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かじはら(父)のブログ一覧

2012年11月06日 イイね!

クロカンは奥が深い

クロカンは奥が深いさて、今回は動画を1つ用意してみました。

これは今月の23日頃に開催する「飽きるほどクロカンしてみようぜ走行会(なんじゃそりゃ)」でも実際に使おうと思っている練習方法です。





■課題を決めて走らないと練習効果は全く上がらない

最近、経験だの経験値だのの話をよくしているのでよく似た話は出ているのですが、走る前に自分で課題を決めて走らないと、経験値ってのは本当にたまりません。

最近、あまり暇がないので、ロールプレイングゲーム(RPG)はしなくなりましたが、例えば「ドラクエ」などは、まあ普通にプレイすれば3日とか4日とか、長くても一週間もあれば最後のボスキャラを倒してクリアしちゃいます。


クロカンで上手くなるのも経験値を効果的に貯めねばならないよね、とは思うのですが、ゲームの中での話と、実際のクロカンではものすごく大きく異なる点があると思っています。

それは、「道具の扱い」についてです。


ロープレの場合、ゲームの目的というのは、「なるべく良い武器や防具を揃えて強敵を倒して経験値をドカンと溜めて、レベルアップする」というものだと思うのですが、

同じ感覚でクロカンをすると、良い道具を手に入れた途端にレベルアップが止まります(苦笑)。


ただ、ある程度の戦闘力がない車だと、確かに入っていけないポイントなどもあるので、最初から”ある程度”は必要だと思うのですが、これはあくまでも”ある程度”です。


僕が仮にロープレのゲームバランスを考えるとしたら、例えばレベル1の人がロトの剣などを手に入れたとして、戦闘に持ち込んで振り回そうとしても全く振れなくてアウトだとか(笑)、最強の防具を着けても重くて動けない(笑)、みたいにしてしまうでしょうね。

また、ひと振りごとにHPが大幅減とか、怪我してしばらく動けなくなるとか(笑)。

怪我を治すのに大金が必要で、そのお金を稼ごうとしたら働かなくてはいけないので戦えないので経験値も貯まらないとか(笑)。

ま、現実的なことを考えるとこんなもんでしょう。


例えは良くないかもしれないので、ちょっとわかりにくくなったかもしれませんが、こんな感じで、その人のレベルに合わせた地形や車の装備に敢えて留めていくということは必要なんじゃないかと思います。


■ホームグラウンドを持っておくべきだ

僕の場合の”ホーム”はスポーツランド岡山。

コースに入ってもいいのだが、広場だけで遊ぶ日もある。

以前は「某所の広場」だったのだが、最近入る機会がメッキリ少なくなったので、今はスポラン岡山ということにしている。



今はめっきり脚回りをイジることもなくなったし、タイヤを頻繁に交換したり、グルービングとかもすることはなくなったのだが、以前はちょっと手を入れたら走りに行って確認してたり、

暇があればホームで走り込みをしていました。

走り込みをするときは単独行が多かったので、僕以外の人が走っているのを全て見たというわけではないのだが、おそらくだが、某所の広場で走り込みをした人間の中では間違いなくトップ1か2に入るほど長時間、あそこで走り込みをしたんじゃないかと思っている。


ちなみに、ものすごく長時間、あそこで走り回ったが、一度もクラッチを焼いたこともないし、ドライブシャフトやデフを割ったこともない。

Uボルトは何度か折れたが、いつも予備を持ち歩いていたので交換をちゃっちゃと済ませてまた走り込みをしていたものです。


同じ処で同じようなラインで同じ走り方や操作を繰り返し練習し続けたので、自分自身の調子が良いときや悪い時はすぐわかったし、脚回りなどのセッティングなども良いか悪いかはすぐ分かったものだ。

そういう意味もあって、自分のホームは持っておいたほうが良いと思っている。


■同じ場所を何百回も走る目的とは

僕はよくオフを走っていて、「ほんじゃここをあと100回走ってみよう」とか言うことがありますが、あれを冗談と思った人も多くいると思いますが、あれは本気です。

というのも自分は最低それくらいは似た地形で走り込みをしているからです。


ホームなどの徘徊ルートなどだともっと突出していて、場合によっては数千回は走っているポイントなどもあると思います。

ただ、そのポイントはものすごく簡単な地形が大半を占めています。


例えば、この動画のポイントなど非常にカンタンですよね。



人によっては「走る価値がないポイント」くらいにしか思わないかもしれません。

ですが、同じ場所を何度も走るうちに掴めてくる感覚とか、同じように走っているように傍から見ていれば思うかもしれないのだが、毎回、少しずつラインを変えてよりグリップが得難いラインを選択してみるとか、

