突然ですが,私はディーゼルエンジンが好きです.
圧縮した空気に燃料を噴射するだけという単純な構造が,元機械科学生の琴線に触れるのかもしれませんが,バス,トラック,重機類が頼もしげに働く裏に,ガラガラと力強く響くあの機械音は欠かせません.
一体いつから,このディーゼルエンジンの駆動音が好きになったのか,よーく考えてみたら, これに思い当たりました.
(C) 日本コロンビア
サンダーバード!
その記念すべき第一回放送で,颯爽と我々の眼前に出現したのは,原子力旅客機,ファイヤーフラッシュ号です.
当時はその甲高いエンジン音が未来的で,高速飛行機を想像させるのに十分なものでした.
(C) UNIVERSAL
このファイヤーフラッシュ号,登場早々爆弾を仕掛けられ,危機を迎えます.
そんなファイヤーフラッシュ号を救助すべく,国際救助隊が送り込んだ秘密兵器が,高速エレベータカーです.
(C) UNIVERSAL
サンダーバード2号のコンテナから現れた高速エレベータカー,ディーゼルエンジンの力強い響きを,滑走路上に轟かせていたのです.
いかにも時代の最先端をゆくスマートな高速旅客機のエンジン音と,救助車の無骨なエンジン音の対比が見事で,子供ながら,その力強いエンジン音に魅入られてしまったようです.
この体験が,今までずーっと心の奥底に眠っていたのかもしれません.
そんなわけで,このたび日本市場に初登場のプジョーのディーゼルエンジンを確かめに,ディーラまで出かけてきました.
今回試乗したのは,最高出力120馬力を3,500rpmで,最大トルク300Nmを1,750rpmで,それぞれ発生する,1.6リットルのディーゼルエンジンを搭載した,308 Allure BlueHDiです.
エンジン以外は外観,内部のデザインなど,現行のガソリンエンジン版の308とほとんど変化無しとのことなので,写真は撮ってません.
(カメラを忘れた,とも言う...)
あ,一ヶ所,外観で異なるところがありました.
こちら((C) きた@208さん)をご覧ください(笑
外からだとエンジン音はしっかりとディーゼルしてますが,クルマに乗り込むと,前評判通り,しっかりと静音性が確保されています.
音が無いということは振動が無いということ.
手足にも,不快な振動は伝わってきません.
走り出しても,普通に走る限りでは,ガソリンエンジンとは区別がつかない静寂性.
それでいて低回転域からのたっぷりとしたトルクで,ボディを軽々と押し出してくれます.
ちょっと混雑気味の道も試してみたのですが,微妙なアクセルワークに,クルマはしっかりと追従してくれました.
低速域での制御も,問題なさそうです.
ディーゼルということで,エンジンの重量増加の影響にも興味はあったのですが,1.6リットル版に限っては,その影響はほとんど感じられませんでした.
ステアリングのクイックな動きにも,しっかり対応してくれて,余裕あるトルクとともに,峠道が楽しくなりそうです♪
これが2リットル版ではどうなるか,ぜひとも実車で試してみたいものです.
次に,走りにアクセントを付けてみましょう♪
赤信号で停まったところで,スポーツモード,オン!
青信号とともに,アクセルを
ちょっぴり強めに踏み込んでみると...
何ということでしょう!(笑
ガソリン版を大きく凌ぐ加速感!!
演出された室内に轟くエンジン音も,ガソリン車とは違う味付けで,ガソリン車ではちょっとやり過ぎだろう,と思っていた音が,ちょっと気に入ってしまいました(苦笑
足回り,ボディ剛性も最初からこの性能を想定していたかのように,全く不安感無く,動力性能を受け止めてくれます.
ヨーロッパではディーゼルが主流というのも,よく分かりました.
ただひとつ気になったのは,3,000rpmを超えてからのエンジンの挙動.
ディーゼル特有の,頭打ち感に襲われます.
騒々しさだけが大きくなって,クルマは今ひとつ付いて来てくれません.
これはフロントのKさんも指摘されていましたが,高速道路を法定速度+αで走ることを想定すると,ちょっと厳しいかもしれません.
なので,街乗り,峠道がほとんどという方には1.6リットル版で十分かもしれませんが,高速道路を長距離走ることが多い方だと,2リットル版の方が合っている気がします.
2リットル版,そしてまだ見ぬ3008ディーゼルが,俄然楽しみになってきました.
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Posted at
2016/07/16 22:53:37