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菊菱工廠のブログ一覧

2022年08月21日 イイね!

インドネシア風ザグレを作る #19 連休の成果(車体ほぼ完成)

お盆の連休が多かった方や少なかった方、あるいはお仕事だった方…いかがお過ごしでしたでしょうかBosku?
幸いにも最短5日は(強制有給消費にて)連休となる職場ですが、日取りが半端だったので更に有給をプッシュして、一週間以上の長い休みになりました。
嗚呼、明日の朝が憂鬱である…


さて、そんな連休でしたが、延長したおかげでザグレ製作が一気に進みました。
特に、休み前に荷台塗装を完了できたのが大きかったです。
タイトルの通り、車体がほぼ完成するところまで辿り着けました。
今は細かい部分を仕上げつつ、ステッカーの準備に入っている段階です。
現地のトラックはステッカーやラッピングでアートする事が多く、窓がほぼ埋まっているレベルの個体も普通に居る模様…
それが果たして合法なのかは分かりませんが、動画で見る限りは普通に走っていますし、ナンバーに修正を入れる事もないようです(事故の動画くらいでしょうか…?)。

ということで、今回の更新は連休の作業報告としたいと思います。
色々進んだのでそれなりに長いです。



まずは前回の最後に書いた、フロントバイザーの製作から。



プラ板からパーツを作り、一体物にした後で継ぎ目をパテで消します。



こんな形。
これも現地で良く見られるタイプで、どうやら元ネタはAdi Putro社の観光バス「JetBus」シリーズのデザインを模したもののようです。
なので…呼び名を付けるなら「ジェットバスバイザー」でしょうか。
JetBusは現在第三世代でJetBus 3+が最新のようですが、一世代ないし二世代前の2+の純正装備バイザーが最も似ていると見えます。



パテ埋め完了。パテ作業は今一得意ではありませぬ。
つい削りすぎてはまた盛って…で、余分に消費している気がします。

そしてひとまず、塗装の終わった荷台が載りました。





これだけでもかなり進んだように見えます。
一方、早い段階で全体塗装が済んでいたキャブも、窓枠の塗装から組み立てに入りました。



窓枠のフラットブラックと、ドアハンドルやフェンダーガードのシルバー。
そして、グリルとヘッドライト裏の覗ける部分にそれぞれ塗り分け。
ザグレの時代的特徴である速度灯も、ちゃんと点灯するように穴あけしました。
二重構造のルーフのちょうど合わせ目なので、上手く開口できて何より。



それからMFC関連のLEDやスピーカを取り付けていきます。
このキャブはショップオリジナルの3Dプリンタ製という事で、コーナーレンズ辺りの取り付けが結構強引な設計でした。キャブの穴を斜めに通して付けるという…
2組見えている3色フラットケーブルは、ルーフデフレクタに付ける回転灯の線です。
受信機の空きChから、点灯・消灯・パターン変更の操作ができるものです。



スピーカは音質向上とルーフの重量を増すため、MFC純正の5Wから同寸法の15Wに交換しました。
わざわざ重量を増すのは、キャブサスの動きを良くするためです。
この写真だと、ルーフが二重になっているのが良く分かると思います。
FAW J4等のファイター準拠ルーフとコンパチにする設計のため、ルーフドリップより上部が別パーツになっています。
中央部は四角く穴が開いていましたが、スピーカやデフレクタを取り付ける上で干渉する部分は拡大する必要がありました。



そして無事キャブが載りました。チルト角度はキャブサスと当たる部分にホットボンドを盛って調整。
エアクリのシュノーケルも付きました。
この個体は8DC9(T2)搭載で440PSのつもりですので、左右ダブルです。

ウインドウは本来透明のものがキャブに付属でしたが、MFC搭載と現地のフルスモーク車再現のため、このようになりました。
付属の透明板を塗っても良かったのですが、恐らくポリカとは思うものの素材不明で、ケミカルクラックを起こされても困ります。
そこで思いついたのが、ヘッドライト・テールライト用のスモークフィルム。
それの一番濃い奴を買いまして、裏からウインドウフィルムとして使いました。



