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かじはら(父)のブログ一覧

2012年10月08日 イイね!

汎用性の高さでクロカンを語ってみると・・・【汎用型重量級四輪駆動車】

汎用性の高さでクロカンを語ってみると・・・【汎用型重量級四輪駆動車】僕は決して「ランクル教信者」ってわけじゃないですが、こんな考え方もあるんだってことを知ってもらいたいと思うので、ちょっと記事にしてみたいと思います。


■なんでも1台でこなしてしまえる強さ

僕は、ランクルやサファリなどは「汎用型大型四輪駆動車」だと思っている。

「なんですかその”汎用(はんよう)型”って?」と思う方もおられるかもしれないので言葉の説明からしたいと思います。

「汎用」とは、いろいろな目的で幅広く用いること、様々な用途で適応できること、をいいます。

英語で言うと、General Purpose(ジェネラル・パーパス)になります。

個人的な前後リーフのランクルのイメージは、ベトナム戦争頃にアメリカ軍で正式採用されていた、基本設計の古いM60という感じ。



ちなみに、M60など汎用的な使い方がされる機関銃は、GPMG(ジェネラル・パーパス・マシン・ガン)と呼ばれている。

これなどは分隊支援用で人間が持ち運び突撃銃ような使い方もされてきましたし、車やヘリなどに搭載する重火器としても使われたり、

三脚の上に設置し拠点防衛用に据え置き型で運用されたり、非常にいろんな使い方がされてきました。

欠点としては、「帯に短し、タスキに長し」という場合が多いこと。

長時間の連続発射に耐えるように作られているため、個人が持ち運ぶものとしては限界近くの重さがあるし、狭い建物の中での取り回しも若干悪い。

かといって、長距離はスナイパーライフルの精度には敵わないし、戦車などの厚い装甲板を持つ相手にも敵わない。

ちなみに、M60は、第二次大戦中のドイツの傑作軽機関銃、MG-42などの機構を一部コピーしている。

ランクルやサファリなども元はアメリカのジープの模倣で始まっているので、そういう点でもこれらはよく似ていると思っている。



■長期間の運用に耐えれる堅牢性と経済性

僕がまずGP(汎用性のこと)で要求される条件に「死ぬほど頑丈」というものがあります。

僕が、ランクルに乗っていていいな、と思うことに死ぬほど頑丈なエンジンやミッションがあります。

例えば、デフやCVやドラシャが折れたとしても、ちょっと現地で応急処置を施せば家に帰るくらいは可能ですが、エンジンやミッションという「心臓部」が壊れてしまうと、それはさすがに不可能になります。

実際、僕がこれまでクロカンしていて、山に車を残して帰ったり、積車で取りに来てもらったことは1度しかありません。

その1度というのもクロカンを始めた当初、装備も腕も知識も仲間も整っていなかった時期の話なので、今同じ状況に陥ったとしても、連れて帰ることくらいは出来たでしょう。

(CVが折れた程度だった)


飛行機などの腕を図るのにその人の飛行時間を言っているのをよくテレビなどで聞くことがありますよね。

「この飛行機の機長の操縦時間は4万時間」という風に。

僕はクロカンでも同じように言ってもいいんじゃないかと思ってます。

「僕は3千時間、クロカンの実働経験があります」みたいに。


よく思うのが、「わずか数十時間程度クロカンしたからといってうまくなるわけないじゃないか」ってことがあります。

僕はおそらく、これまで最低でも千時間以上はクロカンの現場で実際にハンドルを握ってクロカン走行をしていたりウインチングしていたと思うのですが、

そこまでやっても一度も車が壊れたので帰れなくなって仕事に遅れた、とか仕事に行けなくなった、ということが無かったのは、やはり構造が極めて単純なディーゼルのランクルだったという理由があったんじゃないかと思います。

