昨日、ディーラーさんにて僕のデミオのタイヤを冬タイヤに交換しました。
作業してもらっている間ぽーっとしていましたところ、「当店に MX-30 Rotaly EV が来ておりますので、試乗してみませんか?」とのご提案を戴きました。
EV を購入するつもりも予定も全くありませんが(借りている駐車場に充電設備が用意できないから)、一度乗ってどんなものか知りたいとは思いましたので、喜んで試乗しました。
乗り込みますと、外から見たよりも広く感じます。運転席と助手席の間もかなりあって、肘掛けやコンソールの横幅もかなりのものでした。
運転席のシート合わせをおこなおうとしたところ、座席を前後させるための方法が分からず、一度助手席に乗り込んだ担当者さんに、わざわざ降りて運転席側に回り込んで教えてもらうという失態を犯してしまいました。電動シートなんか使ったことないので勘弁して下さい(泣
起動は最近のクルマと同様、スタートボタンを押すだけ。しかしエンジンで走るクルマではないので、ボタンを押したらメーターパネルに光が点るくらいで、ちょっと拍子抜けしました。
コンソールにあるレバーを横のボタンを押しながら左に押し、さらに手前に二段階引いてドライブの位置に入れます。これで発進準備は完了。ブレーキを離すとクリープくらいの早さで動き出します。アクセルを軽く踏めばするするっと加速。モーターで駆動しているので発進からトルクは十分で、加速が不十分とかそういうことは一切ありませんでした。
それにもかかわらず、運転していて車重を感じます。これは加減速というよりは、床下に 300 kg 以上のバッテリーが仕込まれているため重心がかなり低いことに起因する、ロールやピッチが普段乗っているクルマと全然異なることによるもののような気がします。その他に e-GVC Plus が効いている可能性もあります。今回は残念ながら幹線道路しか走っておらず、きついカーブは経験していませんので、e-GVC Plus の性能は存分に感じることはできませんでした(蛇足ながら、三年ほど前に
Mazda2 の GVC に違和感を感じたことがあります)。この重量のせいと思いますが、乗り心地を一言でいうと重厚。でもこのクルマクロスオーバー SUV なんですよね。ちょっと矛盾を感じます。
運転席前面のディスプレイはちょっと不思議な感じで、中央にはスピードメーターがありますが、左側にあるのはタコメーターではなく Power メーター / 走行可能距離・駆動用バッテリー残量表示のメーター、右側には燃料計とバッテリーの充電量が並んでいます。短時間の試乗でしたから、左側のメーターの存在意義がよく分からないまま終わってしましました。
フロントガラスにアダプティブ・ドライビング・ディスプレイが映ります。これは自分のデミオでもおなじみですが、専用の表示板ではなく直接ガラスに表示しています。また、カラー表示です。これに関しては単純にうらやましい。
センターディスプレイはダッシュボード上方に 8.8 インチ、そしてフローティングコンソール前方にもう一つ、ロアディスプレイがあります。こちらはエアコンや座席のコントロールに用いるものでタッチパネル、センターディスプレイのほうはコマンダーでのみ操作可能です。
大変面白い試乗でしたが、じゃあこのクルマ欲しいかと言われれば、大きさも価格も合わないし、上でも書きましたが EV を所有できる環境でもないので欲しいとは思いません。
あ、EV と書きましたけど、今回試乗したのは正確にはプラグイン HEV になります。バッテリーのみで走行できる距離は最大 107 km。そしてシリーズ式ハイブリッドとなる、発電にしか使用しないエンジン(ロータリーですよ、奥さん!)が搭載されています。運転中、バッテリーの充電が減ってくると、どこからか『ビーン』という音が聞こえてきます。これがロータリーエンジンが稼働している音です、と教えてもらうまで何の音なのか分りませんでした。ガソリンタンク容量は 50 L で、WLTC モードによる燃費は 15.4 km/L、満充電にしてガソリンを満タンにすると、877 km 走れることになります。
担当者さん曰く、このクルマを作れたという事実が大事なのであって、これがあるから ICONIC SP が存在する、とのこと。
またこの担当者さんが言うには、EV とエンジンで走るクルマは『クルマ』という単語で括ってはいますが、別の乗り物だと。僕もそう思います。
Posted at 2023/12/11 21:00:01 | |
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マツダ | 日記