走るたびに走行スピードを抑えて走ってみるとか、今回の動画みたいに自分で踏んだときに掘った穴をタイヤで均しながら走ってみるとか、場所によってはブレーキチョークなどの技を使ってみたり、やることは地味ですが色々あるものです。

脚が伸びて、タイヤがギリギリ地面に接触する処を選りながら、タイヤのブロックパターンの1つ1つが地面を掴んで引っ掻くのを感じながら、最大のグリップを得るようにタイヤの回転速度をギリギリまで落として・・・みたいなことをしていたら、それだけで結構堪能できることもあります。

また、自走だけでなく、最初から引っ張ることも想定しながら自走&牽引を堪能してもいいですし、”クロカン”というのは本当に奥が深いですし、走り込みのメニューも考え次第では非常に豊富にあると思います。

”感覚”というものは、わずか1度や2度程度走ったくらいでは絶対得られるものではないですし、”限界域”の操作や感覚というものは、さらに得ることが難しいので、特にこれからクロカンをしようとか、すでにされている方も、比較的優しい地形を利用し、徹底した走り込みをすることをオススメしているというわけです。


■クロカンは奥が深い

走り込みはいろんなことを教えてくれる。

無理な改造を施している車は、その無理なポイントがすぐ現れてくるし、

車に負担をかける下手クソな運転技術しかない場合も、”故障”などの症状が出てくることでドライバーに自分の現状の姿を教えてくれる。


走り込みをしていると、例えば脚の動きを限界まで追求している車の場合、リーフ車の場合などはブッシュの消耗が極端に早かったり、ショックが折れたり、リーフが折れたりとロクなことがなかったりする。

だが、走り込みに耐える脚回りのセッティングやタイヤのチョイス(わざと小径のタイヤやグリップ力が悪いタイヤなどを履くこと)をしてみても、思った以上に走破性に悪い影響が出てこないということに気が付くだろう。

逆に、動かない脚回りは、キャンバー走行での安定性にもつながることが多いので走れる場所は増えると気が付くことがありますし、

小さい径のタイヤでも走り込みを行うことで、腹下の引っかかりなどを少なくするラインを選ぶことで思った以上の走破性が引き出せるということが多いものです。

(小径タイヤの方がラクにクローリングが出来るのでラインを選び易い)


確かに脚回りをイジって走破性の変化を楽しんだり、タイヤのチョイスを変えたりしてみることは楽しい。

だが、これは僕に言わせたらなのだが、車への熟練度も上がってないのに、先に車をイジりまくるのは意味がないように感じられて仕方がない。


例えばメーカーのテストドライバーやF1パイロットなどはほんの少しのセッティングの違いがわかるセンサーを持っているというが、極端なことをいうと、彼らほど走り込みなどを本気でしているからこそそういうのがわかるのであって、

ほとんど走り込みもしてない「武器や防具だけレベルが高いものを身につけている中身は初心者」がそれらを持っても、本当に違いを感じれているとはとても思えないし、逆に体を壊したりお金だけ消耗するようなことにしか繋がらないように感じる。


ホームグラウンドを決め、巡回ルートなどを決め、自分なりの課題を決めて走り込みをしよう。

一応、次回の走行会は11月23~25日に予定しています。

スポーツランド岡山2泊3日飽きるまでクロカンしようぜ走行会

僕は23日の晩から参加予定にしておりますが、可能な限り走り込みにも参加しようと思います。







Posted at 2012/11/06 22:24:03 | コメント(4) | トラックバック(0) | クロカン道場 | クルマ
2012年11月05日 イイね!