長期間のクロカンが可能だったのは、最初に乗っていたランクル60の頃に履いていたタイヤやホイルなどが引き続き使えたということも大きかったんじゃないかと思いますね。

車はやっぱりタイヤが一番の消耗部品だし、一番お金のかかるものですが、0部山に限りなく近いジープサービスは全然消耗しませんからね(笑)

また、先日、リーフが折れた際に使ったのは15年ほど前に取り外していたBJ74Vのリーフスプリングだったし、60の頃に使っていたリーフなども未だに残っていたりします。


■大量の人や物が積めるボディ

次にGPの条件としては、「物や人が大量に積める」というものがあります。


「オフロードでのクロカン」を自走だけで語るのであれば、車は軽量に越したことがないのですが、

先日、アメリカの改造車などがいいなぁ~と思っているのに、アメリカでルビコンなどを走っている車などは、大量のキャンプ用品や補修部品などを積載したまま何日にもわたってクロカンしてたりするような使い方が、実際のクロカンの現場で僕自身がよくやっている使い方に似ているから、ということもあります。

実際、ヘビーなクロカンをしているとよくわかりますし、そのような使い方をしている人などと多く行動を共にすることがありますが、

団体などによれば、リーフが折れたらリーフの予備が出てくることもありますし、脚回りが折れたら溶接が始まることもありますし、転倒してエンジンオイルが漏れたらエンジンオイルの予備がどこかしら出てきたりすることもあります。


人や物が大量に載せれるってことは、別にクロカンに限定した使い方だけでなく、ビジネスなどで接待用などでも活用することが出来ますし、大勢を乗せたまま、ワイワイとクロカンしたり雪中行軍したりするような懐の広い運用法なども選べるわけですね。


■部品の転用が可能

次に僕が思うGPの条件としては「アタッチメントを替えればさまざまな目的に転用が可能」ってことが挙げられます。

車の場合は、アタッチメントを気軽に替えるってわけにはいかないかもしれませんが、

例えばうちにあるランクルの場合、70ショートと70ミドルの場合、前後のリーフスプリングのスパンは一緒なので一度手に入れたリーフをそれぞれの車で使うってことも可能。

(ちなみにランクル60、ランクル70ショートとミドルが前後のリーフのサイズが同じ)

共通部品が多いというのもランクルの強みの1つだったりします。

また、エンジンやミッション、トランスファーなどもいろんなバリエーションがあるので、中古などで部品取り車をとってくれば、ランクル70にハチマルのエンジンやミッション、トランスファーなども比較的簡単に搭載することも出来ます。

70ショートに乗ってて家族が増えたのでハチマルとか、サファリのY60などに乗り換えたとしても、タイヤやホイルはそのまま使えることが多いというのも、僕がランクルなどの重量車を多く持っている理由です。

僕はしたことはありませんが、例えばシートや電動ウインチ、FRPボンネット、ロールケージ、タイヤやホイルなどをナナマルの車の長さが変わっても移植して使っている例は非常に数多くあります。


■汎用性に貢献しているシンプルな構造のディーゼルエンジン

Nox法などでは悪者のように言われることが多い、基本設計の古いディーゼルエンジン。

ですが、汎用性の高さに貢献する上で、この設計の古いディーゼルエンジンの果たす役目は非常に高いと思っています。

まず思うのが、「電装系が極めてシンプル」ということ。

エンジンの制御を電子部品で行なっているランクルも一部あるので全てとは言わないのですが、BJやPZJ、HZJ、HDJなどで始まるランクルは、一度エンジンをかけてしまうと後はたとえバッテリーが破裂してもエンジンは止まることなく動き続けてくれます。

PTOにしても電動にしても、長時間ウインチを酷使するような使い方をする場合などは、エンジンの稼働や制御に電気を使っていないディーゼルエンジンのメリットは非常に大きいと思っています。


