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かじはら(父)のブログ一覧

2012年10月03日 イイね!

過去のウインチングによるトラブル

過去のウインチングによるトラブル前回の記事でウインチを搭載することをオススメしたわけですが、ウインチや、その他レスキュー用品というのは特に重い物を扱う場合に、取り扱いを間違えると非常に危険な場合も多いので、これは僕が知っている範囲で、過去にどんなトラブルを起こしたことがあるかというのをご紹介しておきたいと思います。

・・・素人がやるウインチングやレスキューほど怖いものはないですからね(^^;


●自分がやったウインチングでの失敗その1:PTOウインチのシェアピン破断


これは最初に乗っていたランクル60に付いていたPTOウインチ(PTO:パワーテイクオフの略、PTOウインチとはエンジンの動力を使って駆動させるウインチのこと)でのトラブルなんですが、

県北の某林道でスノーアタックをしていたとき、ハマりこんでしまったので自分のウインチで脱出させようとしたことがありました。

30mほど先に電柱があったのでそこに引っ掛けてシングルラインで引こうとしたら・・

ものの数メートルも引かないうちに「バン!」と腹下から音がして、急に巻き取りしなくなりました。

単純にシェアピンが飛んだだけだったのですが、そのシェアピンはなんとエンジンの直下。

雪で車の下半分が埋まっているような状態でシェアピンの交換なんて出来るわけありません(涙)

その時は同行していた前後デフロック搭載のハチマルに横をすり抜けてもらい、前方からウォーンのM8000で引っ張ってもらいましたが、シェアピンが破断するくらい埋まっているハズなのにシングルラインで楽々引っ張ったのを見て「純正のシェアピンは役に立たない」って思いましたね。

ちなみに、ワイヤーのテンションがかかったままシェアピンが飛ぶと、ウインチのギアは非可逆性をもって設計しているので、ドラムを手で廻しても回らないんですね。

ワイヤーのテンションはピンと張ったままなのでその場から全く身動きできなくなるわけです。

ウインチのクラッチはテンションがかかったままだとフリーにならないので、なんらかの方法で車を牽引するなどしてワイヤーのテンションを緩めないとクラッチをフリーにさせることすら出来ないという恐るべき造りになっているのです。

それ以降は、シェアピンの予備をとりあえず5本購入しましたが、あっと言う間に全て使い切ったので、クロカンの先輩たちがやっていた鉄クギを代用するようになり、その後はやっと普通にレスキューで使えるようになりました。


●自分がやったウインチングでの失敗その2:クラッチレバーがフリーになり転倒

最初のロクマルを手放した後、数年はトライアルに出ていたこともありウインチの無い車に乗っていました。

ですが、トライアルに出ていた最後の年くらいに今の純正ウインチを載せ、トライアルなどでハマった車のレスキューなどに使うようになりました。

県北にあった「スーパーハード」というコースを走っていたある日、ヒルクライムをしていてウインチでの引破に切り替えてウインチで登っていたのですが、

アンカーになる木が弱かったため、運転席のランバーサポートに腰掛け、身を乗り出すようにしてアンカーを目で見て確認しながら引っ張ってました。

すると、急に「スッ」っと車が後ろに後退を始め、「わっ!」っと思う暇もなく坂の下までバックダウンしてそのまま運転席側を下に転倒してしまいました。

運転席側から倒れましたが、転倒前に運転席の中に飛び乗り事なきを得ましたが、僕が過去経験したトラブルで一番怖かったのがこの時でしたね。

原因は単純で、「ウインチのクラッチレバーが外れフリーになっていたため」でした。

ランクルの純正ウインチのクラッチレバーは、ロックした際に「カチッ」と止まるわけじゃないので、おそらくですがこの時は中途半端な処で止まっていたんじゃないかと思います。

で、牽引中にレバーがフリーになり、そのまま一気に支えを失い、バックダウン&派手に転倒したってわけです。

この時の教訓もあって今ではウインチング中に車から身を乗り出すことはしなくなったのと、ウインチのレバーをロックする際には自分で再度確認するようにしました。

(人にしてもらったので確認してませんでしたってのは言い訳になりませんからね)

ウォーンなどではありえないトラブルかもしれませんが、アンカーやウインチのロックなどは自分の目で必ずチェックするようにしてくださいね。


●自分がやったウインチングでの失敗その3:タイヤのビート落ち・フェンダー消滅

当時は「クロカン時にはタイヤのエア圧は必ず落とすもの」というのが一般常識みたいに言われていました。(今でもかな?)

