
副題:地方で発揮しよう「戦略的おもてなし」
全国二千万人中国ビジネスヘッドライン愛読者のみなさんごきげんいかがですか?
今日のコラムの趣旨は、地方に流れるインバウンダーを受け止めて、めざせ「あなたの売上3割アップ」です。
画像をごらんいただきたい。新宿の通勤ラッシュアワーに観光客が「乱入」。
こんな大混雑の中大きなカバンを操る観光客だってうれしいわけはないだろう。
大阪ではホテルもレストランも予約とるのに一苦労。
こんなわけで東京・大阪といった大都市に見切りをつけて、観光客は地方都市に向かいだした。
ここで問題。
いままで東京や大阪が苦労して構築したインバウンダー対応ノウハウは果たして地方都市に引き継がれて共有されているのだろうか?
観光客にしても、落ち着いた日本を満喫したくて足を延ばした旅先で、また狂乱騒ぎの二の舞では「そりゃあんまりだ」と日本そのものに愛想をつかされてしまいかねない。
では、都市部から地方へ「なされるべき」申し送りとはどんなものだろう。以下にまとめてみたので参考になれば幸甚である。
■地方都市でも効果十分 中国人観光客への神対応6つ
◆1. 求められているものを必要なだけ用意せよ
『日本の物価は中国の五分の一。だから高くてもいいものを買いたい』
これは日本にやってきたドラゴンならの「元カノ」が言った言葉です。
免税優遇や円安、さらには中国の物価上昇の結果、中国の友人の目には「同じクオリテイのモノ」であれば日本の価格は中国国内に比べてなんと五分の一になっているということ。「それならいいもの買って帰ろう」――。中国人観光客はいまこう考えて日本に来ています。
ドラッグストアーMKに対抗してS店は「目玉商品5%引き」のセールを打ちました。
結果はS店の商品は開店わずか1時間で目玉商品が売り切れ。結局中国人観光客はMK店で買い物しつづけたとさ。もともと中国に比較して安い日本の商品に値引きもなにも関係ない。「ほしいものがあるかないか?」……。これが問題なのです。
あなたのお店はそんな中国人観光客の意志にマッチしたクオリテイ商材を必要なだけそろえていますか?
◆2. 「ここでしか買えないもの」を用意せよ
とある中国人観光客の証言「よそで買えないモノがほしい。ご当地限定品のラインナップだね。ほかでも買える(ナショナルブランド)モノなら、(持ち運びの苦労がない)空港で帰国前に買う。」
せっかくあなたのお店に足を運んでくれたお客様にはあなたのお店でなくては買えない品揃えで満足していただきましょう。ちゃんと「ここだけ限定販売品」などの表示は出ていますか? 「ええ、そんなの無理だ」というあなた。
最悪、貴店のオリジナルシールでもいいと思います。販売 情報(品名・店名)ついでに販売員の似顔絵なんかを大書したシールを用意して貼ってあげましょう。中国人観光客がまとめ買いした商品の行く先は職場や学校の仲間への「日本観光自慢」です。「ええ? こんな商品買ってきたんだ。オレも日本に、これ買いに行こう」と思わせるようなド派手なものがおすすめです。
◆3. セット販売で売り上げアップを目指せ
中国のお店では商品が3個5個とひとくくりになって山積みされています。表示には買5送1などと大きく書かれています。(意味は5個買ったら1個おまけ。)「このようにして「まとめ買い」を促して売上を確保していきましょう。
◆4. 子供を狙え
一人っ子政策の影響か、中国人家族で子供の発言権の大きさは日本の比ではありません。
まず子供たちを捉まえましょう。「そこのかわいいお嬢ちゃん。これ一口食べてみる?」……。子供が商品を手にしてしまえば、親はまず財布を出してきます。
◆5. 「大げさに」おまけを出せ
中国人は意外と古風な人たち。だからスーパーが普及する以前の買い物風景(昭和30年代)を思い出して接客しよう。
スーパーダイエー創始者の中内功氏はかつて自らの体験談をこのように語っています彼の生家は神戸の長田でホステスさんをお得意様とする薬局をしていたそうです。
ある日、南京豆を買いに来たホステスらしき女性に、なにげに「商品を袋に入れて(当時量り売りが主流だった)秤にのせて、目方を調整するために、南京豆を減らした瞬間、お客から罵声が飛んだそうです。「同じ目方図るんやったら増やして行くのがショーバイや!」
袋に多めに入ってしまったのを減らして調整するのでなく、『元から少なめにいれておいて』足していって最後はおまけも入れたら、お客は喜ぶ、という意味です。
◆6. 白湯を用意せよ
飲食店なら『お冷をださずに』白湯を用意する。
中国の友人たちは原則「冷たいもの」を口にしない。料理は熱いものが基本。したがって日本式の「おひや」は喜ばれない。お白湯でいいので温かい飲み物をお出しすればすれだけで評価は跳ね上がる。
≪註:ソフトクリームは別腹らしい≫
また観光客はたいてい携帯保温瓶を持っているので自由に熱いお湯やお茶を入れさせる給湯サービスは必ず大歓迎される。
このようなサービスを心掛けて、あなたの「お店の売上3割アップ」をぜひ実現してください。めざせ観光客5000万人!(執筆者:楢崎 宣夫)
: サーチナ 2015-05-01 18:48
Posted at 2016/10/25 08:57:42 | |
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