先日の記事でも、「ウインチを使った引破というのは、クロカンのもうひとつの楽しみ方」であると言わせていただきましたが、

ウインチングの幅が広いということは、すかさずクロカンしていて何かトラブルがあったとしても自走などで帰ってくる率を上げることにつながると思っています。


また、自走だけでは重たすぎる、大排気量ディーゼルとトラック用ミッション(僕のPZJはスポーツカー用のミッションだが)ですが、これも、耐久性で考えると極めて有利。

ミッションなどのトラブルが皆無とは言いませんが、少なくとも僕がこれまで乗った車でミッショントラブルはほぼありませんでした。(ちょっとはあるけど素人で対応可能レベル)


また、「重量物を平気で載せれる」「エンジンの粘りも非常に強い」というのも、ディーゼルエンジンの特徴です。

確かにオンロードではかったるいとか、黒煙を吐きまくる・・などのデメリットもあるのですが、どうせもう新車で登場することはないので、中古で出回っているものを大切に乗るくらいならいいでしょう(笑)。

僕も一時期、200キロほどのレスキュー用品と、補修部品を積んでクロカンしてましたが、それにウインチやスペアタイヤまで含めたらおそらく300キロもの重量増になっていたでしょうね。

だけど、クローリング中心のクロカンをするのであれば、ディーゼルエンジンは逆に有利ですし、僕みたいに千時間以上クロカンしてもほとんど大きなトラブルを起こすわけでもないので、かなりリーズナブルに遊べますし、どうしても走破出来ないなら、引破に切り替えればいいだけなので車を壊すこともほとんどないんです。



■トラックベースも汎用性の高さに貢献


「トラックベース」というのも汎用性を高くする要因ですね。

世の中に出回っているトラックがなぜガソリンエンジンじゃなく、ディーゼルなのかというと、それは間違いなく「ディーゼルのトルクの太さと堅牢性、経済性、燃費の良さ」が原因でしょう。

よく環境面でディーゼルエンジンを否定する評論家などを見かけることがありますが、もし例えば4tや10t車がガソリンエンジンを積んで走っていたとすると、どれだけエンジン自体が高額になるかとか、燃費がどれだけ悪くなるか考えたことがあるんだろうか?って思うことがあります。

今ではまずありえないのだが、第二次大戦中、ドイツ軍のタイガー戦車は56tもの重量の車体をなんとガソリンエンジンで稼働させていた

同時期、ソビエト軍のT-36戦車は航空機用のV12気筒ディーゼルエンジンを搭載していたそうだが、車重が半分だったということもあるのだが、燃費はティーガーの4倍以上良かったそうだ。


ちなみに、ディーゼルのランクルの多くは4ナンバーや1ナンバーですが、これらは1年車検ですが、税制的に3や5ナンバーの車に比べてかなり優遇されてますね。

それも「汎用性の高さ」に貢献してくれていると思っています。

3とか5ナンバーの車は、「人を(快適に)乗せて運ぶための贅沢品」としての扱いをされているため、税制的にも「贅沢品」として扱われているため、税金もそれに応じて高いと言われている。

(4ナンバーや1ナンバーは商用利用されていることが多い)

もっとも、国内の税制で最も優遇されているのは軽四ですけどね(^^;

ちなみに、僕が乗っているランクル70短は、2シーター登録されているので年間の自動車税は1割増で8800円となっている。

これは軽四に次ぐ安さだと思います。



よく「丸太」とか「切れ味の鈍い斧(おの)」などに例えられる重量級のランクルやサファリなどですが、僕がいつまでもコレにこだわるのはこれらの理由があるからですね。

ランクルやサファリなど重量級のクロカン車が新車で手に入れることが難しくなった現在、雑誌などでもランクルなどをメインに扱うものは少なくなりつつあるのですが、

せめてネットくらいは、実際にクロカンの現場で使い続けている僕らのような人間が、こういう「現場の声」を発信してもいいんじゃないかと思います。


ちなみに、僕の考え方は極めて偏った考え方ってことはよくわかっているので、感情的な反論は受け付けません(笑)。

もちろん、僕のような考え方がクロカンの主流でないってこともよく知ってます。

が、「そんな理由で旧型のディーゼルエンジンや前後リーフ車を好む変人もいる」ってことは知っておいてもいいかもしれませんね。

今後の貴方の選択肢を増やすことにつながるかもしれませんので・・・。
Posted at 2012/10/08 20:11:02 | コメント(4) | トラックバック(0) | クロカン道場 | クルマ
2012年10月07日 イイね!

