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2018年02月03日

【検証!】 信越本線 普通444M 『大雪で15時間立往生』 を考える。 

【検証!】 信越本線 普通444M 『大雪で15時間立往生』 を考える。 




1月11日から12日にかけて、大雪に見舞われた新潟県。

信越本線 新潟発長岡行 普通444Mが、駅と駅の間で立往生。






約430人もの乗客が、一晩15時間にわたって電車の中に閉じ込められる、という事態に陥ったのは記憶に新しいところです。
(ホウドウキョクから)
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この『事故』について、JR東日本に対しては「立客もある状態で15時間も車内に閉じ込めた」と、批判がある一方で、「大雪の中、避けられないアクシデントであったが、乗客に寒い思いをさせることなく、JRは最善を尽くした」など擁護する声もあり、JRの対応は賛否両論、評価が二分しています。


私自身は、乗客でも、現場に居合わせた訳でもなく、報道された内容から状況を推測しているにすぎません。
しかしながら、JR東日本の対応には、疑問を抱かざるを得ない部分が数多くあり、敢えて問題点を提起して、まとめておきたいと思います。


なお、ここで述べる見解は、あくまで第三者としての結果論的な私見です。

事実と異なる解釈、誤った意見、と感じられる部分がありましたら、忌憚なくご指摘をいただければ幸いです。



【今回の事故の概要】

まずは、1月11日から12日にかけての、普通444Mの動きと状況をまとめていきましょう。


立ち往生した現場は、弥彦線を分岐する東三条駅から二駅目、東光寺駅と帯織駅の間。

北陸自動車道 栄PAから南東に3kmほど離れたところに位置します。

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この日は新潟県から富山県、石川県、福井県にかけて大雪。

現場付近、三条市では、1月11日朝からの夕方にかけての降雪量は、8時間で50cm以上の新たな積雪があった、と記録されています。


毎日新聞のまとめによれば、今回立ち往生した普通444Mの他にも、大雪のため付近の駅構内で運転抑止された列車が多々ありました。また、同じ日の北陸自動車道_富山県石川県県境_小矢部IC-森本IC間では、坂を登れないトレーラーが引き金になり、300台以上のクルマが立ち往生する事態も発生しています。

(毎日新聞まとめ)

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時系列的に、状況を整理していきましょう。


新潟発長岡行普通444Mは、
新潟を15:07に発車し、途中、東三条に15:54、終点長岡には16:21に到着する、
のが所定のダイヤ。

列車は、JR東日本の地方向け新型ステンレスカー、E129系の4両編成でした。

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立ち往生した、新潟発長岡行 普通444Mの状況が、朝日新聞にまとめられています。

(朝日新聞まとめ)
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また、立ち往生した普通444Mに乗った三条市で働く長岡市の乗客の状況報告が地元新潟のブログに上げられています。

☛「信越線で立ち往生の列車に乗った三条市で働く長岡市の男性が報告」
(kenoh.com 新潟県央情報交差点)

http://www.kenoh.com/2018/01/15_snow.html



大雪のため新潟駅を発車したのは16:25。その時点で既に1時間18分の遅れ。

東三条には、所定より2時間30分以上遅れの18:30分頃到着。

現場に近い、東三条付近も大雪で、線路上にはホーム高さに迫るくらいの積雪があったとの報告があります。

写真は東三条駅入線時の普通444M (kenoh.com ; 上記の投稿記事から)
E129系の前の線路は推定70cm以上の雪が積もっています。前面の床下部分は雪で埋もれて全く見えず、普通444Mは雪を無理無理押しながら進んできた様子が伺えます。

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普通444Mは、運転再開を待ちわび帰宅を急ぐ通勤通学客、約430人を乗せ、東三条駅を発車。



そして18:25、

東三条から二駅目の東光寺駅を発車してすぐ、東光寺駅から約300mの東光寺踏切で最初の立往生。

(ホウドウキョク)
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この画像には「13時間以上立ち往生」と書かれていますが、運転士が列車前方を除雪するなどして運転再開を試み、21時頃東光寺踏切から一旦動き出します。


しかしその後すぐの21:01、東光寺駅から約1㎞離れた土江踏切で再び立往生。

これは、翌朝捉えられた航空写真。

(共同通信)

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この間、運転士、車掌とJR東日本新潟支社運転指令との間で、列車無線によるやり取りが行われていました。

新潟支社列車指令の指示は、

「444Mはその場で抑止(停車して待機すること)」

というもの。

この判断には、「列車は後退させない」、「乗客は列車内で待機」という意味が含まれます。


列車は立ち往生したものの、架線電圧は生きており、列車内は暖房が効いています。
また4両の編成中に1か所トイレもあることから、JR東日本の考えは、

「夜間で周囲の状況が解らない車外に乗客を誘導して避難させるより、車内で待機していただいたほうがよい」

というものでした。


日本経済新聞や共同通信の画像には、立客があるまま立ち往生する444Mの様子が捉えられています。

(日本経済新聞)
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(共同通信)

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22:30JR東日本新潟支社は除雪車を出動させ、444Mを救援を決定。約18㎞離れた444Mの終着駅長岡から除雪車が出動します。
しかし除雪車の到着は遅れに遅れ、現場にたどり着いたのが翌朝9:36。18kmの距離に11時間以上を要しています。


この間、体調不良を訴えた乗客があるため、JR東日本は救急車を要請。大江踏切付近に到着した救急車により、乗客が病院に搬送されました。23時半頃に乗客の男性が脱水症状を訴えて病院に搬送されたほか、乗客の女性2人も体調不良を訴え消防に救助されたということです。

