
2月19日(金)午前6時45分
青森駅
急行『はまなす』を見送った後、しばし茫然。
逃避行から、現実の世界に戻る準備を・・・。
今日は、午後から名古屋出張。
東京経由で新幹線を乗り継ぎます。
青森6:19着の急行『はまなす』に接続する東北新幹線は、本来は新青森6:49発『はやぶさ8号』。
しかし今日は、青森車両センターに回送される『はまなす』を最後まで見届けたので、もう1本あとの『はやぶさ10号』に乗ります。
時間があるので、早朝の青森駅前をちょっと散策。
駅舎のとなりは、昔リンゴ市場があったのですが、駅ビルになりました。
青函連絡船メモリアルシップ『八甲田丸』と青森駅第2岸壁です。
JNRマークがついた国鉄時代の姿で係留保存されています。
時間があれば見ていきたいところなのですが、まだ営業時間前・・・。
国鉄時代の青森桟橋です。接岸しているのは『摩周丸』。
ここは上の写真より手前にあった第1岸壁。
青函トンネルが開通し、連絡船の廃止から26年が経ちます。
最盛期には、客貨船合わせ最大13隻が就航していました。
廃止後、ほとんどが海外に譲渡もしくは解体。
お台場『船の科学館』にあった羊蹄丸も解体されました。
国内で現存するのは『八甲田丸』と函館の『摩周丸』だけです。
【連絡船内でお土産に売られていたJR北海道の下敷き】
左上から、八甲田丸、摩周丸、十和田丸、大雪丸
右上から、羊蹄丸、檜山丸、石狩丸、空知丸

八甲田丸、摩周丸、十和田丸、大雪丸、羊蹄丸は『津軽丸』形客貨船
檜山丸、石狩丸は、元『空知丸』形貨物船に客室を増設した改造客貨船
空知丸は貨物船(車両航送専用船) です。
1980年ころの時刻表地図
(松前線、江差線、大畑線も健在ですねー。)
北海道⇒東京連絡時刻表 を作って、比較してみました。
国鉄近代化の集大成『ヨンサントオ』と呼ばれた1968年10月改正(昭和43年)
今回の『はまなす』乗車2016年2月
北海道新幹線開業2016年3月26日改正後
*「新函館北斗駅」は、「渡島大野駅」から改称予定の同一駅
*急行『はまなす』は、新幹線工事のない所定時刻
*1968年10月は札幌-上野間の所要時間
とにかく新幹線の時間短縮効果が大きいんですね。当たり前か。
最速ダイヤは(下り)東京⇒札幌間7時間44分となる、とのことです。
(上り)は、北海道内での列車の遅れを見込んで8時間以上とする、とのこと。
『ヨンサントオ』の乗り継ぎを写真にすると、こんな感じになります。
1.2014年に訪れた小樽市博物館に保存されているキハ82系特急『北海』
旭川-札幌-函館を、小樽、倶知安経由の山線回りで走る唯一の特急でした。
2.青函連絡船『大雪丸』



3.青森駅でDE10が航送貨車の入れ替え中。
4.連絡船深夜便からの接続列車(1980年頃です)
青森4:53発『はつかり2号』485系と4:45発『みちのく』583系
青森駅で見掛けた、新幹線のポスターです。
54年かけてひとつのことをやる。そうだ、僕らは不屈だ
『北海道新幹線3/26開業』
そうだったのかー。
新青森駅へ移動します。青森-新青森は奥羽本線を一駅。
5番線は先発の7:09発「快速_弘前行」701系ロングシート車
4番線は次発の7:15発「普通_新青森行」485系3000番台の間合い運用
どちらも新青森に行きますが、迷わず485系3000番台に乗ります。
これはラッキー!

485系3000番台は、JR東日本の485系リニューアル車。
『はくたか』『北越』『いなほ』にも運用されました。
外観、車内ともに新車並みに改良されています。


走行性能は485系そのもの。DT32台車のゴロゴロした乗り心地も変わりません。
国鉄特急型485系もJR九州、JR西日本では定期運転を終了。JR東日本に残るだけとなりました。
青森を発車すると、左手に東青森貨物駅に通じる、奥羽-東北短絡線が見えます。
かつて青森に停車しない『北斗星』が通ったこともあります。
さらに右手には、津軽海峡線と青森車両センターへの回送線が分岐します。
わずかな時間ですが、興味深い車窓が続きます。

5分で新青森に到着。周囲はまだ空き地ばかり。
新幹線ホームに上がります。『はやぶさ10号』はまだ入線していません。
7:31函館方からE5系『はやぶさ10号』が入線してきました。
1号車に乗ります。
座席は1号車5番C。
残念ながら3列の通路側。
7:43定刻に発車。盛岡までは最高速度260km/h。
雫石以外の各駅に止まります。
盛岡で秋田からのE6系『こまち10号』を併結します。
盛岡を出ると、最高速度320km/h区間となります。
座席も、満席となりました。
仙台を出ると大宮まで止まりません。
11:04 定時で東京に到着。
所要時間は3時間21分ですが、体感はまさにあっという間。
特別な感慨も感じないのがかえって悲しい・・・。
東京駅でE5系とN700系の並び
E6系『こまち』とE5系『はやぶさ』の連結部です。

東京に着いてから気づいたのですが、乗ってきたE5系は第1編成、トップナンバーでした。
下り『はやぶさ17号』として再び新青森に折り返します。
東海道・山陽新幹線乗換口へ。
今日は名古屋に14:30までに着けばよいので、ゆっくりできる『こだま』にします。
『こだま651号』の案内を確認。
『こだま651号』はN700A改造型でした。
N700Aは、改良型ブレーキ、改良型車体傾斜装置、定速走行装置(オートクルーズですね)を搭載した最新車両。既存のN700も順次N700A化改造されて、施工車はN700ロゴの横に控えめなAマークが付きます。

エクスプレス予約のポイントが600pを上回っていたので、グリーン車へアップグレード。
これはゆっくり過ごせてラッキー、精神的にもリハビリシートです。

『こだま』は600p、『ひかり』は800p、『のぞみ』は1000pたまると、アップグレードできます。
三島を過ぎると富士山が見えてきました。
「かっ、架線柱がー!」

という訳で、新富士の手前で撮影。
手前のラインは第二東名。
2月に豊田東JCT-浜松いなさJCTが開通。
東名の岡崎-蒲郡の渋滞が解消されたはず・・・。
14:15名古屋到着~。
昨日18日14:50に名鉄名古屋を出発して、23時間25分で戻ったことになります。
いい現実逃避・・・、もとい、気分転換になりました。
『さあて、今日の仕事を片付けにいきますかー!』
『はまなす』の最終列車まであと20日余り。
がんばれ急行『はまなす』、永遠に・・・。