
J53の純正タイヤサイズは215R15(直径733mm)です。
しかしクロカン性能の向上を狙う場合、どうしてもタイヤのサイズアップ(大径化)は避けて通れない問題だと思います。ところが単純にタイヤだけ大きくしてしまうと、当然ギヤのつながりが悪化したり、スピードメーターの誤差が生じてしまいます。特にせっかく大径化してデフ下のクリアランスを稼いでも、ギヤ比が同等だとハイギヤードしたのと同じこととなり、低速でのトルク感が細くなり扱い難くくなってしまうことは大きなマイナス要素になります。
そんな理由から三菱ジープの中でもJ53愛用者は、J57以前のファイナルギヤ(デフの減速ギヤ)に換装するオーナーが多いです。自分もその一人。
ではファイナル変更したJ53に適したタイヤサイズは如何ほどか?
ファイナルを4.777→5.375にすると約12%のダウンとなるので、それをタイヤで補おうとすると直径約820mmのサイズが同等ということになります。
自分が所有しているタイヤで比較すると、
215/80R16 約750mm(誤差9%)
7.00R16 約778mm(誤差6%)
7.50R16 約805mm(誤差2%)
となり、規格上では7.50R16でも足りない結果になります。
でもタイヤの規格はあくまで規格の話であって、実際のタイヤは同じサイズ表記でもブランドが違えば直径も結構違っていたりします。ダンロップMT2の7.50R16などは実直径が820mmあるので、まさにファイナルダウンしたJ53にベストサイズと言えるでしょう。
この変更は歴代の三菱ジープの中でもJ53だけの特権。J53が登場する際、そのトルクフルなエンジン特性から走行性能を損なわず燃費向上や高速走行を得られるとの判断からファイナルが変更されています。結果として上記のように、大径化したタイヤを装着した際の”補正”アイテムとして、旧型ファイルギヤを装着する選択肢が出来たことは歓迎すべきことだと思う。
反対に残念だと思うのは、J55がこの方法をそのまま応用出来ないこと。J55はリヤホーシング自体がJ53以前のジープと互換性が無く、単純なギヤ交換は行えない。どうしてもローギヤ化したい場合は、5.375のファイナルを持ったホーシングごとAssyで交換するしかない。まぁ仕事としてはその方が早いけど・・・。
タイヤサイズを変更しつつ走行特性を損なわないこの方法は、とても有効な手段ですので皆さんにもお勧めです。

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タイヤ | 日記
Posted at
2014/03/18 23:02:55