
「かじはらさんってよく以前運営していたサイトや今のブログで”改造否定”とか”デフロック不要”みたいは話をしてますよね? 改造とかデフロック否定派ですか?」とオン・オフ問わず聞かれることがあります。
大体のところ、僕に良い感情を持っていない方が多いみたいですけどね(笑)
ハッキリ言ってしまうと、「デフロック&改造 肯定派」だと自分では思っています。
・・・ただ、自分が今、置かれている環境に限って言わせてもらうと、
「デフロックや改造に走るのは10年早い」と思っているのも事実です。
■自分が置かれている”環境”とは?
人にはそれぞれ、自分が置かれた”環境”というものがあります。
また、人はそれぞれ時期によってその環境も激変するので、例えば僕はクロカンを始めた頃と、今では全く違う”環境”でクロカンをして楽しんでいます。
僕自身、クロカンにハマるきっかけになったのは、やはり「トライアル」が大きかったように思います。
トライアルに出始めた当初は、前後オープンデフのHJ60V(ランクル60)という非常に戦闘力がない車だったということもあり、
「勝つためには何でもする」という感じでした。
実際はお金があまり裕福に使えなかったので、先輩方から廃材の純正リーフやタイヤなどをもらってきて、あ~でもない、こ~でもないと改造しまくり(今にして思えば幼稚なものでしたが)、毎週のように板の組み換えなどをしていましたね。
それは、今のくず鉄号(ランクル70短)に乗り始めてもしばらく続き、「トライアルで勝つためなら手段を選ばす」といった走り方をしていた時期もありました。
ま、始まりはそんな感じでしたが、今ではその当時思っていたのと全く正反対の走り方をするようになり、自分でも「よくこんなに激変したな」って思うほどです。
トライアルに限らず、競技から身を引いたのは、自分が思う”クロカン”と”競技”の間には埋めることが不可能な”巨大な溝”があると気がついてしまったからなのですが、だからといって、僕が他の方に「競技なんて辞めなはれ」なんて言うつもりはさらさらありません。
まぁ、うちのJr.は僕が日頃吐いている「毒」にかなり毒されているみたいなので、今の僕の考えの「競技なんて糞くらい(うそ)」のような感じになっているみたいですが、正直トライアルに出ようが、トライアングルに出ようが僕はどちらでもいいと思っています。
実際、僕自身は競技から入ることでクロカンの深淵にハマることになったわけですしね。
・・ただ、ひとつハッキリ言えることは、「自分の置かれた環境に反したことをすると、少なからず引退したり飽きたりすることが早くなる」ということは言えると思っています。
■自分に置かれた環境に反することって?
僕は最近、「オンライン(ネット上ですね)」ではおとなしくしているので、あまり他人と論争したりすることはありませんが、
オフでは本当に親しい人に限っては、かなり辛辣に注文をつけたり、指摘することもあります。
(その最たるものは、うちのJr.でしょうが)
これは”岡山県南部”という環境での話ですが、競技参加を前提としないのであれば、行き過ぎた改造やデフロックなどは不要どころか「ぎゃくに下手くそになる」と思っています。
実際、昔からよく一緒に走っているのに、10年前から腕が上達してないって人も珍しくない。
これは岡山南部という環境かもしれませんが、以前は物凄く多く走る所がありましたが、県内でまともなコースと言えば、僕がホームグラウンドにしている岡山市の「スポーツランド岡山」と、津山に1つある程度。
以前は、新見の手前に「スーパーハード」という、名前通り かなりハードな林間コースがありましたが、そこは閉鎖。
廃道その他はかなり壊滅的になっていて、「もう行かない方がいい」というところばかりというのが現実です。
例えばコチラなどは昔はよく走ってましたが、最近は別の目的に使われることが多いので自主的に走るのを遠慮している場所です。
スポーツランド岡山に来られたらお分かりになると思いますが、廃道などに慣れた上級者などにとっては、拍子抜けするレベルだと言っていい、実質かなり初心者向けのコースなんです。
つまり、ここをベースにして遊ぶのであれば、行き過ぎた改造車は拍子抜けするほどカンタンに走破出来る所ばかりで、1日も遊べば飽きてしまうということが実際、かなり多いのです。
僕も今、現役でクロカンしている連中の中では中堅から古株に属するようになってきているので、以前走っていたのにもう辞めてしまった、という人を嫌というほど見てきましたが、
