• 車種別
  • パーツ
  • 整備手帳
  • ブログ
  • みんカラ+

ぴこちゅのブログ一覧

2019年01月31日 イイね!

KAGUYA~闇~

KAGUYA~闇~皆さんおはこんばんにちわ。
ナルチョッパーで傾奇者のぴこちゅです。
1人でも読んでくれる人がいるとやる気が出ます。
コメント欄は励みになります。2018年12/2から始ってるので所見のかたはどうぞ観て下さい。ではKAGUYA25話目





KAGUYA~闇~
学校へ着くと柏がやってきた。

どうやら話があるらしい。
柏は俺の前に来て一礼すると話かけてきた。

「どうやら|麒麟《キリン》という族ができたようです。俺達が戦争をしてる間に作られた新しい族みたいです。メンバーは今の所50人程集まっているようです。どうします? 潰しますか?」

「俺達に害がないならほっといてもいいんじゃないか?」

「まぁ、無害でしょうけど将来大きくなる可能性も秘めています。|皇帝《エンペラー》と神鬼没からもメンバーが引き抜かれたみたいですよ」

「頭は誰か割れてるのか?」

「はい。竹内の話によると学校に行っていない東条博也というやつが頭らしいです」

「頭が割れてるならほおっておいてもいいだろう。悪さすれば別だがな」

「わかりました。しばらく様子をみてみます」
そう言って柏は教室を出て行った。
|麒麟《キリン》かぁ、ビールみたな名前だな。やっかいな奴等じゃなければいいな。
そう思いつつ教室に入ってくるクラスメイトに挨拶をしていた。
あゆが来るとこう言った。

「あなた達が戦争してる間に新しい族出来たんだってね」

「なぜその事を知ってる」

「もう学校中の噂よ」

「なんでも|皇帝《エンペラー》と神鬼没のメンバーからなる族だって言ってたな」

「新しい種は早めに摘み取っておいた方がいいんじゃないの?」

「まぁ、それはそうなんだが、悪さもしてないしな~」

「まっ! あたしには関係ないけどね」
あゆはそう言って話を打ち切った。
ホームルームのチャイムが鳴る。
出席を取ると俺はクッションを抱いて爆睡した。
昼休みに柏が来た。

「明日族長会議したいと竹内から連絡がありました。どうします?」

「神鬼没も集会の日だったな?」

「はい」

「じゃあ神鬼没連れて埠頭に行くぞ。そう連絡しておけ」

「わかりました」
あゆが口を挟んでくる。
「また族長会議なんかに行くの? 暴走族と関わるのやめなって」

「困ってる人がいたら手を差し伸べるもんだろ? そういうことだ」

「全然意味わかんない。ハイ、ノート」
そういうとノートを手渡してきた。
俺は午前中の勉強の内容を覚えあゆにノートを返した。



昼食は久しぶりに佐伯と一緒に食べた。
どうやらバイトはうまくいってるらしい。
そして佐伯の元にも|麒麟《キリン》からの勧誘があったようだ。
そのように相談された。
一大勢力でも作るつもりか。

族に興味が無い一般人にまで手出すとはいただけないな。そう思った。
「誰から誘われたんだ?」

「校門を出たところで声をかけられたよ。自分は|麒麟《キリン》のメンバーだと言ってたよ」
学校の回りもうろついてるのか。

「いいか佐伯。お前は暴走族に入るなよ」

「わかってるよ。俺弱いし」
念をおしておいた。これ以上勢力が増えると敵対しかねない。
弁当を食べ終わった頃、柏が入ってきた。

「明日、神鬼没は公園に20時に集合かけときました」

「じゃあうちに何時に来る?」

「19時30分に行きますんでよろしくお願いします」

「あぁ、わかったよ」
この学校の不良のほとんどは神鬼没だ。連絡も分散して手早く済んだのだろう。そう思った。
午後の授業はまともに聞いていた。
授業が終わると俺は学校を後にし、ジムへと向かった。

「コーチ、こんにちわ」

「おぅ、尾崎か。今日も頑張れよ」

「ハイ」

そう言って俺はトレーニングを始めた。
そして夕方になって日が暮れ始めた。

「今日はこの辺で帰ります」

「おぅ、また来いよ」

コーチがそう言ってくれた。


家に帰るとシャワーを浴びてパジャマに着替えた。
そして晩飯を食い部屋でボーッとしていた。
すると原と真也が入ってきた。

「明日の集会また神鬼没が来るんだってな」
原はそう言った。

「相変わらず情報が早いな」

「知り合いに情報屋がいるもんでね」

「明日は何するのかな~」
真也が言った。

「多分交流会だろう。あまり気にするな」
そういって2人はゲームを始めた。
俺は暇してたので大学受験のテキストをやっていた。

「そうそう、この街に新しい族が出来たんだってな」
真也が言う。

「どこでその情報を?」

「うちの学校の前で不審者がいたので問い出したら|麒麟《キリン》とかいう族だった」
そう真也が言った。

「俺の高校の前にも不審者がいたよ。なんか勧誘してるっぽかった」
原が言う。

「そいつらどこに集まってるかわかるか?」
俺が聞くと2人共知らないという。

「甘い誘いには乗るなよ」
俺は2人にそう言った。
夜遅くなり2人は帰ると言って窓から出て行った。
|麒麟《キリン》か。ほおっておいたら面倒くさそうだな。
そう思いながら寝た。

翌日教室に行くと柏が待っていた。

「今日はよろしくお願いします。19時30分に行きますんで」

「おぅ、わかったよ」
そうして柏は教室から出て行った。

「また危ない事しようとしてるんじゃないでしょうね?」
あゆが声をかけてきた。

「今日は何もないと思うよ。」

「危ない事しないでよね」

「はいはい。ご忠告感謝しますよっと」
そしてあゆと雑談してるとホームルームのチャイムが鳴った。
出席を取るといつも通り寝たが体育の授業があるというので起こされた。
不機嫌ながらに体育館にいくとバスケットボールをやらされた。
授業が終わるとまた教室に戻り爆睡した。

お昼にあゆがノートを貸してくれたのでその内容を覚えて返した。
午後の授業は真面目に受けた。
そして授業が終わると俺は急いで家に帰った。

原と真也がいる。
予想通りだった。

「お前等授業受けなくていいわけ?」

「午前中は真面目に聞いてたよ。集会となると準備とかがあるんで午後はフケた」
原がそう言った。

「俺も髪型作りしなきゃだから午後はフケてる」
真也もそう言った。

「その割にはうちに来るの早いじゃないか」

「午後はのんびりしてたんだよ」
原が答える。
2人とも飯食ってくだろ?母さんに頼んでくるから待ってろ。
そういって18時に飯を作ってもらうように言った。

「しばらくゲームでもしてな。そのうち声がかかるから」
そして18時になった。
リビングに行き夕食を3人で食べた。
そして部屋に戻ると俺が切り出した。

「今日は19時30分には出るから、お前等は20時までいていいぞ」

「また神鬼没は早く集まるのか」
真也がそう言った。

「ゆっくり話したい事もあるんだろうよ」

「じゃあ20時までここにいるわ」
原が言った。
そして19時30分になった。
外からV8サウンドが聞こえる。

「俺先にいくからな」

「いってらっしゃ~い」
2人がそう言った。
外に出ると柏が立っていた。

「今日もよろしくお願いします」

「おぅ、大丈夫だ。行くぞ」
そうしてリンカーンマークVは公園に向けて走り出した。
公園に着くと何十人か集まってた。
柏に缶コーヒーを買ってこさせると、ブランコに1人揺られていた。
すると裕子が近づいてきて隣のブランコに座った。

「デートの約束忘れないでね」

「あぁ、わかってるよ。そのうちな」

「日曜日とか空いてる?」

「あぁ、空いてるよ」

「じゃあ日曜日真吾の家に行くね」

「わかったよ」
そういうと裕子は神鬼没の輪の中に消えていった。
缶コーヒーを飲みながらみんなのお喋りを見てると神埼がきた。

「今日は荒れるぜ。覚悟しといて下さい」

「何がだ?」

「今巷《ちまた》を騒がせてる|麒麟《キリン》って連中ですよ。多分その事で俺等を呼んだんじゃないかと思う」
神埼がそう言った。
また|麒麟《キリン》か。

「とりあえず竹内に会って話をしてみるよ」

「じゃあ尾崎さん後で」
そう言って神埼は神鬼没の輪の中に入っていった。
しばらくすると柏が大声で叫んだ。

「埠頭に移動だぁ!」
そして柏が近づいてくる。

「お待たせしました。行きましょう」
そう言うと俺はリンカーンマークVに乗り込んだ。
しばらく雑談してると埠頭に着いた。

竹内には皇帝《エンペラー》と神鬼没のグループを作るように指示した。

そして竹内、柏、神埼、俺の4人になった。
竹内が口を開いた。

「もう噂にはなってると思うが|麒麟《キリン》の対処だ。|皇帝《エンペラー》からも何人も引き抜かれている。神鬼没もそうだろう?」

「あぁ、うちも|麒麟《キリン》に引き抜かれている」
柏が言うと神埼が言った。

「つまり遠まわしに俺達に喧嘩売ってきてるわけだよ。|皇帝《エンペラー》、神鬼没共にな」

「そういうことになる。ここでどちらが対処すべきか話し合いたい」
竹内がそういうと柏が答えた。

「そういうことなら俺等が引き受けよう。数の少ない神鬼没から人を引き抜かれてるわけだから黙って見過ごせない」

「頭は東条博也という謎の人物だ。偵察隊からの情報によると、鬼没が以前集まってたゲームセンターにいるという事がわかった」

「この街で族を作るなら挨拶に来て当然だ」
神埼が言う。

「しかし相手は一方的に勢力を拡大させてるだけだ。目的がわからない」
竹内は言った。

「目的なんて関係ねえ、潰しちまえばいいんだよ」
神埼が言った。

「多分最終的にはこの街を取るつもりなのだろう。今は軍力を温存してるってとこか」
俺は言った。

「確かにその可能性が1番高い、潰すなら今のうちだろう」
竹内が言った。

「その役目引き受けた」
珍しく柏が前に出てきた。
全部神埼か俺に擦り付けようって事はないよな。そんな考えが頭をよぎった。

「じゃあ柏、頼んだぞ」
竹内がそう言った。そして柏もこう言う。

「元鬼没の溜まり場使うなんて許せねえ。すぐに方付けてやる」

「俺は今回見てるだけでいいかな~縄張り取られた鬼没の話だし」
神埼が冷たく言った。続けて柏が言う。

「ま~そういうなよ。力貸してくれくれとまでは言わないが見守っててくれ。もしも俺がやられたら頼む」

「東条ってやつの顔も見たいしな。俺も同行させてもらう」

竹内がそう言った。

「この街の族を甘く見てもらっては困るからな。俺が責任を持って潰す」
柏がそう言った。
そういえば俺が現れる前は3本の指に入る強さだとか言ってたっけな。
そんな事を俺は思い出した。
いつもボコボコになってるからそんな事すっかり忘れてた。

「いつやるんだ?」
竹内が言った。

「今からよ」

柏が答える。
|皇帝《エンペラー》の偵察隊が戻ってきた。
どうやら竹内に何か伝えてる様子だ。

「例のゲームセンターに70人規模でいるそうだ。数では全然勝ってるが油断はするなよ」

「報告ありがとさん」
柏が偵察隊の1人の方を叩く。

「|麒麟《キリン》の頭の東条博也という男はこれまで表に出ては来なかった。ポッと出でこれだけの人数を集めるのは相当大変だっただろう」
竹内がそう言った。

「前々から計画してたんじゃねえのか?じゃねえとこんな短期間で70人も集められないぞ」
俺は言った。

「戦争でブルッた人間を集めたんじゃねえか?それならザコの集まりだ」
神埼は言う。

「俺が責任を持って|麒麟《キリン》を潰す」
柏が言った。

「でもどうやって|麒麟《キリン》を潰すんだ?」
竹内が問うた。

「ゲームセンターを制圧して東条を叩き潰す」
柏が言った。

「元|皇帝《エンペラー》元神鬼没ならメンバーは話し合いで解決できねえかな?」
俺が言った。

「|麒麟《キリン》から抜けるというのであればまた歓迎しよう」
柏が言った。

「俺なら1人で70人と頭取れるけどな」
神埼が言う。

「まず東条博也の強さが全く分からない。気を引き締めていけよ」
竹内が柏に言う。柏がそれに答える。

「ポッと出のザコに負けるつもりはねえよ」

「お前いつもボコボコにされてんじゃん」
俺が言うと柏が答えた。

「相手が多いし強かったからですよ。所詮成り上がりの族には負けませんよ」

「じゃあ準備が整い次第行くとするか」
竹内が言う。

柏が神鬼没を集めだした。
なにやら話してるらしい。

「お待たせしました。行く準備は出来ました」

「それじゃチョチョイと行って方付けてくるか」

俺がそういうと竹内もZIIに乗った。

神埼はジェイソンに跨るとアクセルを吹かしている。
俺はリンカーンマークVの助手席に乗り込むと柏がホーンを鳴らした。

「本当にお前で大丈夫か?未知の敵だぞ?」

「これでも一応喧嘩には自信あるんで大丈夫ですよ」
すると大移動が始まった。
10数分で目的のゲームセンターまで着いた。

「特攻隊と切り込み隊は俺に着いて来い」
柏がそういうとゲームセンターに入っていった。
中では|麒麟《キリン》がこっちを睨んでいる。
そこで竹内がゲームセンターに入った。

「総長!」
そんな声が聞こえてきた。

「東条博也ってのはどいつだ?」
柏が大声でいうと東条が出てきた。

「あら、神鬼没の柏さんじゃありませんか? 何かご用で?」

「お前|皇帝《エンペラー》と神鬼没から人を引き抜いて族を作ったらしいな。それは俺たちに対して挑戦状とも取れる。ここで大人しく解散してもらう」
柏が言うと東条が言った。