一転、こちらは荷台下部のマーカー。
片側5個を並列接続とし、その左右2組を直列…という、少々ややこしい事をしています。
というのも、使うMFCの端子が「ルーフランプ」で、LED2連用に10V(オープン状態)出力の端子だから。
色はちょっと凝ってブルーグリーン。しかもブルーレンズ。



配線はこんな感じで、フレーム上を這わせます。
この辺は「何とかなるだろう」で特に考えずに進んできましたが、何とかなりました。



絶縁テープで綺麗に止めて完成。
この上に底板の鉄板が載りますので、ちょうどフレームとの隙間を通る形になります。上手くできたもんだ。



ここは荷台前端。配線の混み合う箇所です。
キャブ・荷台間に通す配線にはコルゲートを被せましたが、思いのほか増えて6本になってしまいました。
写真で見えているのは、荷台フレーム中央を横切っているのが荷台マーカーの線、手前に3組まとまって出ているのが、音声基盤(ICレコーダキット、ミュージックホーン用)の制御線、そして一目瞭然のバッテリ端子。

ここには以前製作していたバッテリトレー兼発煙機構ユニット(+音声基盤)が載りますので、最後には隠れてしまいます。
隠しの鉄板(荷台底板)はバッテリトレー直前まで被さる設計です。



こちらです。
以前紹介した時より、マイコンキット製のMK-143B(8Ch合計680秒のICレコーダキット)とそれ用のスピーカが追加されています。
これは上記の通り、現地(の主に観光バス)で人気のミュージックホーン「Basuri BabyShark」の一部音声を鳴らすための回路。
各Chのタクトスイッチを押すと再生される仕組みなので、RC制御できるリレーユニットでプロポからの操作を可能にしています。



ちょっと引くとこんな感じ。
底板だけでもと思い、しばらく外に晒して錆を出しました。







なお、Basuri BabySharkも本物を買いました(笑)
これだけで諭吉様を5人召喚してドロー。
とはいえ、デルコレミーの当時物とかよりは安いのかな。

国内ではアラビアホーンとして認知されつつありますが、これは現在Ver.3まで出ているものの初代。
インドBasuri社製の電子制御エアホーンで、6連ラッパにより31曲の演奏が可能です。この中から、「Nagin Dance」、「Gori Tera Gaon」、「Tone 01」を録音しました。
そのうちVer.2のコントローラも買います。そちらにはCoffin DanceやIevan Polkka(15年ほど前に初音ミクで有名になったアレ)が収録されています。
以前はROOTS社からHexaToneという名称でそっくりなものがあったようですが、どちらがオリジナルかは不明です。
何しろインドの事なので、調べたくても良くわかりませぬ。

インドネシアのバス・トラックとミュージックホーンのカルチャーについては、「Om Telolet Om」で検索してみてください。
意味としては、「おっちゃん(or兄ちゃん)、ラッパよろしく」みたいなものだそうで。



またまた一転。今度はヘッドライトの製作・改造です。
今回買ったキャブは中国のショップ製で、どうやら香港仕様のザグレ4期を元にしているようでした。
そのため右ハンドルで安全窓付きなのは良かったのですが、いわゆる輸出ヘッドライト仕様(角目4灯)でした。
国内のデコトラ製作ならそれもありですが、今回は「日本から輸出した個体ベースで改造したインドネシア仕様」を作るので、プロジェクタ仕様に改造する必要がありました。
なお、今サイトを見るとプロジェクタ仕様を含めた各世代の顔もCAD画像がアップされており…なんだか複雑な気分です。

上の写真はそのためのマスクと、ちょうど持っていた薄い透明塩ビ板で作ったレンズです。



それをこちらに合わせます。
本当はパテで立体的に作る事も出来たのでしょうが、それを左右対称にできるかと言われると自信が無かったので、簡易的に済ませてしまいました。