グランドアンカーで遊ぼう

グランドアンカーで遊ぼうすごく遅くなってしまいましたが、グランドアンカーについての記事を少々・・

私が以前使っていたのは、L字アングル(L字型のアングル材)を2~3本。

これと、一般的に出回っている溝を塞ぐグレーチングを組み合わせる方法でした。

L字のアングル材の先端を斜めにカットして、地面に刺さりやすくしているのと、反対側には穴を空け、S字フックやUシャックル、ワイヤーなどを通す使い方をします。

この写真のものは随分と錆だらけ(笑)

正直、かなりの重さがあるシロモノですね。


使い方としては、1本で使う場合はこんな感じ。



引っ張る方向に対して、やや斜めに埋め込むのがコツですね。

真っ直ぐ植え過ぎるとオジギをしてしまい、斜めに植え過ぎると地表を掘り起こしてしまい抜けてしまいます。

具体的に何度で埋めるのが理想なのか知りませんが、20度~30度ほど傾けるのがいいんじゃないかなと思いますね。


複数の杭とグレーチングを組み合わせる場合はこんな感じ。



この場合は、杭は真っ直ぐ打ち込めば良いですし、テントやタープで使っているペグなどを大量に埋め込んでもかなり効果があります。

ペグや杭を打ち込むのには、せっとう(大型の金槌)でもいいのですが、最初に紹介した大きなL型のチャンネル材を打ち込むときは、大ハンマーがあると便利ですね。






僕が最初にグランドアンカーを使ったのは今から20年以上前で、まだランクルに乗っていない頃でした。

思い返せば丁度季節も11月頃で、僕がまだランクルを買っていない時だったのでおそらく21~22年ほど前のことだったと思います。

その日は、雨が降っていて、時間は23時頃だったと思うのですが、めちゃくちゃ寒かったのを記憶しています。


嬉しくなって乗り回していると河原のちょっとした水たまりに入ると、すぐ動かなくなってしまいました。

その車は友人のランクル80で前後デフロックも付いた車だったのですが、なんせ納車2日目でまだノーマルタイヤ。

今考えると信じられないほど大したことない泥でスタックしてしまいました。

その80にはM8000を搭載していたのですが、なんせだだっぴろい河原ということで周囲数百メートルにアンカーになりそうなものが全くありませんでした。

また、友人でクロカン車に乗っている人が誰ひとりいない時期だったということもあり、なんとか手持ちの道具などを使って脱出しようということになりました。


雨の中、全身ズブ濡れになりながら、何か道具になりそうなものを探して河原をウロウロしてたら、少し離れた処に遺跡の発掘現場があり、そこに進入禁止用のゲートが作られていました。

そこで転がっていた足場用の丸パイプを引っ張ってきて、こんな風に地面に埋め込んでウインチで脱出しました。



地面がぬかるんでいたってこともあって、ウインチの力で地面に埋め込みながら、パイプを斜めに埋め込み、泥の海から脱出させました。





この場合、ウインチの牽引力で地面に埋め込んで行くので、埋め込む角度は極端なほど地面に対して平行に近い。

欠点は、ひとりではちょっと無理だとか、ウインチで引きながら差し込んでいくので、ちょっと安全面で問題アリという処か・・・。

まぁ、これは応急処置ということでカンベンして欲しいのだが、こういうリカバリーの方法もあるってことは知っておいて損はないかもしれない。


このとき、脱出にかかった時間は1時間ほどかかったのですが、今思っても楽しかったですね。

その日、友人のひとりは車から出ず、自己レスキューの手伝いを全くしなかったのですが、ものすごい顰蹙を買いました(笑)


一度埋めた杭の引き抜き方ですが、埋めた方向の反対側から車やウインチ、ハンドウインチなどで引いてやればカンタンに抜けます。

また、そんな面倒なことをしなくても、バールでコジれば抜けるとか、ハンマー等で横からゴンゴンと叩いてやるなどで抜くことも出来ます。


あと、やったことはないのですが、クワやジョレンとかスコップで縦に溝を掘り、スペアタイヤを縦に3/4ほど埋め、それをアンカーにして引くということなどがあります。

また、これは実際にやったことがある手としては、グレーチングを縦に埋め、それにウインチのフックを引っ掛け、引っ張ったこともありますね。

また、グレーチングを地面に敷き、小型のバールを杭の代わりに打ち込んでアンカーにしたこともありました。

(L字型の長い方を地面に打ち込む)


最初にスタックしたときのリカバリーもそうでしたが、案外、いろんなものがアンカーの代わりになるものですのです。

また、機会があったら、こういう遊びをしてもいいですねぇ。


■余談

庭に転がっていた、ランクル70系のフェアリード付きのノーマルバンパー。



ちなみに上の上下のフェアリードの幅が広いのがBJ74VのPTOウインチ用のバンパー。(見にくいか?)