「ザコの柏さんには付いていけないって事で集まったメンバーですよ。あんたに族を束ねる資格は無い」

「勝負だ!」
柏が言うと東条に向かって攻撃を仕掛けた。

「柏さん、返り討ちにしてあげますよ」
東条が言うと柏と喧嘩になった。
|麒麟《キリン》のメンバーは圧倒的神鬼没と|皇帝《エンペラー》の総長の前に成す術は無く固まっていた。
喧嘩は一方的に柏が東条を蹂躙していた。

負けると思ってたのに強いんだな。
そして柏が東条をボコボコにすると解散宣言をしろと言ってるようだった。
その時竹内が言った。

「今ならまだ|皇帝《エンペラー》も神鬼没もお前達の面倒を見よう。降参するやつはこっちに来い」
すると大勢が竹内の近くに行った。

「総長裏切って申し訳ありませんでした」
|麒麟《キリン》の1人がそう言う。
柏が圧倒的強さで東条を倒した。

「今日で|麒麟《キリン》は解散だ。いいな?」
柏が言うとボコボコになった東条はそれを受け入れた。

「短い間だったけど楽しかったぞお前等、ありがとう」
東条が大声で言う。
メンバーは|皇帝《エンペラー》と神鬼没に戻って行った。
どっちでもないメンバーは神鬼没が面倒を観る事になった。

「勝利だ!」
柏がそういうと神鬼没から歓喜の声援が沸き起こった。

「あの程度の奴俺が出て行くまでもねえぜ」
神埼がそう言った。神埼が続けてこう言う。
「柏に勝てないようじゃ族を名乗る資格すらねえな」

「まぁまぁカリスマ性はあったってことじゃねえか?」
俺は神埼に言った。

「強さがないと誰も着いて行かない。族ってのはそういう世界ですよ」
神埼が言うのも一理ある。
そして神鬼没と|麒麟《キリン》の戦いは終わった。
竹内が元|皇帝《エンペラー》のメンバーを連れて埠頭に帰ると言い出した。
柏も公園に戻ると言った。

「東条。お前も神鬼没に入るか?」
俺は東条にそう言った。

「許されるなら是非」
東条がそう言った。

「柏許してやれよ。神鬼没に入れてやれ」
俺がそう言うと柏は言った。

「尾崎さんがそれでいいなら神鬼没に迎えます」

「よかったな東条。これで族を続けられるぞ」
俺は東条にそう言った。
そして竹内は元|皇帝《エンペラー》を連れて埠頭に戻って行った。

柏も公園に帰ると言ってメンバーを引き連れて公園に向かった。
リンカーンマークVの中で俺は柏と会話した。

「お前そこそこ強いんだな。いつもボコボコにやられてるイメージしかなかったのに」

「ザコ相手には負けませんよ。戦争の時は多数相手じゃないですか。多数で来られると弱いんですよね」

「相手が多数でも1人1人相手にしてたらお前は負けないよ。自信を持て」

「ハイ!ありがとうございます」
そうして雑談してるうちに公園に着いた。
毎度おなじみ神鬼没の話談義に花が咲く。
東条も神鬼没の輪の中に入って行った。

俺は柏にコーヒーを買ってこさせると神鬼没の中心に立った。

「これから裏切る奴がいたら容赦しねえぞコラ!気合入れていけ!」


「「ウッス」」


神鬼没から返事が来た。
俺はブランコに戻るとコーヒーを開けて飲んだ。
神埼が近づいてくる。

「あの東条って男本当に入れて良かったんですか?いつ裏切るかわかりませんよ」

「俺は東条を信じてる。だからこれからは仲良くやっていけるはずだ」

「まぁ尾崎さんがいいって言うなら止めませんが」

「全責任は俺が持つ。安心してくれ。それにフリーの族も引き入れて戦力増強になったからな」

「量なんて問題じゃないです。東条より弱い連中は戦力にはなりませんよ」

「これから鍛え上げていくさ。心配ない。神鬼没内で勝ち抜き戦やるのも面白そうだな」

「それはいい考えですね。俺が勝つのは目に見えてますが」

「誰が勝つかじゃない。鍛え上げるのが目的だ」

「勝ち抜き戦楽しみにしてますよ」
そういって神埼は去って行った。
柏が続いて来た。

「東条上手くやってるみたいですよ」

「それは良かった。今後とも仲良くしてやれよ同じ神鬼没なんだから」

「わかってます。今までの事はチャラで仲良くしますよ。今日で神鬼没も結構メンバー増えましたね」

「今何人位いるかわかるか?」

「450人はいると思います。|皇帝《エンペラー》との戦争もこれで出来そうです」

「レディースは入れないから400人程度ってとこか」

「ハイ。この戦力なら|皇帝《エンペラー》と戦う事が出来るかもしれません」

「竹内は自分の代で神鬼没を潰すと言ってる。今後半年は何も無いかもしれんが油断はするなよ」

「ハイ!わかりました」

「対|皇帝《エンペラー》戦では俺も積極的に前へ出て戦う。そうじゃなきゃ竹内に勝てないからな」

「竹内は本物の化物です。走りもそうですけど喧嘩で負けたというのを聞いたことがありません」

「|皇帝《エンペラー》戦では竹内に神埼を当てる予定だ。多分神埼が勝つだろう」

「どうですかね。2人が本気で戦ってるの観た事ありませんから」

「まぁ、やってみないと分からないってとこか」

「そうですね」

「お前も神鬼没の輪の中に入って来い。みんな待ってるぞ」

「ハイ!そうします」
そして柏は神鬼没の輪の中に入って言った。
俺は1人でコーヒーを飲む。
すると裕子がやってきた。

「日曜日の約束忘れないでよね」

「あぁ、デートか。忘れてないよ」

「まだ水曜日だし先の事なんだけどね」

「日曜日なんてあっという間さ。時間が経つのは早いからね」

「日曜日真吾の家に行くね♪」

「あぁ、待ってるよ」

「じゃああたし戻るね」

「いってら~」
そしてしばらくボーッとしてると柏が近づいてきた。

「今日はもう集会終りです。家までお送りします」

「おぅ!頼むわ」
そしてリンカーンマークVに乗り込む。
雑談をしつつ家まで辿り着いた。

「今日もありがとうございました」

「俺何もしてねえよ? やったのは柏じゃん」

「いえいえ、居てくれるだけで助かります」

「そっか。またな~」

「お疲れ様です」
そして俺はシャワーを浴びてパジャマに着替えた。
原と真也は来る気配が無い。
そして俺は爆睡した。



この後前々から思ってた嫌な気配が現実となる事を知らずに。


Coming soon!!

---------------------------------------------------------------------
前回からちょっと間が空いてしまいました。
1月2月は忙しいんで更新不定期になると思いますがお付合い下さい。
この後の展開も考えてあります。お楽しみに♪


よかったらイイネ押してコメントに応援メッセージ書いてくれると喜んで書く気になります。
今日もここまで読んでくれてありがとう。

Good-Bye Thank you!!
Posted at 2019/01/31 13:15:06 | コメント(2) | トラックバック(0) | ラノベ | 日記
2019年01月23日 イイね!

KAGUYA~光~

KAGUYA~光~皆さんおはこんばんにちわ。
ナルチョッパーで傾奇者のぴこちゅです。
1人でも読んでくれる人がいるとやる気が出ます。
コメント欄は励みになります。2018年12/2から始ってるので所見のかたはどうぞ観て下さい。ではKAGUYA24話目





KAGUYA~光~
日曜日は早く起きた。
今日は綾が来る予定だ。

髪型をセットして朝飯を食った。


やる事がないから大学受験のテキストを問いていた。

そして10時がちょいすぎた。
ゼファーの音が聞こえてきた。
綾が来た。
俺が外に行くと綾がゼファーに跨っていた。

「来ちゃった。デートしよ」

「高橋はいいのか? ボロボロだぞ」

「龍二には家でゆっくりしてもらってる。真吾の家に来る前に行ってきたんだ。全く情けないわよね。戦争のたびにボロボロなんて」
綾がそう言った。

「まぁ、高橋も今回は頑張ったし」
そういって家に入らせた。

「ベッドの上にでも座っててくれ」
そういうと綾はベッドの上にちょこんと座った。

「ねぇ、真吾はあたしが来る前何してたの?」

「大学受験のテキストを解いてたよ。簡単だけどな」

「へぇ~。真吾は大学行きたいんだ」

「一応東大か早稲田狙ってる」

「頭いいのね」
タイムリープしてるから記憶はそのままなのだ。ちょっと勉強しただけで中身が入ってくる。
記憶はそのままでも覚える能力は15歳そのままだった。ゆえに勉強がスポンジのように吸収できる。

「今日は久しぶりにジムでも行くか?」

「いきた~い♪」

「少し用意するからまっててくれ」
そういうと俺は軽装に着替えた。

「じゃあ行くか」
外に出てゼファーのケツに乗ると綾はゆっくりとスロットルを捻った。
そしてすぐにジムに着く。

「コーチ、ちわーっす」

「おぅ、尾崎、女連れか?」

「今日はちょっと」

「お嬢ちゃん着替えておいで。着替えは更衣室にあるから」

そうして綾は着替えた。
コーチが綾に付きっきりで色々教えてる。
俺は軽く運動してサンドバッグを叩き続けた。
サンドバッグを叩き終えると腹筋、腕立て、縄跳びをし、再びサンドバッグ叩きをした。
個人練習をこなしているといつのまにか昼になった。

綾に近くの喫茶店に行こうと提案すると綾は喜んでた。
そして喫茶店に行った。

「オムライス2つ下さい」

そう注文すると綾と話した。

「綾はボクシングやってて楽しいかい?」

「凄く楽しいよ。ダイエットにもなって鍛えられて一石二鳥だわ」

「そりゃよかった。昼からも頑張れるかい?」

「昼からも楽勝よ。本格的にジムに通おうかしら」

そんな会話が続けられるとオムライスが来た。
オムライスを食べながら綾が会話を始める。

「昨日の戦争真吾の所まで人は来なかったの?」

「3人位俺の方まで来たよ。一瞬で倒したけどね。そして竹内さん、まぁ|皇帝《エンペラー》の総長なんだけど、ウジャウジャ人が抜けてきてね、俺が助けに入った」

「昨日の相手は強かったんだってね」

「|皇帝《エンペラー》や神鬼没よりは個々のメンバー強かったけど、俺や竹内さんに比べたら全然弱かったよ。昨日は|青龍会《そうりゅうかい》の人達も助っ人で参加したし」

「暴力団も巻き込んですごい戦いだったのね」

「|蒼龍会《そうりゅうかい》は強かったよ。特に若頭の武本さんなんて別格だった。俺でも勝てるかどうか」

「真吾なら勝てるよ。自分の強さを信じて。自分が思ってる以上に真吾は強いよ」

「そうだといいんだがな」
そしてオムライスをたいらげた。
食後のコーヒーがやってくる。
コーヒーを飲みながらまた会話した。

「これで終りじゃないような気がするんだよね。まだ他の県から喧嘩売られそうな予感がする」

「|皇帝《エンペラー》も神鬼没も今が弱ってるから、そこを突いてくるかもしれないわね」

「これ以上はちょっと無理くさいかな。ちょっと間を空けてくれたらいいんだけど」

「そうね。入院してる人が沢山いると聞いたわ」

「病院送りの多い今の時期を狙われると、正直きつい」

「真吾なら100人位相手にできるんじゃない?」

「そりゃそうかもしれないけど、基本的に俺は表に出ないって決めてるからな」

「真吾も表に出ればいいじゃない」

「俺は|皇帝《エンペラー》にも神鬼没にも入った覚えはない。神鬼没が俺の傘下だという事で動いてる。俺は異質なんだよ」

「へぇ~、色々あるんだ」
そうしてコーヒーを飲み干した。

「さぁ、ジムに戻ろうか」
そうして喫茶店を後にした。


ジムに戻るとコーチが綾の指導を始めた。
俺はジムの片隅でサンドバッグを叩いてた。
すると小柳がやってきた。

「やぁ、尾崎君。2回戦目の相手が決まったよ。また応援しにきてくれるよね?

