ここのところ、三大メーカーで立て続けに大規模なリコールが出ています。自分の乗っているクルマが該当車種かもしれない人は気が気じゃありませんよね。
また、トヨタではリコール隠しを疑われて身柄を拘束された人も出てきております。
このような状況に対し、トヨタの豊田章男副社長は
トヨタの車を買っていただいたお客様に対して、自分の車は大丈夫かと不安にさせたことは、メーカーとしてたいへん恥ずかしいと発言しております。
ところで、リコールがこのように大規模になる原因としては、コスト削減を目的とした部品の共用化が裏目に出たと考えられます。
個人的には部品の共用化そのものは、悪い事とは思っておりません。価格の上昇を抑える手段として、多車種の部品を共用にする事による生産コストの低下を狙うのは間違った手段ではないと考えます。
ただ今回の例のように、そういう多車種で共用している部品に品質の悪いものを使うと大規模リコールにつながる事も事実で、品質管理にしっかり力を入れるくらいしか有効な手段はないかもしれません。
極論ですけど、人が作るもの、人が行う作業については、100% のできというのはありえないと思っています(一品ものは除きますよ)。ヒューマンエラーの可能性を否定しないで、エラーが起こったときの対策をとれるようにしておかないとならないワケで、リコールという制度はその対策の一環だと思います。
ですから、前の三菱のリコール隠し問題や、今回のトヨタのリコール隠しを疑われている件は、リコールが発生してしまったという問題とはまったく別次元の話で、件数とは関わりなく、リコールそのものよりもタチが悪い問題だと認識しています。
モノを生産する現場にいる人ならば、こういう考え方は普通にできると思いますが(というか、こういう考え方ができないと危なっかしくて仕事を任せられない)、リコール隠しをおこなった(またはおこなったと疑われている)人達には理解できないんでしょうかねぇ? 現場の人間じゃないのかな? でも責任者という立場に立って、責任を回避する事を考えるんじゃなくて、問題を如何に早く、小さなうちに解決するかを考えれば、同じ考えに行き着くと思うんだけどなぁ。
クルマを例えにしているけど、何でも同じだと思いますよ。
Posted at 2006/07/22 15:55:46 | |
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