
また鉄です。 ・・・ですが、ハマってる鉄道撮影・・・いわゆる撮り鉄について書いてみようと思います。
鉄道はガキの頃から好きで、20年近く前にフィルムの一眼レフカメラを手にしたときに列車をよく撮りにいってました。 当時はまだ撮り鉄という言葉がなかったので、ただの列車好きとしか見られなかったと思います。 またそのときは駅とかで単に列車だけ撮れればOKという撮り方でした。
なので構図が傾いていようが、フレーム内に人や余計なものが写り込んでいようが、また多少ブレたり、フォーカスが甘かったり、露出が多少間違えていたりしても、あまり気にせずがほとんどでした。
でも20年近くも経つと人間も成長するもので、最近は鉄道に限らず、撮影するときは “ 一写入魂 ” とでもいうのか、一枚一枚をいろいろ考えて撮るようになってきています。
しかし、鉄道の撮影には大きな制限がいくつかあり、その中でも最も大きいのが撮影地。 線路内に入ることはもちろん、鉄道用地に入っての撮影はNGとされてます。 仮にそこに入って撮影した作品がどんなに素晴らしくても、それは評価に値しないようです。
撮影地が決まっても、その場所で
■ 光線の具合、影の出方。 天気の変化。
■ フレーム内に余計なモノや人が入らない構図。(レンズを選択し、傾いたりしないように。←意図的に傾ける場合は別。)
■ 編成が途中で不自然に途切れたり、架線にかかるパンタグラフがフレームアウトしない構図か。
■ 複線の場合、その場所で反対方面に行く列車とすれ違わないかを時刻表で検討。
■ 動感を出せるか。(ホームでの撮影は停まって見えるので、駅間が◎)
■ 最もカッコよく見える位置(タイミング)にピントを合わせる。
■ ピントを合わせる位置で、先頭がフレームいっぱいいっぱいになり窮屈感がないか。
■ できれば対向で撮影。
(後追いではなく、こっちへ向かってくる。 = ヘッドライトが点灯している。)
■ 撮影する列車の正面や側面に変なものが写り込まないか。
■ 上下左右の隙間のバランス。
■ 季節感。
■ 旅情感。
■ 非日常性。
■ 景色に溶け込んでいても列車の存在感があるか。
■ その場所の風光明媚なスポットがあればそれと一緒にフレーミングできるか。
(自然の景観に中に新しめの人工物がないか。)
■ 一目でどの路線のおおよその撮影地が分かるように。
■ 架線柱や架線と車両の位置関係。及びそれらの影の写り込みを少なくできるか。
(編成が架線柱にぶった切られるような構図には極力しないように。
ぶった切られるときは架線柱を極力目立たないように配慮。
撮影場所を移動することで構図内で避けられるものはできる限り避ける。
短編成で架線柱にぶった切られる構図は撮影地選びの時点で失敗。)
などをチェックしています。
次に列車の通過速度を計り(目標とする列車の数本前から撮影地で構え、通過するおおよその速度を見て計る。)、ブレないで撮影できるシャッター速度を計算。 併せて被写界深度 = 絞り(どこまでピントが合ってるように見せるか)を決めて。。。
そのシャッター速度と絞りで撮影できるISO感度の設定。(できるだけ低く。 自分の場合、後で六切サイズくらいでDPEプリントすることを前提としてるので、日中であってもISO感度が400以上になるときは、それより低めになるように、シャッター速度と絞りを再調整してます。)
これら全ての設定を終えて、あとは目的とする被写体(列車)が来るまで、そこを通る列車で撮影の練習をします。(撮影した画像を見ながら、再調整もしたり。)
つまり一期一会の一瞬のシャッターチャンスのための準備が99%以上となるので、そこをどう考えるかが、とても楽しく醍醐味でもあるかもしれません。(たぶん、これしてるとボケないかも。。。)
しかし、これだけ準備を整えても本番で失敗することは多々あることで、どこがどう悪かったかの反省をし、次に備えることも大切です。
これがクルマの撮影であれば、最も大きく影響する撮影地や構図/アングルを決めるのに自分の足を動かしたり、場合によってはクルマの向きや場所を変えたりできるので、ある程度はなんとかなってしまうことが多く感じます。(
The Road M3紀行 西伊豆編のような俯瞰する撮影はいろいろ大変だけど。。。)
鉄道撮影は撮影地に制限があったり、いろいろ準備や練習をしたり、何時間も待ったりとか地味~な部分ばかりだけど、その全てを乗り越えたときに納得できる作品が撮れたときは、他には換えがたい嬉しさがあります。 自分が言うのもおこがましいのですが、撮り鉄って奥が深く、難しいからこそ、面白いんだな。。。と。
今後も撮り鉄はしていこうと思いますが、撮影地に行ったり、また撮影地を探したり(ロケハン)するのにクルマを走らせるのもカーライフの一つと思いたいです。
画像は4月18日(土)のあさぎり3号。
この撮影場所、S字カーブなので
米神Sのような感じになると思ったのだけど、7両編成とはいえ、この場所ではシャッターを切るタイミングを引きすぎてしまったようです。
それでも置きピンした地点ではジャストタイミングで撮影成功。
今度、この場所で撮影するときは、もうちょいタイミングを早くして、Sにうねる姿を撮りたいですね。 ただ線路右側の坊主の木とのバランスを考えないと。。。
でも、なんだかんだいっても、絵心が大切なようです。
Posted at 2009/04/21 23:38:05 | |
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鉄分補給? | 日記