ですので、僕も当時履いていたジープサービスを0.8キロくらいまで落としてクロカンしてました。

これもスーパーハードという昔存在していた岡山県北でのV字溝での出来事でしたが、当時、コースの管理人が新しいV字溝などを掘ると、僕が最初に突っ込んでインプレッションをしていました。

ある日、全長100mほどの長くて深~いV字溝を掘ったので進入した処、半分ほど進んだ処で運転席側が溝の底に落ちてしまいました。

このV字溝、まだ誰も踏み固めていないってこともあり、一度潜ってしまうとどこまでも際限なく埋まってしまう(汗)のですが、

この時は後ろに引くにも物凄く距離があるのと、誰もそこまで進入出来ないってこともあり、自分のウインチで前方に引破させることにしました。

とりあえず右フェンダーが完全に壁に埋まっているので、左斜め上方にアンカーをかけ引っ張った処・・・

ボコッ!と抜け出してみたら、あら不思議、フェンダーが消滅して運転席からタイヤがむき出しになっています(大汗)

抜け出してみて驚いたのですが、まずフェンダーが完全に潰れ、プレス状態になってしまっていたのと、右前タイヤが派手にパンクしてビート落ち。

この時は自分のウインチでフェンダーをバリバリと引っ張り出して自走で帰りましたが、

この時以降も、牽引時に段差に引っかかったタイヤがパンクするってことが度々起こりました。

激しいときには、月に3回、ビート落ちしたタイヤを修理してましたね。

そこで現在は、クロカン時にあまりタイヤのエアを落とさないようにしました。

(ちなみに先日のスポーツランド岡山でのクロカン時のスワンパーのエア圧は2.0キロ前後でした)


●他人がやってて怖いと思ったウインチングのトラブルその1:巻き込まれて自分まで転倒

ある場所でハチマルか何かの重量車が坂の上のジムニーをアンカーにして登ろうとしていたのを遠くから見ていたことがありました。

谷をはさんだ高台からその様子を眺めていたのですが、何か違和感があるなぁ~と友人と談笑しながら観ていました。

・・・すると、ウインチで巻き取りをして登り始めようとした途端に、アンカーになったジムニーが急に動き始め、急角度の坂を転がり落ちてしまいました。

坂の下には人もいたし、車もいたので見ていて肝を冷やしましたねぇ。

その時は幸い、誰も怪我はしなかったですが、原因はアンカーになった車があまりにも軽量だったことや、その車を停めていた位置が坂のすぐ上でちょっと滑っただけで自分まで落ちてしまうこと、その車がさらにアンカーになるものを取っていなかったことなどが挙げられると思います。


●他人がやってて怖いと思ったウインチングのトラブルその2:空飛ぶピントルフック

今はあまり見かけなくなりましたが、以前は土に還る直前のようなボロボロに錆びた車などがよくクロカンの現場にいました。

ある日クロカンしていると、コース内に埋め込まれた丸太でカメになり、身動き取れなくなった古いジープがいました。

その丸太は坂の上の方にあったので、ひとまずそのジープを坂の下から引っ張ろうとしたみたいで、ピントルフックにワイヤーの先端を引っ掛け、ワイヤーを巻取ろうとした直後、「ボコッ!!」と音がして何か黒いものが宙を舞い、牽引していたランクルのボンネットに「ガン!!」とぶつかりました。