具体的な改造としては、角目用のベゼルの仕切りを切り取り、レンズとマスクの厚み分を削り、3mmプラボードでLED固定部を製作。
それに「プロジェクタ&ハイビーム仕様風マスク」を被せてそれっぽくする…という作戦です。
写真では、内側のハイビームレンズ部にメッキシートを貼っています。



結果こんな感じに。
結構それらしいのではないでしょうか。
レンズは薄いので縁に接着面はとれないため、下部に余白を作って折り曲げ、ライトベゼル下部とエプロンパネルの隙間に差し込んで固定しています。



ライト点灯状態。いつの間にかフロントバンパーまで完成していてすみませぬ。
バンパー内蔵の黄色いフォグは、キャブとセットのザグレバンパー用を流用という、現地同様の仕様です。

また、現地車両はトラックも乗用車も含め、ウインカーやポジションランプを改造している個体が多いです。
ウインカーが点滅球なのは普通で、白だったり緑だったり紫だったりと「それでいいのか」というのも散見されます。
なので、今回のザグレもブルーグリーンのLEDをポジションに仕込んでみました。
荷台下部マーカーと同じ発光色の、直径とレンズ色違いです。
バンパー中央の4連フォグは、中華製の1/10クローラー用。セットのLEDはうまい事に電球色でした。



で、全景はこうなりました。バイザーも決まってます。
ほぼ完成形の姿ですが、既に達成感が出てきています。
これで終わってはいけないのですが…ここまで約10か月、嬉しいものです。



ここからは細部の仕上げになります。
フェンダーが細部と言っていいかは微妙ですが、この写真はフェンダー6枚の内タレゴムの付く4枚と、ルーフの回転灯用ステー。
フェンダーを切り出す際にタレゴム用の耳まで一体にすれば良かったものを、何も考えずに作ってしまったので金具を別途用意する必要がありました。
回転灯はルーフ直付けでも良かったのですが、折角なのでデフレクタに付けたいと思い、タレゴム用金具と一緒に作りました。





はい。タレゴム付きフェンダー完成。
ホイールも変わっていますが、これは以前の更新でメッキ風塗装をしたふそう標準キャップ。
トップコートをしたら普通のシルバーっぽくなってちょっと悔しい…しかもトップコートも結構弱いし…
しかしながら、ザグレには標準キャップが似合います。

ちなみに、上の方の写真にある「JISハブ鉄チン風アルミ」には合わないキャップ(タミヤのアメリカ系ホイール用)なので、このキャップのためにもう一セットタイヤ・ホイールを用意しています。
ホイールは黒く塗る事で、リムとタイヤが一体に見え、より小径に見える効果を狙いました。





そして今度はミラーステーの製作。
現地車両の改造車は、スカニア用や日野の輸出ミラーに交換されるケースもあるようですが、基本的に純正ミラーのままが多数派に見えます。
それに倣って、キャブ付属のミラーを使いましたが、ステーは鉄線で自作しました。色々写真を見ながら、ザグレ4期純正形状を目指しました。

この自作ステーは強度面とスケール感の両立が主な理由ですが、ジェットバスバイザーのせいで本来の取付位置(と言っても何の穴も無いのですが)と合わなくなったのも理由です。

また、ワイパーも付きました。
これは最初に気づいていた点ですが、ワイパーはキャブ側に取り付けボス穴があるのに、肝心のワイパー本体が左ハンドル用…つまり、ボスが裏面に出ているものがセットでした。
なのでボスは水面斬りしたわけですが、折角取り付け穴があるので、M2ビスでの固定としました。
その結果として、一応は可動式になりました。
なお、ウインドウと窓枠との落差が大きいので、アームはハンダごてで炙って曲げています。
後は現地風に平行四辺形の羽根でも付けようかな。