下側の上下が狭いフェアリードは、PZJ70の電動ウインチ用のフェアリード。

自分のバンパーは、BJのPTOウインチ用のフェアリードの間隔を狭くしたものをずっと使っている。

ウォーンなどのフェアリードも買うと高いのでこういう時はノーマルを使っていて助かる。



■余談2

庭の隅に転がっている純正の横型電動ウインチとPTOウインチ。



手前に転がっているので電動ウインチのモーター。

このモーターはシャフトの径などが一緒なので、旧型の縦型ウインチでもポン付け出来る。

手前にさらに転がっているのは大量の黒ワイヤー。

ガリガリに引っ張り倒す走りがしたいときは、これらを載せて走りに行く。

前にも言ったが、グランドアンカーの代用として、大量の延長ワイヤーがあれば良いことも多い。
Posted at 2012/11/05 15:21:00 | コメント(4) | トラックバック(0) | クロカンテクニック | クルマ
2012年11月04日 イイね!

洞察力を磨く

洞察力を磨く■洞察力を磨く

「どうやったら効率的に、お金をかけずに四駆を操る能力が上手くなるだろうか?」

これが僕にとって四駆の一番の命題なのだが、そのために最も必要な能力が「洞察力」だと思っている。

ここでは、洞察力について少し書いてみたいと思います。


■経験と経験値の違い

「四駆でのクロカン」というのは、割と息が短い趣味だと思っているので、20年前も今も同じように走っている人というのはかなり激減しているのだが、

それでもいつまで経っても昔のまま、という人もいる。

これについてはいろんな解釈があると思うのだが、僕は2つのことを思っている。

一つは、「経験は積んでいるのだが経験値が溜まっていない」という場合。

これはロールプレイングゲームなどを思い浮かべてみればよくわかるのだが、例えば”ドラクエ”などで言うと、最初に出てくるスライムを倒すと最初のうちはレベルアップするが、

レベルが上がるにつれ、だんだんとレベルアップが難しくなっていく。

つまり、いつまで経っても上手くならない人というのは、いつまでも雑魚キャラばかりを倒す”経験”はしていても必要な”経験値”が全くたまらないため、レベルが上がらないというわけだ。

(これと同じ例えは以前のCCV誌でも出てましたネ)


もう一つは、「経験そのものも積んでいない」という単純な場合。この2つだ。


■経験そのものを積んでいない人

”四駆でのクロカン”というものは完全な趣味だし、お金儲けの手段でも派手な走りを魅せてナンボのエンターテイメントでも何でもないので、別に走りが上手くなくてもイイ。

四駆に楽しみというのは人によっていろいろあるだろう。

車をイジるのが好きな人もいれば、共通の趣味を持つ人と語り合うことが好きな人もいる。

走りに来てもほとんど走らず、友人とお話をすることが好きな人もいるし、観ているだけの人もいる。

それはそれでいいのだが、個人的に僕は「なるべくなら上手くなりたい」と思っているのでこんな記事を書いています。


今でこそ、自分がハンドルを握っていることが少なくなったのだが、これまでは走りに来ていたのなら、誰よりも早く走り始め、誰よりも長く走っていたものだ。

だから思うのだが、ほとんどの人は本当に走らない(笑)。


ただ、車によってはクラッチを冷やしながら走った方がいいとか、ATFを冷ましながら走った方が良いという車もあるので、2時間も3時間もぶっ続けで走るということが良いというわけではないのだが、