「もちろんですよ。是非応援に行かせて貰います」

「じゃあチケットはこっちで用意しておくね」

「ありがとうございます」

「よかったらスパーリングでもしない?」

「いいですよ。ちょうど暇してた所です」

そういうとリングに上がった。
コーチと綾が近寄ってくる。
「真吾頑張ってね」
綾が応援してくれる。
1R目のゴングが鳴った。
小柳は小刻みにジャブを打ってくる。
俺はそれを軽く交わすとストレートを打ち込む。
ガードの上からでも顔にヒットした。
小柳は隙をみてお得意のアッパーカットを仕掛けてくる。
ボディが空いた所にすかさずボディブローを打ち込む。
そして|牽制《けんせい》し合い1R目が終わった。
2R目俺は開幕からラッシュを仕掛けた。
崩れ落ちる小柳。
7カウントで立つとまたラッシュを仕掛けた。
そして膝から崩れ落ちる。
10カウントでも起きない。TKO勝ちだ。

俺は小柳に近寄って揺さぶると小柳が目を覚ました。

「やっぱ尾崎君は強いよ。足元にも及ばない」

「階級差がありますからね。それでも向かってくる闘士は賞賛に値しますよ」

「今度ライト級のボクサーが移籍してくるんだってね。そいつには負けないよ」

「階級差は絶対です。多分勝つのは無理だと思いますよ」
俺はそう小柳に声をかけた。
リングを降りると綾が話しかけてきた。

「やっぱり真吾は強いね。プロ相手でも全然違う」

「小柳もプロの間では相当いい線いくと思う。ただ階級差がありすぎる」
俺は綾にそう説明した。
そして自主トレに戻る。
小柳も俺の隣でサンドバッグを叩いている。
そして日が暮れた。

「綾、そろそろ帰るぞ」
俺がそう言うと、綾は着替えに行った。

「コーチ、綾の事ありがとうございました」

「いいって。若いねーちゃん相手するの楽しいしな」
コーチはそう言っていた。
着替えが終わって綾が戻ってくる。

コーチに一礼するとジムを出てゼファーに乗った。
帰りに文房具屋に連れてって欲しいと綾に頼み連れて来てもらった。
そこで俺はノート3000冊を発注した。
納期には3週間位かかるとの事。了承すると店を出た。
そしてゼファーのケツに乗り家まで送ってもらった。
家に着くと綾を部屋に入れた。

「シャワー浴びていけよ」
そういうと風呂場に案内した。

「タオル好きなの使っていいからな」
そういい残し部屋に戻った。
部屋でしばらく1人でいると綾がバスタオル1枚で入ってきた。
襲いそうになるがグッとこらえる。

「ちゃんと服着て来いよ」

「だって暑いんだもん」

「俺もシャワー浴びてくるわ。その間に服着とけよ」
そういい残しシャワーを浴びた。

そしてシャワーからでて部屋に戻ると綾は着替え終わっていた。
「ねぇ、キスしよ」

綾が突然言い出してきた。
「お前はもう高橋の彼女だ。手をだすわけにはいかない」

「キスくらいならいいでしょ」
そういって顔を近づけてきた。
なすがままにキスをした。
綾が俺の彼女だったらいいのにな~と思った。

「飯食っていくか?」
そう俺が尋ねると綾は元気よく返事をした。
母さんに2人分の食事をお願いした。
しばらく雑談してるとご飯が出来たと言われたのでリビングに移動した。

「あらまあ、また来てくれてたのね」母さんがそういう。

「お母さんお邪魔してます」
綾がそう言った。
そして2人で晩飯を食べた。
晩飯を食べ終わると綾はご馳走様といい、部屋に戻る。
部屋に戻ったタイミングで原と真也が来た。

「江川さんじゃないですか」
真也が言った。

「原君と向井君だっけ?こんばんわ。昨日の戦争大丈夫だった?」

「見てのとおりボコボコですよ」
原が言った。

「頑張ったのね」
綾が言う。

「原は俺の盾になろうとしてくれたが囲まれてボコボコにされたんだ」
俺がそう言うと原は言った。

「守りきれなくてゴメン」

「相手も強い連中だったし負けてもしょうがないよ」
すると原が続ける。

「真吾の元まで辿り着いたやつなんて一瞬で方付けちゃったじゃん」

「鍛え方が違うからな。原はもう少し強くなった方がいいぞ」

「うん、努力するよ」
すると真也が口を開いた。

「昨日は|悪魔《サタン》の頭取れると思ったのに親衛隊が全然倒せなくて俺もボコボコだよ」

「|悪魔《サタン》は日常的に喧嘩してるって話だったからな。突破できなくてもしょうがない」

「神鬼没のどえらい強い人は親衛隊なんかザコのように蹴散らして行ったんだけどな~」
真也が言う。

「神埼はそんじょそこらの奴と格が違うからな。比較する方がどうかしてる」

「昨日そんな激戦だったんだ。2人共お疲れ様」
綾が|労《ねぎら》った。

「俺なんて全然役に立てなくて申し訳なかったよ」
原が言う。

「立ち向かっただけでも偉いよ。誇っていいことだよ」
綾がそう言う。

「立ち向かって行って結局負けたんだけどね」
原が言った、続けて俺が言う。

「今回は相手が強すぎた。ただそれだけの事だ。気にする事はない」

「強い相手に立ち向かうこそが勇気だわ」
綾がそう言う。

「今回も神埼が相手の頭を一方的に蹂躙できたことで勝利できた。この勝利は神埼のお陰だろうな」

「へぇ~、あの強い人、神埼さんっていうのか」
真也が言った。

「元|幽霊《スペクター》の頭で、喧嘩ならこの街でも3本指に入る強さらしい」

「そんな人が真吾の配下にいるのかぁ。神鬼没との戦争は避けたいな」
原が言った。

「いずれ|皇帝《エンペラー》と神鬼没との抗争がある。それだけは覚悟しておけ」
俺は2人にそういった。

「神崎さんみたいなどえらい強い人に真吾まで相手にするとなると|皇帝《エンペラー》じゃ戦力不足じゃないかな」
真也がそう言った。

「レディースも含めると最近除々にメンバーが増えてる神鬼没と|皇帝《エンペラー》の人数ではほぼ対等になるだろう。個々の質がモノを言うようになってくる。お前等も気合入れろよ」

「うん、強くなるよ」
原がそう答えた。

「4人いることだしトランプでもするか?」
そういうと俺はデスクの引き出しからトランプを出した。

「大富豪やろうぜ」
真也がノリノリで言ってくる。

「じゃあ大富豪な」
俺は自分の手元にJOKERが来るようにカードを配った。
当然結果は大富豪に俺はなり続けた。
そして時間が経ち、夜も遅くなってきた。
原と真也は帰ってゆっくり寝るという。
そして2人は窓から出て行った。
そして綾と2人きりになった。
綾が顔を近づけてくる。
そして綾とキスをした。

「もう遅いから帰るね」
そういうと家の外まで綾を送って行った。
ゼファーにエンジンがかかると、綾はまたキスをしてきた。
「好き・・・・・・」
そう言うとフルスロットルで綾は帰って行った。
俺はベッドによこになるとすぐ寝た。


翌月曜日、学校に行くと戦争の話題で持ちきりだった。

「なんであんたまた無傷なのよ」
あゆが言ってきた。

「俺は後方にいたからな、何人か突破されたけど一瞬で相手を倒したさ」

「あんた喧嘩だけは強いのね」

「喧嘩だけとはなんだ。勉強もちゃんと出来るぞ。なんなら期末試験で実力を見せてやろうか?」
すると裕子が入ってきた。

「今日お昼一緒に食べましょ?」

「あぁ、いいよ。柏はほっといていいのか?」

「正樹ったら神鬼没のメンバーばかりとお昼してるわ」

「まぁ、それならいいかな。お昼待ってるよ」

「うん、じゃあね♪」
そう言って裕子は教室から出て行った。

「なにあのクソビッチ、昼くらい1人で食べればいいじゃない。なんでわざわざ下級生の教室にくるわけ?」
あゆが怒ったようにそう言った。

「まぁまぁいいじゃねーか。俺も1人で食事するの寂しいしな」

「あたしが一緒に食べてあげるわよ」
あゆは小声で言った。

「ん?何?」

「なんでもない!フンッ」
そしてホームルームのチャイムが鳴った。
出席を取ると俺はクッションを抱いて爆睡した。
11時50分に目が覚めた。
ボーッと授業を聞いてるとチャイムが鳴った。
昼休みになるとあゆにノートを借りた。
5分位で授業の内容は把握できた。
あゆにノートを返すと裕子が来るのを待った。

そして裕子が来る。
前の空いてる席に座ると裕子がお弁当を広げた。

「今日は真吾とお弁当するって決めてたから多めに作ってきたんだ。食べて」
そう言われて裕子の分まで手を出してしまい、自分のお弁当も食べてお腹いっぱいになった。

「土曜日真吾大丈夫だった?」
裕子が聞いてくる。

「何人か抜けてきたけど一瞬で倒したよ。雑魚だったな」

「やっぱ真吾強いのね。正樹なんてボコボコだったわ」

「今回は相手も強かったしな。しょうがないんじゃないか。柏もよく頑張ったよ」

「正樹にはもうちょっと強くなって欲しいわ」

「でも俺が現れる前はこの街で3本指に入る強さだったんだろう?」

「3本指に入るっても1番2番とは相当な差が開いてるわ。竹内や神埼に正樹が勝てるとは思えない」

「まぁ確かにそうだな。竹内と、特に神埼とは別格だ。神埼は出鱈目な程強い」

「その最強の一角に真吾がいるんでしょ?強い人好き。今度デートしましょ」

「柏の相手をしてやれよ。デートならいつでもOKだけどな」

「やった~。今度はどこ行こうかしら」

「とは言っても俺は家から出れないぞ。原と真也も来ることだし」

「じゃあ真吾の家でデートしましょ。決まりね」

「あぁ、わかったよ」

「神埼君って彼女いるのかしら? 神崎君の彼女になりたいわ。強いしカッコイイし」

「柏を見てやれ。同じ学校だろう? 神埼はあれでもモテるからな彼女の1人や2人いてもおかしくない。今度彼女がいるか聞いて見るよ」

「正樹なんていつでも振っていいんだからね。あたしは強い人が好き」

「柏も神鬼没の頭だ。一般人よりは全然強いぞ」

「戦争でいつもボコボコになってくるたびに情けなく思うわ。真吾と神埼君はいつも無傷よね」

「神埼は出鱈目な強さだからな。俺が勝ったのも薬に溺れていたからだと思う。まともに勝負したらどっちが勝つかわからないぞ」

「でも真吾の方が強いって信じてる。今度のデートの約束忘れないでよね」

「あぁ、わかった。今度デートしよう」
そして裕子と雑談してると12時55分になった。

「それじゃ、あたしもう行くね」

「おぅ!またいつでも来いよ」

「じゃあお言葉に甘えさせてもらってまた来るわ」
あゆが機嫌悪そうに話かけてくる。

「何あのクソビッチ。柏の彼女じゃないの? なんで真吾の所に来るのよ」

「まぁ、元カノだしいいんじゃないか」

「未練ありすぎなのよ。新しい彼氏が出来たなら新しい彼氏の所にいきなさいよね」

「俺も別れたくて別れたわけじゃないからな」

「あんたも浮気性なのよ。目の前をよく見て」
あゆがそう言った。

「あゆ、今度デートしてやろうか?」

「バッカじゃない。あたしとデートしようなんて100年早いのよ。でもどこ連れてってくれる?」

「水族館かディズニーランドじゃないかな~。定番と言えば。酒呑めるならホテルの屋上でディナーもいいけどな」

「ふ~ん。考えといてあげる。お酒位呑めるわよ」

「じゃあ今度暇な時な。多分夏休み入ってからだとは思うが」

「あんた連絡先教えなさい。もしもの時の為よ」
そういってあゆは俺の連絡先を聞いてきた。
あゆにPHSの番号を教える。俺もあゆからPHSの番号を聞いた。

「無駄にかけてこないでよね」
あゆはそう言ったが、裏を返せば掛けて来て欲しいという事だ。

「ポケベルも持ってるんだけど番号いる?」
あゆが聞いてきた。

「ポケベルは使い方がいまいちわからないんだ。PHSだけでいい」

「ふ~ん」

そういうとあゆは視線を外した。
そして昼休みが終わるチャイムが鳴った。
お腹いっぱいだから眠くなった。
俺はクッションを抱いて寝た。
起きたらもう放課後だった。
学校を後にしジムへ向かう。
ジムに行くとコーチに挨拶をしトレーニングを始めた。
そして日が暮れると家に帰った。


家に帰って晩御飯を食べてしばらくするとナイトクルーズの頭、三宅から電話が入った。
「もしもし、尾崎ですけど」
「ドリフトを教えてほしいのよん」
「いいですよ。今から言う住所に来てくれますか?」
そして住所と建物の特徴を伝えた。
「わかったのよん。今から行くのよん」
そう言って電話を切った。
しばらくするとシルエイティが家に着いた。

助手席に乗ると三宅はこう言った。
「今日は宜しく頼むのよん」
そしてドリフト会場に着いた。
「定常円旋回はできますよね?」
「できるのよん。見てるのよん」
三宅は静止状態からアクセルを吹かすと、クラッチミートした。
円を描いてドリフトしてゆく。
「もういいですよ」
そういうと車は止まった。
「定常円旋回の要領を忘れないようにして下さい。ドライバー代わります」

すると運転席に座ってコースに入った。
第一コーナーから第二コーナーまでは定常円旋回の要領でいきます。
そうするとアクセルを吹かし、クラッチミートした。
リアタイアが滑る。
第一コーナーでもう一度クラッチを蹴ると、強引にドリフト状態に持っていく。
そのまま第二コーナーを抜けていくと第三コーナーまでは距離があった。

「第三コーナーまでは距離があるので慣性ドリフトをします。一度ハンドル切ってをリアが流れたら、また切ってすぐさま戻す」
そして慣性ドリフトで第三コーナーを抜けてゆく。

「第四コーナーまでは距離があるのでブレーキングドリフトを使います。思い切りブレーキを踏み加重を前輪に持っていったらすかさずアクセルを全開にします。するとリアが勝手に流れて行くので」
そう説明しながらドリフトで各コーナーを抜けて行った。

「よくわかったのよん。やってみるのよん」
そして運転手と助手席を交代する。
アクセルを吹かしクラッチミートして第一コーナーに入る。
そして第二コーナーは定常円旋回の要領でドリフトしていった。
しかし第三コーナーまでの慣性ドリフトが上手くいかなかった。
第四コーナーもブレーキの踏みが甘すぎてリアがスライドしない。

「全然ダメだったのよん」

「慣性ドリフトは慣れですから。あと第四コーナーのブレーキは思いっきり踏むといいですよ」

「今日はありがとな尾崎。後は1人でやってみるのよん。今日はありがとうなのよん」
そして俺は家まで送ってもらった。

「また今度教えて欲しいのよん」

「わかりました。いつでもPHSにかけて来て下さい」
そういうとブルメタのシルエイティは走り去って行った。
原と真也が家でゲームをしている。

「真吾、どこかいってたのか?」
原がそう言うと。

「ちょっとドリフト会場までな」

「ずる~い、俺も行きたかった」
真也が言う。

「今日はナイトクルーズの三宅にドリフトを教えに行ってただけだから。ドリフト観に行くなら柏に連れてってもらおうぜ」
そういって俺は2人をなだめた。
そして2人がゲームしてるのを、ただボーッと見ていた。
そして夜遅くなった。
2人を追い出すと俺はシャワーに入った。
そして胸騒ぎをしつつ爆睡した。



嫌な予感はまだ晴れることは無かった。


Coming soon!!