(産経新聞)

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現場付近の道路には、車内の乗客から連絡を受けた家族の自動車が集まってきたそうです。

しかしJR東日本は「線路上の安全が確認できない」との理由で、迎えに来た家族が傍にいる乗客に対しても、すぐには列車を降りることを認めませんでした。
また、家族に対して状況の説明もほとんど行われなかった、とのこと。

12日未明3:30になって、ようやく迎えが来ている乗客に対して順次降車を認めます。


この間、非常食として、午前2時に飲料水が、午前4時にカロリーメイトが配給されたとのこと。

JR東日本新潟支社は、バスによる乗客の救出も検討していた、と報道されています。

しかし、現場付近一帯は田園が広がり遮蔽物が無い吹きさらし状態で、大江踏切につながる道路は狭く、協力を要請したバス会社からは「バスの運行は困難」と断られた、と報じられています。


また、「列車が立ち往生している」と連絡を受けた三条市は、JR東日本新潟支社に対して、「避難所の開設」と「マイクロバスによる乗客の避難誘導」を申し入れたのですが、今度は逆に、JR新潟支社がこれを断っていたことが、後日発覚し、報じられました。

「定員10数名のマイクロバスでは、乗客全員の救出は無理」

というのがその理由。


三条市の考えは、マイクロバスで、一時待機場所としての避難所へ、順次乗客をピストン輸送し、その後、別途手配する大型バスなどで乗客を代替輸送する、というものでした。

体調の悪い方や、高齢者、女性から優先的に救出することもできたにもかかわらず、断りを入れたJR東日本新潟支社に対して、三条市は「首をかしげざるを得ない」とコメントしています。

乗客の一斉救出にこだわったJR東日本新潟支社には、三条市の真意が伝わらなかったようです。



夜が明けた午前7時。

NHK『ニュース7』 では、立ち往生したままの444Mの姿が映し出されていました。

(NHKニュース7)
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9:36 ようやく18㎞離れた長岡から、除雪車ENR1000が現場に到着。

除雪車出動を決めてから11時間が経過していました。

(産経新聞)
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現場で降車する乗客も増えていきました。

(毎日新聞)

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1月12日10:26 最初の立往生から15時間余り。普通444Mは運転を再開。

この時残っていた乗客は約200人。

(産経新聞)

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11:30 普通444Mは、所定のダイヤから18時間30分以上の遅れで、終点長岡に到着しました。


ここまでが、今回の『事故』の概要。



【JR東日本の対応の問題点】

改めて問題点を整理していきます。


1.普通444Mは運行できる状況だったのか。

この天候の中、444Mの運行が継続できると判断したのは何故か?

1時間18分遅れで新潟を発車した時点では、新潟支社運転指令としても長岡まで運行できる見通しが立てられたからこそ列車を出発させたのだと思います。

しかし東三条到着は所定から2時間30分以上遅れの18:30頃。遅れがさらに1時間以上拡大しています。

東三条駅自体、線路上の雪がホームに迫るくらい相当な積雪に見舞われ、到着したした普通444Mの前面は、列車が押し出す雪でスカートや雪が全く見えない状態に。

(kenoh.com 新潟県央情報交差点)

http://www.kenoh.com/2018/01/15_snow.html

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これでは素人目にも列車の運行が継続できるとは考えにくい。
この状況でなぜ444Mを東三条から出発させたのでしょう?

東三条駅の駅員、あるいは444Mの運転士や車掌から、新潟支社運転指令に駅構内の積雪状況を通知報告して、東三条で運転抑止(列車を発車させずに待機させること)するべきではなかったのでしょうか?

東三条は弥彦線を分岐する主要駅で、駅員も配置されています。周囲に何もない本線上で立ち往生するより、インフラの整った主要駅で待機させたほうが、乗客への情報提供、代替輸送手段の手配と乗客の誘導、トイレや非常食の問題など、より迅速な対応ができたのでは、と思います。


また、天候悪化時や災害復旧時には、保線担当員が運転台に添乗し、線路状態を監視しながら運行することが行われるのですが、今回の444Mではそうした様子は見られません。

新潟支社の運転指令がどれくらい現場の状態を把握して運行指示を出していたのか、甚だ疑問です。




2.立ち往生した時点で、列車を東光寺駅まで後退させることはできなかったのか?

無人駅の東光寺を発車した普通444Mは、わずか300m走った東光寺踏切で最初の立往生。ここで、運転士が単独で除雪を行って発進を試み、約2時間が経過してようやく発車。しかし1kmほど先の土江踏切で再び立往生して全く動けない状態に。

新潟支社運転指令からは、列車の運行継続の指示が出続けていたとしか思えません。


最初の立往生の時点で運行継続をあきらめ、可能であれば東三条まで引き返したいところですが、少なくとも東光寺駅まで後退させることはできなかったのでしょうか?
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東光寺駅は、相対ホーム2面の無人駅。駅本屋は下り線側にあり、待合室とトイレが設置され、ホームは跨線橋で結ばれています。主要道路からは離れていますが駅前には広場があり、周囲に集落があります。

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乗客は430人いるので、東光寺駅へ後退できたとしても、そこで乗客全員を降ろすのは現実的ではありません。

しかし、代替交通手段が確保できた時の乗客の誘導や、行政や近隣住民の協力等を考えると、本線上よりは駅構内のほうが次の手を打ちやすいのでは。


あるウェブニュースには、普通444Mは踏切で立ち往生していたため、踏切の軌道回路(列車の接近を感知して、警報機を鳴らし遮断機を下ろす信号回路)が作動しており、列車を後退させるには、この軌道回路の解除が必要となるため、手続きの煩雑さを嫌い運転再開を急いだことから、後退処置を取らなかった、と報じられていました。