それでも例えば8時間走れるのであれば、車を休めながら実質5時間は車を運転したり牽引などしている時間は取れる。

ここではその時間のことを「実働時間」と呼ぶことにします。



■実働時間をいかにして増やすか

10台くらいで走りに行くと、一度コースに入って出るまでに半日くらいかかったりすることも珍しくない。

つまり、3時間ほどかけてわずかコースを一周程度しか出来ないってことも非常に多くある。

これでは経験値を効率良く貯めるために、まず経験自体を積むってことも困難だ。


これはアチコチの記事で書いてあることだが、長い隊列を組んでズラズラと走っているときも僕は誘導だとかアドバイスはほとんどしない。

ただ、見ていられないときやあまりにも危険な行為などが見受けられるときだけ声をかけたり、レスキューなどの申し出はするが、

大体は嘘ばっかりしゃべって遊んでいたり、突っ込んで遊んでいたりする(笑)。

アドバイスや誘導をしないのは、単純に走っている人に上手くなってもらいたいからです。

まぁ、そんなだから台数が増えてくると、ますます自分が走る時間が減ってしまうわけなので、あまり多くの台数で走るのは正直、あまり好きじゃないわけだ。


そこで私の場合は、「単独行」や、「3~4台程度の小隊」に分かれて行動することをメインにしていつも走っている。

大体、10台も20台もいても、他人の走りを観察するのは自分の前後数台がやっとだし、

それだけ台数がいたら、中には極めて初心者の方が混じっていることも多くなるし、車の損傷、転倒なども出てくるので全く進まなくなることも珍しくない。


■「誰と小隊を組むか」が重要になってくる

絡んでくれる人がいるときは悩まなくて済むのだが、なかなか会うことが出来ない人などがおられる場合は、積極的に絡ませてもらい、一緒に走らせてもらうようにしている。

これも人によってシキタリなどがある場合もあるのだが、人によっては遠方から来られた方に先頭を走ってもらう処もあるし、

うちのように自分がなるべく先を走って、最初は後追いしてもらうという場合もある。

自分の場合は、走る処の難易度が低い場合は自分が先行し、走る処の難易度が高い場合は来られた方に先頭を走ってもらうことが多い。

岡山近辺の場合なら、例えばスポーツランド岡山など、走る場所を選ばないと遊べないコースなどでは自分が先行することが多いが、

廃道アタックなどになると、初めて来られた方などに先頭を任せることが多い。

せっかく来られた方に楽しんでもらうための工夫だ。


自分の場合は、なるべく一緒に走る人は”走りの上手い人”を選ぶようにしている。

(最近はそればかりではないが)

特に前後の車は非常に重要ですね。

運転席に座ったままで走りを見ることが出来るのはやっぱり直前を走っている車か、真後ろの車だけしかありませんから。

だから、どうせ走るなら上手くなりたいと思うのであれば、躊躇することなく「これは」と思う人を捕まえて、前後どちらかを走らせてもらうようにした方がいい。

遠慮するだけ損だ。

多くても3~4台、それも経験車が多い小隊なら実働時間を効果的に増やすことが出来るし、何より上手な人や観察しておきたい人の走りを目の当たりにすることが出来るので上達は早いと思う。

また、どうせ自分の走りを見てもらうのも、上手な人に見てもらった方が的確なアドバイスやツッコミを入れてもらえるので、それも自分にとっての貴重な”経験値”になるだろう。




■経験値の積み方

これは僕の考え方かもしれないが、僕は険しい処を走らなければ経験値は積めないとは思っていない。

人やチームによると「険しい処を走ってナンボ」とか、「引っ張らないと進めないような処まで入っていってナンボ」みたいに思われている処もあるようだが、

最近では険しい処などを見つけるのも一苦労なので、そういう場所に行かなければ腕が磨けない、というのでは実際、経験値がいつまで経っても貯まらないし、

今後はますます腕を磨くのが厳しい状況になっていくだろうと思っている。

また、車も前後リジットの車で新車が国内でリリースされているのがそもそもジムニーだけというお寒い状況なので、これから乗る車は強度的に不安を抱えているものなどが増えてくるのはどうしようもないことだろう。

だから、僕がクロカンを始めた当初ほど、無茶苦茶な使い方は許されなくなってくるだろうと思われるので、ますます比較的カンタンな地形でも腕が磨けるようにしなければいけないわけだ。