---------------------------------------------------------------------
今日は日常編です。
県外乱闘編もかんがえてあるのですが日常編を消費しました。

よかったらイイネ押してコメントに応援メッセージ書いてくれると喜んで書く気になります。
今日もここまで読んでくれてありがとう。

Good-Bye Thank you!!
Posted at 2019/01/23 09:32:40 | コメント(1) | トラックバック(0) | ラノベ | 日記
2019年01月19日 イイね!

乱闘~其の参~

乱闘~其の参~皆さんおはこんばんにちわ。
ナルチョッパーで傾奇者のぴこちゅです。
1人でも読んでくれる人がいるとやる気が出ます。
コメント欄は励みになります。2018年12/2から始ってるので所見のかたはどうぞ観て下さい。ではKAGUYA23話目





乱闘~其の参~
「竹内が|皇帝《エンペラー》集めて緊急集会を開くと言ってます」

「じゃあ神鬼没も集めて埠頭に行くぞ」

「今日も族長で集まりたいと竹内が言ってます。どうしますか?」

「いいだろう。今日も行ってやる。何時だ?」

「|皇帝《エンペラー》は21時からの予定なんで、神鬼没には20時に集合をかけるんで、尾崎さんの家には19時30分に行きます。」

「おぅ! わかった」

「神埼には俺から連絡しておきます」

「わかったよ」
そうして俺はまた族長の集まりに出ることになった。

「もうそういうのやめなって。普通に高校生活送ればいいでしょ?」
あゆが言ってくる。

「そうはいかないよ。もう神鬼没とも|皇帝《エンペラー》とも親しくなってしまったからな」

「まだ戻れるよ。危ない事はもうよしてよね」

「危ない事に首を突っ込むつもりは無い。今度の戦争だって俺は前に出ないからな」

「そうじゃなくて、暴走族とつるむのやめなよってこと」

「お前も子ギャル止めろと言っても続けるだろう?それと同じだ」
あゆは黙った。
そしてホームルームのチャイムが鳴る。
出席を取ると俺はクッションを抱いて爆睡した。
昼休み前に目が覚めてボーッとしていた。
昼休みにあゆにノートを借りて授業内容を覚える。
そしてあゆにノートをかえしてありがとうと言った。
午後からは普通に授業を受け、授業が全部終わる。
俺は学校帰りにジムに行き体を動かした。
そして日が暮れるとジムから帰った。


家に着くと原と真也が特攻服で待っていた。

「今日緊急集会があるんだって。何かなあ」
原が聞いてきた。

「|皇帝《エンペラー》と神鬼没の交流会だろう」

「明日戦争だからそれまでに仲良くなっておこうって事か」
真也が言った。

「お前等飯食ってくだろう?母さんに言っておいてやるよ」

「やった~」
原と真也が言う。
母さんに3人分の晩飯を注文した。
原と真也はゲームをしている。
しばらくするとご飯が出来たと言われた。
3人でリビングに行くと晩飯を食べた。
2人は無言でご飯を食べている。今日はハンバーグだ。

「ご馳走様でした」
原と真也がそういうと母親が言った。

「またいつでも食べにいらっしゃい。暴走族だからって危ない事しちゃだめよ」

「は~い」
原と真也が答える。
そして部屋に戻った。
部屋に戻ると原と真也はまたゲームを始めた。

よく飽きないな。そう思って大学受験のテキストを解いてた。

「俺は19時30分に家を出て行くがお前等は20時まで家にいていいぞ」
そう伝える。

「わかったよ。甘えさせてもらう」
原がそう言った。
しばらくして19時30分になった。
外からV8サウンドが聞こえる。柏が来た。

「俺もう出るからまた後でな」
そういって部屋を後にした。
外にでてリンカーンマークVに乗り込む。

「お疲れ様です。今日もよろしくお願いします」

「おぅ! 大丈夫だ」
そういうと公園に向かった。
俺は柏に缶コーヒーを買ってこさせると、1人ブランコに揺られていた。
すると綾がやってきた。

「今日は緊急集会なんだってね。何があるのかしら」

「ん~、分からないな。とりあえず行ってみないと」

「出発するまでお話しましょ。日曜日のデートの件忘れないでね」

そして時間になるまで綾と話していた。
20時40分になると柏が叫んだ。

「埠頭に移動だ~!」
そして柏が近づいてくる。

「お待たせしました。行きましょう。」
リンカーンマークVの助手席に乗る。
柏と雑談しつつ埠頭に着いた。
|皇帝《エンペラー》も集まってるようだった。
竹内に|皇帝《エンペラー》と神鬼没のグループを作るように言った。
竹内は各隊長に何かを渡してるようだった。
そして竹内に呼び出された。

また竹内、柏、神埼、俺の4人になった。
竹内が口を開く。

「ご注文の黄色い鉢巻は今渡してきた。これで敵味方区別が付くだろう」

「ありがとう。感謝するよ」
俺がそう言うと柏が口を開いた。

「|悪魔《サタン》が来るのついに明日なんだよな。」

「それまでに出来るだけ|皇帝《エンペラー》と神鬼没の親交を深めたい」
竹内がそう言った。
神埼がタバコに火をつけ言った。

「何をビビッてるんだ。数だけだろう?」
竹内が重く口を開く。

「明日こっちが暴力団100名を用意したことを相手方に知らせたんだが、相手も暴力団100名と頭を用意すると言ってきた。戦力的には不利だ」

「|蒼龍会《そうりゅうかい》だってきっと強い奴等がウジャウジャ来る。若頭も参戦してくれるそうだ。会った感じ若頭は強そうだったぞ」

「暴力団は暴力団に任せて俺たちは族だけ相手してりゃいい。頭が来るんだったら逆に良かったじゃねえか」
神埼がそう言った。

「そうだな、頭さえ取ってしまえば楽になるだろう」
柏が言った。

「明日はいかに早く敵の頭を取れるかにかかっている。短期決戦だ、神埼頼むぞ」
俺はそう神埼に言った。

「多分5分もかからねえうちに頭取ってやんぜ」
神埼は自信満々にそう言った。

「頭取られた時点で負けだ。竹内さんも用心しといてくれ」
俺は竹内にそう言った。

「今回も親衛隊を分厚く展開している。敵の頭取る精鋭隊も用意した。準備に抜かりは無い。
竹内がそう言った。

「では今日は|皇帝《エンペラー》と神鬼没の交流会って事でいいな?」
俺は聞いた。

「あぁ、そのつもりで今日は緊急集会を開いた。尾崎ぃ、お前なら神鬼没を引き連れてくると思ったぜ」
竹内が見透かしたようにそう言った。
竹内がタバコに火をつける。

「|皇帝《エンペラー》の精鋭隊はどんな構成だ?
俺が聞くと竹内が答える。

「切り込み隊から7名、特攻隊から3名、喧嘩の強い奴等を集めて構成してみた」

「神鬼没からは高橋、近藤、神埼の3名だから合計13人か。13人で親衛隊を相手できるか?」
俺はそう問うた。
すると竹内が言った。

「乱闘には基本特攻隊を出す。親衛隊崩しには積極的に切り込み隊を当てるようにしてる」

「わかった。それでいこう。んで明日は何時集合にする?」
俺が言った。

「明日は21時に埠頭に集まってもらいたい。」
竹内がそういうと柏が続けて言った。

「じゃあうちらは20時に公園に集まるか」
そうして神鬼没を集め、会議の結果を柏は伝えた。

「尾崎さんの家には19時30分に行きます」
そしてしばらく会議が続いた。

「明日は頼むぞ」
竹内が言う。

「全部俺に任せとけばいいんだよ。お前等は見てろ」
神埼がそう言った。

「じゃあ、今日はこれで解散な。睡眠も大事だし明日に備えてゆっくり眠ろう」
俺はそう言った。

「それもそうだな。たまにはゆっくり休む事も必要だ」
竹内が言う。
柏は神鬼没連中に声をかけた。
すると神鬼没が集まった。

「今日はここで解散だ。公園には戻らない」
そう柏が言った。
皆から返事が来た。


「「ウッス」」


「明日はお互い頑張ろう」
竹内が言うと神埼が答えた。
「勝負は一瞬でつくぜ。楽しみにしてろ」

そしてリンカーンマークVの元へ歩いていった。
神埼はジェイソンに乗りもの凄いスピードで帰って行った。
リンカーンマークVの助手席に乗り込むと柏が話しかけてきた。

「明日はよろしく頼みますよ」

「俺は基本的に何もしない。柏こそちゃんと士気を高めるんだぞ」

「わかっています。明日は頑張ります」
そして雑談しながら家の前に着いた。

「明日はよろしくお願いします」
そういって柏は帰って行った。
家に着くとシャワーに入りパジャマに着替えた。
すると原と真也がやってきた。

「明日はどうなるかドキドキするよ。相手は相当強いんだろ?」
原が言った。

「|黒鴉《ブラッククロウ》とは比較にならないと思え。全員がうちらの隊長クラスだと思っていい」

「そんな奴等に勝てるのかな?」
真也が弱音を吐く。

「真也、お前が攻撃の|要《かなめ》だ。切り込み隊長の意地を見せて貰うぞ」

「おぅ、わかったよ。明日は何が何でも頭を取りに行ってやる」
真也がそう言った。

「明日のために今日は早く寝ておけ。睡眠も大事だぞ。寝不足じゃ戦えないしな」
そういって2人を窓から追い出した。
俺の出番あるかな?そう思いつつベッドで爆睡した。


翌日10時頃に原と真也が来た。
もう特攻服だ。

「今日は何か嫌な予感がしたから少しでも気を紛らわせようかと思って」
原が言う。

「せっかくの土曜日だ。彼女とデートでもすればいいのに」

「今日はそういう気分じゃないんだよ。真吾と会って気合いれなきゃと思ってね」
真也が言った。

「気合入れるってどうせゲームするだけだろう?」

「まぁいつも通りの日常が送れればそれで安心する」
原が言う。

「コンビニ行って昼飯買ってきてやるよ。ちょっと待ってろ」
そういって俺は近くのローソンに行った。
そして3人分の弁当とデザートでアイスを買った。
家に戻ると、原と真也は熱心にゲームをやっていた。
その光景を眺めてると12時になった。

「昼飯食うぞ」
俺がそう言うと2人共弁当を食べた。

「お前等全然彼女とデートしてないだろう? 振られるぞ?」

「先週戦争でボコボコだったからね。彼女に会わす顔がないよ」
原がそう言った。

「そういう時こそ彼女を頼ればいいんじゃないか? 彼女ってそういうもんだろう?」

「俺は毎日学校で会ってたけどね」
真也が答える。

「真也はいいよ。同じ学校に彼女がいるんだから。俺なんて別々だからね」
原が悔しそうにそう言った。
そしてまたゲームに没頭した。
俺はその光景を眺めるしかなかった。

「真吾もたまにはゲームやろうよ」
原が誘ってくる。

「いや俺はゲームはもういいよ。お前等に勝てる気がしないし」
そう答えた。
そうこうしてる間に18時になった。

「お前等お腹減っただろ? 母さんに言ってやるから飯食えよ。腹が減っては戦は出来ぬというしな」
そして母さんに晩飯を3人前頼んだ。
そして30分後オムライスを母さんが持ってきてくれた。
2人ともペロリとたいらげると、ご馳走様と言った。
俺は食器をキッチンに持って行った。
原はゲーム、真也は漫画を読んでいた。
そうしてる間に19時30分になった。

「お前等はゆっくりしてていいぞ」
そういうと外からV8サウンドが聞こえてきた。

「今日は気合入れて行くよ」
真也がそう言った。

「俺も総長と真吾を守る」
原が意気込んでいた。

「じゃあ、また後でな」
そう言って俺は家を後にした。
リンカーンマークVに乗り込むと柏が言ってきた。

「今日もよろしくお願いします」

「おぅ! 心配ない。ってゆうかお前は陣頭指揮なんだからちゃんとやれよ」

「はい! わかってます」
そうして公園に着いた。
柏にコーラを買ってこさせると俺は1人ブランコに揺られていた。
20時が過ぎて神鬼没が集まってきた。
神埼が俺の前に来た。

「今日は頭取らせてもらいますよ。一瞬でケリをつけますんで見てて下さい」

「おぅ!神埼の働きには期待してるぞ」

「失礼します」

そういって神埼は神鬼没の輪の中に入っていった。
レディースは皆心配そうに神鬼没のメンバーに付き添っている。
今度は裕子が来た。

「今日の戦い怪我しないでね。正樹を守ってあげて」

「柏は陣頭指揮だから俺の側にいるはず。前みたいにボコボコにはならないさ」
そうして裕子と雑談してると20時40分になった。

柏が大声で叫ぶ。
「埠頭に移動だ!気合入れていけよ!」


「「ウッス」」


そう神鬼没のメンバーが返事をする。
柏が近づいてくる。

「お待たせしました。行きましょう」
そして俺はリンカーンマークVの助手席に乗り込む。
しばらく雑談してると埠頭に着いた。
竹内に|皇帝《エンペラー》と神鬼没のグループを作るように指示した。
|皇帝《エンペラー》のメンバーは全員特攻服に黄色い鉢巻をしていた。
これで敵味方が区別つくだろう。
竹内に呼ばれる。

竹内、柏、神埼、俺の4人になった。

「今日は来てくれて礼を言う」
竹内が言った。

「これから|蒼龍会《そうりゅうかい》も来ますよ」
俺が言うと神埼も言った。

「族も暴力団も纏めて俺が取ってやるぜ」
神埼のテンションは高かった。
こういう時はヤバイような気がしてきた。

「神埼ぃ、相手を殺すなよ」

「ハイ!わかってます。そこそこに痛めつけて敗北宣言させます」

「頼んだぞ」
俺は神埼と会話した。

「俺と柏は陣頭指揮でいいんだよな?」
竹内が聞いてくる。

「あぁ、みんなの士気を高めてくれ。柏は竹内さんの護衛な」
俺がそう言うと柏が言った。

「任せて下さいよ。突破してきた奴等全員ボコボコにしてやりますよ」
そうこう話してる間に黒塗りのベンツとバンが入ってきた。
俺は黒塗りのベンツの所に駆け寄った。
中から武本が出てくる。