ここでも新潟支社運転指令の、列車運行再開を優先する考え方が目についてきます。


今回の乗客への対応について、事故後の記者会見でJR東日本新潟支社は、

「お客様には、暖房が効いていてトイレもある車内で待機していただくのが最も安全と考えた」

と説明していました。

この判断自体は正しく、夜間の、雪の降り続く車外に乗客を降ろすのは危険が伴います。

しかし、立客もいる状態で10時間以上も車内に閉じ込められた、となると話は違ってくるのでは。

混雑した車内で一夜を明かすことになる乗客の苦痛を取り除くため、さらに次の一手を打つ、という考え方が欠けていたように思えます。




3.JR東日本新潟支社は、三条市の救援申し出をなぜ断ったのか?

バス会社への救援要請を断られたJR東日本は、三条市が申し出てきたマイクロバスによる乗客の救出申し出を断ってしまいました。理由は、定員20人程度のマイクロバスでは、430人の乗客を輸送するには能力不足だから、というもの。
三条市に対してはJRから何か打診があった訳ではなく、情報不足に業を煮やした乗客の家族が三条市に問い合わせたことがきっかけで、事態の深刻さが明らかに。

三条市の考えは、マイクロバスで、一時待機場所としての避難所へ、順次乗客をピストン輸送し、その後、別途手配する大型バスなどで乗客を代替輸送する、というものでした。

一度に輸送することは無理でも、体調不良の方、高齢者や女性を優先的に避難所へ移送することはできたはずで、想像力に欠け臨機応変な対応ができないJR東日本新潟支社の考え方は理解に苦しみます。


また行政が動くことで、避難誘導のための除雪体制確保や自衛隊への災害派遣要請(新潟県知事が動く必要がありますが)など、行政とタイアップした動きとなって、乗客の保護が優先して考慮されるようにはならなかったのか、と。


国鉄時代からJRには、トラブルに対して自己完結型で対応してきた、という根強い思想があります。

しかし、合理化を図り、人員配置を最小限にして列車を運行しているのが現状の実態。これからの鉄道会社は、行政や他の会社、沿線住民の協力なしでは、トラブルに対処することが困難になっていくのではないでしょうか。
JR東日本は、行政と協力して問題の早期解決に当たるチャンスを自ら潰してしまったとも言えます。






4.E129系という電車

今回立ち往生した電車は、JR東日本の地方向け近郊型ステンレスカーE129系。国鉄形115系を淘汰するため、上越線水上以北、信越本線直江津から新潟近郊に集中配置されつつある電車です。

全車両モータ付きの全電動車編成ですが、片側の台車だけが駆動する、いわゆる0.5M電車。

立ち往生した普通444Mは、クモハE129+・モハE128+モハE129+クモハE128の4両編成。
4両編成定員は581名。編成出力は、140kW×8=1120kW


これが、重量の重い鋼製車体の115系なら立ち往生せず走破できたのでは、という議論もあります。

国鉄形115系2M1Tの3両編成だと、編成出力120kW×8=960kW。2ユニット連結6両編成では、編成出力120kW×16=1920kWとなり、単純に出力ではE129系4両編成を上回ることになります。

しかし、115系は旧設計の抵抗制御式で、モータの電圧切り替えがステップ上になるため、どちらかというと空転しやすいのに比べ、E129系のモータは3相交流インバータ制御で電圧変化が滑らかなため、空転しにくいという特性があります。

いずれにしても、この雪の量では、115系でも結果は同じく立ち往生したのではないかという気がします。

 


車内設備を見てみましょう。

座席は各車50席程度で、4両編成では200席くらい。4両編成定員は581名。

車内は、扉間の片側がロングシート、反対側がクロスシート4人掛け4セットを含むセミクロスシート。
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普通444Mの乗客は430人ですので、1車両あたり110人前後が乗車していたと推定されます。座席は埋まり、乗客の半数以上は立客としてつり革やポールにつかまっている状態であったと思われます。
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トイレは4両編成中、長岡方先頭車のクモハE128にバリアフリー対応の大型洋式トイレが1か所設置されています。

立往生した車内では、最大1時間半以上もトイレ待ちになったと言われています。

また、トイレットペーパーが枯渇したため、乗客同士でティッシュを融通し合ったという話も伝えられています。
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先の見通しもなく、立ったまま、一晩を明かすという苦痛は、想像を越えます。

雪の降り続く中では、車内が安全である、という判断は、間違ってはいないものの、結果として乗客は朝まで放置されたことについては問題が大きい、と言わざるを得ません。

運転再開よりも乗客の苦痛を取り除くことを優先に対策を検討すべきだったと思います。






5.除雪車到着の遅れと、最近のJR除雪車事情

11日22:30、JR新潟支社はようやく除雪車の投入を決めました。

除雪車が配置されている長岡から現場に向かわせます。出動を判断するまででも十分遅すぎるのですが。

除雪車が現場に到着したのは翌朝の9:36。安全確認を行いながら現場に向かったのはわかるとしても、長岡から18㎞に11時間以上とは時間のかかりすぎ。

投雪しながらの走行速度が時速5km/hであったとしても、単純計算では3時間40分くらいで18㎞を走ることができることになります。いったい何が起きていたのか?どこにも報道されてもおらず、よくわかりません。



現場に向かったのは、JR東日本の最新式ロータリー式除雪車、ENR1000。

製造は、新潟トランシス製。

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この除雪車ENR1000、実は『正式な鉄道車両』ではありません。

レールの上を走ることができる『保守用の機械』という扱い・・・。


どういうことか?


