
突然ですが「新潟県って何地方ですか?」と聞かれたら、あなたはなんと答えますか。東北、関東、甲信越、関東甲信越、北陸、北信越、中部、信越、上信越など、さまざまな地域に分類され、新潟県民でさえ、答えに悩む ・・・ 。 ● 新潟市に聞いてみた
応対してくれたのは新潟市地域・魅力創造部広報戦略課の鈴木稔直課長と前回の記事でも取材に協力してくれた木村勇一副市長です。
――早速ですが、新潟って何地方なのでしょうか……!
木村副市長:地方ですか……!? 恐らく県民の皆さんのなかでも、意見が分かれると思います。分類や定義は難しいのですが、個人的には大きなくくりとして「関東甲信越」にあたると思います。これをベースに「甲信」「信越」「北信越」というように切ったりくっつけたりする言い方が多いのですが、新潟はいろいろな地域とくっつけやすい県であり、どの地方と呼ばれてもそんなに生活に支障はないんですよね。 ● 新潟県に聞く、「新潟県って何地方」
新潟市に続き、新潟県にも同様の質問をしてみたところ「公式な区分はありません」とのこと。理由については、明確に「何地方」という区分がなくても、行政では特段の不都合が生じておらず、また県民からも「生活に不便だ」との声はあがっていないためなのだそうです。
「新潟県が何地方なのか」という特殊な疑問については、「それが新潟の個性であり、『郷土への愛着につながっていくとうれしい』とむしろポジティブに捉えています」と話してくれました。
取材を続けるうちに「NHKの天気予報では新潟について『関東甲信越地方』『北陸地方』と地方の呼び方を変えている場合がある」「日によって新潟を含めた『関東甲信越地方』と新潟を省いた『関東甲信地方』の天気をやることがある」との声がいくつか聞こえてきました。
あらためて新潟市の木村副市長にも聞いてみたところ「NHKの天気予報については以前から気になっていました。市長も言っている通り、新潟市は基本的には『関東甲信越地方』のように仲良くできるところとは仲良くしたいと思っているのですが、『関東甲信地方』のように仲間外れにされると少し寂しい気持ちになります……」とのこと。
この件についてNHK新潟放送局に問い合わせてみたところ、NHKでは放送エリアとして「関東甲信越」という単位があることなどから、社会的区分としては新潟県を関東甲信越地方と呼んでいることが分かりました。
ただし、気象学的区分においては新潟は北陸地方に属することとなっているとのこと。また気象庁の気象情報は「予報区」という広い範囲で発表される場合があり、新潟の場合は北陸地方予報区に含まれていることなどから、NHKの放送では気象庁などが「北陸地方」と表現していても、新潟県を分けることができる場合には、単に「新潟県」と表現しているのだそうです。ただし、新潟県を含む表現となってしまう場合には「新潟県を含む北陸地方」と呼んでいる場合も。また新潟県を含むかどうかが必ずしも明快に表現できない場合もあるとのことで、「新潟県は何地方? 問題」の弊害を少し受けているようです。
県域が広く、さまざまな県・地域との交流が深いことなどから、いろいろな地方に含められている新潟県。今回の取材では「新潟市長:仲良くしてくれるならどこの地域とでも仲良くしたい(個人見解)」「新潟県:公式区分なし」「NHK新潟放送局:関東甲信越(社会的区分)」「タクシーの運転手さん:新潟は新潟」といった回答を得ることができました。大きな分類としては「新潟は関東甲信越地方」の方がなじみがあるようです。
取材協力:新潟県/新潟市/NHK新潟放送局 ねとらぼ 2018.1.2 11:00
Posted at 2018/03/27 08:48:58 | |
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