「武本さんお疲れ様です。今日はありがとうございます」
ジャケットを脱ぎベンツに放り投げると、スラックスにベストという服装になった。
そこに竹内が近寄ってきた。

「初めまして|皇帝《エンペラー》の総長やってる竹内といいます。今日はありがとうございます」

「おぅ、お前が|皇帝《エンペラー》の総長か。勝ったら相手の暴力団は貰うけどいいんだな」

「はい、相手の暴力団には興味ないんで、それとコレ使って下さい。敵味方を区別するための物です。」
そういうと竹内は黄色い鉢巻を渡した。

武本が若い衆に声をかけると鉢巻を配り始めた。
武本が若い衆に言った。

「|蒼龍会《そうりゅうかい》の名にかけて今日は負ける事は許さねえぞ! 気合入れろよ!」
若い衆は集まって黄色い鉢巻をする。


「「ウッス」」


と、若い衆から返事が来た。
武本に柏と神埼も紹介した。
柏はビビッてるようだった。

「柏正樹といいます。今日は宜しくお願いします」

「神埼だ、せいぜい足を引っ張らないようにしてくれ」
神埼は武本の前でも強気だった。

「武本竜也だ。今日はお前等の戦いを見せてもらうぞ。俺も前に出て相手の暴力団を潰す」
武本はそう言った。

「武本さん前に出なくても大丈夫じゃないですか?」
俺は言った。
「俺が真っ先に気合を見せることによって若い衆の士気が高まるんだよ。それに俺の周りには若い衆を集めてるしな」
そういってると埠頭にもの凄いバイクと車が来た。
|悪魔《サタン》が来たのだ。
|悪魔《サタン》の総長らしき男と暴力団の頭と思われる人物が前に出てきた。
「俺は|悪魔《サタン》の総長だ。お前等は目障りなので今日をもって潰させてもらう」

「上等だ! 返り討ちにしてやんぜ!」
竹内がいう。
相手の暴力団の頭と思われる人物が口を開く。

「これはこれは|蒼龍会《そうりゅうかい》ではないか。この戦争で|蒼龍会《そうりゅうかい》はうちの傘下に入ってもらうぞ」
武本が言う。

「それはこっちの台詞だ。これで|蒼龍会《そうりゅうかい》はまた1つ大きくなれる」

総長と暴力団の頭が人混みに入っていくと、そっと手を上げた。
すると|悪魔《サタン》が一斉に襲い掛かってきた。
竹内と柏が一斉に言った。

「行けぇ~!|悪魔《サタン》を潰せ~!」
すると|皇帝《エンペラー》、神鬼没共に一斉に動き出した。
そして武本も一喝する。


「行くぞ!相手の暴力団を全員潰すぞ!」
|蒼龍会《そうりゅうかい》も一気に動き出した。
高橋、近藤、神埼と|皇帝《エンペラー》の精鋭部隊が真っ直ぐ|悪魔《サタン》の頭をめがけて行く。
|蒼龍会《そうりゅうかい》の喧嘩も始まっていた。
武本は一瞬で数人を薙倒してゆく。
|悪魔《サタン》の精鋭部隊もあっという間に竹内のもとへ辿り着いた。
|悪魔《サタン》の精鋭部隊は俺の方にも来た。
柏が戦っている。でも押され気味だ。
俺の方に来た奴等は原が戻ってきて相手した。
しかし原は数人に取り囲まれあっという間にボコボコにされた。
俺の方に|悪魔《サタン》の精鋭部隊が来る。


俺の前に3人の男が来た。
「ここで終りだな。余裕だぜ!」
そういうと3人が襲い掛かってきた。
俺は一瞬で3人をボコボコにした。
全然弱い。それが感想だった。
柏が押されていると竹内が助けに入った。
一瞬で5人を倒す竹内。
神崎達も周囲の敵を薙倒しながら|悪魔《サタン》の頭の元へ向かっていく。


|悪魔《サタン》の親衛隊にまで辿り着いた。神埼は圧倒的な強さで|悪魔《サタン》の頭のもとへ辿り着く。
高橋と近藤は、親衛隊と戦っている。
|皇帝《エンペラー》の精鋭部隊も|悪魔《サタン》の親衛隊に苦戦している。
|悪魔《サタン》の親衛隊もなかなか強かった。

一足先に|蒼龍会《そうりゅうかい》の武本が相手の暴力団の頭のもとへ辿り着いた。

「こんなもんかよ。全然相手にならね~よ」
武本が相手に挑発して殴りかかる。
勝負は一瞬でついた。武本が圧勝した。
その頃、神埼も|悪魔《サタン》の頭の元へ辿り着いた。

竹内の元へは続々と|悪魔《サタン》の兵隊が辿り着いていた。

俺も竹内の側に寄り|悪魔《サタン》の兵隊を蹴散らしていった。
神埼、頼むぞ。そう思った。

|悪魔《サタン》の包囲網をかいくぐった神埼が総長の元へと辿り着いた。

「お前は今から終わる。俺を相手にしてひれ伏さない奴はいない」
|悪魔《サタン》の総長がそういった。

「お前の方が終わるさ。所詮数に物を言わせる奴に俺は倒せねえよ」
そして|悪魔《サタン》の総長と神埼の一騎打ちが始まった。
神埼は|悪魔《サタン》の総長を一方的に蹂躙していく。
|悪魔《サタン》の総長はハイになった神埼にボコボコにされてゆく。
迫り来る親衛隊も神埼の敵ではなかった。
|悪魔《サタン》の総長は神埼にやられ地に伏した。
それでも神埼は攻撃をやめようとしない。

「俺達が悪かったもう許してくれ」
|悪魔《サタン》の総長がそう言うが、ハイになった神埼の耳には届かなかった。
起こしては殴り、倒れたら蹴りを入れ続ける。
そんな場面が俺の目に飛び込み俺は戦争の中を駆け抜け、|悪魔《サタン》の兵隊を薙倒しながら神崎のもとへと向かった。

「神埼そこまでだ!」
俺が神埼を止める。
するとボロボロになった|悪魔《サタン》の総長への攻撃を止めた。

「それ以上やったら殺してしまうぞ」

「面目ないです」
神埼は言った。

「敗北宣言させますね」
神埼がそういうと|悪魔《サタン》の総長の耳元で何か言った。
そして|悪魔《サタン》の総長を立たせる。

「戦い止め!」
|悪魔《サタン》の総長がそう叫んだ。
暴力団の方は|蒼龍会《そうりゅうかい》が圧勝だった。
竹内も柏も言った。

「戦いは終わりだ!」
すると|悪魔《サタン》達は戻って行った。
竹内が|悪魔《サタン》の総長の前まできた。

「二度と喧嘩吹っかけて来るんじゃねえ! 次はこんなもんじゃ済まねえぞ!」
そして竹内は|悪魔《サタン》の総長を殴った。
武本は暴力団を並べて頭と話し合いしてるようだ。
|悪魔《サタン》の総長はこう言った。

「二度と喧嘩は売りません。今日の所は勘弁してください。すみませんでした」
俺は|悪魔《サタン》の総長の電話番号を聞いた。
これで俺の配下がまた1つ増えた。
武本が話し終わったのかこちらに近づいてくる。

「こっちの話し合いは終わった。暴力団は|蒼龍会《そうりゅうかい》の傘下に入る事となった。ありがとな、尾崎」
武本は傷1つ無くピンピンしていた。
相当強いのだろう。
|蒼龍会《そうりゅうかい》のメンバーはボコボコになってるものもいたが、半数は無傷だった。
そして|悪魔《サタン》達は逃げるように去って行った。

「相手にならんな。あれで暴力団を名乗ってるなど到底思えん。まぁ、これで|蒼龍会《そうりゅうかい》もまた1つ大きくなれたわけだが」
武本がそう言う。

「今回はご協力ありがとうございました。この戦いに勝てたのは|蒼龍会《そうりゅうかい》のおかげです」
竹内がそういう。

「お前達もボロボロになりながらよく頑張ったな。|皇帝《エンペラー》の頭よ、竹内とかいったな。お前なかなか見所がある。就職先がなかったら|蒼龍会《そうりゅうかい》に入るといい。歓迎するぞ」
武本がそういうと竹内が返す。

「俺があの|蒼龍会《そうりゅうかい》に入れるなんて夢にも思ってません。冗談でも嬉しいです」

「それと神埼とか言ったな。お前は強い。お前も就職先が無かったら|蒼龍会《そうりゅうかい》に入るといい。歓迎するぞ」
武本がそう言うと神埼が答えた。

「俺は走り屋です。暴力団に入る気はねえ。お言葉は嬉しいが断らせてもらう」

「そうか、残念だな。お前みたいな強い奴はいつでも大歓迎なんだがな。根性もありそうなのに」
武本が言った。
そして俺が口を開く。

「武本さん、今日はご協力感謝します。会長にもよろしくお伝え下さい」

「尾崎、お前は強いな。会長に報告させてもらおう」

そうして武本はベンツに戻りジャケットを着た。

「今日はこの辺で失礼するよ。またな、尾崎」
武本がそう言った。

「こちらこそお手数かけてすみませんでした。また何かあったらよろしくお願いします」
俺はお礼を言った。
そして武本は黒塗りのベンツに乗って帰って行った。兵隊を乗せたバンも後ろについて帰ってゆく。
|蒼龍会《そうりゅうかい》を皆で見送ると竹内が口を開いた。


「勝利だ!よくやったお前達!」


「「うぉ~」」


そう歓喜した。
よく見るとみんなボコボコになっている。
またしても無傷だったのは竹内、神埼、俺だけだった。
原と真也が近づいてくる。
2人共ボコボコだ。
「守りきれなくてゴメン」
原がそう言ってきた。

「あんなザコ相手にやられるなんてまだまだだな。これから強くなるといい」

「うん、俺も鍛えて直して強くなるよ」

「相手の親衛隊が親衛隊とは思えない程強かった。俺も数人相手するのが精一杯だったよ」
真也がそう言ってきた。

「相手の親衛隊まで辿りついただけで十分だ」
俺は真也にそう声をかけた。

「ありがとうな尾崎、助かったよ。まさかあんなに抜けてくるとは思わなかった」
竹内がそう言う。

「まぁ、それだけ相手も強かったって事でしょう」
俺がそういうと神埼が言った。

「大したことねえな。全然相手にならない。普段から喧嘩してるならもっと強いと思ってたぜ」
神埼は頭1つ飛びぬけて強かった。
今回も神埼のおかげで勝利できたといっても過言ではないだろう。
俺が前に出ても勝てたとは思うが、やはり俺は裏方に徹するべきだろう。そう思った。

「公園に戻るぞ~!」
柏が叫んだ。
すると続々と移動を開始する神鬼没達。
神埼もジェイソンでもの凄いスピードで走り去って行った。
リンカーンマークVに乗ると竹内が近づいてきてこう言った。

「これからもこういう事があるかもしれない。その時は頼んだぞ」

「協力が必要な時は是非頼って下さい。同じ街に住んでるんですから」
そういうとリンカーンマークVが動き出した。
帰りの車内で俺はこう言った。

「神鬼没の頭やり続けるならもっと強くないと」

「面目ありません。返す言葉がないです」

「今度俺が直に鍛えてやるよ」

「お願いします」
そう雑談してると公園に着いた。
公園ではレディース達が待っていた。
そして神鬼没のメンバーに歩み寄るレディース達。
神鬼没もボコボコになっていた。
俺は柏に缶コーヒーを買ってこさせると1人でブランコに乗った。
神埼が近寄ってくる。

「今日も余裕でしたね。あの程度の奴、俺じゃなくても倒せますよ」

「いやいや、お前が強すぎるだけだから。あと加減しろっていったろ?」

「すみませんスイッチが入っちゃって止まらなくなっちゃいました」

「俺が止めなかったら相手を殺すまでやってただろう?」

「気をつけます」

「レディース達が待ってるぞ。行ってやれ」

「はい。行ってきます」
そうして神埼は神鬼没の輪に入りレディース達に囲まれていた。
そうして皆勝利の余韻に浸っていた。
時間が経ち柏が近寄ってくる。

「お送りします」

「おぅ! 頼むわ」
そして雑談を交えつつ家まで送ってもらった。
そしてシャワーを浴びてベッドに入った。
まだ嫌な予感は続いていた。



その予感が現実の物になろうとは思っていなかった。


Coming soon!!

---------------------------------------------------------------------
今日はちょっと長くなりましたが北からの県外乱闘編の最終話でした。
途中で切ろうかと思いましたがキリのいいとこまで書きました。

よかったらイイネ押してコメントに応援メッセージ書いてくれると喜んで書く気になります。
今日もここまで読んでくれてありがとう。

Good-Bye Thank you!!
Posted at 2019/01/19 13:15:54 | コメント(2) | トラックバック(0) | ラノベ | 日記
2019年01月18日 イイね!