国鉄時代の除雪車は、蒸気機関車が推進していたキ100ラッセル車やキ600ロータリー車などの貨車扱いのものから、ディーゼル機関車を基本にしたDD15やDE15ラッセル車、DD14やDD53などのロータリー車に至るまで、鉄道車両としての車籍を有していました。

これらの除雪用機関車は、ATS(自動列車停止装置)など信号保安装置を装備して、この車両単独で営業路線を運転することができます。鉄道車両としての車籍を有しますので、運転には『甲種内燃車運転免許』が必要になります。


国鉄形DE15 2500番台 両頭式単線用ラッセル車。

(三菱自動車デリカのCMで並走するシーンがありました。)

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国鉄形ロータリー除雪車DD14。
(新津鉄道記念館 DD14 332)
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上越線で使用された、本線大型除雪用ロータリー車DD53。

DD51の軌間と足回りをベースに本線を高速で除雪するため開発。上越線などで使用。
(横川鉄道文化むら DD53 1)
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これらは鉄道車両の車籍を有しますから、定期列車と混在して、その合間にも走らせることが可能。

上越線など豪雪地帯では、定期列車の合間に臨時のダイヤを引いてこれら除雪用機関車を走らせ、本線を降雪から守る処置がとられていました。そうした除雪列車専用のダイヤを「特別排雪列車ダイヤ(特雪スジ)」といいます。

今では「特雪スジ」で走る除雪列車は、北海道宗谷本線くらいになってしまいました。


これに対し、最近JR各社に増えつつあるのは、除雪用機械としての除雪車両。

鉄道車両ではありませんから、これを線路上で動かすためには、「他の列車がその運転区間に侵入できない処置」が為され、「踏切での人や車の進入なく安全が確保」されている、『線路閉鎖』という取り扱いが必要になります。

しかし運転には「動力車操縦免許」は不要で免許のない保線担当者でも可能。また鉄道車両として自動車の車検に当たる全般検査や交番検査を受ける必要がないため、維持管理コストを低く抑えることができます。


維持管理コストが低いので。JR各社は非車両機械扱いの除雪車量を増備していきました。

しかし「線路閉鎖」処置をしないと動かすことはできませんから、『急遽、定期列車の前を走らせる』などのように臨機応変な対応ができません。



そうした中、唯一JR西日本だけが、JRとしては初めて車籍を有し本線走行できる除雪用鉄道車両を新造しました。

JR西日本キヤ143系。ラッセル前頭翼付き気動車。管内全線を走行できるよう、信号保安装置としてATS-SWとATS-Pも装備しています。
(wikipedia)
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事業用気動車の形式ですが、エンジンは室内中央にあり機関車に近い構造で、牽引車としても使用されます。

「やまぐち号」用の35系4000番台客車を回送するキヤ143。
(wikipedia)
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今回の事故では、除雪車ENR1000は長岡から上り線を逆走して、普通444Mが立ち往生している現場に向かいました。当然線路閉鎖処置がとられていたはずですが、その手続きと安全確認に過大な時間を要し出動と到着が遅れたのだとすると救助目的も本末転倒。維持管理コストは安くても、簡単に動かせないのであれば宝の持ち腐れになってしまいます。
鉄道車両としての除雪車のほうが、機動力ある対応ができるのでは?



6.JR東日本が発表した再発防止策は妥当なのか?

FNNニュースによれば、

JR東日本新潟支社が会見 大雪で立ち往生「監視カメラ増設」』  大雪の影響を受け、新潟県にある信越線の普通列車が立ち往生した問題で、JR東日本は会見を開き、雪の状況を把握する監視カメラの増設など、再発防止策を示した。

今回の事故を教訓に、「監視カメラを設置して降雪状態を確認する」ということなのですが、天候、特に雪の状態はカメラの映像だけではわかりません。湿雪、乾雪、粉雪、ボタン雪、そして風や降雪状態など、直に確認しないと判別できるものではないはずです。
また、カメラなどのハード機器だけを充実させても、その映像を判断できる人材を育成しないと、何が起こってるのかすら訳がわからず、的確な指示が出せるとは思えません。

新幹線台車の亀裂問題も同じです。当該のぞみの乗務員や保守担当者からは運転指令に何度も点検確認の必要性を訴えていたにもかかわらず、東京指令所の指令員は事の重大性に気付くことができず、すぐに列車を止めて床下を点検する指示を出せませんでした。




【まとめ】

天候悪化や自然災害は避けられない部分もありますが、その時何が起きているかを考え、何をしなけれないけないのかを判断するのは、結局人なのでしょう。

運転継続と再開を優先する発想。想像力に欠け臨機応変な状況判断ができない担当者。関係機関と協力体制がとれない組織。最新型でもいざという時に使いにくい機材・・・。

今回の事故は、国鉄から民営化され、合理化を進めてきたJRのもろさが露呈された形となった気がします。


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ブログ一覧 | 鉄学 | 日記
Posted at 2018/02/03 06:18:48

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この記事へのコメント

2018年2月3日 7:29
詳しい分析、ありがとうございます。この件は素人が見てても???だらけでしたね。とにかくお客さんのことを優先して考えてないことは明らかですから。
最初の立ち往生した時点からたったの数百メートルの後退がなぜできないのか…手続きが煩雑だからやらせないなんてのは、暖かな事務所で座ってばかり居る人だからこその判断なんでしょうね。「事件は会議室じゃない。現場で起こってるんだ!」っていう某映画の主役のセリフが思い浮かびますよ。