これから四国に行きます

急遽決まったのですが、これから仕事?遊び?かはっきりしませんが、四国の東香川に行きます。

例のボロ車で行きますので、見かけたら声かけてください。(^-^)/
Posted at 2012/10/07 10:23:45 | コメント(0) | トラックバック(0) | その他 | 日記
2012年10月05日 イイね!

FWTV: Top Truck Challenge XIV

アメリカのFour Wheeler TVが結構好きで、以前からよく見ているのですが、改造などの参考になることも多いので、まだ見たことがない方はぜひ一度観てください。



出てくる単語で分かりにくいものがあるかもしれませんので、簡単に用語解説を付け加えておきます。
:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
「Frame Twister(フレームツイスター)」:フレーム(シャーシ)をねじらせるもの。モーグル状の地形などのこと
「Mud Pit(マッドピット)」:泥溜め (バケツ)
「Obstacle Course」:障害物のコース
「Tow Test」:牽引能力を試すテスト 牽引前提で設計されたコースのこと
「Mini Rubicon」:ちょっとしたロックセクションのこと(らしい)
「Tank Trap」:(簡単には)車で通過出来ない罠 
:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::

いくつか見ていて面白いなと思ったことについてコメントしてみたいと思うのですが、

まず最初の車、ものすごく大きな前転防止バーが特徴です。



「そこまで大きくすると逆に邪魔にならない?」って思うのは島国根性の抜けない日本に住んでいるからでしょうか?(笑

これらの競技に出ている車の大半は、ウインチワイヤーをナイロン製のものを使ってるのですが、この車の場合はそのロープを予め、この前転防止バーに巻きつけておいて、使うときにスッと取り外して使ってますが、確かにこれは機能的ですね。

僕自身は費用面の問題などもあって、鉄製の黒ワイヤーを愛用してますが、ナイロンロープほどは当然柔らかくないので、ここまで気安く使えないので、これを見ていて「あぁ、一度使ってみたいなぁ」と思いましたね。


次に走るのは、M8274を積んだアーリーブロンコですが、個人的にはここで出てくる車の中ではこのくらいの改造の車が一番好きです。



これでも国内(特に岡山近辺)で走るには過剰改造の部類に入るかもしれませんが(笑)、何でもアリのアメリカのこのような競技会に紛れ込んでしまうとおとなしく見えてしまうのが凄いですね。

それにしてもバディが牽引中にナイロンロープに触ってますが、アレは大丈夫なんでしょうかね?

鉄製のワイヤーだとテンションがかかった状態でもし切れたら非常に危険なんですが、ナイロンロープならそこまで危険じゃないという判断なのだろうか??

ま、細かい所はどうでもいいので次の車に・・・





次の車は四輪操舵が可能なモンスターTJ。(だよね?)

前後とも操舵可能なので、こうなるとロングホイルベースってのはデメリットではなくなりますねぇ。

見たところ、ナンバーも付いてますし、ボディプロテクションもそこそこなので、比較的改造はおとなしく見えますが、脚回りはカリカリに改造してますし、実際ものすごい走破性を持っていますね。


次はRAMのキングキャブの後ろ半分をぶった切ったと思しき、モンスタートラック。



前から見てみると物凄くデカイタイヤを履いてるし、横幅も凄いのと、ボディ全面に張り巡らせているロールケージで極めてイカツイイメージがあるのですが、

横から見てみるとお尻がないので、妙にアンバランス(笑)