こちらはミラー面。
適当なメッキシートを張っただけの手抜きうどんですが、一応はレンズの固定リブを意識して一回り小さくシートを切っています。





そして本日現在の姿。





オマケのナイトシーン。

これでようやくナンバー取得ができるかな…なんて。
ちなみに&今更ですが、この所謂「Built UpのSuper Panjang」仕様車は、現地のトラック好きには人気者ながら、法的にグレーな存在らしいです。

日本から輸入した中古車をベースに改造を施したトラックを、インドネシアのトラック好きは「Built Up」仕様と呼ぶそうなのですが、今回作ったリア3軸(Tribal仕様)に限らず、荷台とシャーシをド延長するパターンがままあるとの事です。
その一方で、現地の単車の全長限界が12mほどと日本と似ているため、違法改造状態の個体もある…という記事(インドネシア語です)を見ました。

ですが、スラウェシ島の荷物マシマシで走る荷台延長・ワイド化キャンターや、大型のSuper Panjang、Tribalといったグレーなトラックで物流が成り立っているのも現状という事で、警察も黙認しているとか何とか…

また、一度の積載量を上げる事で収益性を上げる理由は、単に稼ぎたいだけでもないようです。
これも動画によく出てくるシーンですが、山道の所々に人が立っており、彼らにチップを払うドライバーさんが居ます。
これはどうも、「この土地は先祖代々のもので、そこを通る道路もまた然り」という考え方だそうで、そのチップ代も馬鹿にならないため、積めるだけ積んで走る必要がある…という事だとか。
チップを払わないと、故障や道が荒れた際に不利になるとかならないとか。

とはいえ、以前日本でも話題になったネオプラン メガライナーのような15m級観光バス「ボルボ B11」もインドネシアで走っているそうなので、完全アウトかと言うとそうでもなさそうな気もします。
日本みたく、路線指定して警察に許可をもらうのでしょうか…?

で、そろそろステッカーの段階という事で、現地のナンバープレートを再現するべく、印刷サイズを決定する必要があります(実物のサイズは395×135mm)。
そのために改めてこのRCのスケールを割り出してみると…荷台の全幅が実測で220mm、日本の10t車は2500mm以下(スーパーグレートは2490mm)という事で、この時点では約1/8.8スケールという事になります。

ですがタミヤの1/14ベンツ・アロクスやスカニア各車のスペックを見ると、単純に14倍すると2500mmを超えるものばかり。
タミヤの1/14トラックは実質1/13.某だと聞いた事もあるので、それも加味すれば…大体1/12スケールくらいかな、という感じです。
そこで実車だった場合の全長を割り出すと…凡そ16m。
まごう事なきSuper Panjang(超ロング)ですね。

なお、このサイズでも家の廊下の角は何とかクリアできます。数度の切り返しが必要ですが…
あとはTribal仕様のせいで抵抗が凄まじく、明らかにパワー負けしています。
バッテリも現状LF6.6VのMサイズなので、燃費もかなり悪そう…
当然ですが、屋外で緩やかに走らせるべき車両ですね。

というわけで、以上連休で進んだ分のご報告でした。
ようやっと全容が明らかとなったわけですが、ここから更にステッカーを作って貼っていきます。
一応、暇を見てちょこちょこと作ってはいましたが、まだ決まっていない部分も多く…もう少しかかります。
しかしながら、折角今回で19回目なので、第20回を最終回にしたいな…という思いが出てきました。
なので、次回更新までは少し期間が開くかもしれません。
Posted at 2022/08/21 22:40:50 | コメント(0) | トラックバック(0) | プラモ/RC | 趣味

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「中身も伴った大型機 R.シュミット(ワーゲン商会扱い) 24型商館時計 明治22年頃 http://cvw.jp/b/2115746/48476479/
何シテル?   06/08 22:43
菊菱工廠と申します。 「工廠」なんて言いましても、車いじりは飽くまで素人。 電装系なら結構自前でこなします。 ちょっとした金具作りなんかも。 ナ...
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