乱闘~其の弐~

乱闘~其の弐~皆さんおはこんばんにちわ。
ナルチョッパーで傾奇者のぴこちゅです。
1人でも読んでくれる人がいるとやる気が出ます。
コメント欄は励みになります。2018年12/2から始ってるので所見のかたはどうぞ観て下さい。ではKAGUYA22話目




KAGUYA~乱闘其の弐~
「|皇帝《エンペラー》からは精鋭部隊何人出せる?」
俺が聞くと竹内が答える。

「喧嘩に特化してるのは向井を含め10人程度だ。|皇帝《エンペラー》は規模がデカイ分それだけ戦争は起こしてこなかった。いつの間にか仲良しグループになっていったんだよ」

「相手は戦闘のプロなんだろ?他の部隊は大丈夫なのか?」
再び俺が問いかけると竹内が答える。

「正直辛いところもあるだろう。個々の喧嘩だけでいえば鬼没の方が上だ。神鬼没になっても武闘派で通してる位だから神鬼没と|蒼龍会《そうりゅうかい》に期待したい。|皇帝《エンペラー》は走りがメインだ。喧嘩に突出してるわけではない。みんなで仲良く走れればそれでいいと思ってる」

「いつから腑抜けになったんだよオメーは。昔はもっとイケイケだっただろう」
神埼が挑発する。しかし竹内も言う。

「俺は攻めるより守る立場の人間になったんだ。今は|皇帝《エンペラー》を守れればいいと思ってる」

「昔のお前なら真っ先に戦場へ飛び込んで行ってたじゃねえか。総長って型にハマッちまったお前はもう戦えねぇし走れねぇ。俺は常に最前線に身を置いてきた。それは今でも同じだ。尾崎さんに拾ってもらってからも俺は変わらない。|薬《シャブ》を止めた位だ」
神埼が言う。

「まぁまぁ落ち着け。今は言い争ってる場合じゃないだろう。まずは|悪魔《サタン》をどうするかだ」
俺は2人をなだめた。

「柏ぁお前は弱いけどカリスマ性だけはあるからな。せいぜい後方でキャンキャン吼えてろ」
神埼が柏を挑発した。

「神埼の言うとおりだ。ここにいるお前等に比べたら弱いかもしれない。しかしザコ相手に負ける気はしねえ。これでも神鬼没の頭だからな。メンバーの中じゃ神埼を除いて1番強いと思ってるよ。それは鬼没時代からかわらねえ」

「誰が強いかなんて今はいいじゃねえか。多分俺が最強だ!」
俺は言い放った。

「前回の戦いのときもお前は怯まなかった。それは強者だけが持つ自信なのかもしれん。万が一の時に動くって事はそういう事なんだろ?」
竹内が言った。

「あぁそうだ。正確に言えば俺は族じゃない。単なる一般人だ。ただ困ってる人間を無視する事はできないんだよ」

「さすが尾崎さん。弱いものも見放さないのは立派だと思います」
柏が俺を持ち上げる。

「お前はもう立派な暴走族の一員だよ。だからこの場に立って頂上会議にも参加してる。一般人なんかじゃない。本物の族だよ」
竹内がそう言った。

「たしかに神鬼没は俺の配下だ。だが矢面に立とうとは思わない。基本的に神鬼没の頭は柏だ」
俺がそういうと神埼が言った。

「俺は尾崎さんがいるから神鬼没に参加してるんだぜ。俺たちの間では尾崎さんはもうカリスマなんだよ」

「俺たちが引退する来年には引っ張ってく人がいない。尾崎さんこそ族の象徴みたいなもんなんですよ」
柏が言った。続けて神埼もこう言う。

「俺は引退なんてしねーぜ。スピードに魅せられちまってるからな。この先も俺は1人になるまで走り続ける。|幽霊《スペクター》も若者ばかりじゃない。走り続ける意思があるから|幽霊《スペクター》に残っててくれてるんだ。神鬼没になってもその精神は変わらねえよ」

「先の事なんてどうでもいい。今は土曜日に向けて俺たちが何を出来るかを話し合ってる場だろう?」
俺は言った。

「まずは目の前の壁を取り除かなくちゃいけないな。先の話はその後でも十分にできる。まずは|悪魔《サタン》に勝つことだ」
竹内がそう言った。

「俺1人でも頭は取れるぜ。暴力団50人はやってみなくちゃわからんがな」
神埼は続ける。

「お前等は黙って見とくといい。常に最前列を走ってきた強さってやつを。強さでも走りでも負ける気はしねえ」

「柏ぁ。不本意かもしれんが今回は俺と竹内さんの護衛に回ってくれ。基本竹内さんの側にいるだけでいい」

「わかりました。今回護衛の任務引き受けましょう」

「神埼は前みたいに相手を殺そうとするまでやるなよ」

「ハイ。わかりました。気をつけます」

「戦力的にはこっちに分があるが質は向こうが上だと思え。日常的に喧嘩してる連中と仲良しグループでは戦力差があるから。今回は短期決戦だ。長引くと負ける可能性がある」
俺が言う。

「そうだな。一気に頭と暴力団を殲滅できるかにかかってるな」
竹内が言った。すると神埼が言い返す。

「頭なんぞ俺がすぐに取ってやる。やっかいなのは暴力団だ。頭がいないってのは殲滅させなきゃならんって事だからな」

「そこは|蒼龍会《そうりゅうかい》に任せる。|蒼龍会《そうりゅうかい》もプロだからな。簡単に負ける事は無いだろう。縄張りもかかってるしな」
俺がそういうと竹内が親衛隊を集める。柏も親衛隊を集めた。

「今度の決戦誰一人として俺たちに近づけさせるな!親衛隊の意地を見せろ!」
竹内がそう言うと、「「オッス!!」」と|皇帝《エンペラー》のメンバーから帰ってきた。
柏も親衛隊に誰一人近づけさせるなというと「「オッス」」と神鬼没のメンバーから声が上がった。

「もう輪に戻っていいぞ」
そう竹内が言うと皆輪の中に入って行った。
柏が高橋と近藤を呼びに行く。
高橋と近藤が来ると一礼した。そして俺が言った。

「今回高橋と近藤は敵の頭を取りにいってもらうが、多分神埼が頭と勝負するから周囲の親衛隊排除が主な役割だ」
すると2人共「わかりました」と言う。

「輪に戻っていいぞ」
俺がそう言うと|皇帝《エンペラー》と神鬼没の輪に中に戻って行った。

「作戦は以上だ、異論がある奴はいるか?」
俺がそう問いかけると皆異論はないと言った。

「親睦を深めるために走りに行くのはどうだ?」
俺は提案した。

「いい考えですね。一緒に走ればもっと仲良くなれますよ」
柏が言った。続けて竹内も言う。

「それはいいな。皆で走りに行くか」

「俺は好き放題走らせてもらいますよ」
神埼がそういうと俺が答えた。

「好きに走ってもらっていい。今日は敵味方関係無しだ」
竹内と柏がメンバーを集めると一気に大所帯になった。
これから走りにいく事を伝えたら皆大盛り上がりだった。

「土曜日に向けて気合いれろよお前等!」
竹内がそういうと|皇帝《エンペラー》と神鬼没からも「「ウッス」」という声が聞こえてきた。
そして走り出す。これまでに無い規模で。
竹内は先頭を走っていた。
俺達リンカーンマークVは中番手に位置していた。
途中警察が出てきたが後方部隊が活躍してくれた。
そして国道を大所帯で走った。
元|幽霊《スペクター》はもの凄いスピードで駆け抜けて行った。
そして折り返して元|幽霊《スペクター》に合流すると柏がホーンを鳴らした。
そして埠頭に戻る。

俺が竹内に話し合いの続きをさせろと指示すると、竹内が話し合いするように言った。
そしてまた話合いが行われた。

「基本竹内さんと柏はその場待機で抜けてきた奴がいたら柏が相手しろ。竹内さんはなるべく戦闘に参加しないように。そして神埼はまっすぐ頭の元へ向かって速やかに処分しろ。暴力団は基本|蒼龍会《そうりゅうかい》に相手してもらう。」
各自頷く。

「心配しなくてもすぐに頭取ってみせますよ。どこから来ようがザコ相手に負ける気はしないんで」
神埼がそう言った。

「日常的に喧嘩してるような武闘派だ。|悪魔《サタン》の総長もかなり強いはずだ。気を抜くなよ」
俺が言うと神埼が返す。

「前にも言いましたよね。数にモノを言わせてる奴等なんかに|絶対《ゼッテー》負けないって。相手の総長がどんなもんか今から楽しみですよ」
神埼はワクワクしていた。強い者と戦えるという事で。
この男は定期的にストレス発散させないとヤバイな~とこの時思った。

「竹内さんも柏も頼むぞ」
俺がそう言うと竹内が言った。

「俺の元まで辿り着けるやつが居たら相手してやらんでもないがな」

「その前に俺が方付けるから心配すんなって」
柏が自信満々にそう言った。

柏はザコ丸出しだが俺が現れるまではこの街で3本の指に入ると言われた強さだ。
過剰に期待はできないが出来る限り応援してやりたいところだ。
竹内にタメ口で喋れるとはある程度の強さがないと出来ない事だ。
その時俺のPHSが鳴った。

相手は|蒼龍会《そうりゅうかい》の若頭武本だった。

「さっきの話だが兵隊100名揃える事が出来た。時間は何時に何処へいけばいい?」

「今週の土曜21時30分に埠頭にお願いします。その頃には暴走族も集まっているので。」

「相手の暴力団は50名と言ったな」

「はい。そのように聞いています」

「我々が勝ったらその暴力団を傘下にしてもいいという条件で参戦してやる」

「構いませんよ。相手の暴力団は全て差し上げます」

「こっちも喧嘩のプロだ。暴走族共に負けないように伝えてくれ」

「はい。わかりました。ありがとうございます」

「俺も行くからな」

「心強いです。ありがとうございます」

「じゃあまた連絡するわ」

「はい。わかりました」
俺はPHSを切る。
「|蒼龍会《そうりゅうかい》100人用意出来たって、その代わり相手の暴力団をくれと言ってる。それで異論は無いな?」

「相手の暴力団になんて興味は無い。|蒼龍会《そうりゅうかい》の好きに使ってもらって構わない」
竹内がそう答える。

「暴走族負けないように頑張れだってさ」
伝言を行った。

「必ず勝ってみせるさ。|蒼龍会《そうりゅうかい》の顔に泥を塗るわけにはいかないからな。それに俺達もこの街を守りたいしな。|悪魔《サタン》にもこちらが暴力団を用意してるということを伝えるぞ」
竹内が言った。続けて柏が言う。

「他の県からの喧嘩ならいつでも協力するぜ。いつまでも舐められっぱなしじゃ示しがつかんからな」
威勢だけはいいように感じた。次回も柏はボコボコにされると予想してみた。

「じゃあ今日はこれで解散だな」
竹内が言う。
柏が神鬼没のメンバーを集める。

「土曜日よろしく頼むぞ尾崎」
竹内に言われたが返す言葉はこれしかなかった。

「基本的に俺は何もしませんよ。よほどのピンチにならない限り動きません」

「お前のカリスマ性で皆の士気を高めてくれ」
竹内にそう言われた。

「カリスマ性なんて持ち合わせてないですよ」
俺は笑いながら言った。

「神埼も頼むぞ。頭を取ってくれ」
竹内がそういうと神埼が自信満々に言う。

「|悪魔《サタン》の頭が強かったらいいんだけどな~。どうせ相手にならんだろう」
この自信はどこからでてくるのか本当に謎な奴である。

「問題は親衛隊がどのくらいいるかだな」
神埼は言った。

「親衛隊の数はさほど多くないだろう。その分切り込み隊と特攻隊が多いはずだ。なんせ武闘派だからな」
竹内は言った。

「ならこちらの精鋭隊でなんとかなるだろう」
柏が言う。

「そうだな。こちらの精鋭隊もなるべく人数を集めるようにしよう。頭対策の為に」
竹内が言う。

「親衛隊もろとも全員ぶっ潰してやんぜ」
神埼が言った。

「少しは仲間を頼れ。個人で戦争するわけじゃねえんだ」
俺が神埼にそう言った。
神埼はニヤリと笑う。

「そんなもんわかってますよ。精々他のみんなには親衛隊除去の為頑張ってもらいますよ」
神埼はジェイソンに跨ると手を上げてから、猛スピードで走り去っていった。
柏と共にリンカーンマークVに乗ると竹内が近づいてきてこう言った。

「協力感謝する。尾崎が居なかったら先週も確実に|皇帝《エンペラー》は負けていただろう。今回も礼を言いたい。」

「いいって。同じ街に住む者同士仲良くしようぜ」
俺はそう言った。

そしてリンカーンマークVは走り出し後ろに神鬼没がついて来た。
公園に戻るとすでに神埼が居た。

「よぅ遅かったな。タバコ2本も吸っちまったぜ」
どれだけ飛ばしてきたのだろう。気が狂ってるとしか思えない。
公園に戻ると神鬼没のメンバーはまだ興奮しているようだった。

レディース達も初めて|皇帝《エンペラー》のメンバーと話せて楽しかったという会話が聞こえてくる。
俺は神鬼没の中心に立ちこういった。

「いつかは|皇帝《エンペラー》と戦う事になるかもしれない。そこんとこ覚悟しとけよ」
メンバーからは「「ウッス」」という声が聞こえた。
柏に缶コーヒーを買ってこさせると輪の中に戻るよう指示した。
ブランコで時間潰ししてると綾が来た。

「今回もレディースはお留守番なのね。戦えるのに」

「人質にでも取られたら大変だ。だから今回も公園で俺達が帰ってくるのを待っててくれ」

「うん。わかった。怪我しないようにね」

「俺は基本的に参戦しない事になってるから怪我は多分しないよ。精鋭隊に高橋を任命したから高橋の心配をしてやって欲しい」

「でも日曜日のデート忘れないでね」

「あぁわかってる。必ず勝ってデートするよ。だから高橋の所に行ってあげな」
そう言って綾を送り出した。
そして裕子が来る。
「初めて|皇帝《エンペラー》の人と話たけどいい人ばかりでビックリしたわ」

