
Kalafinaに取り付かれた方は,主に2種類のルートをたどっているのではないでしょうか.
一方は,"空の境界"や"魔法少女まどか☆マギカ"などのアニメ作品から入られた方.
そしてもう一方は,NHKの番組"歴史秘話ヒストリア"から入られた方.
私の場合は後者ですが,こういう理由で,この番組のエンディングテーマでもある"夢の大地"を聞くと,思わず水曜の夜にタイムスリップしてしまいます.
Kalafinaに関してつい熱く語ってしまう私ですが,今回は,この曲で存分に味わうことのできるKalafinaの立体的なコーラスワークを取り上げてみます.
ここで,特に私が関心したのは,1:44からの三声コーラス部分.
「夜空の何処かにあるという 見えない星を目指し 逆巻く時の彼方へと 僕らはいつでも 未来へ連なる夢を急ぐ」の部分ですが,パートは↓のように分かれています.

(W: Wakana,K: Keiko,H: Hikaru)
ある部分では,Hikaru → Keiko → Wakana と歌い継いだり,ある部分では,一人 → 二人 → 三人と声を重ねたりして,コーラスに深みを持たせています.
さらにはパート間で音を少しずつ重ね合わせることで,言葉が途切れることなく,前へ進もうとする躍動感を感じさせます.まさに「僕らはいつでも未来へ連なる夢を急ぐ」という詞の内容にぴったりですね.
わずか30秒足らずの部分にこれだけの技法が盛り込まれているのですから,こちらは聴くだけで目いっぱいです.
また,パートごとに短い言葉を付け加えて(2:11 Hikaru:「その(荒野に)」,3:13 Keiko: 「(この広い世界は),ほら」等),絶妙な隠し味の効果を上げている部分も,随所に見られます.
このように曲を聴いていると,音楽というより演劇を見ている気分になりますが,作曲者の
梶浦由記さんの対談記事によると,幼いころからオペラに親しんでいたとありました.
「なるほど,梶浦さんの曲の根底には,オペラの要素が流れているのか」,と納得です.
こういった二重三重の仕掛けがあちこちにあるKalafinaですから,歌詞カードだけを見てカラオケに挑戦するのは,至難の業だと言えるでしょう.
コーラス以前に,私ゃ救い難い音痴ですが...
ちなみに,映像としてこのビデオで関心したのは,冒頭のカメラワーク.
0:30付近からの,KeikoとHikaruの二人の捉え方が,コーラスと絶妙のバランスを保っています.
またPVならではの,私のお気に入りは...
1:30 : Hikaruの高貴とも感じる仕草
1:40 : 梶浦語のコーラスに入る直前の,Wakanaの晴れやかな表情
あとKeikoは... んーと,選べません!(爆
Posted at 2013/11/13 13:19:25 | |
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