アームの先にある羽根は、ラッセル車が掻き分けてできた雪の壁を崩すために使われます。
アームの羽根で雪を崩して一旦線路上に落としたあと、ロータリーヘッドで跳ね飛ばします。
線路沿いの雪の壁が高く厚くなり、除雪不能になるのを防ぐ作業なのでした。
雪国の鉄道車両の先頭台車前部には、「スノープラウ」と呼ばれる雪かき用の羽根が取り付けられています。
これは富山地方鉄道14760形の例。
北越急行のHK100形電車には、通常の「スノープラウ」のほかに特別な装備があります。
赤いラインのHK100形は「ゆめぞら号」
線路の上の部分は「雪かき器」ですが、中央部分には熊手のような櫛状の刃がついています。
線路の間に掻き寄せられ、押し固められた雪が凍結すると、列車がそれに乗り上げて脱線する恐れもあることから、この櫛状の刃で氷結した雪をほぐして排雪しやすくするのだそうです。
さらに、線路側、地上側の設備にも色々と工夫が。
ほくほく線の、G-G信号を現時する5灯式信号機。
「160」の標識はこの区間の最高速度が160km/hであることを示しています。
その向こうのポイントの部分だけ雪がありません。これは・・・?
温風式消雪装置です。
中央のダクトから40℃の温風をポイントの転換部に吹き出し、雪を溶かします。
ほくほく線沿線は地下水脈のないところが多いため、融雪には温風式が採用されています。
地下水が利用できるところは、スプリンクラーで地下水をポイント部に散水して雪を解かし積もるのを防ぎます。
レール間に雪塊が詰まり、ポイント不転換などの支障が起きた場合、中央指令室から温水をジェット噴射して氷雪を解かす装置も設けられています。
国鉄時代に開業した上越新幹線の雪対策。
信濃川水系の河川水をボイラーで加温し、スプリンクラーで散水して積雪させない、大がかりな方式が採られています。
「ほくほく線」では地下水脈や水利権の問題から地下水や河川水を十分利用できない区間が多いため、それらに頼らない工夫が必要でした。
開床式高架橋。線路の左右部分が吹き抜け構造になっています。
高架橋の下から見たところ。ラッセル車やスノウプラウで排雪された雪は、高架線上に溜まることなく高架下に落とされるようになっています。
周囲が田畑や山林ばかりの「ほくほく線」ならではの方式ですが、北陸新幹線でも一部採用されています。
流雪溝です。線路道床の左右に側溝を設け地下水を流し、列車が排雪した雪が溜まって壁ができないようにします。人家の多い六日町付近で採用。
地下水の汲み上げ過ぎによる地盤沈下防止のため、流雪溝に流した水は循環利用されています。
これは十日町付近の高架線の流雪溝。
豪雪地帯にも関わらず、数多くの雪対策で防備されたほくほく線。
「はくたか」運転開始から廃止までの18年間、北陸線、信越線や上越線が雪で混乱し運休が出ても、「はくたか」は、ほくほく線内での遅れが原因で運休したことはありませんでした。
「北越急行「ほくほく線」の最大の雪対策は、『列車を走らせ続けること』である」
と、北越急行の経営幹部が言っています。
何かあるとすぐ列車を運休させる、どこぞの旧国鉄大手旅客鉄道会社に聞かせたいですねー。
北越急行ほくほく線の冬季安定輸送が評価され、ほくほく線沿線の高校に通う高校生旅が増えているそうです。今年の冬も安定輸送を続けることでしょう。
さて、今度こそ越後湯沢から、高崎、桐生へ。
ほくほく線の雪対策は次のWEBにも取り上げられています。
いすみ鉄道社長ブログ『北越急行ほくほく線』
(こちらから一部写真を引用しています)
越後湯沢停車中の681系2000番台SRE「はくたか」
『Snow Rabbit Express;SRE』は過去のものとなりましたが、
そのチャレンジ精神と功績は今後も忘れることができません。
*今回の写真は「Wikipedia」、「駅ねっとマガジン」等 から引用しています。
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