たとえすぐに現場に急行したところで、最終判断はやっぱりぬくぬくと暖かな部屋で待機してる(であろう)責任者に判断を仰ぐんでしょうから、どんな状況にお客さんがなっているのか…をしっかりと伝えきれてない現場確認者も押しが弱かったんでしょうけど。

とにかく閉じ込められた人の気持ちを第一に考えることのできなかったことが残念でしたね。
一度に大量の人を運ぶことのできる公共交通機関だけに、もっと思いやりと責任もってお客さんに接してほしいと思いますよね。
コメントへの返答
2018年2月5日 13:37
コメント、ありがとうございます。
どうもお客様不在で、と考えざるを得ない対応が目につきました。最終的な立往生に至るまで、状況をこれ以上悪化させないために踏みとどまるチャンスが何度もあったと思われるのですが、列車運行の再開と継続を優先した結果、本線上で立往生、という事態を招いてしまったといわざるを得ません。

列車の乗務員から見て、運転指令室の指示は絶対的なもので、乗務員単独の判断と行動は許されないことになっています。あるウェブニュースでは、独り普通444Mの前をふさぐ雪をスコップで掻き続ける運転士の姿が映し出されていました。想像ですが「運転を継続せよ」という指示を頑なに守り続けた
真面目な運転士像が浮かんできます。あるブログやツイッターには、状況を説明する車掌の声が、次第に泣きそうになっていった、とも伝えられていました。

しかし、おっしゃるとおり、立客もいる通勤電車が夜にかけて立ち往生するとどういうことになるのか、運転指令担当にはそれを想像する力が決定的に欠落していたと思います。

国鉄時代に比べ今のJRは、異常時の対応力が弱まっているとの指摘があります。
JRに限ったことではないですが、高度にマニュアル化される余り、いざマニュアルに書かれていないイレギュラーな事態に直面すると、臨機応変な判断と対応ができず、破たんする・・・。 己の限界を知り、行政や他の組織と連携する。今のJRにはそうした姿勢も必要なのだと感じます。
2018年2月3日 7:40
お疲れ様ですm(__)m。
このような事 度々 おこらないで ほしいですけど……
もしも また… 同じような事が おこってしまった場合には 今回の時よりは 良い対応を お願いしたいですね。 勿論! そうなる前の 対策が 大事でしょうけど。
鉄道に限らずに 自動車道路でも 立ち往生と いうのは 可能性が ジュウブンに ありますので コチラも 心配ですね。
コメントへの返答
2018年2月3日 23:59
どうもです。
雪による列車の立往生は、JR各社において、毎年1,2度は発生しているそうです。
お客様のために列車を動かしているのに、いつのまにか目的が逆転してしまう。
今の状況を想像力を働かせて把握し、次に何をすべきかを考えることが大事なのでしょう。
人員も機材も合理化している今のJRは、事前の対策ができているようで、実はできていないのでは、とも思います。
自動車の立往生は、たった1台の無理に雪道に進入し、スリップして動けなくなったクルマが引き金になるケースが多いですね。
2018年2月3日 11:21
お疲れ様です(^-^)/

鉄道においての立ち往生と言うのは、あまり聞きませんね。しかも雪で😓

異常な豪雪のせいとは言え、対応はそれで良かったのか… 難しい問題ですが、マイクロバスでの輸送は、閉じ込められてる人数からしたら少ないでしょうが、少なくとも待機人数を減らす努力は必要だったと思われますね。

私の場合、やはりトラックでの立ち往生が気になります。この冬もあちこちで立ち往生したと言う話を耳にします。たった1台の立ち往生で何百台の車が動けなくなるのは、かなりの責任を感じます。明日は我が身になりそうなんで気をつけないといけませんね。積雪で動けなくなるとかは、よっぽどの積雪量ならあり得る事ですし、凍結はもっと怖いですね😓 

来週も、また寒波が来るとか(´Д`) 悩ましい日々が続きそうです😓
コメントへの返答
2018年2月4日 0:11
どうもです。(^^)

先のコメントにも書きましたが、JRだけでも雪による列車の立往生は、年1,2度発生しているそうです。10年ほど前ですが、北陸本線今庄駅で、特急「しらさぎ」が豪雪で動けなくなり、丸々二晩二日止まってしまった、ということも起きました。

異常時の対応というのは、刻々変化する状況下、事態を把握し、いかに次の手を的確に打てるかどうか、が問われるのだと思います。一斉救出しか頭に思い浮かばなかったJR新潟支社の列車指令と幹部には、想像力が欠落していました。

これと同じ日、北陸自動車道小矢部IC-森本IC間で300台以上が一晩立ち往生しました。
おっしゃるとおり、たった一台のトレーラーが坂を登れなかったことが引き金になったのだそうです。

「今年最強の寒波」という言葉に、段々と驚かなくなる自分が居ます。
もう少し、謙虚にならないといけないですね・・・。
2018年2月3日 12:32
この立往生は大変でしたね(^_^;)
乗客の方々、よく耐えられたと思います。
やはり、この状態だと前駅から出ない方がよかったんではないでしょうか。
あくまで結果論ですが。
コメントへの返答
2018年2月4日 0:16
立ち往生した11日からニュースになっており、一晩中リアルタイムで報道されていました。マスコミが列車周辺に相当集まってきていたようですねー。
東三条駅で抑止するべきでした。
なぜあの積雪状態で出発させたのか、未だ理解に苦しみます・・・。
<(-_-;)
2018年2月3日 17:24
こんばんは。