久しぶりに会って話をしてみると、そういう方の多くが「もう飽きた」とか、「興味を失った」と言われることが多い。
また、これは逆に長続きをしている人の特徴でもあるのかもしれないが、何十年も続いけている人の多くは「無理な改造などはあまりしていない」という人が多い。
僕はクロカンを始めた当初から既に奥さんが居たので、無茶なことはさせてもらえなかった。
また、トライアルにバンバン出ていた時も、基本的に今のJr.はまだ2歳とか3歳なので無茶はさせてもらえなかった。
どちらかというと、同じ時期にクロカンを始めた連中が出来ることが、半分も出来ないのでムチャクシャしていた時期が長いのだ。
だが、結果的に当時、湯水のように車にお金をかけていった連中の多くは引退し、今、当時から残っているのは、LCCOの古株みたいに「車はノーマル+α」程度な軽度な改造で抑えている人たちが多い。
これはちょっと考えればわかることだが、「自分の身の丈に合わないことをすると、必ずどこかで破綻してしまう」ので、無茶をした人は続かなかったのだと思っています。
これはどの団体とは言えないのだが、車にうつつをぬかし過ぎたため、婚期を逃した人が多かった団体などもあったし、
一時期はあれほど狂ったように改造したり遠征していた団体が、ピタッと活動しなくなったりということが本当に多かった。
そういう事例を多く見てきたということもあるので、自然と「行き過ぎた改造は特に岡山では不要じゃないのか?」と思うようになったわけだ。
■デフロック装着や改造はしてもいい、ただし・・・
例えば、ランクル70など優秀な純正デフロックがある車に乗りたいのであれば、車を買う当初からデフロック装着車を買う方が結果的に後々安上がりに済む。
もし、うちのJr.が「ランクル70や80が欲しい」というのであれば、迷うことなく「デフロック装着車を選べよ」とアドバイスするだろう。
また、例えばJB23Wみたいに、純正そのままでは壊れる所が大過ぎたり、危なくて走れないよねって車の場合は最低限の改造などはしておかないと、どこも走れないということもある。
ランクル70などは「要らないものは外す」程度で、あとはマッド系の適正サイズのタイヤを履いておけば、純正サスでも結構走るという場合もあるが、最低限の改造は必要だ。
だが、見ているとクロカン初心者なのに「そんなに大改造した車って必要なの?」と疑問に思わずにはいられない人も実際珍しくない。
ま、たまたま手に入った車が大改造されていたのだが非常にリーズナブルだったとか、「改造が趣味で走ったり、腕を磨くのにはあまり興味がない」って方もおられるので、そこに関しては否定するつもりはないのだが、
僕自身は、「クロカンってのは”走ってナンボ”」なので、コースに来るだけきて、人の走りを眺めているだけとか、口だけイッチョ前な人を見ていると「どんなんだか?何が楽しいんだか?」と思わずにはいられない。
まぁ、僕の経験則的に言うと、そういう方は本当に早く消えていくので気にすることもないのかもしれないが、
僕としてはせっかく、20年ちかくもやっている趣味が廃れてしまうのはモッタイナイことだと思うので、こんな耳障りなことを言っているわけだ。
■デフレ期でのクロカン事情
今の時代は20年以上にわたって”デフレ”と呼ばれる、物価や給料が下がり続けている異常な世の中だ。
これに関しては、自民の安倍首相が復活して、アベノミクスに代表される「デフレ脱却政策」を積極的に展開してくれているので、僕自身はソコに関しては非常に高く評価しているのだが、
「四駆業界」に良い波が波及してくるのは時間がかかるだろうと思う。
その間に、もし自分が出入りしているホームグラウンドが使用者が少なくて閉鎖になったり、
普段利用しているパーツメーカー、車メーカー、修理工場、もっと言うと石油供給会社などが倒産したら困るだろう。
だから、多少無理をしても、当分の間は積極的に有料コースにも走りにいく、車の修理にもお金を使う、車にも乗ってやって石油を使ってやる、ということをしている。
(環境破壊がウンタラとかエコがなんとかと言う人がいるかもしれないが、そういう寝言は経済が復活して、国の公共投資などでやればいいと思っているので聞く耳をもたないのでそのつもりで)
だが、その”無理”にも限界があるので、ここで一度自分が今やっていることが本当に理にかなっているのか?を考えてみてはどうだろうかと思う。