今晩は満月、弥生月です。冬の終わりを告げる春分前、冬の最後の満月。デージ明るいです。
その月に人間が降り立ってから53年。我が国はそれを再度行おうと計画しているらしいです。その月に人間を送ったのが航空宇宙局、略してNASA。泣く子も黙る超化学集団で夜空を目指してますが、宇宙飛行をするだけでなく、それを叶える技術を開発するのも事業の一つで、各方面の研究機関と共同で何時もあれこれ調べてますが、政府の機関なので都合がいいんでしょうね、結構軍事やらお忍びのお仕事も受け持ってるのかしら、以前の職場が契約を貰っていた関係で、友人が数名、運行契約でNASA印のヒコーキを飛ばしており、ぼくも雇ってくれないかなと数回打診したんですが、毎年財政危機に立たされて余分な人材雇えないんだよう、と残念でした。
以前働いていた会社で受託整備契約を持っていたスペースシャトルの輸送機。確か日本航空さんのお下がり機でした。
スペースシャトル引退後、加州の砂漠、パームデール飛行場に展示されてます。
そのNASAが月へ人を送り込んだ1969年、ぼくはお婆ちゃんの家で中継見たのを覚えてますが、戻ってきた宇宙船、太平洋のど真ん中に戻ってきます。場所はホノルルから南西へジェット機で2時間ちょっとの、そうですね、今は立ち入り禁止の無人島になっちゃった旧ジョンストン環礁の南30分位の場所にザブーンと降りて来たのをヘリコプタで出迎え、近くに泊っていたいた軍艦に回収、そしてハワイに一旦戻ります。その際、皆が懸念したのが、宇宙から細菌類を感染して地球に持って帰ってくる可能性が予想された事です。それに対応する為、NASAは移動式隔離生活車両を数台製作し、迎えに行った軍艦、隔離待機する場所やらに各、数台配置します。その隔離車両、実は野営トレーラで有名なエヤストリーム、そう、あのアルミナムの外板がキラキラ光る食パンみたいな格好のトレーラ、それを改造したのを採用したのでした。構造が航空機と似ていて密閉するのに都合がよかったのと、エヤストリームの創業者、ワリー・バイアム氏の売り込みが上手だったそうで、21日に及んだ隔離生活中、中から手を振る月から帰ってきた宇宙飛行士らは毎日、報道に載り、当然エヤストリームの大宣伝になったのでした。
これがその移動隔離車両。室内外に気圧差を付けた上、空気清浄機が装備されていました。
21日間の隔離生活中、様子を見に来たニクソン大統領。皆、ご機嫌ですね。丁度この時期はヴィエトナム戦争の泥沼中でしたから、こう言う明るい話題に飢えていたんでせう。
このエヤストリーム改、隔離車両は当時、NASAの技術士だったテキサス産まれの日系人、ジョン・ヒラサキ氏が開発した物で、彼自身も長期間の隔離生活想定の実験、自ら車内で生活して万全を期した話を読みました。ヒラサキ氏は81歳、ご健在だそうです。
右端がヒラサキ氏。
NASAの宇宙船発射の際、控室から発射台まで移動する際、調達したモーターホームが使われるんですが、1983年からエヤストリーム社製品がまた導入され、37フィート長、乗務員8人が乗れるバスをエヤストリーム社のエクセラ・モーターホームが改造され、通称アストロ・ヴァンと呼ばれスペースシャトル時代を主に、2011年まで使われました。
これが宇宙飛行士の発射台までの送迎に使われる、通称アストロ・ヴァン。エヤストリームのエクセラ型モーターホームを送迎バスに改造。
スペースシャトルが出発したり戻ってくる時、必ず出て来ましたね。発射後の事故で他界された日系の宇宙飛行士、アリソン・オニズカ氏もこれに乗ったんですね。考えてみれば、NASAには案外日系人の努力が加担しているのが興味深いです。
そのアストロヴァンの運転台。28年間運行して走行距離はたったの42,000キロ程。まあ、短距離送迎をたまにするだけだったから当然か。本来なら、確かエクセラ・シリーズはGMのモータホームのシャーシ、P30辺りを使っていた筈なんですが、HVACの操作盤を見ると、押しボタン式のクライスラーですね、どう見ても。
内装は普通の送迎が目的なので特別装備はされていない模様。これ、博物館に展示されてあるとかで、一度、見てみたいものです。
モーターホームは大抵、この様なベアトラック・シャーシに架装されます。これはフォードのF -53型。7300ccのエンジンで、通常クラスAのモーターホームに使われ、総重量11トン位までのモデルに使われます。
モーターホームは自動車製造会社が自社製を売る事は殆どなく、大概シャーシを売り星の数程ある架装会社が車体を作り載せ売るのが普通です。これは1978年型シェヴォレイのRVシャーシ、最大7トン位まで。これより下だとGヴァンの後ろボデーをぶった斬った形式になり、それより小さいのはピックアップトラックの荷台にキャンパボデーを載せる形式になります(使わない時は下ろせるのが利点)
NASAとボーイングが開発中の次世代の飛行船に使われる予定の送迎車両も又、エヤストリーム製です。でもシャーシはメルセデスのスプリンター。ちょっとガッカリ。
我が国でもエヤストリームのキャンピングトレーラやモーターホームは一戸建ての家が余裕で買える程の高価格ですが、根強い人気があります。その高価なエヤストリームのトレーラとモーターホームがズラリと並ぶのは何と、小禄飛行場南の瀬長島。どうやら野営場として宿泊させてくれるらしい。。それにしてもこれだけの数を集めるのは物理的にも金銭的にもイチデージだった筈。お話、聞いてみたいです。
車体中央が青いのはモーターホームのアーゴシー。再開発されるまで瀬長島は暗くなると若者の毛あしび〜(夜遊び)する所だったのよ。
あり、アリゾナ・プレート。
宇宙開発中に巷が熱狂していた頃、商品はなんでも宇宙の名前を付けるのが流行ってました。それとかNASAに選ばれて宇宙船の備品になった商品はそれを散々広告に使ってました。ぼくが子供の頃飲んだ、タングと言うパウダー場のドリンク粉もそのひとつ。長い間宇宙で飲まれたらしいですが、宇宙では余り人気はなかったそうです。
宇宙から降りて来た??
ぼくも真似して宇宙から? いやいや、ユナイテッド航空の訓練所で毎年の訓練、機内に煙が充満した際、このフッドを被って火災消火をしたりする、PBEと言われる備品の訓練の一コマ。
月見ル君想フ。。。
次回はコヤツのハナシ。
世にも珍しいウッドパネル非装着オプションのジープ・ワゴニヤ。
此処の所、電化が進む我が国、ホノルルにやって来た、ギリッグの40フィート長、電気バス。実際の航続距離は240キロ程度だそうです。乗ってみたい。。。
出社後の、日の出を見た後、振り向けば。。。
イリの空に沈む月。一句詠んでしまった。。。
春休み最初の週末だと言うのに人っ子一人いない海岸。プナルウ・砂浜。
場所は飛んで、なーふぁで見かけた非常に状態の良いトヨタ・マークII・クレシーダのステーションワゴン。この後ろに珍しい生卵の自動販売機がある。
冒頭の画像はジョー・スタッフォードの唄う、”ブルー・ムーン” 1952年辺りの音楽ですから、航空宇宙局の皆さん、こんな歌聞きながら月に行く事に没頭していたんでしょうかね。下のリンクでお聞きあれ。
https://www.youtube.com/watch?v=pz_x-Yu15Bw
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2022/03/19 21:12:14