「仲良しグループって竹内が言ってたからな、みんな仲いいんだろ」

「今度2人でお食事でもいきましょ」

「あぁいいよ」

「土曜日怪我しないでね」

「俺は大丈夫だから柏の心配してやってくれ。重大な任務を与えたから」

「重大な任務?4人でヒソヒソ話してた時に?」

「まぁそうかな。とにかく柏を勇気付けてやれ」

「うん。わかった。またね」


そして俺は1人ブランコでコーヒーを飲んでいた。
今度は高橋と近藤がやってきた。

「お疲れ様です。頭取りに行くのうちらだけでいいんですか?」

「あぁ心配ない。神埼が多分頭倒してくれると思うから周りの親衛隊の処理を任せたい」

「わかりました。親衛隊共は処理します」
高橋が言った。

「頭取れそうなら取っちゃっていいですよね?」
自信有り気に近藤が言う。
「倒せるんだったら倒してもらいたい」

「わかりました。できるだけ頑張ります」
そう近藤が言ってきた。

「2人も輪の中に入って来い。高橋ぃ綾を頼むな」

「わかりました」
そう高橋がいって2人とも輪の中に入っていく。
今度は神埼が来た。

「本当に頭取っちゃいますよ? 尾崎さんの出番なくなっちゃいますよ?」

「俺の出番は必要ない。あくまで族同士の戦いだ。俺は族に入ったとは思ってない」

「もう神鬼没は尾崎さん無しじゃ成り立たないとこまできてるんですよ。自覚持って下さい」

「俺は影でいいよ。表の柏に全て任せてるから」

「尾崎さんを慕ってる奴がたくさんいるんですよ。元|幽霊《スペクター》の連中なんてみんなそうですよ」

「褒めても何も出さないぞ。その言葉ありがたく受け取っておこう。土曜日は神埼にかかってるんだからな。そこんとこ忘れるなよ」

「わかってますって。頭なんて簡単に取ってみせますよ。問題は50人の暴力団相手にどう戦うかですが・・・・・・」

「そこは|蒼龍会《そうりゅうかい》に全部任せようと思ってる。相手50人に対してこっちは100人用意してるからな」

「負けなければいいんですがちょっと不安が残りますね」

「相手もプロだ。そう簡単にやられはしないさ」

「|蒼龍会《そうりゅうかい》と顔合わせできればいいんですが」

「土曜日に顔合わせできるよ。心配する事は無い。俺も信頼してるから」

「尾崎さんがそう言うなら大丈夫ですね」

「神埼も輪の中に戻れレディースがお待ちかねだぞ」

「はい。わかりました」
そう言って神埼を送り出した。
次はレディース達が来た。

「次の戦争必ず勝って戻ってきて下さいね。あたし達待ってるんで」

「あぁ。それなら神鬼没の連中に言ってやってくれ。俺はほぼ部外者だからな」

「応援してます。頑張って下さい」
そういうとレディース達は戻って行った。
そしてコーヒーを飲んでると柏が迎えに来た。

「お待たせしました。さぁ帰りましょう」

「あぁ。帰ろうか」
そうしてリンカーンマークVの助手席に乗る。


「今度の相手強そうですね。勝てますかね」

「お前が弱気でどうする! 神鬼没の頭なんだからしっかりしろよ!」

「すみません。ちょっとビビッてる自分がいたもので」

「お前は今回護衛役だ戦う必要はほとんどない。包囲網を突破してきた奴等だけ方付ければそれでお前の仕事は終りだ」

「わかりました。竹内に近づけさせなければいいんですね?」

「そういう事だ。そう簡単に親衛隊も崩れないだろう」

「|皇帝《エンペラー》の親衛隊も居ますもんね」

「そういう事だから気を楽にしていいぞ」

「はい。わかりました」
そんな雑談をしていた。
そして家に着くと柏は帰って行った。


家に着くと原と真也が入ってきた。

「今度の戦争大丈夫かな」
原が言った。

「何でお前等俺と同じ時間に帰ってきてんの?」

「帰りは送ってもらえるんよ」
真也が言った。

「今度もお前達には活躍してもらうぞ」

「総長にもそう言われた」
真也が言う。

「切り込み隊長がやられたらシャレにならんぞ。気合入れて行けよ」

「うん。わかった」

「俺は総長達を守りきればいいんだよね?」
原が聞いてきた。

「お前等が盾になってる間にうちの神埼が頭を潰す。それまで耐えててくれ」

「わかったよ。誰一人近づけさせないようにするよ」

「俺は基本的に何もしないけどヤバくなったら前に出る予定だから」

「真吾に何かさせるわけにいかないからな。頭は|皇帝《エンペラー》で取るよ」
真也が自信満々に言った。

「そうしてくれると助かる。基本的に相手の総長は神埼がやるから親衛隊をどうにかしてくれ」

「わかったよ親衛隊片付けたら頭狙いに行くね」
真也がそう答える。

「相手は武闘派だ。簡単に抜けられると思うなよ」

「総長から聞いた。個々が強いんだってね」
真也がそう問う。

「まぁ強さはやってみなくちゃ分からないけどな」

「真吾はなぜ表に出てこないの?」
原から質問が来た。

「俺は神鬼没の影だ。基本的に表には出ない」

「真吾が前に出たら戦力も格段に上がるのに」
真也が言った。

「俺は自分が族だとは思っていない。力は貸すがな」

「真吾はもう族長会議にも出席してるし、族のトップの一員だよ」
原が言った。

「仕方なく参加してるだけだ。俺の意思はそこにはない。まぁ2人共、夜遅いからもう帰れ」
そういって原と真也を窓から追い出した。
そしてシャワーを浴びて寝た。


翌日学校で戦争になるという話はもう広がっていた。

「ねえ。また県外からの暴走族と喧嘩するの?危ないからもう止めなよ」
あゆが心配そうに言ってくる。

「俺は戦争に行くが、参加するつもりはない。ピンチになったら別だけどな」

「問題起こさないでよね。真吾がいなくなったら委員長いなくなっちゃうじゃない」

「俺はいつでもここにいるよ。どこへも行ったりしない」

「今度の相手は強いってみんな噂してるわ。勝てるの?」

「相手は暴力団も出してくるみたいだからな。正直やってみなくちゃわからん」

「これでも心配してるんだからね」

「あぁ、その気持ちだけはありがたく受け取っておく。んが、逃げるわけにはいかねえんだ」

「暴走族なんてほっといて普通に高校生活楽しみなさいよ」

「それも有りだな。でも俺はもう戻れないんだ」
そしてホームルームのチャイムが鳴る。
出席を取ると俺はクッションを抱いて寝た。
そして昼休みになるとあゆにノートを借りて見た。
午後の授業は真面目に受けた。
授業が終わるとジムに行きトレーニングをして帰った。
その日、原と真也はこなかったので何事もなく過ごして寝た。


翌日柏が教室に入ってきて俺の前まで来た。


この後の展開などまだ俺は知らなかった。

Coming soon!!
---------------------------------------------------------------------
県外乱闘編その2です。長くなったので途中で切りました。
23話に続く。


よかったらイイネ押してコメントに応援メッセージ書いてくれると喜んで書く気になります。
今日もここまで読んでくれてありがとう。

Good-Bye Thank you!!
Posted at 2019/01/18 11:59:14 | コメント(1) | トラックバック(0) | ラノベ | 日記
2019年01月16日 イイね!

KAGUYA~乱闘其の壱~

KAGUYA~乱闘其の壱~皆さんおはこんばんにちわ。
ナルチョッパーで傾奇者のぴこちゅです。
1人でも読んでくれる人がいるとやる気が出ます。
コメント欄は励みになります。2018年12/2から始ってるので所見のかたはどうぞ観て下さい。ではKAGUYA21話目




KAGUYA~乱闘其の壱~
俺は神鬼没の勝利の余韻を見ていた。
そろそろ帰る時間かな、そう思うと柏がボコボコの顔で近寄ってくる。

「家までお送りします」

「おぅ! 頼むわ」
そしてリンカーンマークVの助手席に乗り込む。

「盛り上がってたみたいだな」

「えぇ。滅多にない事ですから」
そうして雑談してると家に着いた。
家に着くとシャワーを浴びてベッドに横になった。
まだ嫌な予感がする。


そう思いながら寝た。

翌日朝10時頃に目が覚めた。
窓の外がどうやら騒がしい。カーテンを開けると黒塗りの車と単車が止まっていた。
俺は着替えて外に出る。

「俺に何か用ですか?」

「ピンクの髪。お前が尾崎か」

ガッチリした体格のいい男が俺に聞いてきた。

「はい。俺が尾崎ですけど」

「ちょっと一緒に来てもらおう」

「別にいいですがどこにですか?」

「|蒼龍会《そうりゅうかい》の事務所だ。会長がお前を待っている」
そう言って黒塗りのベンツに乗った。

しばしの沈黙の後、俺は聞いた。

「なぜ俺なんかが暴力団の事務所に連行されなきゃいけないんですか?何か悪い事しました?」
体格のいい男が答える。

「その逆だ。会長はお前に感謝したいといっている」
しばらく走ると、事務所の前に着いた。

「お疲れ様です!」
っと威勢のいい掛け声が聞こえてくる。

中に入るとソファに腰をかけ会長が来るのを待った。
どうやら外出してるらしい。

10分位たっただろうか会長と思わしき初老の男性が入ってくる。

若い衆は皆一同に「お疲れ様です!」と言う。
ソファの対面越しに初老の男性が座る。
透き通った黒いビー玉のような眼をした初老の男性が話しかけてきた。

「お前が龍成会を潰したという高校生か。龍成会は目の上のタンコブだったのじゃよ」

「あ~。あの件ですか。一方的に喧嘩売ってきたので潰しただけです」

「我々も|薬《シャブ》を取り扱ってる龍成会は潰そうにも潰せなくてな~。名目がないと手出しできんのじゃ。その点、お前はよぅやってくれた」
どうやら喧嘩する気はないらしい。続けて初老の男性はこう言う。

「龍成会を潰してくれたお礼といってはなんだが|蒼龍会《そうりゅうかい》もお前に協力しよう、何かあったらここに連絡をくれ」
1枚の名刺を手渡された。
鬼塚剛士と書いてある。

「若頭も紹介しておこう。何かあれば若頭に言うといい」

「武本竜也という、今後ともよろしく頼むぞ」
1枚の名刺を手渡された。

若頭も紹介してもらった。迎えに来てた体格の良い男だ。

「ありがとうございます。何か困りごとがあれば頼らせていただきます」

「今日はご足労願ってすまなかったな。いきなりの訪問でビックリしたじゃろう」

「驚く事には慣れています。けど喧嘩かと思いましたよ」

「フフフ。お客人に手荒な真似はせんわい。今後何かあったら気軽に頼ってほしい」
そういって初老の男性はにこやかに微笑んだが、ビー玉のような瞳の奥の眼光は鋭かった。

「お茶菓子でも食べていくといい。おい!お茶をお出ししろ」
若い衆に命令するとお茶を持ってきた。
お茶菓子を食べながら色々喋ってくれた。
|蒼龍会《そうりゅうかい》は夜のお店でシノギをあげているという。そのホステスやホストが|薬《シャブ》漬けになって、その出所が龍成会だったという話をしてくれた。
そうして俺は帰る事になった。

「帰りも若頭に送らせるので心配はない」
そういってくれた。

「では、お言葉に甘えて送っていってもらいます」
そういうと事務所から出てベンツに乗り込んだ。

「驚かせて悪かったな」
武本が言う。

「何事かと思いましたよ。寿命縮んだじゃないですか」

「ワーッハッハ。そら朝暴力団が家の前に居ればそうなるわな」
武本と雑談しながら家の前に着く。

「会長のおっしゃってた通り何かあればすぐに連絡するんだぞ」
そういって武本は帰って行った。
家には原と真也が来ていた。

「どこに行ってたんだよ。ジムか?」
真也が言ってくる。

「ちょっと|蒼龍会《そうりゅうかい》の事務所にまでな。会長とも友好関係を築けたよ」

「えぇ~あの大規模暴力団の|蒼龍会《そうりゅうかい》と!」
原が驚いたように言った。

「なんか後ろ盾になってくれるみたいだよ」

「へ~凄いな~真吾がどんどん離れていく気がする」
真也が言った。

「そんな事ないよ。それより2人は今日デートとか予定ないの?」

「こんなボコボコの顔じゃデートできないよ」
原が言う。

「あの戦いで無傷だったは総長と真吾と神鬼没のどえらい強い人だけだっただろ?|皇帝《エンペラー》もみんなボコボコにやられたよ」
真也がそう言った。

「まぁ今日はゆっくりしていけ」
そういって2人はゲームを始めた。
夜遅くなってきた。

2人は帰るというと窓から出て行き、俺はシャワーを浴びて寝た。

月曜日学校に行くと戦争の話でもちきりだった。

「ねぇ真吾、あなたも戦争に参加してたんでしょ? 何で無傷なのよ」
あゆが聞いてくる。

「俺は終始見てただけだからな。裏方に徹底したんだよ」

「神鬼没の連中なんてみんなボコボコよ。いいご身分ね」
佐伯が近づいてくる。

「神鬼没と|皇帝《エンペラー》が手を結んで喧嘩したんだって?尾崎君大丈夫?」

「俺は見ての通りピンピンしてるさ。他の神鬼没の奴等の心配してやったらどうだ?」
そういうと佐伯は離れて行った。


「危ない事しないでよね。停学になったらこのクラスの委員長いなくなっちゃうじゃない」
あゆが心配そうに言う。

「大丈夫だって、俺は誰が来ても負けない」

「バーカ」
そういってるうちにチャイムが鳴った。
その日は特に何も起こらなかった。
授業が終り学校から出るとジムに向かった。


「コーチ、ちわ~っす」

「おぅ尾崎。最近熱心だな」

「家にいてもする事ないもんで」

「来週ライト級のプロボクサーが移籍することになったぞ。一度スパーリングしてみるか?」

「面白そうですね。是非」

そういって俺はトレーニングに打ち込んだ。
そして辺りが暗くなってくると、コーチにさよならの挨拶をして家に帰った。


その日、原と真也は来なかった。
20時過ぎた頃にPHSが鳴る。
相手は綾だった。

「戦争お疲れ様。真吾は余裕だったんでしょ?」

「俺はただ見てただけだからね。その話なら昨日しただろ」

「明日真吾の家に行っていい?」

「別にいいけど何かあるの?」

「真吾に会いたくなっちゃって」

「じゃあ明日19時頃空けとくわ」

「うん♪」

そしてしばらく雑談して電話を切った。
原と真也がいないと結構寂しいものがあるな。そう思いつつシャワーを浴びて早めに寝た。


翌日は学校で特に変わった出来事は無かった。
学校帰りにまたジムに行きトレーニングをして、家でシャワーを浴びて綾を待った。
ゼファーの音が聞こえる。綾が来た。
外へでると綾が待っていた。
部屋に入らせるとベッドの上に座らせた。
「最近高橋とは上手く言ってるか?」
俺は質問してみた。

