化学調味料考

自分はダメな昔の男なので料理はほとんどできないのですがたまにパスタとか作ります。「ベーコンのオイルパスタ」や「ツナのトマトパスタ」とかシンプルなのが好みなんですが、正直、コンビニ弁当と比べると旨味が全然足りないんです。ペペロンチーノでは乳化がどうのこうのとかよく言いますが、よくよく考えればオリーブオイル、ニンニク、唐辛子、塩、トマトからはそんなに旨味が出るわけがないんですよね。ベーコンやツナは入れていますがパスタに対し絶対量が少ないのか足りません（米ならコレをおかずに食えちゃいますが）。

で、醤油とか加えたいところですが、そうすると今度は醤油っぽさが邪魔だったり悪い意味でマイルドにまとまっちゃうんです。そんな時、自分は潔く「味の素」をほんの少し（フライパンに小さじ半分以下、あるいはホンの一振り二振り）入れています。余計な風味なしに旨味だけ少し足す感じで素材のシンプルな美味しさも生かせて具合がいいと思っています。これでコンビニ弁当以上になります。

ちなみに鶏肉のパスタには使いません。鶏肉は旨味が強いんですかね？あと醤油、酒、砂糖（味醂）で味付けする丼物にも使いません。不思議なものです（そもそも米ならおにぎりとかなら塩とちょっとしたおかずだけでも結構いけちゃうし）。味噌汁は不自然な旨味があるのは逆に嫌いです。

さて、旨味成分自体は数多くありますが、化学調味料（うま味調味料）には、グルタミン酸（昆布、チーズ、トマトの旨味）、イノシン酸（鰹、肉の旨味）、グアニル酸（キノコの旨味）が配合されています。味の素は低核酸系うま味調味料だそうでグルタミン酸がメインでして「ハイミー」や「いの一番」は高核酸系うま味調味料でイノシン酸、グアニル酸の割合が少し多くなっているそうです。自分が大好きな中華食堂にはよく「業務用ハイミー」を見かけますね。俄然「ハイミー」を使ってみたくなりました。

話は変わりますが、お土産にベトナムのカップラーメンを大量にいただいたのですが、エスニックな辛いのを想像していたら（実際そういうのも多いんですが）アッサリ味で化学調味料の旨味が異常に強いものでした。台湾のカップラーメンでも同じ経験をしたことがあります。旨味に対する欲求度は国や民族によって異なるのかもしれません。何となく西洋人よりは東洋人、東洋人でも東南アジア系は旨味に対する欲求度が高いような気がします。よく日本人は「日本の食べ物が一番美味い」と言いますが「旨味が強過ぎて気持ち悪い」という人もいるかもしれませんね。

ところで「化学調味料不使用」を謳っている食品やメニューがありますが「酵母エキス」や「タンパク加水分解物」はたぶん使っているはずです。努努騙されぬよう。