サンケイスポーツ 10月6日(木)21時30分配信
サッカーの2018年ワールドカップ(W杯)ロシア大会アジア最終予選B組第3戦は6日、埼玉スタジアムで行われ、FIFAランク56位の日本代表は同123位のイラク代表と対戦。1-1で迎えた後半ロスタイム、この日が26歳の誕生日のMF山口蛍(C大阪)がミドルシュートを決め、2-1で劇的勝利を飾った。
日本は前半3分にいきなりピンチを招いた。イラクの左CKからサードが頭で合わせるも、右ポストをかすめゴールラインを割った。11分、中央突破から最後は清武が左足でシュート。惜しくもキーパーに弾かれ得点はならなかった。14分には酒井宏のクロスを清武が合わせたがゴールからは大きく外れた。
25分、清武がドリブルで持ち上がると本田へスルーパス。本田からオーバーラップをしてきた清武へパス。清武はペナルティーエリア右から絶妙なグラウンダーのクロスを入れると、原口がオシャレな右足ヒールでゴールに流し込み先制した。42分、清武のFKを本田が頭で合わせたがイラクGKがキャッチ。そのまま前半1-0で終えた。
後半15分、イラクのY・アハメドのFKからサードが頭で合わせゴール左に決められ、日本は同点に追いつかれてしまった。21分、日本は1枚目の交代で柏木に代わって山口を投入した。23分、清武のFKからゴールを狙ったが得点ならず。
28分、岡崎に代わって浅野がピッチへ。34分、本田がヘディングシュートを放ったが惜しくもポストに当たりゴールならず。35分、3枚目のカードで本田に代わり小林を投入した。試合終盤には、吉田を前線に上げ得点を狙ったがイラク守備陣を打ち破ることができず。このまま、まさかのドローに終わるかに思われたが、ロスタイムに山口が強烈なミドルシュートを叩き込み劇的勝利となった。(時間は速報値)
日本はB組で2勝1敗の勝ち点6。11日には強豪・豪州と敵地で対戦する。
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棺桶に片足突っ込んでいたけど、とりあえず勝てたことは良かった!
ただ、ホームなのにあれだけイラクの押されてたのはいかがなものか‥
本当に日本はディフェンスが見てられない位に危ないし、オフェンスでも全然つながらない
結果として勝てたけど、決してアジアの中でも強くはないと、改めて感じた!
そして今日のイラク戦を観てて個人的に気になった点をいくつか挙げる。
まず本田選手、全盛期は3~4人に囲まれてもボール取られなかった。
1対1人なんてほとんど負けなくて逆に吹っ飛ばしてた‥
ところが、今は囲まれたらもう殆どダメ、それどころか一対一でも勝てなくなっている。
それに正直、サイドは厳しいと思う。起用するならボランチは本人が嫌みたいなので、
南アW杯の時のように、トップで起用するしかないかと‥
また、両サイドバックのW酒井選手たちは海外組でもスタメンとはいえ、
今日は殆ど機能してなかった気がする。
格下相手の時は、精度はともかくクロス上がってた気がするけど、
今日はクロスが殆ど上がってなかったような‥
そして吉田選手、CBの一番手とはいえ、彼がボール持つと正直怖い(苦笑)
CBはリオ世代とそろそろ“折半”していって良いのではと思った。
まあ今日のMVPは原口選手かと。結果を出したのは勿論、気持ちが強い!
終盤疲れてても走って守備も頑張ってたし。
とりあえず今日のイラク戦、引き分けか負けだったら良くてプレーオフだったと思う‥
だから勝てて良かった。蛍選手のゴールは本当に興奮した!