「龍二ったら全然相手してくれないのよ。学校で一緒にご飯食べるだけ。夜は峠を攻め込んでるわ。なんでも音速の|三皇《さんこう》のバイクを受け継いだから、走らなきゃいけないんですって」

「そりゃ~プレッシャーだろうな。音速の|三皇《さんこう》のバイクを受け継ぐなんて」

「ねぇ真吾。日曜日デートしましょ♪」

「日曜なら昼間から高橋もいるだろう」

「真吾と会いたいの。ねぇダメ?」

「ダメじゃないけど・・・・・・」

「じゃあ決まりね日曜日デートしましょ」

「おぅわかった」

「ねぇキスして」

「さすがにそれはまずいだろう」

「真吾の事まだ好きなの。ねぇキスしよ」
そして綾は顔を近づけてきた。
なすがままに俺は綾とキスをした。

「まだ真吾の事あきらめてないんだからね。さよならしたけど、まだ狙ってるんだから」

「俺の事は諦めろ。危険すぎる」

「それでも好き・・・・・・」
そして綾とキスしながら雑談をしてると、夜遅くなった。

「そろそろ帰るね。真吾も眠たいでしょう」

「そうだな。そろそろ寝る時間かな。送るよ」
そしてマンションの外まで見送りした。
ゼファーにエンジンがかかると綾はまた俺にキスしてきた。
もうされるがままだ。

「じゃあね♪」
そういうと綾はフルスロットルで帰って行った。
その日は特にすることも無かったのですぐに寝た。

翌日学校へ行くと柏が大慌てで俺の元へやって来た。

「また族長会議が開かれるらしいです。先週の今週で、こんな短いスパンで開かれる事は無いんですが。今日は集会もあるし」

「場所はどこだ?」

「|皇帝《エンペラー》の集まる埠頭です」

「いつ連絡が入った?」

「昨日の22時頃です。神埼にはもう連絡行ってると思います」

「わかった。族長会議に出席しよう。そのかわり神鬼没も一緒に埠頭にいってもらう」

「わかりました。公園に20時00分に集めさせます」

「尾崎さんの家には19時30分すぎに行きます」
そう言って柏は忙しく電話をかけているようだった。

「また族長会議にいくの?ロクな事にならないんじゃない?」
あゆが言ってきた。

「俺もそう思うよ。先週の今週ではさすがに早すぎる。何かあったんじゃないのかな」

「真吾もうそういうのに関わるのやめなよ」

「そうはいっても神鬼没の裏の頭だからな」
あゆの制止を無視するように俺は言った。
学校の授業は何事もなく済んだ。
授業が終わると家に帰った。


特攻服の原と真也がもう来てた。

「おかえり~待ってたよ。今日は集会だし気合入れて来ちゃった」
原が元気よくそういう。

「まぁ、ゲームでもして時間潰してろ。晩飯は母さんに言って作ってもらうから」

「やった~」
2人共喜んでいた。
そうして3人で晩飯を食べた。
部屋に戻ると俺が切り出す。

「今日は何かあるかもしれないから気をつけてな。あと神鬼没連れて行くから喧嘩するなよ」

「なんで神鬼没が?」

「何かありそうな予感がするんだよ」
真也にそう話た。
19時30分になった。外からV8サウンドが聞こえる。

「俺は先に行くからお前等は20時まで家にいていいぞ」
そういい残すと俺は外に出た。

「尾崎さん今日もよろしくお願いします。多分こんな短いスパンで族長会議があるなんて只事ではないので」

「おぅわかった。じゃあ向かおうか」
そして公園に着いた。
柏に缶コーヒーを買ってこさせると、俺はブランコで皆が集まるのを待っていた。
すると裕子がこっちに来た。

「また一人ぼっち?」

「俺はここが気にいってるんだよ」

「今日は埠頭に行くみたいね。何かあるのかしら」

「さぁ。俺はまだ何も聞いてないからね」
そんな雑談をしてると神鬼没が全員集まった。
しばらく雑談してるようだ。
20時40分になると柏が叫んだ。

「これから埠頭に向かうぞ~!」
そしてリンカーンマークVの元へ行く。

「お待たせしました。すみません」

「別にいいよ。行くか」
そういって埠頭に移動した。
埠頭には|皇帝《エンペラー》も集まっていた。
確認できないが原と真也もいるだろう。
俺は竹内に|皇帝《エンペラー》と神鬼没のグループを作るように言った。
そしてグループが作られ、皆楽しそうにお喋りをしている。
そして竹内に呼び出された。

竹内、柏、神埼、俺の4人になった。
そこで竹内が口を開く。

「先週は静岡県から喧嘩吹っかけられたわけだが、今度は埼玉県に喧嘩を吹っかけられた。分かったのは昨日の21時だ。規模は850人に暴力団が50人参加してくるらしい。相手は|悪魔《サタン》という族だ。先週の戦争で疲労が溜まってるとこを突かれたんだろう」

「暴力団も来るのか。こりゃ大変だな~。俺等だけで対処できるだろうか?」
柏が不安そうに言う。

「暴力団相手なら暴力団をぶつけるのはどうだ?アテはある」
俺がそう意見した。

「暴力団なんぞ敵じゃねーよ。頭取ってサクッと終わらせようぜ!」
神埼が自信満々にそういった。
竹内が口を開く。

「暴力団は頭が来ない。つまり全員倒さないと勝ちはないというわけだ。尾崎、アテがあるとはどういうことだ?」

「|蒼龍会《そうりゅうかい》にコネがある。そこから暴力団を借りればかなりの戦力になる。そして|蒼龍会《そうりゅうかい》は相手の暴力団を配下に収められる。んで相手はいつ来るんだ?」

「今週の土曜日22時にここにやってくる。しかし先の戦いで|皇帝《エンペラー》の戦力は600にまで落ちている。皆病院送りでな」

「分かったちょっと|蒼龍会《そうりゅうかい》に相談してみる」
そういうと若頭の武本に電話をした。

「もしもし武本さんですか?」

「おぅどうした尾崎」

「実は相談があるんですが・・・・・・」
そうしていきさつを説明した。

「事情は分かったこっちからも100人の若い衆を出そう」

「ありがとうございます。では失礼します」
そして電話を切った。

「|蒼龍会《そうりゅうかい》からは100人出してくれるそうだ。これで戦力不足を補える」

「尾崎、いつから|蒼龍会《そうりゅうかい》と知り合いになったんだ?」
竹内が不思議そうにこちらを見つめている。

「まぁ、ちょっとあってな」

「これで俺等が相手するのは族だけに絞れたわけだな。前回同様頭は俺が取ってやる」
神埼が意気込んでいる。

「これで話は決まったな」
俺はそういうと竹内が集会に来ている皆を集めて事情を説明した。

「「おぉ~~~~」」

という掛け声と共に皆気合が入った。

「敵味方間違わないように|皇帝《エンペラー》全員に黄色い鉢巻を用意できるか?」
俺が竹内に問う。

「まぁそれもいいアイデアだな。鉢巻の方はなんとかしておく。知り合いに刺繍屋がいるんで作ってくれるだろう。意地でもこの戦いは勝つぞ。疲労してる所を襲ってくる連中なんかに|絶対《ゼッテー》負けるわけにはいかない」
竹内が言う。

「|皇帝《エンペラー》と神鬼没はこのまま話し合いをさせろ。少しでも親睦を深めておくんだ。じゃなけりゃ一緒に戦えない。頭討伐には、近藤、高橋、神埼を神鬼没から出す。|皇帝《エンペラー》からも精鋭部隊を選出しといてくれ」
俺はそう言った。

「わかった。精鋭部隊を用意しておこう」

「俺は何すればいいんですか?」
柏が問う。

「お前は竹内さんと一緒に陣頭指揮だ。お前じゃまたボコボコにされて終わるだろう」

「面目ない。そうさせてもらう」

「頭は俺がぶっ潰す。他の奴等なんていらないっすよ」
神埼が自信満々にそう言う。

「相手にも親衛隊がいるだろうから神埼1人じゃさすがに無理だ。護衛として近藤、高橋を連れて行け」

「そう言う事なら。露払いに近藤と高橋は使わせてもらいます。でも頭は取らせてもらいますよ」
神埼がそう言った。

「戦力確認しよう。皇帝《エンペラー》が600人、神鬼没が350人、暴力団が100人の1050人でいいんだな?」
竹内がいうと柏も言った。

「先週の戦いでうちも50人負傷してる。だからうちから出せるのは300人だ。今回もレディースは入れませんよね?」

「もちろん。レディースはこの戦いに参加させない。今日は盛り上げるために来てもらっただけだ」

「じゃあ1000人って事でいいんだな?」
竹内がいうと神埼が言った。

「人数じゃねえんだよ。個人の戦闘力の質がモノを言うんだよ。全員が俺とタメ張れるなら400人でも多い位だ」

「たしかに質は大事だ。しかし神埼程強い奴はなかなかいない。いたらこの場に加わってるだろう」
俺はそう言った。
竹内も柏も頷いている。

「もしピンチになったら俺も前へ出る。しかし基本的に俺は前へ出ない。それでもいいな?」

竹内が答える。
「あぁそれでいい。しかし、もしもの時のために備えていてくれ」

「ピンチになったら俺も参戦はする。しかし基本的に表に出ないと思っていてくれ。しかし2週連続で県外から族と戦うのはキツイな」

「|悪魔《サタン》はそこを突いてきたんだよ。俺たちが消耗してる時を狙ってたんだ」
竹内はそう答える。

「俺たちを倒して傘下に入れるつもりなんだろうか?」
柏が言う。

「多分だが上納金を俺たちから取って暴力団の資金源にする事が目的だと思われる。今回は|蒼龍会《そうりゅうかい》頼みだ。尾崎、感謝する」
竹内がそう答えた。

「この街がピンチの時位コネを使わなくちゃね」
俺が呑気にそう言う。

「昨日宣戦布告される前から偵察隊を出したんだが、相手はかなりの武闘派らしい。集会でも毎回喧嘩が勃発してるそうだ。そしてその集会は毎日行われている。相手はかなり強いと思え。俺等みたいな仲良しグループじゃない。相手は日々成長してる。今この時にも相手は成長してると思え」
竹内はそう言った。

「所詮はザコの集まり。俺に勝てる奴がいたら出てきて欲しいもんだぜ。竹内ぃお前にも負ける気はしねえよ」
神埼は自信に満ち溢れている。
神埼のこの自信はどこからでてくるのであろう・・・・・・不思議だ。
確かに神埼は強い。しかし素人の中ではだ。プロ相手に通用するかはまた別の話だ。1回俺に負けてるしな。
竹内も相当強いのは前の戦いでわかった。でも俺の敵ではないだろう。そう思った。

「決戦は土曜だ。気合入れて頼むぞ」
竹内は言った。

「別に俺は何もしね~し。神埼に任せるだけだよ。それと竹内さんは絶対に前に出ないで欲しい。頭がやられると終りだからな。出来るだけ分厚く親衛隊を周囲に展開させてくれ。極論で言えば竹内さんには敵を近づけさせないで欲しい」
俺はそう意見した。

「親衛隊に伝えよう。神鬼没の親衛隊も俺の方に付いてもらっていいか?」
竹内がそういうと柏が答える。

「俺は竹内と一緒に行動するから親衛隊を全て集めよう」
そう話をしてると原と真也が近づいてきた。

「真吾こんな所にいたんだ。探したよ」

「まぁ、トップだけのあつまりだからな。ちょっと離れた所でやってたんだよ」
俺がそう言う。

「原と向井か。原は俺たちの守りを固めてもらう。向井は相手の頭を取りにいけ」
竹内がそういった。

「ハイッ!わかりました!」
2人同時に声を出す。

「原と向井には期待しているぞ。今期入ってきた中でTOP5に入る実力の持ち主だ」

「ありがたきお言葉」
原が答える。

「綾と裕子も来てるから探して話て来いよ。きっと嬉しがるぞ」
俺はそう言って2人を遠ざけた。


この後さらなる展開が幕を開ける。

Coming soon!!

---------------------------------------------------------------------
長くなったので途中で切りました。
次回22話に続く。


よかったらイイネ押してコメントに応援メッセージ書いてくれると喜んで書く気になります。
今日もここまで読んでくれてありがとう。

Good-Bye Thank you!!
Posted at 2019/01/16 13:35:01 | コメント(1) | トラックバック(0) | ラノベ | 日記

プロフィール

「挿絵について http://cvw.jp/b/1944947/45871990/
何シテル?   02/14 06:53
お友達・呑み友歓迎( ´∀`)b キャーq(≧∇≦*)(*≧∇≦)pキャーミーミルの泉の水が呑みたいわ~ アニメ全般が好きです。特に深夜アニメ!この...

ハイタッチ!drive

みんカラ新規会員登録

ユーザー内検索

<< 2019/1 >>

   1 2 345
678910 1112
1314 15 1617 18 19
202122 23242526
27282930 31  

リンク・クリップ

KAGUYA~混沌~ 
カテゴリ:その他(カテゴリ未設定)
2018/12/06 16:20:49
長生村ダッチオーブン昼食会 
カテゴリ:その他(カテゴリ未設定)
2015/11/27 16:30:06

愛車一覧

ポルシェ ボクスター (オープン) ポルシェ ボクスター (オープン)
売りました。 60万でした。

過去のブログ

2022年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2021年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2020年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2019年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2018年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2017年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2016年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2015年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2014年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2013年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
ヘルプ利用規約サイトマップ
© LY Corporation