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2007年11月01日 イイね!

GT-Rはタイムアタック仕様

GT-Rはタイムアタック仕様先日の「ガイアの夜明け」でのGT-Rを見られた方はどのくらいいるのでしょう?


個人的にはとても共感するところがあり、日産の情熱が伝わったように感じました。


モーターショーでGT-Rに試座した後で、そばにいたGT-Rの説明員といろいろ話し、裏話的なことも話してくれたので紹介します。


その説明員の方は9月のニュルでのタイムアタック(7分38秒54)をしたときも立ち会っていたそうです。


まず、ある意味驚いたのは、市販される全てGT-Rは全てニュルでタイムアタックをしたときの設定で販売されるとのことでした。


タイムアタックした車両はGT-Rの吊るしの状態・・・市販予定の状態で、何も足さない、そして何も引かない車両だったようです。(実際には撮影用のカメラ機材や計測装置が載ってるので数十kgは重かったとか。) タイヤや脚のセッティング(キャンバー角等も)、そしてエンジンオイルやミッションオイルに至るまで全てが市販車と同じ。 これを言い換えると、現実的ではないかもしれないけど、ユーザに納車されたGT-Rをニュルに持ち込み、コースを貸し切ってドライバーを含め全てを揃えて頑張ると、日産の持つ公式記録を破ることもできるかもしれないようです。


開発中は内部からも、市販車にそこまで拘わらなくても・・・という考えもあったようですが、ゴーン氏の至上命令だったとか。← 量産車で最速。


なので、市販車はネガキャンになっててタイヤが内減りするそうな。 だけど、それは点検等のときにキャンバーを立てるセッティングにもしてくれるようです。


また、以前にサーキット走行等の過酷な使用条件に起因する不具合は保証の対象外と書きましたが、その意図するところは、サーキットのようなエンジンの高回転域を多用するシーンに於いて、例えば低速ギアでレッドゾーンを越えて警告のアラームが表示されているにも関わらずその状態で使い続ける・・・油温が150℃近くになり油膜切れ状態になってるにも関わらずそのままとか・・・等のサーキットユースでもクルマを故意に壊してしまうような運転が過酷な使用条件という意味らしいです。


そういう走り方ではなく、レブリミットを守り、ギアをちゃんと使って走らせる限りは、絶対に壊れない!とのこと。 むしろ、プロドライバーが各地のサーキットでタイムアタックで走っても壊れない仕様が市販車になってる。 なので何回でもサーキットに持ち込んで、ガンガン走り込んでほしい!・・・と。 これはその説明してくれた方が実際に開発に携わり、何度もテストをしてきてる現場を見てきてるだけに、それだけ強い自信を持ってるのでしょうが、何よりもその方の目が輝いてるように感じたのが印象的でした。


それと、日産が唱えている保証というのは、クルマが壊れるとか壊れないということではなく、“性能を保証したい”という考えのよう。 その品質保証、性能保証、性能維持を提供するために日産ハイパフォーマンスセンターという新たな仕組みを作ったことには、自分がこのクルマのオーナーにならなくても素晴らしいと感じてます。


あと、自分も勘違いしてたのですが、イヂってはいけない。ということではないらしい。 こういう記事もあるけど、イヂる/改造するのは自己責任ということ。 たしかにそれは至極当然のことだと思う。 ただ自己責任の範囲を全てをユーザに押し付けてしまうのではなく、アフターパーツメーカ、チューナー、ショップ等も売れればいい!的な発想ではなく、そのパーツやチューニングによる影響があるのかないのか、またあった場合にどうするのか、耐久性はどうなのか、そのパーツの性能の持続性はどのくらいあるのかとかを真剣に考えて、そして発売時に公開してほしいと思う。


話がちょっと逸れてしまうが、最近は国産車/輸入車に限らず、新型車がデビューすると、あまりタイムラグもなく、外装パーツ、マフラー、サスペンションなどのアフターパーツが発売されてくる。 でもそれだけそのパーツのテストをしてるのだろうか?と疑問に思う。 このことを書くとまた長くなってしまうので、それは別機会に。。。


話を戻して、アフターパーツメーカ、チューナー、ショップ等は日産の言われるがまま指を咥えて見てるだけではなく、もっと奮起して「ウチのパーツを付けるともっと良くなる!」ということを唱えてほしいです。 パーツや作業に自信があるのなら、それが他へ影響を与えないという確証を作り、さらにはGT-Rの性能を保証/維持、整備する日産ハイパフォーマンスセンターの資格を取得できるような仕組みを提案し、日産本体を動かすくらいになってほしいとも思います。


GT-Rは自動車であり、機械であり、もっと厳密にいうと鉄、アルミ、他の金属、樹脂類、他の素材で組み立てられた工業製品の一つにしかすぎません。 しかし、そこに込められた人の熱意の結晶が今回のGT-R、そしてそれに纏わる仕組みを作り上げたんだと思います。


でも個人的にはそれが完成形ではないと思ってます。 仕組みを作ったのが人なら、その仕組みを変えていくのも人。 GT-Rという工業製品をさらに良くしよう!という熱意がさらにいろんなことを変えていくのではないかと思います。


GT-Rを含めてスポーツカー好きのユーザが求めているのは、より速く、より安全に、より楽しく、そして壊れない、また万一の不具合があってもちゃんと保証や整備をして、維持するコストも抑えられるモノや仕組み。


そういったユーザが求めるものに応えていけるところは生き残り、応えられないところは淘汰されていく。 それは今の時代至極当然のことなので、ちゃんとやっていけるところが残ってほしいと思います。


そんな諸々のことを含め、GT-Rは「スカイラインGT-R」ではなく、Nissan GT-R」になったんじゃないかとも思ったり。


なんか、まとまりがなくなってしまいましたが、自分が乗る/乗らないに関わらず、この日の丸スポーツカー = マルチパフォーマンススーパーカー:Nissan GT-Rという新しい概念のクルマを自分は認めたいと思いました。




【関連過去ログ】
 ■GT-R整備費用一覧

 ■GT-Rに乗ってきます!

 ■GT-R全色に触れてきた

Posted at 2007/11/01 11:34:18 | コメント(5) | トラックバック(0) | カーウォッチング | クルマ

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