不思議なことにこの車にもナンバープレートが付いています。

いやぁ~、アメリカってこういう所はおおらかでいいですね。

載せているウインチは日本ではあまり見かけないM15000という超大型。

ここではそれほど牽引での魅せ場はありませんでしたが、もっと厳しいウインチングを見てみたいものです。



次は、シャーシも全てお手製のワンオフのモンスタートラック。



「さすがにこれはナンバー取れないだろう」と思って見てたのですが、なんと後ろから見てみるとナンバーと思しきものがあるんですね(笑)。

前後ウインチに、前後操舵。

いや~、云うことなしですなぁ。



次は、シボレーのS-10ベースのトラック。



ボディ中、これでもか!って言うほどロールケージで被ってしまっているので、実際にコレが目の前で走っていたら多分圧倒されると思うのですが、出場車両の中ではもっとも「マトモ」な部類(笑)。

見たところ、前後リーフスプリングだし、後輪操舵も不可。

丸太や岩場を乗り越えている挙動は、まんまリーフのものですね(親近感が湧く~)

でも、このサイズだと日本では入れる所が限られてしまうだろうなぁ。




次もフォードのF-250がベース(?)のモンスタートラック。



どうやら、シャーシから脚回りから全てワンオフっぽいので、ボディだけがF-250なのかも。


このあと、DFN(完走出来なかった)車が数台出てくるのですが、それぞれ改造方法が面白いですね。


日本ではジムニー基準の極めて狭いコースやルートが多いのでここまで大きなタイヤを履くと、逆に入れる所が制限されそうで現実的ではないように思うのですが、

これらの改造を日本の状況に置き換えていろいろ想像してみると楽しいと思いますよ。


この競技は3日にわたって続いたみたいなのですが、非常に面白いと思うのでぜひこちらもご覧ください。







それにしても、こういう競技は面白いですね~。

自走だけでなくウインチングもアリだし、ウインチングもしないととてもじゃないが前進出来ないポイントも多いので、本当の意味でクロカン全体の総合力が試されそうですから。

日本でもこういう競技ができてくれることを期待してます。

Posted at 2012/10/05 14:14:50 | コメント(0) | トラックバック(0) | 海外四駆動画 | クルマ
2012年10月05日 イイね!

「思い通りにならない方が楽しいじゃん」

「思い通りにならない方が楽しいじゃん」「いきなりなんでも揃えてしまったらすぐ飽きるでしょ」

「性能はダウンさせてこそ遊びなのだよ」



           ・・・・所ジョージ談





僕が四駆に乗るキッカケになったのは、若い頃やっていたスキーやカヌーをするのに、FFのセダンやダートラ車は使いにくかったので、人や物が多く載せれるランクル60にしたということがありました。

当時、ある事情があって大企業に夫婦揃って働いている割にお金がなかったので、当初は、サファリのY60か、HZJ81V(ランクル80のGXかSTD)に乗りたかったのですが、

中古で安く出ていたランクル60(HJ61V)になっちゃいました。

それ以降も、ランクル60(HJ60V)⇒ランクル70(PZJ70)・・という風にドンドンより安い車に乗り換えることになったわけですが、

「お金を自由に使えなかった」という理由もあり、先日のウインチの記事でも少し書きましたが、物凄くお金をかけないクロカンに徹してきたように思います。

先日も書きましたが、レスキュー用品全般で、かれこれ10年以上も現役を続けていて10万円ほどしか予算をかけていないってのは(ランクルのような重量車では)極めて珍しいんじゃないでしょうか。

また、自走の方もリーフスプリングとショックとシャックルを新品で一度揃えた程度で、脚回りはそれ以降、ほとんど費用はかかってません。

駆動系も、CVが割れたとかデフを割った、ミッションやトランスファーがトラブルを起こしたってことも過去にないので、メンテで多少の費用を投じた程度でほとんどお金はかかってません。

一番お金を食うタイヤも、クロカンを始めた当初、ジープサービスの新品を5本買ったのを最後に、後はひたすら中古をタダでもらったり格安でもらってきたりしてきたので、こちらもかなり安く履き続けています。


