ドラマ『路ルウ』台湾Express
全3話、
先週末、5月30日が最終回でしたが、
すっかり、ドラマと波瑠さんの魅力にハマっちゃいました…。
これはもう、『ルウ・ロス』(路・Loss)。
NHKと台湾公共電視台PTSの共同制作。
原作は吉田修一の長編小説「路(ルウ)」
主演は「波瑠」と、台湾のアイドル「炎亞綸(アーロン)」
台湾新幹線『台湾高鐡』建設プロジェクトに絡む人間模様を描いたドラマ。
舞台は90年代から2000年代の台湾と日本で展開。
ドラマの評価は賛否両論、両極端に2分するようで、
「感動した」、「ハッピーエンドでよかった」
と絶賛する声がある反面、
「台湾新幹線建設のプロジェクトX的な展開を期待していたのに全然違う」とか、
「ラブストーリーはいらない」とか、
「ストーリーの展開が荒い」とか、
「話を詰め込み過ぎ」
果ては、
「主人公の春香は男を三股に掛け、婚約者を捨てたとんでもない悪女」とか、
結構無茶苦茶に、酷評されていたりします。
別に波瑠さんの性格が悪い訳ではないんですけどね。
波瑠さんの演技も「サラッとし過ぎ」などと言われていますが、私はむしろ微妙な仕草や表情が繊細に演じられていて、彼女の魅力にハマってしまった感じ。
話が詰め込み過ぎと感じるのは、原作が群像劇的で、5つくらいの話が同時に、また時代を越えて、全3話の中で次々と展開するからなのですね。
最終回を見て、1話、2話を振り返ると、3話完結のための布石があって、構成が良く解る…。
まさに
『小説の行間を読む』感覚。
現代劇ながら、時代考証が正確で、背景の風景や街並み、オフィスの雰囲気は90年代から2000年代が丁寧に描かれています。
20年前って、確かにこんな感じだったかも。
【日本と台湾から、多彩な登場人物】
シーンごとのテンポは比較的ゆっくりな割にストーリー展開が早いので、ドラマを見る側は登場人物の心境と、そのセリフに至る背景を想像しながらでないと楽しめないつくりになっています。これが、ハマる人にはハマるけど、話が早すぎてフラストレーションが溜まるという評価に分かれる訳です。
登場人物の相互関係。別々に動く物語が新幹線建設と開業を通じて、つながっていく・・・、とまあ、まさに群像劇。
【エリックとの出会い】
話は、1994年春香が学生のとき台湾を独りで旅行して道に迷い、たまたま通りかかったエリック(劉人豪)に、宿泊先まで案内してもらったところまでさかのぼります。
エリック役は台湾の人気アーチスト炎亞綸(アーロン)、結構イケメン…。
翌日、街で偶然再会し、観光案内してもらうことに。
オードリーヘップバーンの名作『ローマの休日』的なシーン、意識したんでしょうねー。後ろのゴルフとベンツがちゃんと時代考証されています。
春香が台湾旅行から日本に帰る日、エリックは「電話して」と言ってケータイの番号を渡します。しかし、帰国した春香はメモを無くしてしまいます。
結局このあと連絡は取れず仕舞い。
これがこの先の展開に大きな意味を持つことに。
【台湾現地法人に出向】
時は流れ、大手商社「大井商事」から出向して、台湾現地法人で新幹線建設プロジェクトに携わる春香。
エリックとの出会いから8年後、同僚のリン・林芳慧 (安娜李(アンナ・リー))がエリックを探し出し、メールアドレスをはるかに教えます。
エリック(人豪)は、日本の大手ゼネコンに建築士として就職。
台湾に一時帰国したエリックに会いに行く春香。待ち合わせ場所は台湾旅行最終日エリックが見送ってくれたホテルの前。
【エリックと8年ぶりの再会】
このあたりの、波瑠さんの表情、上手いです。
波瑠さんと言えばショートヘアのイメージですが、ロングもイイですねー(^^;)>
春香に気づいたエリック。
道路を隔てて再会、韓流ドラマ的な演出。
「私は気付いてしまった。8年前の出会いは恋だった…」
とつぶやく春香。気付くの遅すぎです。罪作りですねー。
と、ここで第1話は終わり、第2話へ。
二人は、8年前エリックが春香を連れて行った、海鮮中華の屋台レストランへ向かいます。
食堂のオバチャンは、台湾の人気女優、林美秀(リン・メイシュウ)。
こういう屋台レストラン、マレーシアにも多いです。美味しいんですよねー。
そして、エリックは春香に「これからも連絡していい?」と尋ねます。
春香は「いいよ、だって私たち友達でしょ?」と返します。
自分で言った『友達』という言葉が心に突き刺さる春香。
エリックに「友達」と言ったのは、自分には日本に恋人の繁之がいるから。
【繁之を見送る春香】
春香が台湾に渡る前、名古屋に赴任するホテルマンの繁之を東京駅で見送る場面。
前々回のブログのとおり、引退直前の700系C54編成が登場しました。
(春香の物憂げな表情がいいなー)
2000年頃の主力は700系、そしてN700系は登場前なので映っていません。
当時にはない液晶の乗車案内も画面ではわからないようにしています。細かい演出ですね。
撮影は、東京駅から大井車両所に引き上げる回送列車を使って行われました。
JR東海全面協力、な訳です。
【JR東海研修センターへ引率出張】
