
リーガ旧市街の観光を終えてからは、新市街でも旧市街寄りにある
ユーゲントシュティール建築群を観に行きました。
ユーゲントシュティールとは19世紀末から20世紀初頭にかけて欧州で流行った美術様式で、フランス語で言う
アール・ヌーボ(新しい芸術)を、ドイツ語圏での呼び方で
Jugendstil(青春様式)と呼んだものだそうです。
何れの画像もクリックで
拡大します。
3本の通り(ストレールニエク通り、アルベルタ通り、エリザベテス通り)沿いにあるユーゲントシュティール建築群の殆どは、ユダヤ系ロシア人である
ミハエル・エイゼンシュテインによって
1903年から1906年までの間に建てられています。
以下、特記していない建物はエイゼンシュテインの設計によるものです。また、特別な建物名も付いていないので、歩いた順番に
番地で表記して区別することにします。
ストレールニエク通り4a番地 1905年竣工


壁に青煉瓦が貼られている
右半分の建物です。女性の像を含めて優しく柔らかい表現が綺麗です。現在はリーガ法科大学院、スウェーデン商工会議所などが入っています。
注)
左半分の建物は次で紹介する建物(アルベルタ通り13番地)を横から見た形になっています。
アルベルタ通り13番地 1904年竣工


動物、植物、人間等沢山の彫像がありますが、特に女性の表情、喜怒哀楽が豊かです。
装飾的折衷主義ユーゲントシュティール建築の代表例(
難しい!)だそうですから、やはり
ここで一番なのでしょうね。
アルベルタ通り12番地 1903年竣工
K.ベークシェンス、E.ラウベの設計です。


内部にある螺旋階段が有名です。現在はリーガ・アールヌーボーセンター美術館として使われています。
アルベルタ通り8番地 1903年竣工


窓枠に貼られた青煉瓦が綺麗ですが、柱か出窓のように突き出た建物の中心部がアクセントとなっており、更に中心部の装飾も念入りに造られています。
アルベルタ通り6番地 1903年竣工

壁2面に赤煉瓦を貼ってあります。隣(8番地)と比べて地味です。装飾も控えめですが手は込んでいます。
アルベルタ通り4番地 1904年竣工


中央上半分の窓は曲線で描かれており、
ガウディのカザ・ミラやカザ・バトリョほど徹底していませんが、
最も完成度が高いユーゲントシュティール建築のひとつ、なのだそうです。また、最上部には、魔除けでしょうか。。。2頭のライオンと3人のメドゥーサの頭部が飾られています。
アルベルタ通り2a番地 1906年竣工


6本の柱に紅い柵のような形で煉瓦を埋め込んだ建物です。女性や用心棒?の人面などで飾られています。玄関前に置かれているのはスフィンクス像です。アパートオーナー協会が入っています。
エリザベテス通り33番地 1901年竣工


エイゼンシュテイン設計
最初期のユーゲントシュティール建築なのだそうです。言われてみれば、未だ多くの技法を投入していないような。。。
エリザベテス通り10b番地 1903年竣工
壁の半分に青色の煉瓦を貼っているのと、柱に融けこんだ人間の頭部が特徴的です。
また、銀色の像と最上部の怖い顔も目立っています。
以上、歩いた順に並べてみましたが、歩いた範囲の略図を作ってみました。
左上から右下に向けて歩いており、その順に写真も並べてあります。

こんなお店が営業していました
(^^)/
エリザベテス通り10番地 竣工年、作者未詳
上記
エリザベテス通り10b番地の2軒隣です。
10番地は建替えられているのでしょうか。。。
この日の午後は、
スペイン、
ノルウェーに続いて
アールヌーボーの建造物を楽しみました。何れも
20世紀初頭の同時期に、欧州各地で同じように競って建てていたというのが興味深いと思います。
派手さを比較すると、スペイン → リーガ → ノルウェー の順ではないでしょうか。。。
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観光の合間に
トラム(リーガ市電)の撮り鉄も敢行しましたので、少しだけ紹介します。
タトラT3A @中央市場西 シュコダ15T @旧市街城壁近く(火薬塔北)

シュコダの
エンブレムも誇らしげに、S字カーブを抜けてくるシュコダ15T。上右と同じ。
タトラT3Aは
プラハや
プルゼニのタトラと、又、
シュコダ15Tも同じく
プラハのシュコダと同類型のトラムです。
ご参考)プラハ、プルゼニの関連ブログは
👉 プラハ プルゼニ
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夕食はレストラン・
TAILS に案内されました。TAILS
しっぽというだけあって。。。

しっぽの形をしたバター 前菜は鯖のペーストにイクラのトッピング


スズキのグリル デザートはカモミールティーのプリン
前菜。。。
鯖のペーストは◎、でもイクラのトッピングは要らないかな?? スズキの
皮はパリッパリ、
身はフワッフワで、これも美味しかったです



カモミールティーのプリンは初めて食べましたが、写真で見てもよく思い出せません
(^^ゞ
この日は、3泊も予定されている首都・リーガで、
早朝から丸12時間!
ルンダーレ宮殿、リーガ旧市街、同新市街と盛り沢山な行程を堪能しましたが、若干疲れました
(^^ゞ
つづく
【関連のブログ】
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バルト三国(その1:速報)
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バルト三国(その2:往路ヴィルニュスまで)
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バルト三国(その3:ヴィルニュス初日のランチまで)
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バルト三国(その4:ヴィルニュス初日の午後は街歩き)
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バルト三国(その8:十字架の丘を経てラトビアの首都・リーガへ)
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バルト三国(その9:ルンダーレ宮殿)
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バルト三国(その10:リーガ旧市街)
Posted at 2025/07/19 20:20:18 | |
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