目的 |
修理・故障・メンテナンス |
作業 |
DIY |
難易度 |
  中級 |
作業時間 |
12時間以上 |
1
えー、ミラーを壊しました。石の柱にひっかけたままバックしてしまいました。するとまずドアミラーカバーが外れて飛び、ミラーのケース部分が割れて飛び散り、ケース自体がちょっと外れるような形で大きく開いて固定されました。このミラーは、アソビが無くて外力を受け流すことができません。14年前購入の前車では電動リトラクトつきでも手でたたむこともできたし、過剰に開いてもバネ機構で戻っていました。4年前のヴィッツやこのCX-5ではそういうアソビ、逃げが無いです。でもやっぱり壊れたのは未熟な運転技術のせいです。
2
破損箇所はケースのほかミラーウインカー固定用のねじ穴周りが折れていました。ドアミラーカバーは傷が小さいのが数カ所で、部品代も3000円しないそうですが、ドアミラーの黒いケースとなると車への取り付けベースやモーター類が込みの部品になるので、1万2000円くらい。工賃込みで2万円コースだそうです。
自分の不注意でくやしいのと、お値段に驚いた勢いで、直してみますとディーラーに告げました。こうして無塗装プラスチックの修理へのチャレンジが始まりました。しかもミラーを外さず、車で出勤しながら、、、。
3
拾った黒いプラスチックの小破片は6個ほど。一部は外力で曲がっているし、見つからないパズルも2ピースありました。それらを瞬間接着剤で付けてみると接着面積が小さいので強度不足。そこで大事な電子工作専用ハンダゴテをつかって接着面を上から撫でるように溶着し、そこにさらに熱でとけるプラスチックを加えて、溶接の要領で接着し、破片を1つにまとめました。溶着の代わりにホットボンドが使えたかも知れません。ビードはリューターで削りました。これで割れた穴が全てふさげたら良かったのですが、、。
4
やっぱり欠けがあります。しかも強度が必要な部分2箇所でした。
穴塞ぎにはプラスチックのパテ、と思いましたが、実は作業場は青空駐車スペースです。毎日車を使うのでドアミラーは外せず、つけたまま何日かかけてこつこつ直してやろうと考え直しました。折しも外は小雨。雨の合間をぬって頭にヘッドライトをつけて作業します。右ドア部分だけは屋根の下に潜り込ませました。プラスチックパテだと穴に塗り込めても重力で垂れるでしょうから、ここはsugruというシリコンゴム粘土で穴埋めと固定を兼ねます。瞬間接着剤も一部併用です。外して屋内で補修した方が早かったんじゃないの?という貴方、正解です。塗装作業でも苦しめられました。
5
はめた部品は表面が削られているので丸わかりですね。それに、プラスチックの歪んだ箇所がウインカーの脇から張り出しています。ここをドレッサー、紙やすりで削って平面にします。ミラーウインカーの土台破損部分も接着材で直せました。すでに接着とシリコンゴム粘土により、ミラー内に雨は侵入しない状態になっており、出勤できたし大雨にも耐えました。モーターの動きやRVMにも支障はありません。あとは見た目だけです。
6
シリコンゴム粘土の欠点は塗装が乗らないことです。そこは手持ちのスプレーブラッセンというグラファイト系の染色剤で染めました。プラスチックのわずかな傷は水性薄付けパテ白色(黒が売ってなかった)で埋めたり、ソフト99のキズペン黒色で埋め、1000番、2000番の紙やすりで磨きました。こうして下地を作ったら塗装ですが、屋外、雨、強風でスプレーを使う事はあり得ません。ここでは粒子の荒い黒色塗料として耐熱スプレーを皿に出し、ウエスペーパーをタンポにしてつけて、ポンポンとはたいていきます。シルバーの部品とウインカー、ミラーにはビニールテープを貼って養生します。
7
プラスチックの細かな凹凸が再現できる代わりに、すっかりツヤ消しになってしまったので、その上からツヤありのアクリル塗料を同じくはたいていきます。それが乾いたら、凹凸の上を紙で擦ってこそげ、最後に艶のムラが気になるので、艶の補強にアーマオールをつけました。
8
やはり小傷は残り、新品の美しさはありませんが、他人が見ればまあちょっと擦ったかなくらいに見てもらえるのではないでしょうか。このあとウインカー周囲のシリコンゴム粘土を切り取って綺麗にしました。それ以上完璧にしようとするなら、やはり一度ミラー全体を外した上で、パテ、削り、磨き、塗装をやり直すことになるでしょう。最後にコーティングができたら艶のムラも予防できるでしょう。でも、北海道で夜の屋外修理作業はそろそろ無理です。今日の作業ではユキムシまみれになりました。とりあえずこの冬はこれで乗りきります。
溶着とかパテとかタンポ塗装とか、思いついて初めて行う作業が多かったのですが、たまたま別な用途用に買ってあった塗料や素材を生かすことが出来、購入したのは上記パテ、キズペン、2000番の紙やすりだけで済みました。最後に、ミラーカバー用にアルミM色のタッチペンとクリアのタッチペンを購入して昼休みにつけてみました。そこが綺麗になったら完成です。
最後に、無塗装の黒プラスチックは手強かったですが、最終的にタンポ法やスプレーのさっと吹きで凹凸のある塗装ができるなら、手の届かない修理でも無いようです。それと今回の修理では電装品がセーフだったので救われましたが、配線だけでもキズがついてしまうと数万円コースと思われます。ご用心ください。
(タンポの部分をこっそり修正しました)
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