昨日アップしたウエスモンゴメリーの動画、ジャズでは少ない3拍子の曲なんですけれど、その様子から、おそらくリハ無し、初見の一発撮り、タンタン、 タンタン、 と2度指パッチンしただけで何で全員の頭が揃うのでありましょうか。実はリズム音痴の伊助です、こんにちは。思えば高校2年の寒い夜、当時スーパーウルトラ天才少年ギタリスト、と自称しておった伊助さん、一曲演らせてくれろ、と大阪ジャズクラブなるところへ単身乗り込んだのでありました。ヘンな臭いのヘンなタバコを吸っていたおっさんたち、おお少年、ならばオヌシにも出来そうなカンタンな曲を演らせてあげよう、とローリンのセイントトーマスという超有名曲を始めてくれたのであります。とんたたんたたん、とんたたんたたん、耳になじんだドラムのイントロが始まると、よ~し、なめんなよ? おっさんどもめ!とテーマを弾き始めた伊助さん、途端にウラだ!と怒鳴られたのであります。へ? ウラ?? 何のこと?? ここはどこ? ボクは誰????グレコのレスポールを握りしめたまま不動金縛り直立不動の伊助さん。解説しますとボクはテーマ部を頭から四分音符・四分音符・四分音符で出発しておったのであります。本当は、八分休符+八分音符+八分音符、つまり半拍遅れるシンコペーションなのであります。おうちで何度レコードを聴いても八分休符が入っている、いわゆるひとつの 『 ウラ 』 であることがどうしても判らなかったのであります。何であの時にボクはリズム音痴だからジャズマンはムリだと悟らなかったのでありましょうか。だけれども、どうしてもジャズマンになりたい未だ夢の途中、53歳伊助です、さようなら。この時ローリン、二十歳そこそこの若輩、ガキ臭さがまるでないこの老成した堂々とした演奏、驚愕であります。