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フィアットの、バルケッタという名のオープンカー。
名前の由来は、小舟という意味のイタリア語。


北海道のカヌーに乗って 思いを強くしたのだが、
オープンカーの乗り味は、確かに小舟に似ている。

小舟の器の中で、囲まれた空間に居場所を決めて、
空を見上げなら 気持ち良く移動を楽しめるのが同じ。

水面を行く「静」の小舟がカヌーだとしたら、
陸の上を走る「動」の小舟がオープンカーなのかも。

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ピンク色の蓮の花が群生する水面を、小舟から眺めてみた。
実はこれ、静の小舟ではなく、動の小舟である207CCの車窓。

朝夕の通勤ルートのすぐそばまで蓮の水面が迫っており、
いつも にわか写真家がたくさん集っているような スポット。


動の小舟からも、それなりに水景色を楽しめるのだが、
やはり、一度は、自分のために 静の小舟を持ってみたい。

陸地からはアクセスできないような崖地や河口なんかに、
ひっそりと素敵な場所が隠れているような気がする。

蓮の花も、陸から眺めるだけでなく、群生の中から見てみたい。

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メガーヌワゴンにキャリアを付けたら、カヌーを積載できるだろうか。

ルーフに乗せたカヌーを、一人で上げ下ろしできるのだろうか。

重量アップで、メガーヌのタイヤが すぐにヘタリはしないだろうか。


ちょっと現実的な妄想が、通勤の動の小舟の中を渦巻いていた。

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昨日は、2週間ぶりにメガーヌに乗った。
そして今朝は、9日ぶりに207CCに乗った。

8日間で3500km。鉄道にたくさん乗った後なので、
なんだか、クルマが とても新鮮に思えた。

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音や振動がダイレクトな感じの鉄道と違い、
自動車の乗り心地は、なんともマイルド。。。

列車内のように、自由に歩きまわれないけど、
クルマ自体は、自分が思う通りの方向に操れる。


以前に存在したカートレインだと、
両方の味わいを、楽しめるんだろうなぁ...

いや、旅先でレンタカーを借りればいいか。
今時は、オープンカーもあるみたいだし。

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夕暮れ時、帰り道をオープンで走ったら、
ヒグラシの鳴き声が聞こえてきた。

窓が開かない特急や寝台列車だと、
夏の声を味わうことは、叶わない話だ。

夏も、折り返し地点までやってきたようだ。

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