クルマ産業のみならず、あらゆる業種に大寒波が押し寄せています。世界経済との連動性が高い金融や輸出入産業はどの業界にも先駆け、大きな被害を被っています。とりわけそのような産業に従事する期間労働者の少なからぬ者は年末を目前に控えて突然の解雇に直面し、準備の間もなく住居や職を失っています。そのため寒空の下、空腹を抱えつつ公園などで野宿を強いられる者もあり、その惨状は目を覆わんばかりです。事態がこれ以上悪化する前に、国は時限立法にて暫定的支援策を緊急発議する必要があります。綿密で長期的な支援策はそれからでも良いはずです。もはや政局や党派の問題ではありません。産業技術も人材も失えば、資源の少ない日本には何も残りません。戦後日本が苦労して育ててきた強みが、切り売りなどにより次々と海外に流れてしまいます。…大規模で突発的な金融不安は、バブルを経験している日本にとって未知の事象ではありませんが、残念ながらその時の経験は十分な教訓となっておらず、国の危機管理能力は不足しています。しかし、今や無い物ねだりや後悔している余裕のない日本ですから、少しでも情報を集め、私たち国民自身が生き延びる道を探すしかありません。なお、もし可能であれば赤十字社などの定評あるNPO法人が受け皿となって、緊急支援のための募金を開始してほしいです。ホームレスとなった失業者の健康や心の状態がとても心配です。また、歳末助け合いは簡易住宅と炊き出しにも財を振り分けてほしいです。なぜなら、これは災害と一緒だからです。その原因が人為的なものであるに過ぎません。有権者、勤労者、国民、呼び方は人それぞれですが、危機に際して仲間と助け合えるのでしょうか?いまこそ戦後日本の真価が問われている…そんな気がします。