運転を取止め勇気が必要だったと思います。
車両のやりくりの関係で運行せざる得なかったのか、想定したより降雪量が多かったのか。立往生という結果が出たので、今後はこのようなことはないと思いたいです。

最近のJR北海道は、台風が接近の予報で列車が運休します。
民間企業なので運休=収入減となりますが、利用者の安全安心を考えると正しい判断と思います。

余談になりますがこの出来事を聞いて、漫画「カレチ」のエピソードを思い出しました。主役の乗務する寝台車が大雪で立ち往生し、電源車カニ21の燃料がなくなり大雪の中、トラックの軽油を取りに行く話でした。物語としては大雪のエピソードよりも、電源車が自動化に移行することがメインに描かれていましたが。
コメントへの返答
2018年2月4日 1:43
こんばんは。

そうですよね。降雪予想は気象台から出されていたでしょうから、現状と合わせて判断し、列車運行を止めるべきでした。

JR各社は、国鉄時代とJ違って、何が何でも列車を走らせる、ということはないようですね。予測される天候悪化や自然災害に対しては、前日から運休情報が出ます。
唯一の寝台列車「サンライズ瀬戸・出雲」は最大JR4社にまたがって運行されているので、台風などでは早々に運休を決めることが多いようです。

「カレチ」人間味あふれる、いい漫画でしたね。カニ21の場面、懐かしいです。
私は、東北を走る雪で遅れた列車からローカル線に乗り継ぐ場面で、乗り継ぎ客が1人のところを複数いる、と水増し報告して接続列車を待たせ、ローカル駅の駅員と一悶着ある場面を思い出しました。
(^^)b
2018年2月3日 20:18
悪天候でしょっちゅう止まる仙山線
ローカルのHKYです。なんとも...
停電しトイレも使えない仙山線不通
8時間よりはマシだと思いますが、
乗客の方にしたらとんでもないですね。
素人ながらも何か方法がなかったのか
残念です。
ただ、北海道の親子凍死事故や小国の
排気ガス死亡などまさに目的地数百m
手前での事故死を目の当たり利すると
判断の難しさはとてもコメントできません。
あまり自慢できませんが、HKYも猛吹雪
で一度だけ線路に迷い込んで死にそうなった
ことがあります。極限状態ですから。(泣)

コメントへの返答
2018年2月5日 13:29
仙山線、止まるんですね!?
確かに、仙台-山形という東北二大都市間を結ぶ路線なのに、蔵王連峰を突き抜けるため結構険しい地形の中を走っていますよね? あー、停電するとダメですね。あらゆるものが使えず役立たずになってしまう。
そこなんです。立客のいる通勤電車が立ち往生して一晩閉じ込められる、とはどういうことなのか。

判断を誤った国内最悪の事故は、昭和29年の「洞爺丸沈没」です。乗客であふれる函館駅連絡船桟橋から、青函連絡船洞爺丸は、台風の目を天候回復と見誤って出港。天候が急変し、函館湾内で沈没しました。

人材も機材もないのであれば、非難、批判されても動かさない勇気が必要ですね・・・。
(-_-;)>
2018年2月3日 20:28
 こんばんは。私も本件とても気になっていました。ただ、東京では地元の事情など分からない部分も多くある意味で謎に包まれているという思いでした。以下、長くなりますがご了承ください。
 まず、この結果(長時間の乗客拘束)自体は結果的にそうなったのであり、JR東としても、予期せぬ結果であるのは間違いないと思います。乗客の安全確保をした上で、出来る限り迅速に孤立状態から解放すると言う当然行われるべきことが、行われなかったということは、何か私達が知りようの無い事情が背後にあるような気もいたします。
 一つ気になるのは、以前であればこのような場合、列車は外部から情報的に孤立し、現場の乗務員の判断に全てが委ねられざるを得ない状況になったわけですが、現在は列車無線の完備により列車指令を筆頭に車外の上層部の判断が関係する点が上げられると思います。ここで、昔の事故の例を挙げます。LEN吉様でしたら、事故名だけで私の言わん哉がご理解いただけましょうが、読まれている皆様への説明も兼ねて若干説明させて下さい。
 その事故とは1972年11月6日に発生した「北陸トンネル火災事故」です。事故自体の説明はWikiに譲りますが、多数の犠牲者を出したこの事故の数年前に同じく北陸トンネル内で車両火災が発生していることは意外と知られていないようです。このときの機関士は、国鉄(当時)の内規に反して現場で非常制動を掛けずにトンネルを走破して、トンネル外に停車させ事なきを得ています。結果的に当該機関士は、内規違反により処分を受けています(後に撤回)。この時、もし指令等上層部の判断が介入していたら結果はどうであったのか。緊急の場合、「3人寄れば文殊の知恵」は必ずしも成り立たないということを、ここで申し上げたい。ただ、北陸トンネルのケースでは、内規に従った大事故と、これに反して被害を最小にとどめたケースと明暗を分けましたが、常にそうなるとは限らないところが又難しい問題であるとも思います。
 退行運転は、東三条まで出来れば理想的ですが、直近の東光寺まででも実施すべきだったでしょう。確かに無人駅ですが、例え無人駅でも乗客にとっては、機外停車による不安感、閉所感は軽減できますから。その辺は指令は何故考慮しなかったのでしょうか。映像から判断するに、続行列車が在線している様子は無いので、積雪の速度も考えると運転不能になった時点で、早期の退行運転の実施は必要だったと思います。
 本件最大の問題は、実は東三条駅での抑止がなされなかった点だと考えます。この点、1968年8月18日の「飛騨川バス転落事故」の際の、国鉄高山線白川口駅助役の運転抑止判断は白眉に値します。一言でいいますと、「駄目なものは駄目」なんです。例え上席者が何と言おうと駄目なものは駄目なんです。皆で責任転嫁をしていては、安全は確保されない。組織に居ると中々難しいことも身をもって知っています。しかし、人の命を預かる仕事についている以上、駄目なものは駄目、止めるときは止める。勇気をもった決断を迫られた時、躊躇しないで決断できる人間になりたいものです。そういう名も無き勇者こそが、本来尊敬されるべき人間だと思います。私なんぞは、そういう人を探して爪の垢もらいたいですよ。
 除雪車と除雪用機械に関しては、正しく荘子 人間世の人皆知有用之用而莫知無用之用也(人みな有用の用を知りて、無用の用を知るなきり。)という感が致します。砕けて言えば、「目先の用が足りりゃ良いってもんじゃないんだよねー!。」ですね。(笑)(長文すみません)
コメントへの返答
2018年2月7日 13:00
こんばんは。
そうですねー。そうしたくてなったことではないはずですが、連鎖した判断の誤りが行き着いた結果なのだと思います。
ウェブやブログでは、孤軍奮闘する運転士や車掌はクローズアップされていますが、新潟支社運転指令がどのような指示を出していたのか、殆ど報じられていません。