ネットの掲示板では春香がどんな仕事をしているのか、という声も上がっていたようですが。出向先のリーダー安西の下で技術コーディネーターをしています。
その一部を伺う、台湾高鐡の若手社員をJR東海の静岡研修センターへ引率する場面。
上司の安西は、車両や構造物から運転システムに至る技術仕様のとりまとめをしているのに対し、春香はその下で、会社間の調整役をしているようですね。
これも実際にJR東海が台湾高鉄の研修を引き受けたエピソードに基づいています。
【安西とユキ】
その安西ですが、台湾高鐡副総経理ジャックバルトと技術的にことごとく対立。
その主張は「日本の新幹線システムが最高で台湾高鐡はそれに合わせるべき」という上から目線な物言い。なので、
『安西はJR東海から出向しているのでは!?』という気がします。
(個人的見解?、偏見です)
ただしこの場面、安西がJR東海からの出向で技術統括を担当し、春香が会社間のコーディネータとすれば、前回ブログの疑問も納得がいきます。
安西役は井浦新さん。
日本に妻子がいて単身赴任している安西は、仕事のストレスに加え奥さんとうまくいっていないことも相まって、CLUBクリスタルのホステス、ユキに心を許していくように。
ユキ役は、邵雨薇(シャオ・ユーウェイ)
しかしふとした誤解から、ユキに向かって、
「お前はただの台湾人のホステスなんだよ」
と、暴言を吐く安西。
そして疲れがピークに達して、休養を命じられた安西は、街を放浪したあとユキの弟に案内されて田舎に帰ったユキの元へ。 暴言を吐いたことを謝ります。
ユキに抱きしめられ、色々と心に溜まったことがこみ上げで嗚咽する安西。
原作では、安西はこのあと離婚し、新幹線開業後にユキを連れて日本に戻ったそうですが、ドラマではここで話は終わり。
見ている側からは、その先どうしたか、まで描いてほしかった、という声がありましたが。
【湾生、葉山との出会い】
研修センター出張の翌日、エリックが尊敬する、台湾生まれの建築士葉山に面会。
葉山役は、高橋長英。
葉山は旧制台北高校の出身。第二次大戦前、台湾は日本統治下。
葉山もまた、台湾人の同級生、中野に、同級生で今の奥さん曜子を巡って「二等国民」という暴言を吐いたことを悔やみ60年抱え続けていました。
台鉄線を走るC12形蒸気機関車。C12は実際に7両が台湾へ渡っています。
プレートは「C12 66」、茨城県を走る真岡鐵道の保存機。
撮影は真岡鐵道だったのですね。
思わず立ち上がる葉山。
それから60年間、自分が親友に吐いた言葉を悔やみ続けます。
エリックと春香に促され、葉山は台湾で中野と再会。暴言を詫びます。
中野役は、台湾の俳優、楊烈(ヤンリエ)
このあと、何度か葉山は中野に会いに台湾に来るのですが。体の不調を訴え、中野の経営する病院に入院。
「病名はなんだ」
の葉山の問いに中野は、
「すい臓がんだ、末期の」
そして、
「俺が見届けてやる、葉山、ここで死ね。お前の生まれた台湾で」
医者の友人でも、なかなか「ここで死ね」とは言えません。
二人の関係性に凄みを感じます。
【婚約指輪】
さて、研修引率のあと、名古屋で繁之に会った春香は、
繁之から婚約指輪を渡されます。
「そのとき私は、一瞬、エリックを想った」
常に結婚を意識する繁之と、仕事に集中したい春香の心のずれが大きくなっていきます。
エリックは、春香に恋人繁之がいるのを承知で、「付き合ってほしい」と言いますが。
「婚約してるの」といって、断る春香。
エリックは「好きな人とは、友達にはなれないよ」と言い残して、春香の前を立ち去ります。
独り、バスに乗って、
傷心の春香。
さらに時は流れて、
【700T高雄をパレード】
日本で製作された700Tが高雄港に陸揚げされ、高雄市内をパレード。
700Tは川崎重工業兵庫工場や日立製作所笠戸工場、日本車輌製造で製作されています。
これ合成とも思えず、どうやって撮影したのでしょう?
パレードのスタッフとして立ち合い、開業への決意を新たにする春香。
パレードでは、高雄に住む幼なじみ、威志(李梓誠(リー・ズーチェン))と、シングルマザーの美青(吳玳昀(ウー・ダイユン))に道を聞かれて案内。
そして、燕巣工場で。
パレードに感銘を受け、奮起して新幹線整備士になった威志と再会。
春香は、葉山と約束した台湾新幹線乗車のため板橋駅へ。
そこへ、偶然エリックが!
これ実は、葉山が仕組んだサプライズだったのではないかと。
春香に、
「いいから、行きなさい」
とチケットを渡してエリックのところへ行くよう促し、自分は集票所(きっぷ売り場)へ。
エリックは日本から来る訳ですが、台北空港に近いのは桃園駅。 板橋駅で偶然出会う設定には、ちょっと無理がありますね。葉山がサプライズを仕掛けたとすれば納得がいきます。
葉山はちゃんとチケットを買い直して、曜子の遺影と一緒に乗車していました。
この空気感がいいですねー。
いやぁー、波瑠さん、キレイだわー。
波瑠さんの細やかな表情と仕草に、すっかり取り憑かれました。
ここまで入れ込んだのは、自分も駐在員で共感するものがあるのかと。
原作、読んでみたくなりました。
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