2008年03月27日
335i Cab.の試乗記です。
先日のオフで4人のフル乗車はとても楽しかったのですが、ノーマル車重で1,820kgあり、フル乗車になると2t車超になってしまい、試乗記にするにはハンディが大きいので、改めて一人で試乗に行ってきました。
一人であってもクルマを動かし始めて、まず最初に感じたことは「うわっ! 鈍重だっ!」ってこと。 ← 1,820kg + ガソリン満タン近く(50L以上) + 自分の体重(笑)。
Cab.で電動ハードトップということもあるので、セダンやCoupeに比べ約200kgのハンディがあるのは仕方ないでしょう。
しかし、それを除いてもアクセルレスポンスがとにかく反応が鈍い。 135i Coupeも鈍かったけど、それ以上に鈍い。
トルコンの分、MTとは違う・・・という考えもあるけど、以前に試乗したALPINA B3 BiTurboはトルコンなのにアクセルワークは機敏だっただけにトランスミッションの差ではなさそうです。
でも加速しはじめると余裕あるトルクでクルマを押し出そうとするのが感じられるので、パワーやトルクに不満を感じることはほとんどないでしょう。 135i Coupe試乗のときも感じてた5千回転を超えた辺りから頭打ちしてるような感覚や、高回転域での振動も気になりますが、ツインターボでありながら、どっかんターボでもなく、ターボを感じさせないセッティングは個人的にはとても好感が持てます。
オープン時に窓も全開にすると、それなりに風の巻き込みはありますが、窓を閉めると巻き込み風は少なくなり、オーディオも聴けるようになります。
ハードトップを閉めてクローズドボディにすると、ドライバーズシートから見た後席部は、ちょっと車内の長さが足りないクーペみたいな感じです。(何故か135i Coupeよりも見た感じが狭いような。。。)
気になるところでは、純正マフラーとはいえ、オープン時に聞こえるマフラー音は意外にも大きいです。 もしかしたら、純正マフラーであっても住宅密集地でも気を遣ってしまうかも・・・と思ったりもしました。 でもクローズドにすると気にならないですね。 ← オープンだからそのくらいの音量は当たり前なのかもしれませんが、住宅の中をオープン試乗したときの反射音が意外にも大きかったので。。。
脚は試乗した吊るし車両はロードインフォメーションをマイルドに伝えるやや柔らかめですが、適度な硬さも持ち合わせているので、ふつうに乗る分には十分と思います。 この脚なら助手席に乗る人から不満が出ることも少ないのではないかと思います。
・・・で相変わらずダメなのが、アクセルレスポンス。 おそらく、速さよりも万人向けにしたセッティングなんでしょうが、ガバァ~っとアクセルを踏むような大味セッティングと思うしかないようです。
これはCab.だからということではなく、///Mモデル(Mスポぢゃないよ)以外でパワーのあるBMW車に共通してるのかもしれません。
話がちょっとズレますが、クルマをホントの手足のように扱える人車一体感にすると、パワーではなく俊敏さやリニアな感覚を求める方向になるのだと自分は考えてます。(自分の手足が動かそうとしてワンテンポ、もしくはツーテンポ以上遅れて動くのはやっぱ違和感あるんじゃないかと。)
しかしそういうクルマは、俊敏さを優先にした反面、ピーキー気味になり乗り慣れるまでどうすればクルマをギクシャクせずにスムーズに走らせることができるかということを、ドライバーが身に付けていくしかありません。 いい意味では運転の仕方を教えてくれるクルマなのですが、万人には向かないでしょう。 よって結果的には販売台数にも影響してくるのかもしれません。
対して、俊敏さやリニアな感覚を追わず、余裕あるパワーがあってもダルなセッティングにすると、誰が運転してもそれなりの速さが得られるので、万人ウケするクルマになるのかもしれません。 万人ウケするということは、それなりの販売台数が見込めることも考えられるので、企業としてどっちを選ぶか・・・となると言わずとも分かります。 ましてや、販売価格が大きい車両では1台あたりの利益額も大きいので、その方向にしていくのは背に腹は変えられない事情なのかもしれません。
もし、そういうことがあるならば、今後、BMWから///Mモデル以外で販売されるパワーのあるクルマは、よりその傾向が強くなるのかも・・・とも思ったりもします。(最近の///Mのレスポンスもやや遅れ気味のところはあるけど。)
でも、ALPINAがダルなセッティングにしないのは、少量生産であっても、BMWという素材をできる限り活かしたいと考える姿勢の現れともいえるんじゃないかとも思います。
話を戻して335i Cab.・・・意外な愉しみ方だったのが先日のオフでも座ったリアシート。 ある意味、運転してるときよりもスゴク愉しいです。 座面が高めなので、曲がるときとか横Gがかかったときは、どこかに放り出されてしまいそうな感覚にもなりますが、公道を走るジェットコースター気分は他のクルマで味わうことができないので、オープンを味わう特等席には間違いないです。
総じていうとイイクルマです。 パワーもあって、乗り易い4座のオープン。 旅行に行くにも荷物も載せられるので、デートカーとしては最高と思います。 これからの新緑の季節、そして秋の紅葉の季節の木漏れ陽が注ぎ込む高原道路や、潮風薫る海沿いを流すと、とても気持ち良さそうです。 これで安価だったら文句ないんでしょうが、吊るし状態で788万円というのはちょっと高すぎ? 対向車種と思われるメルセデスのCLK Cab.(V6NA 3.5L/272ps、1,750kg、885万円)ということを考えれば、100万円も安価!と考えた方がいいんでしょうね。 ← でも自分には無縁でしょう。
【関連過去ログ】
■重くなる一方の3シリーズ
■【試乗記】ALPINA B3 BiTurbo
■【試乗記】 BMW 135i Couoe
■135i/335i Cab試乗・コメダ・お茶オフ
Posted at 2008/03/27 11:46:49 | |
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