僕はクロカンしながら遠目に見ていたのですが、異変に気がついたのでその場に駆け寄ってみると、驚くことにジープの最終メンバーが完全に折れて、外れたピントルフックが10mほど後方の牽引車まで飛んで、ボンネットに大きな凹みを作っていたわけです。

この時も幸いにしてけが人は誰もいませんでしたが、

このように、下から牽引する時、アンカーになるものが何らかの弾みで破損した場合は下にいる車やギャラリーに重量物が高速で降ってくることがあるので注意が必要です。

よく真っ平らな処で牽引していて、ワイヤーやフックが破断した時のためにワイヤーの上にマットやロープを乗せて、それらが飛んでこないようにするのを見ることがあります。

個人的に言うと、平地の場合は重量物が後ろにいる車まで飛んでくることは滅多にないのでそこまでする必要はないんじゃないか?と思うこともあるのですが、下から上に向かって引く場合などは、マットやロープをワイヤーの上の乗せた程度では役に立たないので、周囲に人は立たないとか、牽引している坂の下の車は注意するなどしたほうがいいでしょうね。


・・・その他にも細かい処でいうと、ウインチを操作していて手がフェアリードに巻き込まれて怪我したとか、ささくれたワイターを手で触っていて軽く怪我した、などということは本当によくあります。

また、やってはいけないこととしては、テンションのかかったワイヤーを又越してしまう、などは本当によく見かけます。

くれぐれもウインチングをする際には、注意していただきたいと思います。

Posted at 2012/10/03 09:55:19 | コメント(1) | トラックバック(0) | クロカンテクニック | クルマ
2012年10月02日 イイね!

引っ張り系のススメ

引っ張り系のススメ悪たれさんが僕が林間コースのDとHでのウインチングしている処を動画で撮っておいてくださったので、こちらでも紹介させていただこうと思います。



スポラン岡山の林間コース、Hのモーグルでハマってしまい、ウインチによるセルフレスキューで抜いている処です。

う~ん、木に寄っかかっちゃったので、綺麗だった右フェンダーがベッコリといっちゃいました(大汗)。



左側のタイヤが溝にズリ落ちた反動で木に押し付けられてジ・エンドだったわけですが、木から離れるように左斜め前にアンカーを取って引っ張り、脱出しました。

一度抜けた後、バックしているのは、右後ろタイヤが木に直撃しそうだったので、一度バックしてやや逃がしているからです。

ちなみに、このときのようにフロントタイヤが段差に引っかかりウインチングする場合などは特にフロントデフロックは必ず解除しておいた方がいいと思いますね。

この動画でも溝から左前タイヤが抜けるときに、かなりの負荷がかかっているということがお分かりいただけると思うのですが、

あの状態でフロントデフをロックしていて、駆動をかけて引いた瞬間にデフかCVが割れることがあるからです。

フロントデフロックが抜けない場合は、その場でフロントタイヤを空転させるようにして強制的にデフロックを解除するなどの作業を予めしておいた方がいいでしょう。


それからウインチングしながらバックするときなどの注意点を。

今回は短い距離のバックですし、それほど車に荷重が掛からない状態だったのでそれほど問題ありませんでしたが、ウインチというものは基本的に巻き取りは出来ても、荷重をかけた状態での送り出しは出来ないと覚えておいた方が無難です。

これは以前のブログでも書いたことなのですが、いきなりウインチに大きな荷重がかかると、ウインチのブレーキが壊れることがあるからです。

ですので、荷重がかかったままバックする場合は、「テンションが均一にかかったままジワ~っと下がる」、もしくは、「多めにワイヤーを予め送り出ししておいて、自走で下がり、ウインチの力で止まろうとしない」というどちらかを選択した方がいいでしょう。

