
みなさんこんにちは
トヨタの新エンジン資料に気になったところがあります。
http://newsroom.toyota.co.jp/jp/powertrain/engine/
それはカムシャフトで
「凹面小カムシャフト」

図の上の方で良く見えないけど・・・
私はクルマ好きのメカ好きですがカムのプロフィール(形状)
については正直良く分かっていません。
凹面カム(コンケーブカム)についても聞いた事あるなぁ~くらい
つ~ことで今日は凹面カムについて勉強してみます。
凹面カムを早速検索するとこう書かれています。
"「ベースサークルとカムノーズを結ぶ接線よりも、カムプロフィールが一部でも内側に
入った形状のカム。
これにより、開弁初期のバルブリフトを大きくすることができ、バルブの開口の時間面積を
増大させることが可能になる」"
図を貼っておきます
まさしくカム形状が途中で凹面になっていますね♪
目的は「バルブ開口時間面積」の拡大だそうです。
バルブの開きはじめや閉める前のバルブリフトを増やしています。
(写真はHKSさんから引用いたしました、ハイカム入れる際はHKS製品を買いましょう♪)
凹面カムには注意点があって
一つは加工に手間がかかること
(昔は難しい加工と言われたが今では加工機の進歩で一般的になりました)
もう一つはカムが凹面になっているので相手側が平面の
バルブリフターでは成り立たないということです。
なんでバルブ駆動は直打式ではなくロッカーアーム(スイングアーム)
との組み合わせとなります。
下がロッカーアームの構造写真です。
トヨタの新エンジンもロッカーアームとの組み合わせとなります。
昔で言えば凹面カムはシルビアのSRエンジンや三菱の4G63とかに採用されてました。
話しはちょっとズレますが、最近のロッカーアームにはベアリングを
内蔵したローラーロッカーアームが使われることが多くなりました。
カムと接触するパッドをベアリングにすることでフリクションロスの低減
またオイルも少なくて済むことからオイルポンプ容量の低減ができ
燃費に効くパーツとなっています。
ローラロッカーアームの写真を貼っておきます。
ではモータースポーツ、18000rpmまで回るNA時代のホンダF1エンジンを見てみましょう♪
左の2001年は直打式のバルブ駆動でカム駒がスリムなのに対し
右の2008年はロッカーアーム式バルブ駆動でカム駒がかなり太っています。
カム駒が太っているという事はそれだけバルブ開口時間面積が大きいということです。
資料によれば、バルブリフト量を増やすと直打式ではバルブリフターの直径を
大きくしなければならず、結果的に動弁系が重くなってしまう。
ロッカーアーム式にするとバルブリフター直径を小さくでき、動弁系が軽くなるとの事です。
たしかにバルブシステム自体がスリムになっていますね。
剛性を考えてレバー比は1対1ですが、それでもバルブリフトを1mmも
増やすことが可能となったと書かれています。
ロッカーアーム式はカムリフトの自由度を増すことができるってことだと思います。
F1ではなぜベアリングを内蔵したローラーロッカーアームを使用しないかというと
カムリフトや凹面形状によっては直径の大きなベアリングにしなければならず
大きなベアリングは動弁系を重くしてしまうのだと思われます。
なのでF1ではカム駒と接触するパッドに低摩擦のDLCコーティングを使用したと書かれています。
http://www.fujiwpc.co.jp/motor-service/dlc.html
ちなみにホンダシビックタイプR(ターボ)はローラーロッカーアーム式を
使っています
新型NSXは通常のロッカーアーム式です。
構造からF1のようにロッカーアームのパッドをDLCコーティングしてるんだろうなぁ~
って思ってたら、雑誌情報ではDLCコーティングは使用していないとのこと・・・
2000万円以上するんだからF1技術つかえヨ!!(心の叫び)
話しは新型トヨタエンジンに戻りましてどっちにせよ、
ロングストロークショートボアのエンジンは
バルブリフト量を稼ぎ、高回転での充填効率を向上させるとともに
バルブの傘がタンブル流(縦渦)の邪魔をしないように設計されたようです。
つ~ことでイマイチでしたが凹面カムについて書いてみました♪
非対称カムについても書いてみました。
※
https://minkara.carview.co.jp/userid/1594506/blog/39157401/
デハデハ(^^♪
Posted at 2016/12/23 08:01:22 | |
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