ただ、次のOG戦、正直勝てないと思う。引き分けで御の字かなと。
とりあえず火曜日、少しでも仕事の都合付けて早く帰ってきて観戦だね。
追記:
例によってセルジオさんのコメントを
【セルジオ越後】「劇的」の影で、浮彫になった深刻な課題。中心選手が揃って90分間持たなくなっている
CCER DIGEST Web 10月7日(金)0時36分配信
辛うじて「劇的」な勝利を収められた。でも、「劇的」になってしまったことが問題だよ。すでに最終予選で2連敗してグループ最下位に沈み、しかもリオ五輪世代が中心のイラク相手に、ホームでここまで苦戦してしまったんだからね。
山口のシュートは見事だった。でも、いつの間にか土俵際まで追い込まれて、なんとか凌いで、最後に投げ技が飛び出した。そんな感じだったよね。イラクは守備を固めてカウンターを狙ってきたわけではなかった。真っ向勝負を挑んできて、日本が防戦になる時間もあった。近年のアジアの国との対戦とは、また異なる傾向が見えたと思う。
監督の采配にもゆとりがなかった。1-1で迎えた最後の選択肢が、センターバックの吉田を前線に上げるというパワープレー。まだ最終予選の3試合目だよ? もう攻撃のレパートリーが“品切れ”になってしまったような気がするよ。試合を重ねるごとに、貫禄が感じられない日本代表になってきているよね。
この日の審判はちょっと日本寄りだった。原口の先制点もオフサイドを取られていてもおかしくはなかった。先のUAE戦でいろいろ誤審騒動が起きたけど、サッカーはこうして「運」が味方になることもあれば、ならないこともある。今回、日本が得をしたということは間違いなかった。
ただ、日本が一番感謝すべきなのは、イラクのGKだろうね。時間を使ってイエローカードを受けて、アディショナルタイムは6分。結局、この長い時間が、日本に幸いしたんだからね。
客観的に考えてみても、本来であれば勝点3が計算できる相手だったはず。でも、そんなイラクにも差をつけられなかった。相手はまだ伸びしろのある世代が中心だけど、日本は相変わらず後半にスタミナが切れてしまう世代ばかり。
後半20分を過ぎて、急速に運動量が落ちてしまう。中心選手が揃って90分間、体力が持たなくなっている。これは実はかなり深刻な問題だと思うよ。
次は11日にアウェーでオーストラリアと対戦する。今回勝ったことで、「引き分けでもOK」という状況には持ち込めた。ただし、負けてしまったら、今日の「劇的」もなんの意味も持たなってしまうよ。ワールドカップ出場を見据えるのであれば、やはり日本より前を走ってきたオーストラリアとサウジアラビアとの勝点を常に気にしなければいけない。
ハリルホジッチ監督の進退問題を騒ぐ声も、これでひとまず沈静化するだろう。首の皮一枚がつながった状況が続くね。
とはいえ、内容だけで判断して、「勝って良かった、一件落着」と単純に片付けてしまっていいものか分からない。
このあとの最終予選でも同じような内容を伴わない試合が続いて、何度か「劇的」な展開があって、それでワールドカップに出場できたとする。でも、それでは刺激的なお祭り騒ぎが連続するだけで、「内容」を伴っていないかもしれない。そのあたりをしっかり見つめていかないと、結局、ブラジル・ワールドカップの惨敗の反省を、何も生かせなくなってしまうよ。
オーストラリア戦の結果によっては、また監督の進退問題が浮上しそうだ。ただ、監督交代はカンフル剤になるかもしれないけど、全盛期の香川や内田が活躍していたころに続く、チャンピオンズ・リーグのピッチにコンスタントに立てるレベルの選手が育っていない。その選手層の本質の問題から目を逸らさないことが大事だよ。
ここからは選手層も試される。11日のオーストラリア戦には酒井宏樹が出場停止で出られない。他にもイエローカードを1枚もらっている選手が3人いる。
でも、ニュースになるのは、本田と香川がスタメンを外れるか、どうかということばかり。彼らを越える選手がなかなか現われない。チャンスを掴んだ清武も、レギュラーを奪い切るぐらいのプレーを見せられなかったね。サイドバックには、いまだに内田待望論も出てしまっている。
もちろん、一方で、時代は明らかに動いている。香川や本田といった不動と言われたレギュラーが、ベンチで戦況を見守る時間が増えてきた。ハリルの采配やチーム作りの手法にはいろいろ課題はあるけど、なにより重視すべき問題は若い選手が伸びてきていないこと。本田や香川が所属クラブで試合に出ていないことより、若い世代の選手が活躍するニュースが増えないと、この先の未来に光は射し込まない。
なにより、アジアレベルでこんな議論をしているのも悲しいね。過渡期というより、大事な過渡期を逃してしまった気がしてしまう。
最終予選に入って、ホームで2試合をしながら、まだ納得できる試合を一度もできていない。これはかなり危うい状況だと認識したほうがいい。
改めて言うけど、今の日本代表の中心選手は、90分間体力が持たないというレベルまで落ちてきているんだよ。落ちるところまで落ちてきたというか、ちょっと問題のレベルが低すぎるんだ。
ギリギリの戦いが続くね。そのほうが一喜一憂しながら盛り上がれるかもしれないけど、気付いたら世界のトップからアジア全体が取り残されていた、という事態にもなりかねない。「劇的勝利」の影で、色々な課題が浮き彫りになった気がするよ。
Posted at 2016/10/06 22:28:22 | |
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