もし、大きな荷重がかかるようなら最初からチルホールなどで車を下ろす方が無難ですね。

この後、Hの上のDモーグルを数回自走でチャレンジしてみましたが、ダメだったのでこちらもウインチングで真上に引っこ抜くことにしました。



最初、車を左に寄せているのは、最後の段差にタイヤを当てるとき、段差が少ない処に当てるためです。

アンカーは右斜め前方向に取っているので、普通に引っ張ると右側に寄せられてしまうのは分かっていることですし、

右端に寄ってしまって、さらに右にアンカーを取り直さないと脱出出来ない場合は、右側面を地形にヒットさせてしまいますからね。



それから、「ウインチ」とか「レスキュー用品」などというと、お金がかかるイメージがあるかもしれませんので、僕の例をご紹介しておきます。


これは動画の中でギャラリーの方が冗談半分で「このウインチを載せるのに200万円かかっている(笑)」とおっしゃってますが、

実際のところは、メチャクチャ安上がりで用意しています。


この車は元々、横型の純正ウインチが付いていたので、電源供給のリレーは付いていたので、これは買ってません。

今付けているのはヨンマルで載っていたと思われる縦型の純正ウインチですが、これは以前参加したランクルミーティングで確か5,000円で購入した未使用中古品(笑)。

ですのでおそらく30年近く前に生産された逸品ですね(汗

ですが今まで故障したのは、コントローラーのコネクターを僕が潰してしまっての接触不良程度です。


フェアリードも純正フェアリードを切った貼ったして付けているのでこれもタダ同然。

前後ひっくり返し、ドラム落ち対策でフェアリードの取り付けを少し狭めています。

ウインチバンパーも純正のウインチベットを加工しているので、知り合いの鉄鋼所にビール半ダース&2万円で3時間程度でパッパと作ってもらったものです。

これも一度も壊れたことはありません。


チルホールは確か1万円ほどで譲ってもらった中古品。(二台目のTu16はタダでもらった)

20mワイヤーは新品で買ったかな?

ハイリフトジャッキは確か新品で1.5万円ほどで購入したもの。

S字フック2個やトウロープ3本、ワイヤークリップやオタフク滑車2個は新品だったかな?

ですのでおそらくですが、レスキュー用品だけで10万円かかってないんですよね。ウインチやウインチベットも含めて。

なので、「レスキュー用品を揃えたり、引っ張って遊ぶ装備を整える」ってのは、僕に言わせると自走だけにこだわるより遥かに安上がりなんですね。

「引っ張る」ということは、自走だとダメージを受ける処も負担なく通過させることが可能になることが多いですから。


僕としては将来的にウォーンのM8274のダブルモーターなどが欲しいなぁと思うことはあるのですが、ひとまず今の縦型純正ウインチは当分壊れそうにないし、特に不満があるわけでもないので、しばらく使おうと思っています。


■「任意で走破性を調整出来る」とクロカンの楽しみは数段広がる

僕が、今乗っているランクル70が好きなのは、「任意で走破性の調整が可能」っていうことがあります。

任意でオン・オフ出来る前後デフロック。

ウインチも、ある意味で「任意で走破性を上げるツール」の1つです。


普段、カリッカリに脚回りを改造した車に乗っている人が多分僕の車に乗っていると、ビックリするほど乗りにくいとか、走破性が劣ると思うんじゃないかと思います。

あまりナナマルの悪口を言いたいわけじゃありませんが、頑丈過ぎるラダーフレームに、重心の高いボディ構造、重いディーゼルエンジンにギア比の高いミッション、基本設計は戦前のリーフスプリングという構成ですからねぇ。

そんな車ですが、タフなウインチを搭載し、レスキュー用品などを整えると話は変わってきます。


自走だけではちょっとなぁと思うような頑丈過ぎるラダーフレームや走破性に劣るリーフスプリングも、強引な牽引や重量物を載せたクロカンではその堅牢性と耐久性などが逆にアドバンテージになります。

また、粘り強く単純な造りのディーゼルエンジンも重量物を搭載するクロカンやヘビーなウインチングでは逆にアドバンテージになることがあります。


重量はあるが、タフで牽引力もあるウインチも実際のクロカンの現場では本当に重宝します。

自車しか引けないギリギリの大きさもいいですが、クロカンの現場などでは目の前にスタックした車があったりして、それを撤去しないと先に進めないというようなことが実際は多くあるからです。