・・・「お金使ってない自慢かよ?!」って思われたとしたら申し訳ないのですが、まずは僕はこんな風に、車にはお金をほとんど使っていないってことをまずは頭の片隅にとめておいていただきたいと思います。


なぜ、このような話から始めたかというと、四駆で遊んでいる人の中で、改造などをバンバンやっていたり、一時期狂ったように走って車を壊していた人などの方が、

クロカンに飽きたのか、クロカンを辞めてしまっている人が多いように思うからです。


僕自身、スキーやカヌーのおまけのような感じで乗り出した四輪駆動車で悪路走行をするようになり、しかもその趣味が20年近くも飽きずに続くとは思いもしませんでした。

「なんでここまで飽きずに続いているんだろう?」と思ったのですが、理由としてはやっぱり昔から”お金が自由に使えなかった”という”足かせ(縛り)”が普通の人より多かったので、

ちょっと何か戦闘力が強くなるような改造を施したり、新しい装備などを加えた際にちょっとした変化などがものすごく嬉しかったということがあるんじゃないかと思うのです。

例えば、僕が最初に乗っていたのは、ランクル60のATのオープンデフ車でしたが、これは脚回りも純正改程度だったのと、タイヤは750サイズというフルサイズの車にしては小さすぎるサイズのジープサービスだったので、恐ろしく戦闘力の低い車でした。

付いていたPTOウインチもほとんど負荷がかかってないのに簡単にシェアピンが破断して使えなくなるような代物でしたし、

当時は腕も無かったので、オープンデフでオートマ車は全くといっていい程、乗りこなすことが出来ませんでした。

4年後くらいになって今のランクル70短(PZJ70)に乗り、コンパクトなサイズでランクル60より200~300キロ近くも軽く、前後デフロックの搭載された車というのは、当時、物凄い戦闘力のアップで嬉しかった記憶がありますね。




今では、例えばTJなどの登場や、出来の良いコイルサスなどの車の走破性には歯が立たなくなってしまっていますが、デフロックなどの装備がまだ一般的でなかった当時では、トライアルなどでもジムニー勢に混じって表彰台の上位に登れるほどの戦闘力はありましたね。

ここから4~5年ほどはウインチレスの時代が続くのですが、「やはり重量車だとウインチがないと単独行なんて出来るわけがない」などの理由もあって、ウインチを搭載するようになりました。


つまり、オートマ車・オープンデフ車からマニュアル車の前後デフロック車に乗り換えるまでにも4年ほどかけてますし、

そこからさらに4年ほどかけて、電動ウインチも載せるようになっているわけです。

また、つい最近になってこれまで31~32吋サイズのタイヤ(しかもバイアスばっかり)履いていたのを34吋のスワンパーに本格的に履き替えて、「やっぱりこのサイズのタイヤとこのタイヤのトラクションはすごいぞ!」という感動を味わうことが出来ました。

つまり、スワンパーに至っては、四駆に乗り始めてなんと20年以上も経過して「やっと」履いていたりするわけなんですよね。


もし、これがある程度経済的にも恵まれた人などの場合だと、わずか1~2年ほどの間に「いきなりフル装備」みたいになる人も珍しくなかったりします。

それが悪いことだとは言わないのですが、

僕の過去の経験からしてみると、そのように短期間で「やり尽くした」みたいに装備などを整えてしまっていた人の方がクロカンに飽きて辞めていってしまっているんじゃないかと思うんですね。


もちろん、これは「趣味」の話なので、そんな改造しちゃだめよってことはないのですが、冒頭に出した所ジョージさんの言葉じゃないですが、

たまには「出来るのにわざとしない」とか、「わざと性能ダウンさせてみる」という選択肢もあってもいいんじゃないかと思うのです。




先日のウインチ関係の記事のコメントに

「以前は自分もウインチを搭載していたのだが、仲間の皆がウインチを装備しているのでウインチがある事が前提に攻める傾向になってしまって、自分が思うクロカンとはちょっと違う気がするので今はウインチを装備していない」

