クルマ用のいろいろなオカルトグッズが大好きなワタクシですが(ヒトとは好きな方向性が違うような気はしますが ww)かつていくつかグッズの紹介( ? )をしてきましたけど、
公正取引委員会がこういうお仕事をしてからというもの、あまり目立つものがなくなってしまい、寂しい思いをしておりました www
ところが、最近また違った理論を打ち出してきたグッズを発見、喜んで飛びついてみました。
※ 以下、特定の商品についての疑問が続きます。同製品を購入・装着しておられる方で気分を害される方がおられましたらお詫びしますが、そういう思いをする前に読むのをやめるのが賢明と思われます。
関係者の方がおられましたら、文句を言ってこられる前に以下の疑問にお答えになったほうが建設的と思われますので、宜しくお願いします。
さて、そのグッズなんですが(敢えて商品名は出しませんが)、まずどういう理論であるのかをご紹介します。
エンジンはピストンで混合気を圧縮していますが、ピストンの下降時にクランクケース内の高圧の未燃焼ガス(ブローバイガス)や空気が抵抗になっています。イメージとしては膨らませた風船を押す様な感じです。それをポンピングロスと言います。
では、どうしてクランクケースの内圧が上昇するのかと言えば、エンジン(シリンダー)内ではガソリンと空気を圧縮した混合気が毎分数千回と言う回数で送り込まれ爆発しています。その過程で圧縮された未燃焼ガスがシリンダーとピストンの隙間から吹き抜けて高圧化しています。先に述べているガスや空気の抵抗、つまりは 、クランクケースの内圧を下げてしまえばピストンが下降する時の抵抗を減らすことが出来て、吸気効率が上がり、燃費の向上が期待出来るのです。
「<商品名自主規制>」を装着することにより、PCVバルブが装着されているエンジンのクランクケース内を負圧する事が出来ます。吸気行程でピストンが下降し、シリンダー内が負圧になり、大気圧である、インテークマニホールドからフレッシュエアーを吸い込みます。
お分かりになりますでしょうか?
レシプロエンジンであればピストンの上下動はエンジンが動いている限り必ずしていますから、ここで抵抗を下げてやればエンジンの作用効率は上がる、というのは合ってますよね。
しかしいくつか疑問が出てきます。
まず上で書かれている、
『圧縮された未燃焼ガスがシリンダーとピストンの隙間から吹き抜けて高圧化しています』という一文ですが、ホントに問題になるくらいガスが抜けているとしたら、それはガスケットを交換すべき事態ではないかと思うんですけど、違うんでしょうか?
続いて、クランクケースを負圧にすれば、確かにピストンが下がる時の抵抗は減るかもしれません。が、ピストンは下がるだけではなく上がる事もあるワケで、その時はクランクケースが正圧である時より負圧である時のほうが抵抗は増えます。ってことは差し引き
ゼロなんじゃないでしょうか?
もう一つ、小排気量の単気筒バイクや小型特殊車であればともかく、ほとんどの自動車や、バイクでも排気量が一定以上のものは複数の気筒が並んだエンジンを使っています(大抵の軽自動車だって三気筒だ)。それらのエンジン、全部のピストンが一斉に下がって、一斉に上がるなんてことはなく、大抵ずらしてありますよね。どういうタイミングでピストンの上げ下げ、爆発を起こさせるかは、まさにメーカーの努力によって開発されている部分ですが。
で、例えば四気筒エンジンでピストンが 180° 毎に収縮・爆発・排気・吸入の作業をおこなうように設定されている場合、二本のピストンが下がっている時は残りの二本のピストンは上がっている事になります。大抵のエンジンはピストン一本ごとにボアxストロークを変えているなんて事はないですから、クランクケース内の容量は常に一定である事になりますよね。
だったらクランクケース内が正圧であろうが負圧であろうが変わらないんじゃないですかねぇ?
この商品を開発・販売した会社のサイトを見ると Q & A のコーナーがあり、
「この商品を取り付けて、どのようにすれば燃費がよくなるのか」
という質問には、
『アクセルとブレーキを踏まないほど燃費はよい。タイヤの空気圧を高めにしろ』
と答えています。
……それはこの商品を取り付けなくっても燃費がよくなる運転方法なのでは?
そんなワケでこの商品、しばらく目が離せなくなりそうです(爆
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クルマに関する独りゴト | 日記
Posted at
2009/10/10 22:46:29