また、泥沼を突き進んだり、泥に埋まった車を引っ張るときなどは僕のウインチでもカンタンにストールするくらい重くなることがありますからね。


普段、走るときはオープンデフで遊んでやればあらゆる地形でそこそこ楽しめますし、走破性が必要な処を走るのなら、

「リアデフロック」⇒「前後デフロック」⇒「ウインチング」

という風に変えていくことで走れるポイントを増やすことが可能になります。


僕の知り合いなどで重量車に乗っている人は割と長い期間、クロカンを続けている人が多いと思うのですが、こういう使い方を知っているので飽きることが少ないんじゃないかな?と思いますね。


P.S.

余談ですが、僕は最近、クロカン時にタイヤのエア圧をあまり下げません。

「コンプレッサー持ってないし」っていう理由もあるのですが、牽引したとき、フロントタイヤがビート落ちしたりパンクしたことが過去、たくさんあったので今はクロカン時にも特にフロントタイヤのエア圧はあまり落とさなくなりましたね。

Posted at 2012/10/02 15:18:26 | コメント(2) | トラックバック(0) | クロカンテクニック | クルマ
2012年10月01日 イイね!

実際にウインチングをしてみよう

実際にウインチングをしてみよう先ほどアップした走行レポートの続きになるのですが、スポーツランド岡山の林間コースのDモーグルでの引破の様子をアップしたいと思います。




今回は、Jr.にウインチングを教えようと思っているので、クチは出すが手は貸さずって感じでやってみたいと思います。



「自走でダメなときは引っ張る」ってのも選択肢のひとつだと思っています。

僕の場合は結構、自走にこだわらず、ダメなときはすぐ引っ張りますね。


今回はDモーグルをひっぱり上げている処ですが、Jr.に全てやらそうとおもいます。

・・・まず、このようにウインチングする場合は、まずアンカーになるものを探す処から始めます。

(走る前にアンカーになるものを確認しておいて走るのがベストですね)


今回の場合は、ひとまずまっすぐ上に頑丈な広葉樹があるのでそれをアンカーします。

で、ワイヤーを引っ張り出すのですが、私の場合は、自車からアンカーまでの距離を歩測します。

これは僕の場合なのですが、一歩につき、フリーで引き出すときに1ストロークがほとんど一緒なので、「アンカーまで18歩だったら、18回引き出せばいい」という風にしています。

ウインチングでよくある無駄な動作は、「必要以上にワイヤーを出してしまった」とか、「ワイヤーが足りなかった」ということがあるのですが、このように大体でもいいので予め引っ張り出しておくワイヤーの長さを調整出来るようになっておくと、ウインチングの時間は大幅に短縮出来ます。

「フリーならワイヤーの先端を持って歩きながら引っ張り出せばいいじゃないか?」って思うかもしれませんが、ウインチングするときは概ねこんな感じで「足場の悪い登り」の場合が多いので、ウインチのドラムからワイヤーを引き出しながら歩くのは自殺行為の場合もあります。

ですから、予めワイヤーを引っ張り出す必要があるわけですね。

ちなみに、自車が坂の上で、下の車を引っ張り上げてあげる際などは、ワイヤーの先端を持ち、自分の体重を利用しながら坂を下りながらワイヤーを引っ張り出すというのも可能ですし、効率が良いことがあるので覚えておいてくださいね。


今回は、僕のトヨタ純正の縦型ウインチを使っているのですが、これは少々癖のあるウインチで、ロック・フリーをするとき、ワイヤーにテンションがかかているとレバー操作が出来ないことがあります。

ですので、レバー操作をする際にはこの動画に写っているように、ウインチを送り出ししながらレバーを操作すると簡単にロックしたりフリーになったりします。


僕のウインチは過去に何度もワイヤーを破断させているので、本来50mあるワイヤーが20mほどになっています。

今回、アンカーまでの距離が約18mなので、ワイヤーを引き出すとドラムに3巻きほど残っていたのですが、これくらいは最低でも残していないと引っ張り始めた際にワイヤーがドラムから「スポッ!」と抜けることがあるので要注意です。