おっしゃるとおり、444Mと運転指令とは常に無線で連絡が取れる状態にあったと思われますから、運転指令と新潟支社トップの判断が誤りだったと言わざるを得ません。
少なくとも東三条で抑止すべきだったと。

そうですね。鉄道運行にとって運転指令の指示は絶対なんですよね!?
だから、指令に対してはできるだけ多くの情報を正確に伝え、的確な判断を仰ぐ必要がある訳です。
東三条駅と444Mの雪の状態や、車内の状況が運転指令に正しく認識されていれば、列車の運行継続が著しく困難であることは明白なのに、出発させてしまったことが問題でした。

北陸トンネル事故のエピソードですね。
当時の規則は、列車火災のときは列車を速やかに止める、と定められていました。結果、オシ17から出火し、北陸トンネル内で急停車した「きたぐに」は多数の犠牲者を出してしまいました。

事故後、国鉄は、根室本線狩勝峠などで、列車火災について徹底的に実験、検証。その後、トンネル内火災の場合は、いち早くトンネル外へ走り抜けて、から緊急停車するという規則に改めまられした。

後退指示も、早めであればスムースだったのに、時間が経つと今来た線路上にも雪が積もり、前も後ろも動けなくなってしまったわけです。
どっちみち、線路閉鎖して除雪機械を投入することになったのですから、踏切軌道回路復旧の手間など、結果的には微々たる問題だったはず。

同感です。
この状況下、東三条で抑止せず出発させたことが最大の誤りだったと思います。
結果論ですが、発車を指示した運転指令の
罪は大きいと思います。

また、運転指令が運行継続を指示しても、現場判断で明らかに無理と言える状況ならば、「ダメなものはダメ」と言える雰囲気作りも、重要な対策と思います・

除雪機械は・・・、最新型高出力でも、線路閉鎖などの手続きを経てようやく動かすことができる訳です。
JR貨物は同じ路線にコンテナ高速貨物を24時間問はず走らせていますが、除雪の度に線路閉鎖されるというのでは、数時間から半日の抑止は必至。スムースな運行は望めません。第二種事業者免許をもつJR貨物が独自の除雪車を増備すれば、本線確保が可能だということか。

いくら最新式でも、使いたいときに使えない機械など、何をか言わんや、という気がします。
(-_-;)>
2018年2月4日 16:02
今日は!お邪魔します。

つい先日、豪雪求めて上州・信州・越後へと乗り鉄してきましたが、信越本線の長岡~直江津間の計画運休?(踏切確認)に遭遇しました…(^_^;)
(翌日は飯山線の運休にも遭いましたが…)
貨物駅側線には日本海側を貫く貨物列車が何本も抑制されていました。
結局19時過ぎに運転再開されましたが、お目当てだった115系お目に掛かれず該当のE129系オンリーでした…(-_-;)

今や優等列車も数を減らし新幹線のバックアップも果たせない在来線ですが、日本の物流と地域密着の公共交通機関としての役割は相変わらずだと思います。

そして先月都内の大雪で首都高の山手トンネルでも長時間に渡り交通障害が起きましたが、信越本線の件も然り公共交通機関が安易に想定外に陥り、状況判断の思考停止状態に為りますよね…。

今回444Mが取りざたされていますが、その先方列車442Mや後続列車3372Mそして対向列車の状況は報じられていませんよね…?

