
今日はクルマとは全く違うお話です。
写真はケミカルアンカーボルトです。
笹子トンネル事故で問題になったケミカルアンカーボルトがなぜ抜けたのか???
ってお話です。
いきなりですが・・・結果はボルトの接着剤ケミカルアンカー不足だったようです。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130201-00000005-asahi-soci
この犠牲者が出た事故で「ケミカルアンカー」ってのが一躍有名になりました。
普通接着剤でそんな重い物が吊ることができるか???
ほとんどの人が疑問をもつと思います。
まずどのような作業なのか??解説図を見てみましょう
ハイ穴あけて、接着剤入れて固めるだけです(笑)
しかし・・・不思議ですよね~
接着剤に爪楊枝を突っ込んで固めたとしても、割と簡単に抜けてしまいます。
そんなもんで、重いコンクリなんか吊ったらそりゃ落ちるよ~
って考えてしまいます。
しかし、設計上はもっともっと重い物でも吊ることができるんです。
そこで、ケミカルアンカーはどうやって固定されるのか???
調べてみました。
まず、ケミカルアンカーはコンクリートにしか使えません!!
鉄の塊に穴をあけてケミカルアンカーを使ってもダメなんです。
それはなぜか???
私の絵心のない図を見てください♪
コンクリートには石が混ざっており、穴をあけてもドリルの刃が石にあたって
蛇行した穴が開きます。
この蛇行した穴が開くから接着剤が固まった時に引っかかるわけです。
またもちろんボルトも専用品でなければいけません!!
ボルトが爪楊枝のようなツルツルでは引っかからないのでダメです。
また先端が接着剤をかき混ぜるような形状でないとダメです。
なんでケミカルアンカーボルトは先端斜めでかき混ぜるようになっています。
これで固定できてるんですね~
これなら納得です。
ほんで実際の原因ですが、間違いなく施工不良です。
この手の接着剤を使うような工法は、ちゃんと理解した人がやらないと設計通りの
強度が出なかったりします。
血液型がA型の私だったら、メッチャキレイに真円の穴をあけたりするかもしれません。
そうすれば引っかかりが少なく強度が落ちます。
この高度成長時代にそんな手間ヒマかける人間はもちろんいないので
手抜き工事が主流になります。
もしコンクリートが石の少ないシャブコンだったりしたら・・・
穴をあけるのに時間がないから、半分の深さの穴であったら・・・
接着剤が垂れてきてミスっても、とりあえずボルトがついてたらOKなんて
思う人が一人でもいれば・・・・
そんな人間いるわけないと思ったら、大間違いです。
福島の除染作業でも、枯葉を集めて袋に入れ保管場所に置かなきゃいけないのに
集めた枯葉を川に捨てる業者がいたんですから、手抜きすること考える
奴はいっぱいいますよ。
川に流れた枯葉で放射線の高い水が流れ、田んぼに流入
そこで稲作したらどうなるか???
怖いでしょ。
ようするに設計上どんなに問題なくても、施工する人間がいい加減で
理屈がわかっていなければダメだということです
まだ日本はましな方で、海外ではコンクリートの中からドラム缶や
一斗缶が出てきたりしますよ!!
なぜかって?、
だって・・・コンクリートの使用量が減らせてお金が節約できるから(汗)
まぁ普通にゴミは入ってますね。
なんでいかに現場が重要なのかってことですね。
製造業では三現主義ってのがあります。
現場、現物、現実を大切にしなければいけません。
犠牲者のためにもこのようなことはなくさないといけませんね。
このコストダウンの激しい世の中・・・橋がおっこちても
不思議ではないですよ(汗)
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Posted at
2013/02/01 23:13:45