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2023年08月17日

【2023年夏 遠征記その4】島原鉄道から「かもめ」へ

【2023年夏 遠征記その4】島原鉄道から「かもめ」へ その3 からの続きです。





島原駅の改札が開いて、待ち構えていた乗客がぞろぞろとホームに。

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すぐに1両の列車がやってきました。
島原港駅始発の列車で、すでにそこそこの乗車率。
進行方向とは逆向きですが、BOX席の海側に座ることができました。

ここから終点の諫早駅までを約1時間で結んでいます。
島原駅の次、三会駅の先から海を近くに見ることができます。

そして、そこから2つ先の大三東駅は、「海に一番近い駅」として有名な駅。

0817-86
大三東駅に到着。
今は干潮の時間帯ですが、満潮になるとホームのすぐ下まで海面が迫ります。島原駅にあったポスターによると、満潮になる時刻に大三東駅に降り立つ臨時列車もあるそう。
私も降り立ってみたかったのですが、次の列車まで待つとこの日が変わる前に宿へ到着できるか微妙なので諦めて、車窓からじっくりと眺めます。

そして大三東駅のもうひとつの名物が、「幸せの黄色いハンカチ」(トップ写真)
黄色いハンカチは駅構内の自販機(ガチャガチャだそうです)で購入し、願い事などを書いてから付けます。

ホームからは柵もなく、まさに海が目の前。あいにくの曇り空でしたが、これが晴れた青空の下でしたら、それこそ衝動的に降り立っていたかもしれません。

海が間近に見える駅はこちらだけではなく、この先の古部駅も海がすぐそばです。
0817-87
古部駅からホーム越しに。この辺りも干潟が広がります。

干潟といえば、ここ有明海は遠浅で干満の差が大きく、干潮時の干潟面積は日本一と言われています。
「有明海苔」の生産で有名ですが、ムツゴロウをはじめとして、干潟だけに生息するような生物がもよく知られています。

さらには、防災や農地化のための干拓事業も進められ、「諫早湾干拓事業」という言葉もかつてはニュースでよく耳にしました。
古部駅を過ぎるとその諫早湾干拓のための長大な堤防付近を通り、沿線の看板にも「諫早湾干拓」の文字をいくつか目にするようになります。

この干拓事業についても、これまでは遠い地域のことであまり関心がなかったのですが、帰宅後、興味を持っていろいろと調べたりしていました。こうしてその土地について興味を持ち、帰ってからもいろいろと学んだりできることも旅の醍醐味のひとつと思っています。

車内の様子に戻ります。島原駅からの乗車率は総じて高め。それも地元の人たちの通勤通学客が中心で、諫早駅に近づくころには立ち客の姿も目立ってきました。これならば、列車の編成や運行本数をもう少し増やしても良さそうに思えてしまいますが、どうなのでしょう。

諫早駅の一つ手前の本諫早駅は、市内中心部の最寄駅。ここでも多くの乗客が乗ってきて車内は満員、そのまま終点の諫早駅に到着しました。

ちなみに島原鉄道の運賃の精算は、駅員のいる駅でも降車時に運転士に支払う方式のよう。さきほどの島原駅降車時もでしたが、諫早駅でもそんな感じで、定期券客のほかは、切符や運賃を直接運転士に渡します。
どちらも駅も改札口に駅員はいたのですが当然そちらは素通りで、ちょっと変な感じ。

降車のために並んでいると、車内の両替機にも列ができていて、精算の列とも相まって人だかりができていますが、降りる客はいつものことだからか、のんびりと降りるのを待っていました。

諫早駅からは、開通間もない西九州新幹線に乗り継ぎます。
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新幹線開通で新しくなった諫早駅。

先ほどの島原鉄道の到着から、次の新幹線の発車時刻まで8分の時間がありますが、あの降車時間ではとても間に合うものではありません。
切符の購入などがあるので、もともと8分で乗り換えるつもりはありませんでしたが、必然的に1本後の新幹線になります。

駅の切符売り場へ。ここからは地元駅までの通しの乗車券のほかに、西九州新幹線経由で小倉までの特急券を購入するつもりでしたが、売り場の駅員さんから「博多から鳥栖の間が大雨で運転を見合わせしている」という気になる情報が。

新幹線区間の終点となる武雄温泉駅までは動いている、ということなので、まずは行けるところまで行ってみようと、新幹線と、接続する「リレーかもめ」で博多までの特急券を購入します。

スマホの雨雲レーダーを見ると確かにその方面は真っ赤。果たして、予約していた宿に辿り着けるか・・・そして途中で列車が停まった時のことを考えて飲食も用意しておかないと、ということで売店でサンドイッチとペットボトルの飲み物を数本買い込んで重くなったリュックを背負い、新幹線乗り場へ。

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西九州新幹線「かもめ」は定刻にやってきました。
前述の通りこちらに乗るのは武雄温泉駅までで、そこから在来線「リレーかもめ」に乗り換えるのですが、駅の案内や列車の行先表示はすべて「博多行き」になっています。

真新しい車両は、一車両に数人程度の乗客。
腹ごしらえのサンドイッチを頬張っているとあっという間に武雄温泉駅に到着します。ここからは、昨年の年末遠征で通過して以来です。

