
みなさんこんばんは(^^♪
WECやIMSAに参戦しているポルシェ963ですが、4600ccV8エンジンの設計変更を検討しているソウデス。
現在はフラットプレーンですが、クロスプレーンにするみたい
多分振動の問題があるのだと思います。
WECもIMSAも出力規制があり、さらにパワーカーブまで規制されいます。
なのでわざわざフラットプレーンにしなくてもクロスプレーンで振動が少ない方が耐久性で有利なんだと思います。
んで今日の話題
シリンダーヘッドのメタルガスケットです。
レーシングカーのヘッドガスケットと言えばメタルだと思います。
構造をみると、ステンレスの母材に山ビード形状の鉄材を張り付けています。
またシリンダーのフチはストッパープレートと言う折り返しがあり面圧を高めるようにしてる。
疑問に思うのはこのシール形状だといくらブロック上面やヘッド組み合わせ部の平坦度を上げてもボルト締めれば変形してしまう・・・
NAエンジン時代のフェラーリでは・・・
対策に・・・
中空メタルリングヘッドガスケット(バランス型)を採用した
と書かれています。
日本ではガスケットメーカのバルカー社が販売しているようです。
その説明にはこのように書かれている
「ステンレス鋼またはインコネルの細管をOリング状に成形し、端面を溶接し、溶接部および他の表面の超精密仕上げした金属ガスケットです。
ガス、真空および揮発性の高い液体をシールする場合には、表面にPTFEコーティングまたは銀めっきを施します。
高温から低温、また高圧から真空にいたる広範囲に安定性の高いシールが得られます。
受注製作品
メタルOシールはつぶし(圧縮)による反力でシールするガスケットです。穴あき型はリングの中空部分に入り込んだ流体によりシール性が高められるため、7MPa以上の高圧では穴あき型をお勧めします。」
どのような形状かと言うと・・・
F1に使われたバランス形は・・・
4か所穴の開いたパイプ形状(穴あき型)
シリンダーのフチに溝を掘り、この円形状リングを入れて締め付けます。
そうすると楕円形に潰れる
内側に穴がありその穴から高圧ガスが入る
そうするとパイプが膨らみガスをシールするそうです。
設計者はこのように解説されています。
「メリットは装着荷重が少なく、高いシール面圧が確保できる。
また締め付け時にヘッド変形に与える影響が小さい。
ガスケットリングの燃焼室側に小さななバランス穴があり、ここに燃焼ガスが入り圧力が内部からかかることでシールする機構である」
っだそうです。
原子力関係や真空容器等に使われるガスケットらしいですが、F2時代のヤマハOX66には既に採用されていたそうです。
デメリットとして1回使用したら塑性変形して楕円形状になり再使用は不可なのとコストが高いらしい。
厚みは2㎜程度でステンレスかインコネルに銀メッキしており、表面粗さが最大1.6sだソウデス。
ちょっとした傷でもガス漏れになるので鏡面仕上げなんだと思われます。
面白いですね~
ヘッドガスケットってとっても重要ですが、あまり構造について書かれたのは見たことがありません。
今のF1ターボもかなりの燃焼圧力なので採用してるかも!?
つ~ことで今日は中空メタルリングヘッドガスケットについて書いてみました。
デハデハ
Posted at 2024/02/11 02:15:59 | |
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