2022年11月20日
過去のレストア記録 ~ 昭和20年頃 三菱16吋扇風機
これまでレストアしてきた扇風機は、手放した物も含めると恐らく60台程になると思います。
現在手元にあるのは50台程度かと思いますが、学生時代に購入・整備した物もあり、みんカラを始める遥か前の物が多数です。
という事で、記事の充実を図る意味でも、これまでの整備を振り返って投稿したいと思います。
日付は迷いましたが、投稿は現在時間として、本文中に作業した年月を記載する事にします。
レストア振り返り企画の第十弾。
三菱電機の「16吋扇風機」です。
戦前の16吋型をベースとする戦後型で、同時期の「12吋細目扇」と同系統なので製品名もありそうですが、今のところ判明していません。
この羽根は確か、同社の換気扇と同じだった気がします。
こちらの入手は2020年6月10日。あれ、川崎の方が後だったのか。

入手時の様子です。
同じ物が同じ出品者から2台出ていた内の片方でしたが、価格が倍くらい違ってしまったのが悔しいところでした。こちらの方が高かったのです。
この機種は時たま出てくる一方で人気が高く、奇麗な個体だと結構な値上がりになります…結構ってどのくらいだよと。
大体、自分的にはこの年代なら数千円~高くても1万円以下程度と思っていますが、これは何故か倍くらいな事もざらなようで。
今回はそれなりに使い込まれたヤレ具合なので、それ程ではない手出しで買う事ができました。



あまり写真を撮らなかったので、分解の様子もあっさりしてしまいました。
使い込まれた古い扇風機のホコリは、何故か茶色くなっている事が多いです。
碍盤はこの時代によくある真っ白。戦前モノ程古くは無いので、あまり染みや変色が出ていない事が多いです。
モートルに行く電線も、この頃から主流になったビニール被覆の3芯タイプ。少々硬いですが使えそうでした。


こちらはモートルのエンドベル。首振りギアボックスを分離してあります。
確かこの修理の辺りから粉末パーツクリーナを使い始めたのですが、あれは良いものですね。
苦労せず下の写真のようにきれいになります。
ただし塗装との相性は要注意です。



首振りギアボックスは戦前の「乙型」そのままです。
真っ黒に染まっていましたが、油を落としたら元のグリーンが復活しました。


後は組み立てて完了にしました。
ヤレ具合がいい感じでしたので、今回は敢えてセオリーを外して銘板もそのままとしてみました。
なので整備後の写真ですが、羽根ガードの向きが正しくなったのとプラグが付いたくらいの差しかありませぬ。
ホコリを気にせず実用に供せる感じになりましたので、エアコンの無い作業部屋に常駐させています。
最後の写真は4個中2個失われていた羽根ガードの固定金具。
適当なアルミフラットバーを切って曲げて、タップを立てて作りました。
本当はここも緑に塗ると違和感無いのでしょうが…面倒なんですよねぇ。
ここだけの為に似たような緑を探すのも…とか思ってしまいます。
いつか塗る事にしましょう。そうしましょう。
…でももう少し奇麗な個体も欲しいなぁ。
物欲は限りなし。
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Posted at
2022/11/20 19:41:28
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