
世界最大の市場となった中国の自動車市場。経済発展とともに自動車は中流層にも手が届く存在となり、中国人消費者の自動車の購買意欲は今なお旺盛だ。
中国では合弁メーカーの自動車の人気が高いことは言うまでもないが、手ごろな価格の中国自主ブランド車を選ぶ消費者も増えつつある。中国汽車工業協会によると、10月の自動車販売は前年同月比11.79%増の222万1600台にのぼり、乗用車市場においては自主ブランド車が41.65%を占めた。
中国国内で順調に販売を伸ばしている中国自主ブランド車だが、中メディアの捜狐はこのほど、「中国の自動車メーカーは基幹技術を持っているのか」と題する記事を掲載し、中国メーカーが自動車メーカーとして本来保有すべき基幹技術を保有していないと言われている現状に触れ、憤りを示す記事を掲載した。
まず紹介したのはエンジンだ。エンジンを自社で作れない中国メーカーは、三菱自動車から提供を受けていると説明。1997年から華晨汽車、東南汽車等が提供を受けはじめ、「今では中国車のほとんどが三菱製のエンジンを搭載している」と指摘した。
次に取り上げたのは、「メインとなる基幹技術」としてエンジンと並ぶ、重要なトランスミッションだ。約20年前から中国の自動車市場に参入した日本メーカーは、現在多くの中国自動車メーカーに変速機を供給している。記事はは、「エンジンも日本のもの、変速機も日本のもので、自主ブランド車には一体どのような技術があるというのか?外観か?冗談じゃない!」と嘆いた。
ほかにも、電子制御式の燃料噴射装置やタイヤのみならず、サンルーフさえ海外メーカーの製品を採用していると指摘、「サンルーフすら自主開発できないのか」と批判。外観のデザインさえも、「パクリしかない」と切り捨て、「これには何も言えない」とあきれた様子。筆者は最後に、「オリジナルの基幹技術を持った自主ブランド車などない」と憤りを示した。
グローバル化が進んだ現代において、世界中の企業から部品を集めるのは何も間違ったことではなく、コスト等のメリットを考えれば当然の選択とも言えるが、愛国心とメンツを大切にする中国人からすると国産の自動車によりにもよって日本の技術が大量に採用されていることが「非常に残念」なのだろう。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)
:サーチナ 2015-12-03 10:38
Posted at 2016/12/21 08:08:16 | |
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