数年前の寒波来襲の乗り鉄では、新製配置のE129系が大幅遅延するなか、ほぼ定刻運行する115系に頼もしく思ったものですが…。
コメントへの返答
2018年2月4日 23:08
こんばんは(^^)

そうでしたか。
降雪時の計画運休(=間引き運転)は、国鉄時代からもよく行われていました。こうした時、ダイヤが乱れに乱れても殆ど報道されないのが貨物列車の抑止や運休です。丸一日停車させ、その前途を運休扱いとし、翌日の同じ列車番号の列車として出発させることは、よくあるそうです。今回の主役E129系、北関東甲信越を席巻しつつありますね。

去年の鉄道ジャーナル誌でも特集されていましたが、「日本海縦貫線」という単語は、貨物輸送を除くと、すでに過去のものとなりつつあります。金沢-富山-直江津間は、3セク「IRいしかわ鉄道」「あいの風とやま鉄道」「えちごトキめき鉄道」に分割され、通しの乗車券買うことすらできません。ここを通過するコンテナ高速貨物は10本もなく、東海道東北スジに比べ極めて細いのが現状です。

首都高山手トンネルの立往生も、信越線と同じ言わば人災ですね。想像力に欠けた判断で通行止めのタイミングを誤り大渋滞。

444M以外の列車については、確かに殆ど報じられていません。小生のブログの初めのほうでも紹介した「毎日新聞」のまとめが唯一、羽生田駅で2本、東三条駅で2本、見附駅で1本の列車が抑止されていることが図示されています。これらの列車も翌日まで動き出すことはできなかった模様です。

あー、やはり国鉄115系、特に寒冷地用1000番台の降雪時の信頼性は高いのでしょうね。E129系と設計思想の近いE721系やE701系は東北地方で安定輸送の実績があるので、国鉄車とJR車はどちらが雪に強いか、議論の余地がありそうです。
(^^;)>
2018年2月5日 1:22
ご無沙汰しておりますm(__)m
ここのところずっとゆっくりパソコンを見れる時間を取れず、みんカラをあまり徘徊も出来ておらず、そこは何卒ご容赦を。

さて、今回のブログ拝読し、事の全体像はさておき、驚いたのが、現地のロータリー車が「機械扱い」であり、線路を閉鎖しないと走らせる事が出来ないという部分でした。
あのニュース以来、「なぜ豪雪地帯で、通常運行の列車に遅れが生じてでも、旅客列車の合間に除雪車を走らせないのかな?」と思っておりました。

長い事テツ趣味から遠ざかっていたので、そういう事情を知らずにおりました。
「あれ? DD15とか、ああいう除雪用のディーゼル機関車はどうしたのかな?」とか。

JR西の「キヤ」も初めて知りました。記号で、気動車だとは分かりますが、今は機関車だけでなく、気動車の除雪車もあり、そして牽引も出来るのかと知りました。

軽量電車については、尼崎でしたか、あの脱線事故で、軽量過ぎるのも考え物だという議論もあったように記憶しています。
もともと鉄道は、ある程度の重みで踏ん張り、そして鉄の車輪と鉄のレールの摩擦力で走るものでもあり、省エネのための行き過ぎた軽量化はさて如何なものか?みたいな。(もっとも、カニ22みたいな60トン超の電源荷物車はタンク機関車並みの重さで「ゲッ!」でしたがw)

とにかく、今回の件のJR内部の内規や判断の是非等、色々考えるべき事はありますが、それは小生の知識の範囲を超えていますので端折りますが、上記の「機械扱い」と、そのための制約については、本当に驚いた次第です。

大変勉強になりました。
コメントへの返答
2018年2月5日 13:33
おはようございます(^^)
お久しぶりです~♪
コメントありがとうございます。

本線走行できるロータリー式除雪車は、当ブログでも触れた新潟地区のDD14を最後に全廃されました。DD14はベースがDD13なので500PS×2と非力なため、末期には背中合わせの重連で前車が1000PSで投雪、後車が1000PSで後押しする運用でした。これを解消するためDD51を改造したDD17が作られ、山形新幹線用として標準軌改軌されDD19になりましたが、10年前に廃車。ここでも機械扱いの保線モーターカーが増備されています。年間稼働率が30%程度以下の除雪車両は非効率で、動力車操縦免許や全般検査が不要(産業機械としての点検整備は必要ですが)となると、維持管理コストの安い「除雪機械」が主力となる、までは良かったのですが。致命的な欠点は、定期列車を運休し『線路閉鎖』扱いにしないと走らせられないこと。この1点の問題により、機動力が決定的に落ちます。現場の信越本線は、日本海縦貫線を走破するJR貨物の高速コンテナが深夜にも走行しており、列車の合間を縫って除雪するという、過日の上越線などでは当たり前に行われていた運用が全くできないのです。JR西は、特急「しらさぎ」2日間立往生などの経験からキヤ143ラッセル車を増備したのでしょう。気動車扱いですから、ディーゼル動車の免許で運転できます。

E129系ステンレスカーは0.5M方式が特徴です。尼崎事故のJR西207系は脱線した先頭車がモータの無いクハだったため軽く、カーブで浮き上がった、との苦い経験から、JR西は207系の改良版321系から、1両1台車駆動の全電動車0.5M方式を採用し、重量配分を分散、均一化しました。JR東もこれに倣ったのか、E127系まではクモハ+クハのMT編成ですが、今回当該のE129系は0.5M全電動車方式です。しかしE129系も雪には弱いというコメントもいただきましたので(↑)、やはり重量があり耐寒構造の115系1000番台のほうが雪の中では信頼性は高いのかもしれません。

本日は、当地北陸福井を含め日本海側は再び大雪です。「鉄道は雪に弱くあてにならない・・・」という汚名が定着しないことを願いっています。
(^^;)>

プロフィール

「@バツマル下関 さん、そして長野『大雪渓』の燗と、『大信州』純米大吟醸のコップ酒…。たまりませんね―。」
何シテル?   05/03 21:38
柴犬のLEN吉、本名「レン」永遠の12才です。 クルマでお出かけするのが大好き。 イベントで見掛けたら、声を掛けてください。 (^^)/
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