私が走る度に課題を考えたり、細かい処にこだわるのはそういう理由があるからなのだ。

また、車そのものに走破性を与えすぎないのも、腕を磨くことを最優先するのと、操る楽しみをスポイルさせたくないからだ。

走破性が高い車というのは、極端な話、誰が運転してなくても、ハンドルを固定して、チョークを引っ張っておくだけで勝手に走破してしまうことが多くなる。

こうなると何が面白いのか?ということになってしまうので、僕は走るコースなどに合わせて、走破性は極端に上げないようにしている。

「一発で走りきる」ということにこだわらず、極力エンジンの回転数を抑えて這うクローリングと、積極的に前後に車を動かしながら地形と相談しながら走るのも、

車をなるべく労わって走れば、車を傷めず何度も走ることが出来るので、効率的に実働時間を増やすことが出来るので経験値を積むことが可能だと思うのだ。

車の走破性が極端に高くなければ、それほど厳しい場所ばかりを攻めずに腕を磨くことが出来るので、練習する場所も多く選ぶことが出来る。

エンジンの回転速度を抑えることにこだわるのは、より低速で車を動かすことで、より細かく地形からの情報を自分の中で処理することが出来るようになるためだし、

また細かく精密な操作をしたいからだ。

僕は「車の移動速度を抑える方が、正確で細かい操作ができるようになる」と思っている。

だが、エンジンを粘らせるということは、極めようとするとキリがないほど難しいことなので、普段から徹底的に練習して感覚を磨いておかねばカンタンに出来るものではない。

だから普段から走る前などの足慣らしも兼ねて、平地やちょっとした起伏を利用してエンジンを粘らせる練習からするようにしている。

険しい地形に入っていくことは、簡単な地形でみっちり過ぎるほどみっちり練習した後でも全然遅くない。

ほんの少しの段差や斜面さえあれば、ブレーキチョークの練習はもちろん、エンジンを粘らせる練習、わざと対角線スタックに持ち込む練習、前後に車を揺らす練習など数多くの練習が出来る。

逆に言うと、平地に近い処でそれらが出来ないのに、いきなり険しい処に入っていくのは十年早い。

特にこれらの練習は初心者のうちは必要だが、ある程度運転に慣れている中級クラス以上の人もものすごく重要だと思っています。




■さらに磨かねばならないのは「洞察力」

ここまで書いたのは主に「運転技術」についてだが、実際の処、四駆を操る上で最も重要なスキルに「洞察力」というものがあると思っています。

パッと地形を見たときに、どのラインならカンタンで、どのラインなら走破できなくて、どのラインならギリギリ通過出来るのか、ということなどを正確に見極めることが出来る「目」が「洞察力」です。

これを養うのにまず重要なのは、「他人や自分の走りをまずしっかり見る」ということです。

先日の記事で「自分が走っている処を動画で撮って、何度も確認する」と言ったのも、この洞察力を鍛えるためです。

僕が他人にアドバイスしないのは、自分で考えることで洞察力や判断力などを鍛えて欲しいからです。

洞察力を鍛えるには、運転席に座りっぱなしではまずお話になりません。

これから走ろうとしている地形を自分の足や手で触り、表面の状態や傾き、微妙な凸凹などを全て自分自身で確認すべきですね。

そしてその地形を覚えた後で、自分で走って初めて「走った」ということになるのです。

適当に運転席に乗っているだけで得られる地形の情報は本当に限られてますし、

もしそれだけで上手くなると思っているのであれば、これまで相当、時間を無駄にしてきたんじゃないかと思います。

最低でも、地形を見たときに自分の車ではどこにタイヤが来て、どのくらいでタイヤが浮くかとか、斜面に対してどのくらいボディが接近するか、シャックルや脚回りの部品やデフなどがヒットしないか、

などがある程度は正確にイメージできねばなりません。

これができていないのに走っているというのは単純に「車に運んでもらっているだけで、貴方が車を操っているのではない」ということを覚えておいてください。




■どうせなら「車に運ばれるドライバー」より「車を自由に操れるドライバー」に

今回は「いかにして経験値を短期間で効率良く積むか」ということについて書かせてもらいました。

もちろん、自分たちのコダワリとか考えとか、伝統などもあると思いますし、僕の考えが必ずしも正しいとは思っていないので反論等あるかもしれませんが、これは1つの案だと思っておいてください。

ただ、四駆でクロカンしていてよく思うのが、誰も正しい練習法を知らないとか、科学的なアプローチや、他の業界などでは当たり前な練習方法などが、なぜか四駆のクロカンの業界ではほとんどと言っていいほど普及していないと思うのです。

経験値というのは何も考えずに同じことを繰り返すだけでは貯まることはありませんが、

だからといって、険しい地形を走らねば貯まらないというわけではない。

工夫次第でいくらでも貯めることが出来ると思うのだが、逆にいえば頭を使って練習せねば、いくら走ってもなかなか上手くはなれない。

私は趣味で四駆でのクロカンという遊びをしてますが、

どうせするなら車に乗せてもらって運んでもらうただのドライバーではなく、自分の車の能力を極力引っ張り出せ地形との対話などを楽しむことが出来るドライバーになりたい。

貴方はどう思いますか?

(良ければコメントに何でも意見を残してください)

Posted at 2012/11/04 03:48:12 | コメント(4) | トラックバック(0) | クロカンテクニック | クルマ

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「また、いいの入れましたな(^ω^)

何シテル?   06/05 08:56
かじはら(父)です。 1993年頃からランクルでクロカンするようになり、3年ほど休んでましたがまたPZJ70幌でクロカンを再開させました。 息子(♂...
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