

中国の、一人っ子政策時代に生まれ、育てられた子どもたちは、「小皇帝」と揶揄(やゆ)されることがある。親や祖父母に甘やかされて育ったため、「小皇帝」の世代は、わがままだという見方もあるが、中国メディアの捜狐はこのほど、ある在日中国人の母親の所見を紹介。日本での教育を通じて、「感謝の気持ちを育ませることができた」と論じている。
記事は、この母親の子どもが幼稚園で、『いただきますの歌』を習ったことを紹介。これはお昼の弁当を作ってくれた、母親への感謝を表す歌だそうだが、子どもは母親にも食前に、「いただきます」を言うようにせがんだという。中国には食前に感謝を言い表す習慣はないからだ。
この母親は、「いただきます」と食前に言う日本の習慣には、自然界の様々な命に対する感謝、食べ物を作ってくれた生産者の苦労に対する感謝、仕事をして自分を養ってくれる両親への感謝などの、「意味」があることを知ったと記事は伝えている。
子どもが、「いただきます」の習慣を、家に持ち込んだこの経験を通じて、母親の心にも変化が生じたようで、まだ幼いうちから子どもに感謝の気持ちを育ませる、日本の教育に大きな価値があることに気がついたという。子どもに感謝の気持ちを育ませるためには、まず自分自身が、他人から受けている、親切に敏感になる必要があると指摘。この母親は、子どもが他の幼稚園児たちから、受けている親切や、自分自身が他の母親たちから受けている親切を、実に事細かく覚えるようにしており、日本の別の習慣である、「お返し」によって感謝を表すことを計画した。
母親は、小さな贈り物を、園児の数に合わせて準備、それを子どもに持たせて、「他の園児たちにプレゼント」するよう伝え、これは受けている親切への感謝を表すための行為であることを、理解させたと記事は紹介している。いつも受けている親切や貰っている物を、「当然のこと」と子どもが思わないようにするためだ。子どもに感謝の気持ちを持たせるために、感謝を表す機会を子どもに与える。現実的で実に素晴らしい方法だ。
この母親は、感謝の気持ちを子どもに育ませるなら、子どもは他人が示してくれる愛や親切に敏感になり、自分もまた人を愛し、感謝を示すことができる人に成長でき、社会生活を素晴らしいものにできると指摘している。これは子どもが、どれだけの財産を持つよりも、価値あることだとも述べ、子どもに、『感謝の気持ち』を育ませる、日本の教育を非常に高く評価した。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF) サーチナ 2016-02-24 10:27
Posted at 2018/03/07 13:48:50 | |
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