ウインチングを始める瞬間の体勢を見てもらうとわかりますが、かなり斜めに引っ張っていることがわかると思います。

ですので、僕の場合は「これは引かないと通過できないわ」と思う場合などは、車を引きやすいポイントで車を停めるようにしています。

今回程度の斜め引きならそれほど車やフェアリード、ワイヤーなどに負担はかかりませんが、過去に何度も横引きしてワイヤーを破断させたりフェアリードをぶっ壊した経験があるので、なるべくまっすぐ引くようにしましょう。

あと、このような地形を牽引する場合、ウインチの力だけでは厳しいことも多いので、トルクアシストを使う場合もあります。

人によっては「トルクアシストなんてするな」って人もいますが、僕の純正ウインチはかなり非力なのでトリクアシストは必須ですね。

・・・ただ、トルクアシストはかなり難しく、この動画の中でもやってますが、抵抗が少ない処に差し掛かってしまうとワイヤーの巻き取りより自走で車の方が先に進んでしまい、また自走できなくなった瞬間などに「ガン!」とワイヤーにテンションがかかってしまうので、このような瞬間にウインチのギアをぶっ飛ばしたり、ブレーキを壊してしまったり、ワイヤーを破断させてしまうわけです。

ですので、僕がウインチングしながらトルクアシストする場合は、自走しているときと同じレベルでクラッチ操作に注意しています。

つまり、抵抗が少なくなってきたら即座にクラッチを切って駆動を切断し、ワイヤーに適度にテンションが掛かり続けるようにするわけです。

おそらくですが、ウインチングで最も難しいのはこの操作じゃないかって思いますね。


次に、ウインチングする際には、ライン取りが非常に重要になってきます。

この動画の中でも一部ありますが、大きな段差にタイヤが当たってしまう場合などは、駆動系や脚回りに物凄い負荷がかかる場合があります。

僕も過去に何度もこれで車を痛めた経験があるのですが、よくあるのはタイヤのビート落ちとパンク。

無理な方向に車を引っ張ってしまって、タイヤとホイルの間に土や木などがめり込んでパンクしてしまうというトラブルです。

今回の場合は問題ありませんでしたが、牽引しながら車を動かす場合は、ハンドルを切った方向に素直に車が動かない場合が多く、ハンドルの向き・駆動のかけ方・牽引方向と牽引力などの相乗効果で実際に車が動く向きが変わってくるので、ライン取りは普段以上によく考えてくださいね。







まぁ、最初ってこともあって最後の段差を乗り越えれません。

実はこのあと、僕も単独で同じラインをウインチングで登っているのですが、最後の段差も抵抗が少ないラインで乗り越えているので、こういう処で腕の差が出てきます。

(ちなみに僕が登ったラインは、向かって右側の斜面に左タイヤを予めかけながら斜面を斜めに登らせてやりました)



それと、今回は段差を乗り越えれずにウインチがストールしています。

このまま引くとどうなるか?ですが、

①ワイヤー破断

②ウインチのギアやブレーキが破損

③ウインチベットとウインチが分離

④車の脚回り破損

⑤ウインチのモーターが焼き付く

などが考えられます。

僕はあまりダブルラインを使わず、牽引力がないのはトルクアシストで補うことを好むのですが、その理由として、滑車を使ったダブルラインではなまじっかストールせずに引けてしまうために、車が痛む処までやってしまうことが多いということがあります。

以前、僕は鉄棒競技とかにも出ていた時期があったのですが、牽引主体の競技などに出ていた車では、車のバンパーから2本、棒を真上に立てておいて、その2本の棒にグルグルとワイヤーを巻いておく工夫をしていた車などもありました。

(LCCOの西村元会長とか)



