのシェアピンはなんとエンジンの直下。

雪で車の下半分が埋まっているような状態でシェアピンの交換なんて出来るわけありません(涙)

その時は同行していた前後デフロック搭載のハチマルに横をすり抜けてもらい、前方からウォーンのM8000で引っ張ってもらいましたが、シェアピンが破断するくらい埋まっているハズなのにシングルラインで楽々引っ張ったのを見て「純正のシェアピンは役に立たない」って思いましたね。

ちなみに、ワイヤーのテンションがかかったままシェアピンが飛ぶと、ウインチのギアは非可逆性をもって設計しているので、ドラムを手で廻しても回らないんですね。

ワイヤーのテンションはピンと張ったままなのでその場から全く身動きできなくなるわけです。

ウインチのクラッチはテンションがかかったままだとフリーにならないので、なんらかの方法で車を牽引するなどしてワイヤーのテンションを緩めないとクラッチをフリーにさせることすら出来ないという恐るべき造りになっているのです。

それ以降は、シェアピンの予備をとりあえず5本購入しましたが、あっと言う間に全て使い切ったので、クロカンの先輩たちがやっていた鉄クギを代用するようになり、その後はやっと普通にレスキューで使えるようになりました。


●自分がやったウインチングでの失敗その2:クラッチレバーがフリーになり転倒

最初のロクマルを手放した後、数年はトライアルに出ていたこともありウインチの無い車に乗っていました。

ですが、トライアルに出ていた最後の年くらいに今の純正ウインチを載せ、トライアルなどでハマった車のレスキューなどに使うようになりました。

県北にあった「スーパーハード」というコースを走っていたある日、ヒルクライムをしていてウインチでの引破に切り替えてウインチで登っていたのですが、

アンカーになる木が弱かったため、運転席のランバーサポートに腰掛け、身を乗り出すようにしてアンカーを目で見て確認しながら引っ張ってました。

すると、急に「スッ」っと車が後ろに後退を始め、「わっ!」っと思う暇もなく坂の下までバックダウンしてそのまま運転席側を下に転倒してしまいました。

運転席側から倒れましたが、転倒前に運転席の中に飛び乗り事なきを得ましたが、僕が過去経験したトラブルで一番怖かったのがこの時でしたね。

原因は単純で、「ウインチのクラッチレバーが外れフリーになっていたため」でした。

ランクルの純正ウインチのクラッチレバーは、ロックした際に「カチッ」と止まるわけじゃないので、おそらくですがこの時は中途半端な処で止まっていたんじゃないかと思います。

で、牽引中にレバーがフリーになり、そのまま一気に支えを失い、バックダウン&派手に転倒したってわけです。

この時の教訓もあって今ではウインチング中に車から身を乗り出すことはしなくなったのと、ウインチのレバーをロックする際には自分で再度確認するようにしました。

(人にしてもらったので確認してませんでしたってのは言い訳になりませんからね)

ウォーンなどではありえないトラブルかもしれませんが、アンカーやウインチのロックなどは自分の目で必ずチェックするようにしてくださいね。


●自分がやったウインチングでの失敗その3:タイヤのビート落ち・フェンダー消滅

当時は「クロカン時にはタイヤのエア圧は必ず落とすもの」というのが一般常識みたいに言われていました。(今でもかな?)

ですので、僕も当時履いていたジープサービスを0.8キロくらいまで落としてクロカンしてました。

これもスーパーハードという昔存在していた岡山県北でのV字溝での出来事でしたが、当時、コースの管理人が新しいV字溝などを掘ると、僕が最初に突っ込んでインプレッションをしていました。

ある日、全長100mほどの長くて深~いV字溝を掘ったので進入した処、半分ほど進んだ処で運転席側が溝の底に落ちてしまいました。

このV字溝、まだ誰も踏み固めていないってこともあり、一度潜ってしまうとどこまでも際限なく埋まってしまう(汗)のですが、

この時は後ろに引くにも物凄く距離があるのと、誰もそこまで進入出来ないってこともあり、自分のウインチで前方に引破させることにしました。

とりあえず右フェンダーが完全に壁に埋まっているので、左斜め上方にアンカーをかけ引っ張った処・・・

ボコッ!と抜け出してみたら、あら不思議、フェンダーが消滅して運転席からタイヤがむき出しになっています(大汗)

