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2019年07月27日

OscilloScope…?冗談じゃねぇ…こいつは…SynchroScopeさ…

仙台もようやく梅雨明け宣言が出そうな今日この頃、危うく7月は更新無しになるところでした。
というか、前回に梅雨入りとか書いたのに…更新頻度が落ちすぎです。

今回は気分を変えてラグーンなタイトルにしてみました。今年は発売20周年です。
当時は小学生(歳がばれますなぁ)で普通にハマって楽しんでましたが、まさかポエム方面で有名になっているとは。
あのゲームは車モデルが実車ベースなのに、路線バスと公道バトルして、ゲットしたバスボディをCカー化…なんて奇抜なことができたり、それでいて凝ったネタ(車名が実車と同じルーツだったり、エアロ装着で旧型に化ける等)があったりで今でも好きです。
あと、気配ぎゅんぎゅんな宇宙放送局も20周年ですね。


…最初から脱線しました。
今日の内容はタイトルの通り、シンクロスコープです。またしても古物好きの熱が入ってしまい、真空管時代の機種を集め始めてしまいました…だって安いんだもの。
今日はそれについて書いてみたいと思います。
ただの羅列と化しているので流し読み推奨にて失礼。



さて、電気系のお仕事をされている方や、電子工作がお好きな方ならご存知のオシロスコープ。平たく言うと、電気信号を波形として目で見るための機械です。
画面に正弦波やリサージュ波形を映したところが映像作品にも使われたりするらしいです。
で、そんなオシロの中には、かつてシンクロスコープなるものもありました。
岩通こと岩崎通信機製が有名で、私はてっきり岩通の商標か何かだと思っておりましたら、日立製や東芝製もあるようです。

入手の過程はこの後書きますが、岩通の中の人こと関英男博士による著書「シンクロスコープ」(ずばりですなぁ)によりますと、

「(この当時の)オシロは時間軸掃引と観測信号が整数倍の関係である必要があるから、波形が流れたままになることがあるよ。でもシンクロは観測波形を取り込んで掃引(トリガ掃引)するから、いつも止まった波形を映せるし簡単に使えるよ。あと、遅延回路もあるから波形の好きな位置を拡大したりできるよ。」

ということだそうです。
つまり、トリガ式掃引式(今では普通ですが)であり、加えて遅延回路を搭載したオシロを、「シンクロスコープ」と呼んでいたそうなのです。
なので各社に同じ呼び名があったのですね。ちなみにこれは国内での話しで、海外では総じてオシロスコープとするのが多数派だったそうです。


で、今回熱の入った経緯について…

先日、機会あって60年代後半のオシロを直すことがあり、状態の良さからちょっとしたことで無事に波形を映せたのですが、久々に「修理の楽しさ」に触れた気がしました。
真空管ってだけで数百Vを扱うのに、更に上を行くkV級のブラウン管の存在が大きかったのでしょう。直せたぞ、という。
そこで思い出したのが、学生時代にジャンクで買ったオシロ(昭和31年製)があったなぁ…輝点は出るけど掃引しないんだっけ…ということ。
あとは勢いで他のジャンク機をいくつか買ってしまい、上記の古オシロも出してきました。こうなるともうそれ一色になります(笑)
で、極めつけと言いますか、巨大なジャンク機も買ってしまったのですが、それが岩通のシンクロ、SS-5302でした。


昭和39年製、スペック上の重量は約40kg。
革のハンドルが2個付いています(この個体は一つ失われています)が、普通に想像するオシロのように、測定の度に棚から出してきて…なんてする機種じゃありません。
今でも形を変えて存在しますが、当時あった「シンクロスコープ台車」の存在意義が体感できる重量です。
真空管が横からも上からも生えているという驚異の立体実装(笑)でして、リアには換気扇そのものといったファンが付いています。
どうも某T社のアバルトっぽい機種名のヤツをコピー…いやいやオマージュした機種と言われているらしい。確かに、外も中も配置がそっくり。

この個体はしばらく塵と湿気に晒されたらしく、修理の際どいジャンクっぷりですが、購入へ背中を蹴られたのは、これが同時出品されていたからなんです。




岩通謹製、青焼きの回路図(当時モノ)。右下がSS-5302の回路図。
本体とは別の方が出品されていたのですが、この2つが同時に揃うチャンスなんてそうありません。
「買え」と言われているとしか思えず、茄子の時期というのもブーストとなってお迎えしてしまいました。
こんなに重厚長大とも知らず…

そしてこの機種、上記の本「シンクロスコープ」の表紙になっている版があるそうで、コレクション的に本も欲しくなりました。
ロングセラーだった本ということで色々と版があるのですが、表紙になっているのは昭和40年の改訂3版。
それは惜しくも高額なものしか見つからず、まずは近かった昭和44年の新訂版を入手。


表紙はトランジスタ式のSS-5157M。これもジャンク機を手配済みだったして…


これ。モニタの点々はてっきり差し込んであるフィルムか何かの変色と思いきや、なんと管面に貼ってあるガラス板の接着剤の変色でした。
あぁどうしよう。剥がす手立てが無いぞ。エンブレム剥がしよろしく糸で切り込んで行くにも固い…

