2009年09月12日
私はいつも、ちょっと古いクルマ雑誌を読んでいる。
図書館で予約して、2ヶ月後くらいに順番が回ってくるため。
ワインをチビチビやりながら、1時間くらいでパラパラ読んで、
翌日には返してしまうと言うスタイルなので、買うほどでもない。
予約本がやっと届いたCG 8月号は、久しぶりにじっくり読んだ。
巻頭の特集はプリウス・インサイト・ゴルフVIのエコカー比較。
今更ながら、動的特性も含めたプリウスのデキの良さに驚いた。
自動車販売冬の時代が続く中、ハイブリッドに人気が集中。
特にトヨタとサプライヤでは、プリウス周辺のみ活況を呈している。
記事を読んで、プリウスにはそれだけの実力があるのだと実感した。
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以下、記事中から、気になった部分を要約してみる。
・プリウスは欧州でも認められるくらい動的性能に余裕があり、
燃費や高速性能、乗り心地も格段に洗練されてきた感がある。
・インサイトは、硬い乗り心地で、突き上げや振動も容赦ない。
あらゆるところで小型軽量を目指し、そもそも違うクラスのもの。
・安いものには必ず理由があるという定理を忘れてはならない。
インサイトは189万円を強調したが、それにも当然訳がある。
・プリウスのステアフィールや乗り心地にはグレード間の差が大きい。
パワステモーターや足回りも違い、トヨタは分かりやすく明示すべき。
・緊急回避テスト(高速でのレーンチェンジ)
・進入速度80km/hを超えても、プリウスとゴルフはクリアできたが、
インサイトは最初でパイロンに接触、最後は元のレーンに戻れなかった。
・旋回ブレーキングテスト(ウェット路面)
・制動距離は、プリウス:31.4m、インサイト:47.4m、ゴルフ:46.0m。
・プリウスは姿勢が乱れることもなく、ステアリングがきれいに利く。
シャーシとのバランスをしっかり煮詰めている証拠である。
・ゴルフは、シートから腰を浮かせるほどの踏力での制動距離。
・同一行程での実用燃費
・渋滞含む地方道
・プリウス:17.7km/L、インサイト:14.4km/L、ゴルフ:11.2km/L
・空いた地方道
・プリウス:25.8km/L、インサイト:23.0km/L、ゴルフ:19.5km/L
・高速道路(追い越し車線巡航)
・プリウス:19.3km/L、インサイト:18.3km/L、ゴルフ:15.4km/L
※ゴルフⅥは TSIコンフォートライン
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プリウスを生産する堤工場では、ハイブリッドと一般車の混流生産。
もちろん、ハイブリッド特有の部分は、サブアッシーを設けているだろう。
新型プリウスの設計では、ボディの90%、サスペンションの50%が他車と共用。
ハイブリッド特有の部分でも、先代モデルに対して30%の原価低減を実現。
発表当初は、インサイトに対抗したバーゲン価格だと誤解してしまったが、
プリウスの原価設定は、これまでの技術の積み上げによる必然と受け取れる。
ハイブリッドの設計・生産は、もはやトヨタにとって特別なものではない印象。
この部分だけ取って見ても、トヨタのハイブリッドは他社の数年先を行っている。
一方のインサイトは、価格面でのプリウス対抗に重点を置いたかに見える。
編者の残念な思いが滲み出てしまったのか、記事には 次のように書かれていた。
・私たちが考えるホンダ車のイメージとは、無理を承知で安く作るのではなく、
もっと理想主義的で、ユニークな車ではなかっただろうか。
ワンダーシビックあたりから、クルマの楽しさを知り始めた私にとって、
今回のインサイトとプリウスの比較記事は、とても残念な内容だった。
Posted at 2009/09/12 07:03:12 | |
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