そうしてやれば、巻いたワイヤーを真上に持ち上げればスポンと全てのワイヤーを取り外せるので、こういったときに非常にタイムロスを防げるわけです。

あと、僕はしてませんが、ドラムの巻き取り具合をCCDカメラやミラーなどでチェックしながら牽引していた車も多かったですね。

というのも、巻き取り方向がどちらかに偏るとワイヤーがドラムからはみ出す「ドラム落ち」って現象が起こり、ウインチやボディ、ワイヤーなどが損傷してしまうことがあるからです。

僕の場合は「耳」でドラム落ちし始めたらなんとなく分かるのでそれらの装備はつけてませんが、レスキューの現場では非常に有効なアイテムだということは間違いありませんね。






ウインチの前に立ってウインチを操作するときも注意が必要です。

ワイヤーの送り出しをする際に、フェアリードに手を近づける人をよく見ますが、送り出しとはいえ非常に危険です。

というのも、ワイヤーがドラム内でワイヤーの間で噛みこんでしまっている時などは、ワイヤーを送り出ししていも急に巻き取ってしまう場合があるので、ワイヤを持っている手がフェアリードに巻き込まれて手を怪我する事故が多発しているからです。

これは好みの問題もあるかもしれませんが、ウインチングする際にはすぐ脱げるゴツめな手袋の方がいいと僕は思っています。

(ですからウインチングする際に手袋をマジックテープで固定していない)


最初にアンカーをかけたポイントでは段差が大きくて乗り越えれなかったので、すこし斜めにアンカーを取り直して、やや段差が低いラインを狙おうとしています。


ちなみに「ドラムの中でワイヤーがふける」と言うのは、テンションがかからずにワイヤーが雑に巻かれている状態のことを言います。

そのままテンションをかけて引いてしまうと、ワイヤーが痛むので常にワイヤーにテンションをかけながら引くようにしましょう。


・・・今回はこれでバッテリー切れしちゃいましたが、このあとまっすぐ引破出来ました。

時間にしてはおよそ10分ほどかかりましたね。


このあと、僕も同じラインで引破しましたが、アンカーのかけなおしなどせずに直登したというのもあるので、準備も含めて3分程度で登りました。

このくらいのスピード感で引破出来るようになれば、自走だけで遊んでいる人よりも場合によってはサクサクとアチコチを攻めれるようになるし、

場合によっては「ウインチやチルなどレスキュー用品が満載じゃないと遊べないようなライン」とかも遠慮なく遊べるようになるので、

自走だけでは面白くないと(一部の人には言われている)スポーツランド岡山などの箱庭コースも楽しさが倍増するんじゃないかと思いますね。



これは余談ですが、同じ林道コースのHのV字溝を登ろうとしたのですが、左タイヤが溝に落ちて右の木にベッコリやられてしまいました(涙)

まったく自走では身動きとれない状況だったのですが、これもウインチングで斜め前に引っ張ることで無事脱出。


また、広場の下にある沼地でハマったジムニーを引っ張り出すなど、今日はウインチが非常に活躍した日になりました。


今回は、自走のアシスト的な使い方をした日でしたが、今度はウインチがないと絶対通過できないラインとかも安全に攻めてみたいと思いますね。
Posted at 2012/10/01 12:13:15 | コメント(1) | トラックバック(0) | クロカンテクニック | クルマ
2012年10月01日 イイね!

【大雨の中のクロカン】 今日は引っ張り日和♪

【大雨の中のクロカン】 今日は引っ張り日和♪今日は、Jr.がたまたま暇になったので、昼過ぎから大雨の中、幌を半オープンの状態でスポーツランド岡山に来てみました♪

目的は、34吋スワンパーの戦闘力を満喫すること。

もうひとつは、引っ張って遊ぶこと。

この2つです。


今回は、前半大雨だったってのと持っていたiPhoneの充電が完全じゃなかったということもあって、あまり動画を撮れてませんが、ひとまず20個ほどあるのでご紹介していきたいと思います。