というものがありました。

それを読んでふっと思ったのが、「そういえば、以前、ウインチに頼ったクロカンに明らかに偏った人の中には、ウインチや車の性能が優れていたのが災いしたのか、走りが雑な人も多かったなぁ」ということでした。

その方も言われていたのですが、ウインチがないことで大変な労力を強いられることもあるかもしれませんが、それも遊びの一部ですし、

スタックすることが怖くなるので未熟者なりにイロイロと考えるようになるのです。


これは走る地形などによっても差があるので一概には言えないのですが、岡山県の県南のように基本的に走破性がそれほど必要とされない地域でクロカンをするのであれば、

過度な装備や走破性は逆に腕を磨くのに妨げになることが多いと感じていますし、また、先ほども言ったように『自分は凄いんだ』と勘違いしてしまったり、飽きてしまうことが多いんじゃないかと思うのです。


もし、『もうクロカンなんて面白くないや』って思われているのであれば、性能ダウンしてそう思うか試してみてもいいかもしれませんね。

また、自走で自信があるのであればウインチングなどもやってみるとか、その逆にウインチに頼ったクロカンをしている人は、ウインチのないクロカンに挑戦してみても面白いかもしれません。


「クロカン」ってのは大人の遊びなので、永く楽しんでいきたいですね。




Posted at 2012/10/05 00:13:40 | コメント(6) | トラックバック(0) | クロカン道場 | クルマ
2012年10月03日 イイね!

ウインチワイヤーの破断について少々

ウインチワイヤーの破断について少々ウインチングをしていて結構あるトラブルに「ワイヤーの破断」があります。

僕の場合、ご存知の方も多いと思うのですが極めてウインチの稼働率が高い(笑)ので、個人的にはナイロン系のワイヤーより、鉄製の黒ワイヤーなどの方が信頼性が高いのでいいと思っています。

これは使い方や考え方、コダワリなどもあることなのであくまでも「僕だけ」の話として聞いていただければと思います。


●個人的には”黒ワイヤー”が好き

僕が今、純正ウインチに付けているのは純正の黒ワイヤーで、実はこれで3つ目です。

現在は20mほどの長さになってしまっているのですが、過去におそらく十数回はワイヤーを破断させました。


ワイヤーの破断というと非常に怖いとか、危険だとかヤバイみたいに言われることがあるのですが、僕からしてみると日常茶飯事(w

ただ、なんでもアリなんか?というとそうでもないので、一応、ワイヤーの破断について記事にしてみたいと思います。


まず、ランクルの純正ウインチや、ウォーンのM8000、9000、9500、8274など、一般的に使われているのは8mm径のワイヤーです。

ウォーンのM10000などは10mm径のワイヤーですが、個人的には10mmは太すぎて使いづらいですし、「何かあったらヒューズの様に切れてくれる」方が助かると思っているので、今の8mm径を愛用しています。

(チルホールのTu-16やX-13などで使っているワイヤーは11.7mm径と非常に太いので扱いにくいですね)


あと、ワイヤーには鋼芯のものと、ロープが芯になっているものがあるのですが、純正の黒ワイヤーは芯がロープです。

また、ワイヤーそのものにメッキがほどこされているものと、黒ワイヤーみたいに何もしてないものがあります。

黒ワイヤーっていうのは、油を差してないとサビてしまうため真っ黒に見えるために「黒ワイヤー」って呼ばれているわけです。

僕は純正の黒ワイヤーを愛用してますが、理由は「極めて安いため」、「芯がロープなため比較的柔ないので扱い易いから」です。

今付けているものがなくなっても、家にはまだ2セット分くらい残ってますし、新品で買っても非常に安いんですね。

あまり手入れしなくて済むメッキワイヤーや、極めて軽量なナイロンワイヤーなどが主流ですが、僕みたいな貧乏オフローダーには黒ワイヤーはありがたい選択肢です。


●どんな時にワイヤーって破断するの?

