記念すべき私にとっての新車の一号車で、いすゞオート東京北販売から購入しました。品川に住んでいたのに何故池袋の東京北かよく覚えていませんが、確かいすゞ本社に紹介してもらったような記憶があります。当時販売店に本社から出向していた人がいたためです。たわしの担当のセールスの人は何年か居たのち、本社に戻りました。
実は当時ハチロクが買いたかったのですが、マニュアル車の在庫が都内になかったので、こちらに変更しました。ちょうどその頃イギリスのWRCラリーの放送をテレビでみたせいかもしれません。ジェミニで出走していましいた。当事エンジンの組み立ては苫小牧工場だったで、「道産子エンジン」とテレビコマーシャルに出ていました。それが記憶にあったのかもしれません。でもハチロクとジェミニはデザインがなんとなく似ていると思います。ジェミニはジウジアーロがデザインしましたが、ハチロクも監修したのでしょうか?当事私は、車はコンパクトで移動の手段としか考えていなかったので、あとはデザインだけが選択の決め手でした。
私の車を見た会社(当時は東京勤務)の同僚の女の子が「私も買う!」と言ってその後3人もこの後同じ営業の人から購入することになりました。そのせいか、二代目のジェミニ購入もやはり同じ営業の人から買いましたが、たいへん大胆な値引きをしていただきました。当時助手席に乗せた女の子には例外なくデザインが好評でした。
今も思えますが、ジェミニはこのグレードの車種が一番良さを引き出しています。後ろから見た姿がヨーロッパ的で、良い雰囲気です。内装も上品で都会的です。内装のキルティングも良い柄で、質感も上品でした。特に椅子が出色です。
エンジンはたった60馬力くらいしかないので、タクシーと一緒に信号ダッシュしても負けます。でも良いでないですか、ジェミニは先を競うような車ではないです。その後下手にスポーツ路線にしてしまったので、本来の良さが損なわれてしまいました。
足回りはフラフラでしたから、カーブや高速道路は怖いです。特にトラックの横を通ると風圧のあおりを受けハラハラします。この車、都内の小さい路地をゆっくり走るのが向いていると思います。田舎の広大な風景に置くと負けます。そんな車です。
エンジンは、その当時でも少なくなっていた霧吹き型の形式です。英語でなんていうのか忘れましたが、あっキャブレターですね。アクセルレスポンスは、電子制御エンジンとは比べ物にならないくらい良かったです。なにしろスロットを開けるのは微妙な足先だけですから、レスポンスが悪いわけはないです。ギヤの選択を正しくしてかぶらせないようにすれば。難点は冬の始動に時間がかかったことでしょうか?
下のトルクはDOHCと変わりません。伸びがないぶんパワーがないというだけです。日常使いには十分以上です。椅子がフルフラットになるのも良かったです。今こういう非戦闘的な落ち着いた雰囲気の車がないのが残念です。
この車では全国あちこちに旅行しました。思い出深いくるまです。
注)所有形態はメインとなっていますが、今は手元にありません。