で、表紙こそ違えど、ちゃんと中の機種紹介には5302が載っています。


曰く、最も広く用いられている標準的な機種で、測定範囲はDC~33MHz、精密級だそうです。
さぁこのジャンク様、果たしてどこまで直せるのでしょうか。
よく見ると結構無事っぽいのですが、ブラウン管には平気でkV級の電圧をかけますから慎重に行きましょう。球もいくつか足りていません。


ここから先は、勢いで集まった他の機種をご紹介します。
それでもけっこう買ってしまったので長いです。



こちらは上記SS-5302の兄弟、SS-5025。サイズ・重量とも常識的です(笑)
諭吉様召喚と少々値が張りましたが、前ユーザ(会社?学校?)のプレートをはがしたらしき跡以外は極めて状態が良く、
出品写真の時点で波形が映せる状態でした。フロントパネルの保護ビニールに保管用カバーまで付いてくるとは驚き。


カバーをかけた状態。岩通ロゴ入りです。


これも同じ本に載っています。DC~2MHz。
小型軽量で取り扱いも簡便なため、保守調整から教材としても適するとのこと。
なお、1/10の価格で綺麗な同機種を見つけてしまい、悔しくて買ったのは秘密です。



急遽棚を空けて収納した、上記5025とよく似た機種3台+1。奥からご紹介しましょう。

一番奥(右端)は菊水電子の555。ソニックブルーなWRCマシンやタイマICを思い出す人は多くても、これだった方は少数派じゃないでしょうか。
外装が綺麗なことと、今だに菊水の公式ページからマニュアルが手に入るということで購入…ですが、各ヒータは無事なものの輝点が出ません。
ソケットの接触不良かブラウン管に高圧がかかっていないか。後ほど直します…

その隣は島津製作所のSJ-125。岩通以外のシンクロスコープです。
島津製作所にオシロのイメージがないのですが、ツマミを見る限りは菊水のOEMっぽい。
これも綺麗な動作個体を入手できました。古いオシロは安くていいねぇ。

更に次。左から2番目はリーダー電子のLBO501。これも名称はシンクロ。綺麗で一応動作品な上、出荷時の検査票まで付いてきました。

そして左端は松下通信工業のVX-2012A。小型ながら管面は大きめ…残念ながら現在不調。電源を切った直後だけ輝点が出て消えて行く。順次修理予定です。


こちらはソリッドステートですが、その小ささと管面のテレビっぽさに惹かれて購入の松下通信工業 VP-5100B。
水平・垂直の位置調整と輝度のVRが偏っている以外はとりあえず動きます。
開けてみたところ、ブラウン管のネックにコイルが巻いてありました。オシロのブラウン管って静電偏向ですよねぇ…角型で曲面のブラウン管がとってもテレビっぽい。これも後で調べたいと思います。


松下通工シリーズ第三弾、VP-311C。
現在手持ちの機種で一番小さいです。小さいだけに、真空管は少々斜めに挿さないと頭同士が干渉するくらい詰めてある設計です。
球が一本エアバルブになっていましたが、不動の原因はそれではない模様。

お次はちょっと変り種を。




オシロ本体とは別メーカの木箱に納まった個体です。


広げるとえらく場所をとります(笑)
中身は日立のV-055。ソリッドステート機です。オレンジの管面が特徴で、残光性のあるタイプでした。

次。いい加減長いので、重ねている2台をまとめて。




まず上はトリオのCO-75後期型。当時、入門向け機種として人気だったそうです。ぎりぎり動作品ですが、位置調整をフルに回しても輝点が右上に行ってしまいます。要調整。

下のテレビっぽいのは目黒電波測器のMCS-983A。これも静電偏向じゃなさそうなブラウン管でした。掃引回路を持たず、各自水平入力へ掃引信号を入れるタイプ。珍しく銘板に製造年がありました。1969年製です。


そしてラストは私のファーストオシロ(笑)にして一番古い型、ナショナルのCT-75なんちゃら(推測)。
惜しいことに、銘板の付いていたと思しきフロントカバーが失われており、機種名が不明なのです。
色々調べた結果、フルST管構成のCT-75の球をGT管にリファインしたものらしく(木谷芳一著「オシログラフの理論と取扱」昭和29年より)、他にCT-75DやらEやらが存在するってこともわかったことから、「CT-75なんちゃら」じゃないかなぁと推測しました。75はブラウン管の直径75mmからです。
こちらは輝点がとりあえず出ており、位置調整もOK。垂直・水平の各軸に入力すると変化しているのがわかるので、単純に時間軸掃引できていないだけじゃないかと思います。


…一気に部屋の居場所が狭くなったなぁ。
車の方は、現在ルームランプの製作中。ふそうザ・グレート用純正シャンデリアを入手したのでそれの加工中です。
市販のアレイLEDでさくっと12V化したので、あとは純正ランプのビス穴と合うようステーを作らねば。
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Posted at 2019/07/27 22:04:27

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