2005年12月05日
みんカラだけでなく、段々巷でも流行ってきている風邪バトン。皆さん、受け取らないようにしましょうね。運悪く受け取っちゃったヒト、決して次の犠牲者に回さないように。
さて、そんな風邪ですが、とんでもない勘違いをした自己予防法や自己治療法を試みておられる方が結構いらっしゃるので、注意喚起しておきます。
・「うがい」に予防効果はない
そんな事してもウイルスが付着して困る部位「気管」に水は入りませんので洗った事になりません。うがいをして予防した気になるくらいだったら、外から帰った際に手を洗ったほうがナンボかマシです。
・医者で貰ったクスリを飲んだからといって治るわけではない
現在、風邪の根治療法は存在しません。皆さんが受け取っているのは「諸症状を緩和するクスリ」です。一時しのぎにしかなりませんのでそのつもりで。なお、抗生物質は一時しのぎにすらなりません。だって風邪の原因はある種のウイルスですが、抗生物質はウイルスには作用しないもん。
罹ってしまった風邪を治すのは、あくまで体に備わっている免疫反応などの自然治癒力(と、治るまでの間耐えられる体力)です。子供とお年寄りが真っ先に風邪にやられるのは体力がないから。これは鼻風邪でもインフルエンザでも同じですので、風邪を引きたくなかったら普段から体力をつけておきましょう。「鍛えておけば風邪を引かない」のではなく、「鍛えておけば風邪を引いても軽く済む(もしくは症状が現れない)」というワケです。
また、もし罹ってしまったら、とにもかくにも体力の温存、回復に努めて下さい。平たくいえば栄養のあるものを摂ってウチでじぃっとしている事です。これで風邪は治るし、これ以外に治しようはありません。これは医者であり作家である、森鴎外も自著で述べている事です。
あ、でも風邪だと思っていると別のとんでもない病気の初期症状という事がありますから、一度医者に看てもらうのは無駄ではありません。というより町医者、とくに内科・小児科医の主たる役割はたくさんいる風邪引きさんのなかからそうではない重篤な患者さんを見つけ出す事にあります(ってお医者さん自身から聞きました)。
Posted at 2005/12/05 19:53:54 | |
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ウンチク | 日記