抜け出してみて驚いたのですが、まずフェンダーが完全に潰れ、プレス状態になってしまっていたのと、右前タイヤが派手にパンクしてビート落ち。

この時は自分のウインチでフェンダーをバリバリと引っ張り出して自走で帰りましたが、

この時以降も、牽引時に段差に引っかかったタイヤがパンクするってことが度々起こりました。

激しいときには、月に3回、ビート落ちしたタイヤを修理してましたね。

そこで現在は、クロカン時にあまりタイヤのエアを落とさないようにしました。

(ちなみに先日のスポーツランド岡山でのクロカン時のスワンパーのエア圧は2.0キロ前後でした)


●他人がやってて怖いと思ったウインチングのトラブルその1:巻き込まれて自分まで転倒

ある場所でハチマルか何かの重量車が坂の上のジムニーをアンカーにして登ろうとしていたのを遠くから見ていたことがありました。

谷をはさんだ高台からその様子を眺めていたのですが、何か違和感があるなぁ~と友人と談笑しながら観ていました。

・・・すると、ウインチで巻き取りをして登り始めようとした途端に、アンカーになったジムニーが急に動き始め、急角度の坂を転がり落ちてしまいました。

坂の下には人もいたし、車もいたので見ていて肝を冷やしましたねぇ。

その時は幸い、誰も怪我はしなかったですが、原因はアンカーになった車があまりにも軽量だったことや、その車を停めていた位置が坂のすぐ上でちょっと滑っただけで自分まで落ちてしまうこと、その車がさらにアンカーになるものを取っていなかったことなどが挙げられると思います。


●他人がやってて怖いと思ったウインチングのトラブルその2:空飛ぶピントルフック

今はあまり見かけなくなりましたが、以前は土に還る直前のようなボロボロに錆びた車などがよくクロカンの現場にいました。

ある日クロカンしていると、コース内に埋め込まれた丸太でカメになり、身動き取れなくなった古いジープがいました。

その丸太は坂の上の方にあったので、ひとまずそのジープを坂の下から引っ張ろうとしたみたいで、ピントルフックにワイヤーの先端を引っ掛け、ワイヤーを巻取ろうとした直後、「ボコッ!!」と音がして何か黒いものが宙を舞い、牽引していたランクルのボンネットに「ガン!!」とぶつかりました。

僕はクロカンしながら遠目に見ていたのですが、異変に気がついたのでその場に駆け寄ってみると、驚くことにジープの最終メンバーが完全に折れて、外れたピントルフックが10mほど後方の牽引車まで飛んで、ボンネットに大きな凹みを作っていたわけです。

この時も幸いにしてけが人は誰もいませんでしたが、

このように、下から牽引する時、アンカーになるものが何らかの弾みで破損した場合は下にいる車やギャラリーに重量物が高速で降ってくることがあるので注意が必要です。

よく真っ平らな処で牽引していて、ワイヤーやフックが破断した時のためにワイヤーの上にマットやロープを乗せて、それらが飛んでこないようにするのを見ることがあります。

個人的に言うと、平地の場合は重量物が後ろにいる車まで飛んでくることは滅多にないのでそこまでする必要はないんじゃないか?と思うこともあるのですが、下から上に向かって引く場合などは、マットやロープをワイヤーの上の乗せた程度では役に立たないので、周囲に人は立たないとか、牽引している坂の下の車は注意するなどしたほうがいいでしょうね。


・・・その他にも細かい処でいうと、ウインチを操作していて手がフェアリードに巻き込まれて怪我したとか、ささくれたワイターを手で触っていて軽く怪我した、などということは本当によくあります。

また、やってはいけないこととしては、テンションのかかったワイヤーを又越してしまう、などは本当によく見かけます。

くれぐれもウインチングをする際には、注意していただきたいと思います。

Posted at 2012/10/03 09:55:19 | コメント(1) | トラックバック(0) | クロカンテクニック | クルマ

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「また、いいの入れましたな(^ω^)

何シテル?   06/05 08:56
かじはら(父)です。 1993年頃からランクルでクロカンするようになり、3年ほど休んでましたがまたPZJ70幌でクロカンを再開させました。 息子(♂...
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