これは僕の経験ですが、「無理な方向で強引に牽引した時」に80%以上集中しています。

僕の画像は残っていないのですが、今から8年ほど前、スポラン岡山の「Iセク」がまだ結構遊べていた頃のワイヤーの破断の例があります。


(↑沼地のすぐ左の”Iセクション”です)

2004年6月13日SLOにて



向かって右方向にアンカーをかけて牽引して、ワイヤーの破断とフェアリードのピンが折れた例なのですが、ほぼ同じ地形を同じくらいの重量の車と同じメーカーのウインチで抜けていますが、こちらはワイヤーもフェアリードも壊れませんでした。



見比べてみると、ほんの少し車の位置が違うだけってのがわかると思います。


このように、ワイヤーが破断するときって「無理な方向で強引に牽引したとき」に起こることが大半なんです。


だからといって「横引きしたらダメなのか?」っていうとそうとは言えないと思っています。

というのも、クロカンの現場ではまっすぐ前に都合よくアンカーがあることは逆に珍しいですし、

先日の僕のウインチングなどでもよくあることですが、ボディの側面が木や斜面などに干渉してしまっている場合などは最初から斜めに引かないとダメな場合が多いからです。

ですので、僕としては、横引きに耐える強度を持つウインチとウインチベット、フェアリードはまず必要で、万が一無理しすぎたら切れてくれるワイヤーという組み合わせが最も便利だと思います。


フェアリードなどが破損してしまうと修復が大変ですが、ワイヤーは破断しても、ホームセンターでも販売されている一個数百円のワイヤークリップを2個あれば簡単にワイヤーは再利用出来ますし、

トラブル発生からのリカバリーも極めて短時間に行うことが可能だからです。




●ワイヤーが切れて危険なことはあったの?

ワイヤーが切れると、車が谷底に落ちる・・・みたいなイメージがあるかもしれませんが、そういう牽引をしている際にワイヤーが破断することはめったにありません。

(というか、僕の経験上では一度もありません)


ではどんな時に切れやすいか?というと、ワイヤーが切れても車は微動だにしないようなハマり方をしている場合に集中しています。

腰まで泥に浸かってのウインチング、先ほどの例のような段差を無理やり超える際のウインチング、向きを強引に変えようと真横に引いた際にフェアリードのところで破断、などなど・・・。


ただ、ヒルクライムなどでウインチングしているような時、ワイヤーが破断すると危険な処で使う場合は、切れないように注意して引くのと、切れた場合、いつでも受身が取れるように気をつけて引くようにはしています。

あと、「ワイヤーは破断するもの」と思っているので、テンションがかかった処からは最低でも5mほどは離れておいた方が無難です。

というのも、ワイヤーの破断した瞬間を見ていると分かるのですが、かなり広範囲に切れたワイヤーが暴れていますし、僕の車にも切れたワイヤーがぶつかって出来た傷がいくつかあるからです。

人間に当たらなければ問題ないレベルだとは思っているのですが、レスキュー初心者などの中には平気でテンションがかかったワイヤーを触ったり、又越す人もいますので注意してください。

ワイヤーが破断した際に、破断したワイヤーが暴れないようにワイヤーにマットやロープなどをかけておくことは有効です。

個人的にはジムニーなどの軽量車を引っこ抜く際や、ワイヤーが破断しそうにない場合は手抜きしてかけてませんが、重量車を無理やり引っこ抜かないといけない場合などは、トウロープをワイヤーにかけている場合もありますね。
Posted at 2012/10/03 12:03:29 | コメント(4) | トラックバック(0) | クロカンテクニック | クルマ

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「また、いいの入れましたな(^ω^)

何シテル?   06/05 08:56
かじはら(父)です。 1993年頃からランクルでクロカンするようになり、3年ほど休んでましたがまたPZJ70幌でクロカンを再開させました。 息子(♂...
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