通常ダイヤなら、ホーム反対側に停まっている「リレーかもめ」にすぐに乗り換えることができるのですが、今はその姿はありません。

構内放送によると、鹿児島線博多~鳥栖間の運転は再開されたものの遅れが激しく、これから乗るリレーかもめも、まだ博多にほど近い二日市駅付近を走っている、とのこと。

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向こう側のホームには、「ふたつ星」の姿が。

さすがに鹿児島線の遅れは、佐世保線内を走る各列車にはそこまで影響なく、順次到着、発車していきます。

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このあたりも、雨が激しくなってきました。

さきほどの「かもめ」が乗客も少なめだったせいか、ホームに待つ人もそこまで多くありません。皆で、いまだ福岡県内にいる列車の到着を待ちます。

さて、ここで待つ、といってもホームのどこで待てばいいのか?
ホームの表示は「リレーかもめ」だけでも両数により2種類、さらに表示色の違う「リレーかもめ」の表示もあって全部で3種類の待ち位置があります。

どこだろう、と考えていると、1人の外国人の女性が英語で私に話しかけてきました。

内容は私と同じ疑問、どこで待てばいいのか?と聞いてきているのはわかるのですが・・・自分自身がどこで待てばいいのかわからない上に、更にそれを英語で伝えることはちょっと困難・・・ホームの表示だと次の列車は8両編成とあるので、おそらく「リレーかもめ 8両編成」とある個所だろう、と推測できるのですが、私の英語力ではなかなか分かってもらえず(すぐ近くに別の乗客もいたのですが誰も助けてくれず…( ;∀;))
お互い、途方に暮れてしまいます。

まずは、待つ位置がどこかだけでもはっきりさせなければ、ということで、その女性に「聞いてくるからちょっと待ってて」とジェスチャーで伝えた後、少し離れたところにいた駅員さんを見つけて尋ねます。

しかし、駅員さんも「そのまま折り返すはずですけど、ダイヤが乱れているので別の車両が来ることもあるので、はっきりしたことは今では言えないんですよ・・・」と困った様子。
さらに、「さっきも別のお客さんに案内したんですけど、その後で変更になっちゃってて、嘘つきっていわれたもんで・・・もうこれ以上嘘は付けないんですよねぇ」との言葉にこちらも自然と笑みがこぼれてしまいます。なかなか楽しい駅員さんでした。

ちなみに、キャンペーン中なのか、駅員さんは皆、プロ野球ソフトバンクのユニフォームを着ていますから、その風体もあってよりフランクに話ができる雰囲気です。

その後まもなく、確認してもらえたらしく件の駅員さんが構内放送で待ち位置を案内してくれました。
さきほどの外国人女性も案内された位置に並んでいて、私と目が合うと微笑みながら少し頭を下げてくれます。

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そんな、いろいろなエピソードのあった雨の武雄温泉駅。

やがて、長崎方面からさらに後続の新幹線「かもめ」も到着。
こちらの「かもめ」の指定席券を持った乗客は、自由席に乗った上で後で払い戻しを受けるように案内があったため、自由席の行列が一気に増えます。

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待つこと1時間余り。降り続ける雨の中、ようやく折り返しの「リレーかもめ」が到着しました。

ほぼ満員の乗客が降り立ち、新幹線「かもめ」の車内へと飲み込まれていきます。車内整備後、入れ替わりに私たち、待っていた乗客が乗り込んで、再び満席となって武雄温泉駅を発車。

ほんの半年前に訪れた佐賀駅を過ぎ、鳥栖から鹿児島線を疾走します。
ようやく外に建物の灯りが目立ち始めて博多駅に到着。

ホームに降り立つと、すぐそばのラーメン立ち食いのお店から豚骨スープの香りが・・・しかし(博多に来たな)と実感する間もなく、慌ただしくホームを移動して、自販機で博多から小倉までの特急券を購入するとすぐに、大分行き「ソニック」へ。

小倉駅に到着したのは21時30分頃でした。ここで遅い夕食。

何とかラストオーダーに間に合います。
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鉄板餃子と麻婆豆腐、それに芋焼酎の水割りで。

ちなみに、今回の宿は小倉ではなく、下関にとってあります。
ということで、食事後さらに2駅移動。関門トンネルを通って下関へ。

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下関駅に到着。すでに22時30分を回っていました。

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当然ながら、一部の居酒屋などを除けばお店は閉まっています。駅前の長くて立派なペデストリアンデッキを行き交う人も僅か。

眠りに入りつつある街を、宿へと向かいます。
こうして、長い長い1日が終わりました。

その5 に続きます。
ブログ一覧 | 鉄道旅 | 日記
Posted at 2023/08/27 20:53:00

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この記事へのコメント

2023年8月27日 22:40
豪雨でどうなるかと思いましたが、無事北部九州一周の旅が終わりましたね。
その間、効率よく?D&S列車に乗ったり見たり。。。なかなか充実した乗り鉄旅を楽しまれたご様子が伝わってきました。
コメントへの返答
2023年8月28日 22:20
当初、北東北方面で準備していましたが、台風と同じ方向、ということで反対方向にしたのですが、しっかり豪雨の影響はうけました。
まあ、その関係で楽しいエピソードもありましたから、色々と印象深い旅です。

ちなみに、一旦九州を後にはしましたが、これで九州旅が終わったわけではなく…実はまだまだ未練がましく続きます(笑)

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