JA11 タイロッドエンドブーツ交換
| 目的 |
修理・故障・メンテナンス |
| 作業 |
DIY |
| 難易度 |
 初級 |
| 作業時間 |
30分以内 |
1
ステアリングドラッグロッドのエンドブーツからグリスが漏れてますのでブーツ交換します。
整備内容はタイロッドエンドブーツと同等です
作業としては非常に簡単ですがキャッスルナットの除去・締め付けが難易度を左右するポイントです(3にて後述あり)
※保険でインパクトレンチがあるといいかも?
2
汎用品を購入。
大野ゴムDC-2103(色んな車種に使えます)
4つで送料込み980円でした。
3
ピンを抜きキャッスルナットを外しますがここのねじ山はナットを外す前にこれでもかというほど清掃してください!
シャーシーブラックに塗装されていたり錆などあると緩んだはよいがナットが途中で異物を噛んで途中から固くなるとボールジョイントが供回りして外すのが苦労します…
インパクトでやる際も緩んだはよいがねじ山を痛めると今度は締めるときに供回りして苦労します(;'∀')
指でナットがクルクルと回るくらいにねじ山清掃をしてください!
※清掃不足な方はナットが途中で渋くなり供回りして外れなくなりますw
この際、インパクトレンチがあれば外れる可能性アップします。
4
さていよいよ外しにかかります。
タイロッドエンドプーラーはあったほうが良いです。
ナット緩めて直接タイロッドエンドをハンマーでたたき振動で外す方法もありますが部品を痛めます…
5
使用方法はキャッスルナットは完全には外さずに遊び作って緩めておきます(テンションかかるので外れた際に部品がバラバラに飛ばないように安全策)
エンドプーラーは写真のように爪をブーツの上側にかけてボルトをテンションかかるまで締め込み打撃ポイントをハンマーでたたいて外します。
この際、黄色丸の部分のボールジョイントのボルトの中央にエンドプーラーのテンションアームの頭がしっかりと位置していることが重要です。
例えばここでテンションアームの頭がキャッスルナットの一部にかかっているとキャッスルナットを変形させてしまい工具がかけられなくなりナットが取れなくなってしまうこともあります。
心配ならエンドプーラーをかける前にナットを裏返してナットのフラットな方をテンションアームの頭がかかる方へと組みなおせば余計なトラブルは防げます。
キャッスルナットは強度ないので外力をかけないようにしましょう…
セッティングができたら打撃ポイントをハンマーで叩けば外れます。
固着がなければエンドプーラーのボルトを締めこんでテンションかかると外れること多いです。
6
ウチの11はねじ込んでテンションかけていたら「バコーン」と外れました!
この時、キャッスルナットを完全に除去していると吹っ飛びます(;'∀')
7
ナットを外せばステアリングドラッグロッドは分離できます。
8
次にブーツを外します。
平たいスプリングワイヤーのようなもので固定されています。
9
今回は再使用するので壊さないように変形させないように外します。
ワイヤー端をペンチなどで浮かせてブーツを回転させるとスルっと途中まで抜けてきます。
10
ペンチは最初のワイヤーを浮かせる時だけ使用してあとはブーツをつかんで回して抜きます。
11
こんな感じでブーツごと外すとワイヤーのダメージは最小限で済みます。
基本的にはワイヤーは新品交換なので再使用しない場合はペンチなどで一気に抜いちゃいましょうw
12
変形せず外れました。
やや平たい形をしてますね。
13
ブーツを外したらグリスを除去します。
砂や泥など嚙んでないのでウェスで表面のグリスを大まかに除去ぐらいにしておきます。
奥のグリスをパーツクリーナーなど使用して完全に洗浄すると封入が面倒なのと、うまく奥までグリスアップできないと最悪、傷つきガタが出たら交換になってしまいます…
奥まで砂まみれですとその時点でアウトだったりしますのでこのブーツチェックと破損してたら迅速に交換は必須な作業となります。
車屋に任せっぱなしで普段から点検してないと痛い出費になります…車屋は大喜び¥
14
外した破れたブーツと新品です。
純正品は結構、高額でブーツ根本はスプリングワイヤーでなくステンレスワイヤーを巻いてエンド部をツイストして締めこむような設定だったと思います。ツイストして締めるのは余分な部分をカットした後の見た目、審美面がよろしくないんですよねw
ブーツ自体も純正の方が厚みあって汎用品は薄いですがそこはお値段の差…そうそう破れることもないので汎用品で十分です。
15
グリスアップします。ボールジョイントをアチコチへ動かしながら指に乗せたグリスを押し込んで奥へ入れていきます。
リチウムグリスあたりがいいかと思います。
手持ちにウレアグリスしかなかったので高級ですがウレアをおごりましたw
モリブデンを使用しなければ大丈夫です(すぐにダメにはなりませんがリチウム系などと比べると金属への攻撃性はあります)
シリコンを使用する例も見ましたが時間経つとカッピカピに乾いてました←むかーしライトエースでやったバカな10代のワタシ…
16
ブーツの中はワタシはうっすらと塗布です。
組付け時にナット締めこむと、このブーツはつぶれることを考慮して分量に気を付けましょう。
入れすぎると温度上がると内圧が上昇したときにウニウニと漏れ出てきて汚くなりますw
17
では、ブーツをはめ込みます。
根元は溝にしっかりはめ込んでからスプリングワイヤーを取り付けます。
18
この手のスプリングワイヤーは下手にペンチなどで力任せに入れるとスプリングワイヤーの鋭い端っこでブーツに食い込ませ穴をあけてしまったりとロクなことないです。
そこでスムーズに、ワイヤーにもブーツにもダメージ与えることなく入れる方法としてステンレスワイヤーを使用します。
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まずはこんな感じで端っこへワイヤーを通します。
20
ステンレスワイヤーを引っぱりながらスプリングワイヤーの端をブーツの溝にはめて人差し指で黄色矢印部分のようにスプリングワイヤーの端をしっかりと押さえます。
この状態でオレンジ矢印の方向へステンレスワイヤーをゆっくり慎重に引きながら時折ブーツを回転させていけばスルっと気持ちよくスプリングワッシャーは装着できます。
ブーツ表の表面にもうっすらとグリスを塗っておくとよりスムーズにできます。
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すべてが入るとこんな感じでステンレスワイヤーが残りますのであとは慎重にステンレスワイヤーを引き抜けばオッケーです。
22
綺麗に簡単に装着できましたね。
大野ゴムの「めいどいんじゃぱん」が誇らしげですw
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あとはロッドを挟み込んでキャッスルナットを締め込み割ピンをつけて完了です。
で、ここでもキャッスルナット・ボールジョイントのねじ山が清掃不足な場合はナットが途中で渋くかじり、供回りの刑となります…
清掃がしっかりと行えていれば指・もしくはレンチで軽い力でナットは奥までねじ込まれそこから締めこんでもボールジョイントはナットに引っ張られてロッドエンド内で密着して既定の締め付けトルクでも供回りすることなく作業できます。
供回りしても泣き叫ぶ必要はありませんのでしっかりねじ山の清掃に専念しましょう…
できればキャッスルナットは新品使った方がベストです。
引っかかる場合は状況に応じてボルトのねじ山もダイスでさらっておきましょう。
24
錆止めで適当なペンキ塗って作業完了です。
25
各所、締め付けトルクです
数分で終わる非常に簡単な作業ではありますがステアリング関係の重要な内容なのでお店によってはびっくり価格を請求されたりしますw
セルフで行えば部品代も1/5くらいで済みますし4か所を全て行ったら特上鰻重4人前くらい浮いちゃいますよーw
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