昨日も新たな感染が確認されませんでした。とても喜ばしい事で、このまま終息してほしい、且つ参議院選挙の運動で拡大しないでほしいと思います。ただ、報道がされなくなると、徐々に忘れてしまうもので、宮崎への支援の運動も下火になるかもしれません。新たな感染が確認されなかった事だけでも報道してほしいものです。
宮崎県で発生した口蹄疫について、色々な記事を読んでいると度々出てくるのが、こちらの水牛農家と、水牛の症状から口蹄疫と診断できなかった獣医師、そして県が策定した「口蹄疫防疫マニュアル」に不備があったと言う話。
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まあ、これはこれで事実なのでしょうが、この記事には重要な点なのに全く触れられていない事があります。おそらく、どこのメディアでも書かれていないと思いますが、その点とは
この水牛農家に入ってきた感染経路です。
口蹄疫ウイルスは自然発生するものではありません。
また、発生以前は国内での感染例は約10年間ありませんでした。と言う事は、国外から何らかの方法で入った来たと考えるのが妥当です。そして、この農場の近辺での感染例が連続性が無い事、川南町での発生例と比べて非常に少ない事から、この農場へウイルスを運んだのは空気や小動物ではなく「人」ではないかと考えています。
この農場は、水牛42頭程度の比較的小規模な農場ですから、出入りした人物を特定し調査する事は難しくないはずです。当時の記憶や記録が残っているうちに感染経路を特定しないと、再発の防止は出来ないはずですが、政府の調査チームからの公式発表は未だにありません。
それと、
こちらの記事との関連も気になります。
引用
それどころか、牛の変調は実際、四月より二ヶ月以上もさかのぼる二月中旬に始まっている可能性が高いのだ。この場合、隠ぺいしていた期間は二ヵ月半になる。韓国で口蹄疫が発生してわずか1ヶ月後のことだ。
牛の変調2月からか? 複数の元従業員が証言
当時、従業員の雑談の中に「牛の具合がおかしい」「多くの牛が通常と違うヨダレの○らし方をする」「伝染する」などの内容を聞いた複数の証言を得た。元従業員が「ヨダレの出るのが普通ではない」と○○で話したとの情報もある。発熱や下痢などの症状が出ていたとの複数の証言も得ている。
水牛の下痢の件は
3月中旬~下旬との噂ですが、安愚楽牧場の元従業員の証言によれば、安愚楽牧場では
2月中旬に牛の変調が始まっているとか。
これが事実なら、安愚楽児湯牧場には何処から入ってきたかと、水牛の農家と安愚楽児湯牧場の間に人の行き来が無かったかが気になります。<おそらくあったのでしょう。そして、川南町で爆発的に感染が拡大した事も、他の農場で感染例が出るまで安愚楽牧場が隠蔽していたと考えると、説明が出来てしまいます。
また、えびの市への飛び火感染は、安愚楽児湯牧場からの預託農家への牛の移動だと調査チームが結論付け、(口蹄疫に感染している事は予見できなかったとしてした上で)安愚楽牧場が認めています。
水牛の感染を疑わなかった獣医師が、ウイルスを運んで感染を拡大してしまったと言う説も有りますが、根拠の無いデマだと思います。病気の疑いがある家畜を診察する場合、獣医師が自身の消毒をせずに複数の畜舎を渡り歩く事は、防疫の観点からまず考えられません。
安愚楽児湯牧場の簡略地図
Google
口蹄疫発生マップ
責任問題が色々問題になっていますが、考えうる限り時系列で並べると
時期不明 1月中旬~2月初旬と推定
1月に韓国で口蹄疫が発生しているのに、防疫体制の不備と地方への周知徹底不足で口蹄疫ウイルスを国内に入れてしまった国(政治家・官僚)と県(防疫現場)の責任。
2月中旬
感染を隠蔽していた安愚楽児湯牧場の責任。
症状を確認していたのに、県への報告を怠った獣医師の責任。
企業専属の獣医師が企業の命令に反し隠蔽を告発した場合、獣医師を保護する体制を整備しなかった国や県の責任。
おそらくこの体制が徹底して無いと、企業の隠蔽を防ぐ事は出来ない。
感染の隠蔽を見抜け無かった県や国の責任。
(どちらか若しくは両方がグルになって隠蔽していたとの「噂」もある本当だろうか(谷岡風に))
3月中旬
十年前の教訓があるのに、初期症状を見抜けなかった獣医師の責任。
獣医師に口蹄疫の最新状況等の適切な教育や指導を行わなかった国や県の責任。
4月20日以後
十年前の教訓があるのに、初動体制に不備があった県の責任。
県の初動体制や国の防疫指針に不備があるかもしれないのに、現状の把握・県への指導・監督・支援を怠った国の責任。
5月1日~5月9日
感染拡大の危険があるのに、GW中に南米「旅行」に行って官僚には仕事をさせなかった赤松元農水大臣の責任。公費で旅行をしたのに、詳細日程を明らかに出来ない時間帯が有る。
赤松元農水大臣の留守中、代理を務めなかった当時の代理大臣と元副大臣・元政務官・元首相の責任。
政務三役が不在の中、感染拡大の危機に政治家に責任転嫁をして、仕事をしなかった官僚の責任。官僚は公務員でだから、非常時は国民の為になる判断をするべき。
5月10日頃
このままの対策を続ければ封じ込める、追加対策は必要ないといった山田元農水副大臣の責任。
早期の予防的殺処分に反対し、法整備も必要ないと言い切った赤松元農水大臣の責任。
とりあえずここまで
マスコミは、この中で一部の責任についてしか言及しない事が多いですが、色々な方に色々な責任問題が有ります。しかし、先ずは感染経路を特定し、遮断しなければ、国内でどこかで第2・第3の口蹄疫が発生し、宮崎県が県内特定地域に封じて込めている今までの努力が、無に帰す事になります。感染経路を特定する事は、宮崎県の今までの努力に報いる事と考えています。
関係各位の利権問題も多々あるとは思いますが、その利権には国の畜産、肥育、食肉産業を潰し、失業者を増やし(税収が減り、再生支援が必要になる)、近い将来国産は元より輸入肉の高騰(国産が少なくなれば、確実に値段が上がる)を全国民が耐えてまで、守るだけの価値が有るのでしょうか。
個人的には安愚楽牧場の名前が表に出てこないのは、政治家が絡んでくるからだと思っています。表沙汰になれば「政治と金」の問題が表沙汰になるのでしょう。
そして、どの政党も「安愚楽牧場」に関して追及していない事から、力の有る複数の政党や大物政治家、国内の大物資本家や海外の巨大資本が絡んでいる可能性すらあると思っています。
安愚楽牧場に追及の手が伸びないのは、国会議員が議員報酬の削減や、天下り法人の削減、公務員給与の削減など既得権の削減には消極的な事と似ています。
政治家や官僚の既得権は守るのに、口蹄疫の感染経路は調査しないって不思議ですね。
未確認情報ですが、安愚楽牧場は家畜共済に加入していない様です。
政府の補償額の関係で、家畜共済に加入していた農家に共済金が出ない場合は、加入していない方が良かったとなりますが、政府の保証は、安愚楽牧場を救済する為の措置だったのか?
でも隠蔽していたとなれば、補償など出る訳が無いでしょう。むしろ法を犯した罰金や周辺農家への賠償金を請求されるでしょう。