オートリトラクタブルトップを自作(回路製作&車両取付)
| 目的 |
チューニング・カスタム |
| 作業 |
DIY |
| 難易度 |
  中級 |
| 作業時間 |
3時間以内 |
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【回路設計と試作】
回路製作の第一段階として、まずは「ブレッドボード」を使用して試作を行います。これは、はんだ付け不要で部品やリード線を差し込むだけで簡単に回路を組める基板です。 接触抵抗や許容電流の制限といったデメリットもありますが、今回のような信号制御の検証には最適です。まずはブレッドボード上で動作を確認し、その結果をもとに正式な回路図を作成していきます。
【マイコンの制御と書き込み】
今回もマイコン(PIC)を使用して信号処理を行います。プログラムの書き込みには、インサーキットプログラマーの「MPLAB PICKit 4」を使用しました。これは、PC上の統合開発環境(IDE)で開発したプログラムを、実機のマイコンへ転送するために欠かせないツールです。
開発言語については、アセンブラとC言語のどちらでも記述が可能ですが、今回もC言語で書きました。今回の制御内容であれば、アセンブラほどの極限的な処理スピードやプログラム容量の節約は必要ありません。それよりも、コードの可読性が高く、後からの修正や機能追加といったメンテナンスが容易なC言語の方が製作には適しています。
【パルスジェネレーターによる擬似信号の作成】
また、今回は「パルスジェネレーター」も使っています。前回の調査で、車両側の作動灯が1Hzのパルス信号(1秒間に1回の点滅)を出していることが判明しました。 「このパルスを受けている間は自動動作を継続する」というロジックを組むため、パルスジェネレーターで車両の挙動を再現した擬似信号を作り、デスク上でプログラムのデバッグを行っています。中華製の数千円のお安いパルスジェネレーターです。
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設計した回路図をもとに、制御システムの詳細をまとめました。 この回路では、シートヒータースイッチからの「開閉スイッチ入力(SW IN)」と車両からの「作動灯信号入力(OP IN)」をマイコンで処理し、車両への「開閉スイッチ出力(SW OUT)」とシートヒータースイッチへの「作動灯信号出力(OP OUT)」として受け渡しています。
具体的なプログラムの挙動は以下の通りです。
【開閉スイッチの検知】
「開閉スイッチ入力(SW IN)」には、開ボタン押し下げ時に2.2kΩ、閉ボタン時に1.0kΩの抵抗値が現れます(詳細はハッキング編を参照)。この電圧変化をマイコンのA/D変換で数値化し、どのボタンが押されたかを判定。0.1秒周期のタイマー割り込みで常に監視を行っています。
【開閉スイッチ保持部】
「開閉スイッチ入力(SW IN)」で短押しを検知すると、マイコンがリレーを駆動。開なら2.2kΩ、閉なら1.0kΩの疑似信号を保持(セルフホールド)し続け、「開閉スイッチ出力(SW OUT)」へ出力します。これにより、指を離してもスイッチを押し続けている状態をシミュレートします。
【作動検知】
ルーフの作動中は、インジケーター(ルーフアイコン)の点滅に同期して、「作動灯信号入力(OP IN)」にパルス信号が入ってきます。この信号をプルアップ回路経由で取り込み、パルスの有無で動作継続か停止(完了)かを判断します。
【作動灯点滅部】
オート動作中は、一目で「自動モード」だと分かるよう、インジケーターの点滅速度を速めています。フォトカプラによるスイッチング制御を行い、通常1Hzの点滅を2.5Hz(1秒間に2.5回)にブースト。ここは巷の市販品にはない仕様です。
※手動操作(長押し)への対応
もちろん、純正同様の長押し操作も可能です。スイッチを離せばその場でルーフが止まり、その際のインジケーターは0.5Hz(2秒間に1回)のゆっくりとした点滅に切り替わるようにしています。
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私はどちらかといえば機械屋であり、電気の専門家ではありません。回路の基本計算は可能ですが、細かな部分は独学で確認しながらの作業となります。 ここに至るまで、様々な部品構成で試行錯誤を繰り返してきました。車両の破損を避けるべく慎重に進めてはおりますが、実際には部品を焼き切るトラブルも数回発生しています。こうした作業には、最悪の場合「車両が不動になるリスク」が伴うことを十分に理解して進める必要があります。
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実際にこの回路をユニバーサル基板へ実装しました。
マイコンはMicrochip社のPIC16F1705を使っています。14ピンで程よい大きさのサイズです。
設計段階では、より小型・静音な半導体スイッチ等での構成も検討していましたが、手持ちの在庫がなかったこと、そして正月休みで部品の取り寄せが難しかったこともあり、今回は電磁リレーを使用した構成で完成としました。
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裏の配線が面倒くさかった。耐久性・信頼性は薄いかな?
車両に取り付ける時にはこの面にプラ板を貼って短絡・漏電対策をします。
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実際に、シートヒータスイッチと自作基板を使って卓上でテストをしています。
問題なく動作することを確認していよいよ車両での試験を実施します。
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動画の通り、スイッチ短押しでルーフが自動的に作動停止するまでスイッチ保持しています。その間基板上のLEDが「開」であれば「緑」。「閉」であれば「赤」が点灯しています(実際にはコンソール内に入れるので見えませんが…)。インジケータのルーフアイコンも点滅も早くなっています。まずは成功です。
車両に取り付けてしばらくテスト運用を行います。新車納車してずっとやりたかった回路ですが、本来目指していた回路構成ではないため、先になりますが改めて本完成に向けて作り直す予定です。
テスト期間中はいつでも純正状態に戻せるよう、予備のシートヒータースイッチをトランクに常備しています。 取り付け・取り外しも手慣れたもので、今では3分もあれば純正復帰が可能ですw
これで、押しっぱなしの開閉作業から解放されます。
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