まぁ、今日の様な日は、特に僕らのような重量車では自走だけで遊ぶと、走れるポイントがどうしても少なくなるのと、自走だけにこだわるのはリスクも高くなるので、ウインチングを前提とした走り方に替えて遊ぶことに。





いつもは何でもないヒルクも、カンタンにこのような状態に(笑

こちらはあお30さん@SJ30もどきです。

よっかかった程度なので損傷は極めて軽微で済みました。







Jr.が同じ場所をヒルクしてますが・・・

彼はまだ、”雨の日のクロカン”の怖さと意味を知りません。

僕なら登った処に車がいたとしても絶対にヒルクの最中で車を止めたりしませんね。

雨の日は晴れの日のように車を再発信なんて出来ない場合が多いので、止まってしまうなら、坂の一番下まで降りなければいけない場合の方が多いのです。








今日みたいな天候と、マサ土主体のスポーツランド岡山では、ジオランダーは「オールテレーン」と同じくらいのグリップ力しか発揮出来ません。

雨の日に走りに来るときは、車、レスキュー用品、タイヤ、腕、バディ(相棒)、経験、それら全ての総合力が要求されます。

・・・僕としては単独行も好きなのでバディは敢えて必要ないときもありますけどね♪







今日は本当にJB23Wが多い日でした。

合計20台ほど来られてましたが、コースに入っていた車の半数以上がJB23W。

なんか、時代の流れみたいなものを感じますねぇ。

それから、これはジムニーの方が多かったってのもあるのかもしれませんが、ウインチ搭載車がほとんどいない雨の日ってのも逆の意味で凄いかも・・・。





えっと、お名前を聞き忘れたので名前がはっきりしないのですが、林間コースのDのモーグルヒルクを攻めていて「パッキン」とCVを割ってしまったJB23を僕のウインチで引っ張り上げています。





・・・なんでもCVを割ったのは6回目だそう・・・(^^;

割れたときも見てましたが、そんなに暴れ倒したとか、無理やり回らないものを回したって雰囲気はないので、強度的な問題なんだろうか??

ただ、他のJB23ではそんなにCVの強度が低いってのは聞かないので、何らかの対策がそろそろ必要じゃないのかな?って思いますね。





林間コースのモーグルDは、最上部がかなり大きな段差があるので、引っ張る方向を何度か変える必要があります。



まぁ、それにしてもジムニーの牽引はマジでラクです。

何年か前に、同じポイントでFデフを粉砕したランクル80をひっぱり上げたことがありましたが、自分も引きずられるので後ろの木につなぎ、さらにダブルラインでなんとか引きずり上げたってこともありました。

今回はトルクアシストも一応使ってもらってますが、シングルラインで楽々な一本釣りが可能ですねぇ。






・・・ただ、コイル車ってのは、フロントのオーバーハングの強度が低い可能性が高いので、このように斜めに引く場合はちょっと気をつけてやらなければいけません。

リーフ車の場合は、フロントのオーバーハングの最先端にシャックルが来るためどうしてもフレームの強度を落とすことが出来ないので、割と無茶な引き回しが可能ですが、

コイルの場合はクラッシャブル構造だのなんだのでフロントのオーバーハングの強度をわざと落としている場合があるので、横引きするとフレームが折れたって話を聞くことがたまにありますからね。

ちなみに僕の車は17年前の購入時、事故車ってこともあってフレームが歪んていたし、クラックも入っていたのでフレームに補強しています。


実はまだまだ続きますが、ひとまず走行レポートはこれにて終了します。

当日の動画は20本ほどありますので、こちらからご覧ください。

2012年9月30日大雨の中スポラン岡山にて
Posted at 2012/10/01 10:47:00 | コメント(4) | トラックバック(0) | 走行記録 | クルマ

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「また、いいの入れましたな(^ω^)

何シテル?   06/05 08:56
かじはら(父)です。 1993年頃からランクルでクロカンするようになり、3年ほど休んでましたがまたPZJ70幌でクロカンを再開させました。 息子(♂...
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