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mistbahnの愛車 [スバル レガシィB4]

整備手帳

作業日:2007年11月28日

【ECU】Turbo Dynamicsに配慮してのブースト周りセッティング

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1
ブーストセッティングは、
・Target Boost A または B
でブースト圧を目標設定し、
・Initial Wastegate Duty A または B
で、目標ブースト圧に見合ったWastegate Duty Cycleを設定してやる。

実走ロギングし、Boost Error値(Target Boostに達していないと正値、Target Boostを超過していると負値を示す)を見ながら、Initial Wastegate Dutyを調整するのだが、今まで十分に配慮してこなかったのが、Turbo Dynamics。


Turbo DynamicsはECUの賢さそのもので、Target Boostに対しての実際のブースト圧の違い(すなわちBoost Error値)に応じて、Wastegate Dutyを補正してくれる機能である。

この機能のおかげで、Initial Wastegate Dutyの設定がイケてなくとも、Target Boostさえ設定してしまえば、ある程度ECUでなんとかしてくれるし、機械的な条件の違いもある程度吸収してくれる。

そんなわけで、ノーマルのECUはTarget Boost値に対して、Initial Wastegate Dutyは低めに設定されているようである。

しかし、Turbo Dynamicsはフィードバック制御なので、効きにタイムラグが発生する。

だから、補正が必要な状態が持続した場合、Turbo DynamicsによるWastegate Duty補正値がある程度蓄積されるような機能も存在する。
これが「TD Integral」。

これはこれで素晴らしい機能で、ECUの優秀さであるが、ECUのリセッティングをするにあたり、困った存在でもある(ことに気づいた)。

というのは、ログのBoost Error値は、Target BoostとInitial Wastegate Dutyのマップで設定した値から生じるBoost Errorとは限らないから・・・である。

実際、図のログのように、「* Turbo Dynamics Integral Cumulative」は最大値の15度まであれこれ変化しており、「Primary Wastegate Duty Cycle」はこの値も加算された値となっている。

Turbo Dynamics Integral Cumulativeは、少し前までの状態の蓄積によるものなので、Primary Wastegate Duty Cycleログ値からTurbo Dynamics Integral Cumulativeを差し引いた値をInitial Wastegate Dutyのセッティングに反映する・・・なんて単純なセッティングはできない。
回転数―スロットル開度の2次元的なセッティングが決まらないのである。
オーバーシュート(Boost Errorが負値)がInitial Wastegate Dutyが癌なのか、Turbo Dynamicsが加算された結果なのかを考慮する必要があるし、Turbo Dynamics Integralが増大した過程まで遡ってセッティングを考える必要が出てきてしまう。


セッティングの難しさだけでなく、Tubo Dynamics Integral Cumulativeが15度まで増大してしまうと、スロットル開度の急増時に、オーバーシュートしやすくなり、また、Tubo Dynamics Integral Cumulativeが下がるまでのタイムラグも気になる。


・・・・という事実に長いこと気づかずに、地道にBoost Errorログ値を見ながらInitial Wastegate Dutyをセッティングしてきたマヌケな私であったが、最近コレに気づいたので、方針を変えてセッティングをしてみている。
2
まず、「TD Integral Cumulative Range(WG Correction)」の「Integral Positive Maximum」(補正蓄積上限値)を半分以下の7度まで下げてみた。

本当はもっと下げたいが、とりあえず様子見で。

「TD Integral Cumulative Range(WG Correction)」を7まで下げた結果、実走ログを見てのセッティングはかなりやりやすくなった。

で、現在のブーストまわりのセッティング(まだまだ進行形)は以下のような感じ。
(現車合わせの度合いはよりシビアになってきてるので、本当に参考にしないでください)
3
まず、低回転域をいろいろ調整しているうちに、「Wastegate Duty Limit (Maximum)」を少しずつ上げていくハメになり、現在97.0。

最終的にはまだ上げることになりそう。

「Wastegate Duty Limit (Maximum)」を上げたのは、「Max Wastegate Duty」を上げても「Wastegate Duty Limit (Maximum)」を上げないと頭打ちになるからである。
4
で、「Wastegate Duty Limit (Maximum)」も上げている。

ここの上限値がノーマルのままだと、Initial Wastegate DutyにTurbo Dynamicsのあれこれが加算されても、「Wastegate Duty Limit (Maximum)」設定値以上には制御されない。
5
で、だいぶマッピングが変わってきた「Initial Wastegate Duty B」。

低回転・低負荷域からブーストがかかるのは間違いないのだが、セッティングセオリー的に正しいかは疑問(詳しい方、ツッコミを入れてください)。

エンジンに「雰囲気」はあるが、同じ走り方なら燃費は当然悪くなる。
6
ここでの解説は省くが、Turbo Dynamicsにはほかにもいろいろなパラメータがあり、これはこれで奥が深い。
7
後日談(2007.11.30)

遅くなった。
フィーリングもモッサリ。
原因が「TD Integral Cumulative Range(WG Correction)」にあるのか、「Initial Wastegate Duty B」にあるのか調査中。

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この記事へのコメント

2007年12月10日 22:00
かなり今更なんですが、素人意見として。
もう知ってるような気もするんですが・・

このマップを見ると、低回転のデューティーをかなりめいっぱい取っているように見えるのですが、低回転はノーマルのロムや目標ブーストのようにあまり高くしない方が良いのではないかと思いました。

低回転では目標が高くても結局風量が足りなくてあまりブーストがかからないでしょうし、逆に排気をタービンに当てない状態で下を回しておいて、ある程度排気が増えてからタービンにぶわっとかけて勢いづかせた方が早いような気がします。

EVCも低回転の目標を高くするともっさりした感じになるので。
逆にEVCの介在がない方が下はピックアップが良いかもしれません。

デューティーのマックスを0とかにしてブースト制御をアクチュエーターによる自然制御だけにしてやると結構おもしろいフィーリングになると思います。

よろしければ一度やってみてはいかがですか?
(うちのくるまが現在そんな感じになってしまっている。低回転はそれほど悪くないような気がします。上は全然ふけませんが(^^))
コメントへの返答
2007年12月11日 12:21
コメント、ありがとうございます。

レガシィは、インプレッサと異なり、ノーマルECUでも低回転域がめいっぱいになってるんです。
インプよりも小さいタービンを低回転域からしっかり回そうという方向性みたいですね。
で、ノーマルの方向性を増長させるようなセッティングとしてます。

EVCでの低回転域のお話、興味深いですね。

確かに、一度逆の発想で、低回転域のWastegate Dutyを下げて、低回転域ではなるべくNAライクなセッティングを試してみる価値はありそうです。
また近い内に試してみます。

ご助言、ありがとうございます。

プロフィール

「HAOC 鈴鹿ツイン。
ベストは1枠目の1分11秒141。

自己ベストはコンマ3秒更新できたケド、絶好のコンディションにも関わらず、目標の1分10秒を叩き出せず残念感炸裂😩

3枠目、4枠目と走りのアジャストは進むのにタイムは11秒5、11秒8とズルズル下がった😓」
何シテル?   11/24 17:43
ビート(PP1)、アコード・ユーロR(CL7)、三菱アイに乗っています。 ビートでのサーキット走行(タイムアタック)とチューニングを続けています。 鈴鹿...
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